旬の魚介 〜7月〜鮎(アユ)
『ワインをもっと楽しんでいただきたい!』
四方を海に囲まれた島国に住む私たち日本人に最も馴染みのある食材”魚介”。 古来多くの魚が獲れ、主菜とされてきました。 日本人の体質にあった食材ともいえる魚介の月々の旬のものを選び出しワインと食材の組み合わせをご提案させていただきます。実際にスタッフで組み合わせを試した声も掲載させていただきますので是非ご参考にしてくださいませ♪
アユ(鮎)について
鮎は日本等のアジア圏に分布し、約一年で寿命を終える命の儚い魚です。そのため「年魚」とも呼ばれ、その他の呼び名としては、夏の間主食にコケを食べるため香りが良く「香魚」とも呼ばれています。 また語源として秋に産卵の為川を下る所から、古語の落ちるという意味の「アユル」から来たものだとされています。川の中流域に生息していますが、ふ化した稚魚は海に降り、春先に再び川をさかのぼります。春先は7〜8センチ程度ですが、夏場には20センチ程度まで成長します。 滋賀の琵琶湖は、幼魚の産地としても有名で、琵琶湖産を放流している河川も全国に沢山見られます。 岐阜や広島、高知、九州などは養殖でも知られています。 資源保護のため、11月-5月は禁漁となっています。旬は、この禁漁明けの6月から8月頃までで、特に7月の若鮎が骨も柔らかく美味しいといわれています。
アユ(鮎)の栄養
アユの内臓には、ビタミンAが非常に沢山含まれています。焼いて食べた場合、天然物で内臓には100gあたり2000μgあります。ホウレンソウが350μg、ニンジン760μgと比べてもその多さが分かります。このビタミンAは、目の神経伝達物質となる他、活性酸素を抑え動脈硬化や心筋梗塞などの生活習慣病から守ります。また、皮膚や粘膜の細胞を正常に保つ働きがあり、あわせて免疫力を高め、がんの予防にも効果があるといわれています。 その他のビタミン類やカルシウムなどのミネラルもバランスよく含まれており、全体的に非常に栄養価が高い魚といえます。
鮎のフライ シャケやアジとはひと味違って、鮎をフライにするとふんわり身が柔らかく上品な味わいに。 鮎の塩焼きに飽きた時など、「いつものワイン」ではない、またひと味違ったワインと合わせて食卓を彩ってみてはいかがですか? スモーキング・ルーン シャルドネ カリフォルニア 明るい麦わら色で、甘い春の花や緑茶、パイナップルのアロマが感じられます。味わいはレモン・メレンゲやパパイヤ、クローヴの柔らかなニュアンスが感じられ、ネクタリンやかすかなヴァニラやオークのフレーバーへと続きます。 ロデレール・エステート ”カルテット” アンダーソンヴァレー ブリュット ゴージャスに輝く金色の外観。青リンゴ、洋ナシやヘーゼルナッツのような何層にも感じられる豊かなアロマ。 リッチな味わいとシャープな酸、余韻にはレモンの皮をかじったような心地よい苦みが感じられます。どの要素もきれいにまとまり、とてもエレガントな仕上がりです。 |
鮎のコンフィ オイルでゆっくり火を通したコンフィには、ゆっくりと飲み進めたくなる濃厚なワインはいかがでしょうか? チャールズ・スミス ”カンフー ガール” リースリング 白桃と菩提樹の葉、重油香の複雑なアロマ。透明感のある口当たり、味わいに見事に調和した酸味、マンダリンオレンジに富士リンゴ、柑橘類の花や蜂蜜と豊かなミネラル感に溢れた非常に長い余韻が持続します。 フランシス・コッポラ ソフィア リースリング モントレー ソフィアは食事に合うスタイルのワインを目指し、ほんのり甘みを感じる程度のやや辛口仕立てに造っています。そこには爽やかな酸味がありバランスのとれた口当たりになっています。アロマティックなフレーバーと舌ざわり、ボディが魅力的なワインです。 |
追伸
鮎に合いそうなワインは何だろう?と考えてみたところ、何となくソーヴィニヨンブランが合いそうだな〜と思ったのですが、合わせる料理がフライとコンフィという事で、話し合いの結果、鮎のフライには衣にも合いそうなシャルドネ、鮎のコンフィにはオリーブオイルに合いそうなリースリングを合わせてみよう!という事になりました。 そして、実際に作って合わせてみたところ、、、 鮎のフライとスモーキングルーンのシャルドネはとても良くマリアージュしていました。シャルドネの品種自体の透明感と鮎の繊細さが同じトーンで邪魔をせず、フライの衣とシャルドネのほのかな樽の風味も良く合っていました。スモーキングルーンの酸味がしっかりとしていてフライにピッタリだという事が判明しました。 鮎のコンフィはソフィアのリースリングと合わせてみたのですが、こちらも良くマリアージュしていました!リースリングのオイリーさとコンフィのオリーブオイルがとても良く合っていて鮎の香りがリースリングのフルーティーさとピッタリでした。ワインがとても進みます! ちなみに、鮎のフライにリースリングを合わせてみたのですが、リースリングの甘みが全面に出てきてしまい鮎の繊細な味を邪魔する感じでマリアージュしませんでした。。。 そして、鮎のコンフィにシャルドネを合わせたところ、トーンが合わずこちらも、いまいちかな・・・という感じでした。 以上、実際に合わせてみた感想です。