【世界のトレンド】CBDって何?概要に特徴、お酒(アルコール)と一緒に摂取した場合の効果を解説!

2022/07/06
■ワイン■

近年、世界中ではもちろん、日本でも注目を浴びてきている「CBD」。

「大麻が関係しているって聞いたけど大丈夫なの?」

「CBDとお酒(アルコール)って相性が良いって聞いたけど本当?」

そんな疑問や不安を解消していただく為に、当記事で分かりやすく解説していきます!

執筆者/監修者

田中 純平

✔︎J.S.Aワインエキスパート ✔︎WSET Level3 ✔︎J.S.A SAKE DIPLOMA

大学時代のスペイン留学中にワインの虜となった飲兵衛ライター。 卒業後はフリーランスとして独立し、スペイン語レッスンや(株)楽天グループにて翻訳業務を担当する傍ら、お酒の人気Webメディア複数サイトにて監修ライターを務める。 今はワインD2C会社「HOME WiNE」にも携わり、お客様のワイン相談にお答えするソムリエコンシェルジュサービスを担当しています。

CBDってそもそも何なの?

CBDが身体に良いとは聞いてもそれが実際にどんなものなのか、まずはその概要から見ていきましょう。

怪しく聞こえるかもしれませんが、CBDは今も世界中の国々でヘルスケアやメンタルケアを中心に医療目的として盛んに研究が進められている注目の大麻由来成分なのです。

「え、大麻由来なの!?」と驚かれている方もご安心ください。

これから分かりやすく、その概要を解説していきます!

CBDとTHCの違い

CBDと検索すると、必ずと言っていいほどTHCという成分の名が挙がります。

これらは同じ大麻草由来の天然成分でありながらも、大変重要な違いが両者の間にあるからです。

「CBDは大麻草由来だから危険!」という批判の声を時折見られますが、それはこれらの成分の違いを明確にしていないことが原因でしょう。

その後のCBDの理解にも深まる重要なポイントですのでしっかりおさえておいてくださいね。

CBD(カンナビジオール)

CBDとはCannaBiDiol(カンナビジオール)の略称。

大麻草(ヘンプやマリファナ)の茎や種子から抽出される天然物質。

「鎮痛作用」「リラックス効果」「美容効果」が期待されおり、依存性・中毒性もありません。

✔︎厚生労働省検疫所による厳格な規定と検査はあるが日本では合法。

THC(テトラヒドロカンナビノール)

THCとは、Tetra Hydro Cannabinol(テトラヒドロカンナビノール)の略称。

CBDと同じく、大麻草(ヘンプやマリファナ)の茎や種子から抽出される天然物質。
(米国ではTHC含有量が0.3%を超えるものがマリファナ、0.3%以下がヘンプに分類)

