イタリア半島に西に浮かぶサルデーニャ島。
ワインの産地としては、日本ではあまり知らない人が多いと思います。
今回のサルデーニャの白ワインの特徴、選び方から、おすすめの白ワインをご紹介します。
目次
サルデーニャの白ワインの特徴
サルデーニャはイタリア半島の西にある島です。地
中海のなかではシチリア島の次に大きい島で、民族の入れ替わりが激しく長い歴史のなかで支配者が次々と変わっていった土地でもあります。サルデーニャは、白ワインと赤ワインの比率はほぼ同じです。
サルデーニャの気候
シチリアに次ぐ大きな島であるサルデーニャ州は地中海性気候で年間を通して気温が高い州です。
石灰岩質土壌でミネラルを豊富に含んでおり、ブドウ畑は日当たりの良い南向きの斜面にあるなどテロワールに恵まれています。
スペインの土着品種が多い
地中海で最も古いブドウ栽培の歴史を持っているサルデーニャ島、スペイン統治下にあった過去から、スペインの土着品種が多く栽培されています。
白ブドウは主にヴェルメンティーノとヴェルナッチャが栽培されており、島で造られるワインならではの塩味や爽やかさが特徴的な白ワインが主流です。
サルデーニャの白ワインの選び方
品種で選ぶ
ここでは特に生産量の多いヴェルメンティーノとヴェルナッチャについて紹介します。
ヴェルメンティーノ
スペインからサルデーニャ島に渡ったとされている白ブドウ品種で、サルデーニャ島全土で栽培されています。フレッシュな若飲みタイプから、軽く熟成を期待出来るタイプまで幅広く造られています。
ハーブや柑橘系フルーツなどの爽やかで心地よいアロマが特徴です。
完熟した果実の凝縮感に、ほろ苦さを感じる後味が優しい辛口ワインに仕上がります。
サルデーニャ州では爽やかでシャープな酸味を得るため、あえて収穫を早める場合もあります。
ヴェルナッチャ
サルディーニャ西側オリスターノ地区で栽培されている白ワイン用の土着品種です。
この地域ならではの特徴として、シェリーに似た独自の醸造方法によりフロール香をつけた熟成感のあるワインに仕上げます。
そのため、白ワインにしてはかなり濃い色調で、味わいも白ワインというより蒸留酒に近い独特の風味に仕上がります。
サルデーニャの郷土料理として知られるボッタルガ(からすみ)と非常に相性が良いことで知られています。
格付けで選ぶ
かつてイタリアワインの格付けは、ワイン法(1963年)に基づき上位からDOCG・DOC・IGT・V.D.Tに分類されていました。
2008年に改正されたEUのワイン法に合わせて、上記の分類も改正されて2010年5月から施行されています。
新しい分類では、かつてのDOCGとDOCはDOPに、IGTはIGPに、地理的表示のないワインはVinoとされ、3種類になりました。
ただし、ひき続きDOCGとDOC表記は認められています。かつてのDOCG生産者はプライドから「なぜ自分たちがDOCと同じ括りにされるのか」と、あえて今でもDOCGを明記し続けている現状です。
ヴェルメンティーノ・ディ・ガッルーラ(DOCG)
よく熟したパイナップル、レモンなどの柑橘系フルーツ、ハーブを思わせるフレッシュなアロマに、グレープフルーツなどのジューシーな果実味とスッキリとした酸もあるバランスのよい辛口の白ワインです。品種ならではの特徴として、後味に心地よい苦味を感じます。
規定で最低アルコール度数は12%と決められており、スペリオーレは13%以上でなければなりません。
ヴェルナッチャ・デ・オリスターノ(DOC)
ヴェルナッチャ デ オリスターノは独特の製法により発酵の段階で産膜酵母が発生します。
この酵母はフロールと呼ばれ、ワインにシェリーのような独特のニュアンスを与えます。
スペインのシェリーは、種類としてはフォーティファイドワインで、ヴェルナッチャディオリスターノはあくまでスティルワインです。
シェリーのようにアルコールのヴォリュームを感じ、黒糖のような後味がある非常に複雑なワインです。
マルヴァジア・ディ・ボーサ(DOC)
マルヴァジアディボーザの特徴は、ヴェルナッチャ デ オリスターノと同様フロールという産膜酵母を用いた熟成方法が挙げられます。大変濃い色調でウイスキーを思わせる独特な味わいの白ワインです。
サルデーニャのおすすめ白ワイン10選
ここからは厳選したサルデーニャのおすすめ白ワインを紹介していきます。
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日常使いにおすすめ!予算2,000円ベスト5
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5位
パーラ ヌラグス
濃く長く続く果実の香りを持ったワインです。
清々しい口当たりで、果実味と酸がバランスよく調和しています。
魚介類がメインの軽食などによく合うでしょう。
4位
