旬の魚介 〜6月〜雲丹(ウニ)
『ワインをもっと楽しんでいただきたい!』
四方を海に囲まれた島国に住む私たち日本人に最も馴染みのある食材”魚介”。 古来多くの魚が獲れ、主菜とされてきました。 日本人の体質にあった食材ともいえる魚介の月々の旬のものを選び出しワインと食材の組み合わせをご提案させていただきます。実際にスタッフで組み合わせを試した声も掲載させていただきますので是非ご参考にしてくださいませ♪
雲丹(ウニ)について
ウニはナマコやヒトデなどの棘皮(きょくひ=皮膚にとげがある)動物の仲間で、分類名は棘皮動物門ウニ綱になります。 丸いとげだらけの体で硬い殻に覆われています。餌は昆布などの海藻ですが、不足すると何でも食べる雑食性です。 ウニは古くから世界的に食べられています。ポンペイの遺跡から殻が出土したり、日本の貝塚からも殻が見つかっています。現代では主に日本人の好物として、養殖もされていますが輸入も多く、世界のウニの9割を日本人が食べるそうです。 ウニの種類は800種類ともいわれますが、主に食用になるのはバフンウニ、ムラサキウニなどで、塩漬けにしたものは雲丹と書き、からすみ、このわたと並んで日本3大珍味と言われます。雲丹は生きたままの状態だと、海胆や海栗と書き加工されると雲丹と書きますがこちらではなじみ深い雲丹を表記に使用しています。最大の産地は北海道で国内の約半分を占めます。 可食部は生殖巣で、精巣、卵巣の両方を食べますが一般的には精巣の方が濃厚な味でおいしいといわれます。
雲丹(ウニ)の栄養
ウニはビタミンAを多く含むほか、赤褐色色素でビタミンAと同じ働きをするエキノネンも含みます。 これらが協働して皮膚を正常な状態に保つほか、目や内臓を守る粘膜を健康に維持します。また、視力の維持、眼精疲労の回復などに働きます。 また、糖質の代謝に必要で、エネルギーの生成に関わるビタミンB1や、皮膚・粘膜の健康状態を維持するB2などのビタミンB群を多く含みます。B群の一つ、葉酸も多く含まれます。妊婦さんのお腹の赤ちゃんの神経系生成をするために必須のビタミンです。 抗酸化作用があり、体内の脂質の酸化や細胞の老化を防ぐビタミンEも豊富です。ウニは柔らかく、ビタミン類の消化・吸収がいいので、体力の衰えている人や高齢者の栄養補給に適した食材と言えます。 脂質が多そうな味ですが、意外と多くはありません。100g当たり4.2gと、平均的な白身魚と同じぐらいです。タンパク質は多く、100gあたり16gです。こうして見ると、ウニは高タンパク、低脂肪のヘルシー食品と言える食材です。 また鉄分やカルシウムも多く、貧血を防ぎ骨や歯の材料になるので、妊婦さんにはたいへんおすすめの食材です。そして血液の流れをよくして動脈硬化を防ぐため、脳や心臓の血管が健全に維持できるEPA(エイコサペンタエン酸)が豊富です。 ただコレステロールとプリン体が多く含まれるため、食べ過ぎには注意が必要です。
ウニクレソン 密かに広島名物になりつつある『ウニクレソン』。生ウニとクレソンを鉄板で炒め、醤油をまわしかけて味付けしただけのメニューなのですが、これがもう信じられないほど美味しさ。フルーティーな白ワインと合わせれば至福の時間を過ごせます。 パシフィック・リム ドライ・リースリング コロンビアヴァレー 辛口仕立てのリースリングも果実の優しい味わいが口中に広がりうっとりするような魅惑の味わいに。ワインエンスージアスト誌ベストバイTOP100で第10位に輝いたお値打ちリースリング。 シャトー・モンテレーナ リースリング ポッター・ヴァレー '76パリテイスティングで白ワイン1位を獲得したモンテレーナの高品質リースリング。上品でクリアな酸とほんのりとした甘味のバランスが素晴らしい味わいです |
ウニのクリームパスタ ウニのクリームパスタはウニボナーラとも呼ばれるようにカルボナーラのベーコンをウニで作る和えるだけの簡単レシピです。ウニの風味にチーズのコクが合わさり風味豊かな濃厚な味わいに。濃厚さにはややスマートなカベルネがピッタリです。 ジョエル・ゴット ”815” カベルネソーヴィニヨン カリフォルニア カリフォルニアのナパ、ソノマ、ロダイ、レイク・カウンティ、パソ・ロブレスより、多くのエリアをブレンドすることで複雑な深い味わいを生み出しています。冷涼な雰囲気を感じるカベルネ。 ケンダル・ジャクソン ”ヴィントナーズ・リザーブ” カベルネソーヴィニヨン ソノマカウンティ 濃厚で風味豊かな味わいが特徴で、冷涼な産地で育ったブドウを巧みにブレンドし、複雑味及び最良のバランスを引き出しています。 |
追伸
今月の旬の魚介はウニという事で、「ウニのクリームパスタ」と「ウニクレソン」を作ってみる事にしました。
ワインはタバリ レゼルバ・エスペシャル ピノノワールとパシフィック・リム ドライ・リースリングを合わせてみようと思います。
「ウニクレソン」は炒めるだけの簡単レシピであっという間に出来てしまいました!先ずは、パシフィック・リム ドライ・リースリングを合わせてみたところマリアージュ!
臭みは全くなくウニ単体と合わせた時よりもウニの甘みが引き立ち美味しくなりました。クレソンもくせが無いのでウニを邪魔することなくまろやかな苦みがワインとも良く合っていました。
次にタバリ レゼルバ・エスペシャル ピノノワールを合わせた見たところ、ピノノワールが勝ってしまいお互いを引き立たせるような組み合わせではありませんでした。
「ウニのクリームパスタ」とタバリ レゼルバ・エスペシャル ピノノワールはリースリングよりは合うけれどもマリアージュという程でもなく可もなく不可もなくといったところでした。
また、パシフィック・リム ドライ・リースリングを合わせてみたところリースリングの甘みが際立ってしまいお互いを引き立たせるという感じではありませんでした。
そこで、急遽カベルネソーヴィニヨンを合わせて見たところ、不思議と一番マリアージュしていました!ウニの甘みが引き立ち、良いところが強調されていました。
実際に色々な品種のワインを合わせてみると意外な結果に驚きます。同じ素材でも調理方法によって味わいが全然変わり、マリアージュも変わる。素材だけでは決められないワインの奥深さを再発見させてもらいました。
3種類位の品種のワインを料理に合わせてみると味わいの変化が楽しめて面白いです!
そして、マリアージュについてあれこれ話していると更に、ワインが好きになること間違いなし!です。
以上、実際に合わせてみた感想でした!
〜副店長まいこ〜