「幻覚」「幻聴」「高揚感」といったいわゆる「ハイな状態」をもたらす。

✔︎日本では大麻取締法によって違法扱い。

大麻由来でも大きく違うCBDとTHC

大麻と聞くと、日本ではいまだにネガティブなイメージを持たれる方が大多数だとは思いますが、この部分は正しく理解しておく必要があります。

大麻には大きく2つの成分が含まれており、両者でその効能は大きく異なります。

①CBD・・・心身ともにポジティブな効果が期待されており、日本国内においても合法のもの

②THC・・・麻薬効果が高く、日本国内では大麻取締法に基づき違法となっているもの。

WHO(世界保健機関)の正式な発表においても、現段階でCBDによる健康被害の報告は上がってないとされています。

CBDの種類

CBDにはその製法の違いによって3つの種類に分けられ、CBD含有製品には該当する種類の表記が必ずされています。

しかし、実際にCBD製品を謳うものの中にはその製法上どうしても微量のTHCを含んでしまうものがあります。

とは言え、日本国内に輸入されるものや国内の企業製品等は厳しい規制が敷かれています。

そのため、違法に出回っているものを除けば、THCを含んでいる製品は国内に流通していませんのでご安心ください

それでは各種類の概要を見てきましょう。

フルスペクトラム

麻に含まれる全ての成分を抽出したもので、麻独特の風味や苦味が感じられるのが「フルスペクトラム」。

多種多様な麻の成分が相互作用するアントラージュ効果を最大限受けるため、3種類の中で最も高い効果を得られることが可能です。

しかし、その成分中にはTHCも微量に含まれてしまうため日本では規制されています。

アントラージュ効果

同時に複数の成分を摂取することで個々の効果が増幅され、より高い効果(相乗効果)が見込める」という理論。

近年では、CBDの濃度をただ引き上げるよりも、このアントラージュ効果をいかに巧みに利用するかが注目の研究テーマになっています。

ブロードスペクトラム

フルスペクトラムからTHCの成分だけを抜いてつくられたものが「ブロードスペクトラム」。

有効なカンナビノイドやミネラル、テルペンといった多くの成分によるアントラージュ効果が期待できます。

また、麻薬効果のあるTHCが非含有になっているため、国内製品でも多く見られる種類となります。

※国内のブロードスペクトラム製品では表記を「フルスペクトラム」と省略することがしばしばあります。

アイソレート

麻の多種多様な成分の中からCBD成分のみを抽出してつくられるものが「アイソレート」。

日本で多く流通しているCBD製品は、基本的にこのタイプになります。

CBD成分のみで構成されるためTHCも含まれず、無味無臭なのが初心者にも人気の理由。

しかし、同時にその他の有効な成分も取り除かれるため、高いアントラージュ効果は期待できません。

また、2018年にドーピングリストから除外されたため、リラックス効果を求めてアイソレートを愛用するアスリートも増えてきています。

CBD 期待の効果とは

CBDの概要をおさえた上で、次に期待されている効果を深掘りしてみていきましょう。

今もなお研究は続いていますが、現時点でも既に多くの嬉しい報告があがっています。

「鎮痛作用」「リラックス効果」「美容効果」「鬱防止」「睡眠障害」「吐き気や嘔吐の緩和」「アルツハイマー予防」etc..

その中でも今回は代表的な2つの効果を紹介したいと思います。

【効果その1】リラックス作用

CBDのもたらす効果として1番期待できるのがこの「リラックス作用」。

これには、精神安定効果や不安解消の神経伝達物質としてよく知られている「セロトニン」が深く関係しています。

自律神経がととのうことにより、現代の忙しない日常生活や社会生活でのストレスや不安の解消に役立ちます。

さらに、そうしたストレスや不安の弊害として起こる不眠や睡眠障害にも効果がみられています。

アロマオイルとの併用で効果up

CBDのリラックス効果を最大限高めるためにも、多く推奨されているのがCBDオイルとアロマオイルの併用

CBD配合アルコール飲料「BECHILL」を提供しているC-position株式会社の「BECHILL(ビーチル)調べによると、実に女性の2人に1人がオイルをリラックス目的で利用したことがあると回答しています。

中でもラベンダーやクラリセージといった香りは、オキシトシンやセロトニンといった快楽物質の分泌を促してくれるため、CBDと好相性です。

【効果その2】美容効果

女性の方には特に嬉しい効果がこちらの「美容効果」。

日本化粧品協会によると、化粧品にCBDを配合することで肌の抗炎症や抗酸化作用、肌機能の改善、調整といった効果が期待できるそうです。

今では摂取方法も様々あり、サプリや食べ物による経口摂取から、化粧品として直接肌につける経皮摂取があります。

CBDは植物由来の成分でもあるため肌への負担も少なく、肌が弱い方でも安心して使えたという口コミも多数見られました。

なかなか自分に合う化粧品が見つからないという方は、ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。

気になる副作用は?

いくら多くのメリットがあるとはいえ、やはり気になるのがその副作用ですよね。

WHO(世界保健機関)のレポートでは「作用に対して一般的に良好な認容性がある」と報告されています。

良好な認容性とは、「多少の眠気、倦怠感、頭痛」といった副作用は個人差で起こる可能性があるということ。

その為、副作用の点では市販の風邪薬と同じと考えて良さそうです。

妊婦・授乳中の方も念の為注意!