セッラ&モスカ モンテオーロヴェルメンティノガッルーラ
フローラルさと繊細さを併せ持った複雑なアロマを持つワインです。
まろやかな口当たりと、さわやかな酸と芯のあるボディから様々な料理に合わせることができます。
3位
セッラ&モスカ テッレ ビアンケ トルバート
トルバートというスペインから伝わったブドウを使ったワインです。
ミネラルが豊かな味わいで、魚介類ととてもよく合います。
ちなみにトルバートのワインはセッラ&モスカ社にしか現存していません
2位
ヴェルメンティーノ・ディ・サルデーニャ
ミディアムボディで辛口の味わいを持ったワインです。
シーフード料理との相性がばつぐんで、酸味がすくないさわやかな味わいになっています。
ちなみにアラゴスタとは、伊勢エビのことです。
1位
セッラモスカ ラ・カラ
第1位は、完熟ブドウ特有の複雑な風味を持ったワインです。
力強くはっきりとしたアロマと共に、軽快な塩味のニュアンスを感じることができます。
ちなみに生産者であるセッラモスカは2013年版ガンベロロッソワイナリー・オブ・ザ・イヤーを受賞しています。
2,000円以下のサルデーニャ白ワイン比較表
商品画像 | |||||
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商品名 | セッラモスカ ラ・カラ | ヴェルメンティーノ・ディ・サルデーニャ | セッラ&モスカ テッレ ビアンケ トルバート | セッラ&モスカ モンテオーロヴェルメンティノガッルーラ | パーラ ヌラグス |
詳細 | イタリア、辛口/ライトボディ、モンテ物産 | イタリア、辛口、サンタ マリア ラ パルマ | イタリア、辛口/ミディアムボディ、モンテ物産 | イタリア | イタリア、辛口 |
商品リンク | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る |
週末や来客のある日に!2,000円~5,000円ベスト5
5位
マンザニーレ
アップルを思わせるアロマを持ったワインです。
ミネラルが豊富で、ブドウが持つ自然な甘さが集約された味わいになっています。
ちなみにマンザニーレは、早朝という意味です。
4位
セッラモスカ モンテオーロ ヴェルメンティーノ・ディ・ガッルーラ・スペリオーレ
完熟したヴェルメンティーノから造られたD.O.C.Gワインです。
ミディアムボディの味わいで、まろやかな口当たりが魚介類とよく合います。
ちなみにサルデーニャのD.O.C.Gワインはこれのみです。
3位
カンティーナ モーゴロ グレゴリウス
さわやかな果実味がおいしいワインです。
柔和な口当たりとほどよい酸味が親しみやすく、飲みやすい味わいです。
2位
カンティーナ モーゴロ アナスタシア
ハーブの香りがただよう甘口のワインです。
ほどよい酸味と複雑でしかしクセになる甘味を長く楽しむことができます。
1位
ロンゲッラ ヴェルメンティーノ ディ サルデーニャ
第1位は爽やかで奥行きのある味わいを持ったワインです。
ボリューム感があり、なおかつ調和の取れた酸味を楽しめます。
魚介類を使った料理との相性は抜群です。
2,000円~5,000円のサルデーニャ白ワイン比較表
商品画像 | |||||
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商品名 | ロンゲッラ ヴェルメンティーノ ディ サルデーニャ | カンティーナ モーゴロ アナスタシア | カンティーナ モーゴロ グレゴリウス | セッラモスカ モンテオーロ ヴェルメンティーノ・ディ・ガッルーラ・スペリオーレ | マンザニーレ |
詳細 | イタリア、フルボディ、カルパンテ | イタリア、フルボディ | イタリア、ミディアムボディ | イタリア、辛口/ミディアムボディ、モンテ物産 | イタリア、辛口、Donguriano |
商品リンク | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る |
サルデーニャの白ワインはすっきりとした辛口が魅力
サルデーニャにおけるワイン造りは近代以降にめざましい発展を遂げました。
その質は確かなものがあり、それでいて手ごろな価格のものが多いことも魅力のひとつでしょう。
サルデーニャの白ワインは、全体的にすっきりとした辛口の味わいが中心です。
ワインになれてきて、そろそろステップアップしたいという時、サルデーニャのワインに触れてみるといいかもしれません。
またヴェルナッチャなど独特な味わいを持つものもあるので、中級者以上のワインに慣れ親しんだ人も楽しむことができるでしょう。
この幅広い層を楽しませることができる味わいが、サルデーニャワイン最大の魅力といえます。
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