CBDは「不眠」や「鎮痛作用」があるため、つわりやマタニティブルーの症状緩和のために利用する女性も多いです。

しかし、妊婦や授乳中のCBD使用に関してはいまだに研究段階のため、アルコールと同じく念の為控えた方がいいかと思われます。

アルコールとCBDの関係

もし「リラックス効果」や「美容効果」同様、お酒に対しても良い効果が期待できるのであれば、ぜひ一度は試してみたいですよね。

実際に、アルコールと一緒に摂取するとどうなるのかという研究はいまだ盛んに行われています。

ですが、現状でアルコールとの摂取においての悪影響の事例は見られず、むしろ嬉しい研究結果が報告されています。

そこで、期待されているアルコールとの相乗効果を踏まえつつ、「新時代のお酒」のポテンシャルを秘めたCBDドリンクについても紹介したいと思います。

【期待その1】アルコールとの相乗効果

筆者含め、全国の飲兵衛にとって嬉しい研究結果が報告されています。

それが「アルコールによる弊害の軽減」です。

2013年のラットを使った実験では、CBD成分がアルコールの過剰摂取が引き起こす脳細胞へのダメージを最大およそ49%も減少させるという研究結果が報告されています。

また、アルコール性脂肪肝や肝臓障害に対しても症状緩和がみられたというデータや、二日酔いが軽減したなどという体験談も数多く挙げられています。

過剰摂取には注意!

当然ながら、過度な摂取は身体に悪影響を及ぼします。

実際にCBDとアルコールを一緒に摂取することで、安心していつもよりお酒がすすんでしまったというケースもみられました。

これでは元も子もない為、いつも通り「適量」で楽しむことを心がけましょう!

【期待その2】CBD入りドリンクは近い将来の「新しいお酒」になる!?

アルコールは適量であればリラックス効果や気分向上効果があり、CBDと似た効果を私たちにもたらしてくれます。

その為、アルコールに取って代わる製品として近年開発が盛んに行われているのが「CBD配合ドリンク」です。

イメージとしては、コーラやカルピス、CCレモンのような清涼飲料水にCBDが配合されたものになります。

CBD配合ドリンクでは、まるでお酒を飲んだかのような気分が味わえるうえ、アルコール依存や二日酔いのようなお酒のネガティブな面はなくなります

アルコールの悪影響なしにほろ酔い気分が味わえる、そんなCBD配合ドリンクはまさに「次世代のお酒」と言えるかもしれません。

【健康的に酔う】CBD配合アルコール

CBD配合ドリンクが次世代のお酒になるかもしれないと紹介しましたが、とは言え、アルコール感もしっかり味わいという方が多いのも事実。

もしお酒の味わいも楽しめつつ、CBDの嬉しい効果も享受できるならば、こんなにありがたいことはありません。

そんな方々に向け、今では多くのCBD配合アルコール製品が開発されており、欧米諸国ではCBDワイン、ビール、スピリッツが多く販売されて、CBDバーもあるほどです。

国内企業も続々と開発

2020年以降から国内でも盛んに開発が行われており、企業と工場が連携し合って様々なCBDアルコールをリリースしています。

そして、少しずつではありますがCBDアルコールを取り扱うレストランやカフェも増えてきている為、今後もこの流れは続いていくでしょう。

国内の代表的な製品では、「宇多川カフェのCBDビール」(株)C-positionのBECHILL」「(株)ADIATEのCEBEDE」などが挙げられます。

気になる方はぜひ一度手に取って試してみてくださいね。

まとめ

リラックス効果や睡眠の質向上、美容効果など嬉しい効果たくさんのCBD成分。

アルコールとの相互作用などいまだ盛んな研究が続けられていますが、植物性への嗜好シフトや健康志向の若者を中心に「食」や「お酒」の価値観は変わりつつあります。

気になる方はぜひ、今回紹介したCBD配合アルコールを飲みながら「健康的に酔う」新しいお酒ライフを始めてみてくださいね!

参考文献:
(株)麻田製薬 PR TIMES「プレスリリース」
(株)麻田製薬 「CBDとTHCの違い」
TimeOut Trending 2022
日本化粧品協会 「CBDとは」
(株)武内製薬「厚生労働省認定CBDとは」

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