「ロゼワインにはどんなワインがある?」
「おすすめの銘柄は?」
フランスでは「白ワインよりロゼワインの方がたくさん飲まれている」のをご存じでしたか?
日本では、まだまだ取り扱いが少ないですが、今後人気が出ること間違いありません。
そこでこの記事では、ロゼワインの作り方、美味しいロゼワインの選び方の選び方から、合う料理、おすすめのロゼワインをご紹介します。
200本以上からソムリエが厳選してご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
目次
ロゼワインとは
ロゼワインとは、ピンク色のワインのことです。「ロゼ」はフランス語でバラ色を意味しています。
赤ワインと白ワインの中間のような色合いをしており、見た目同様に味わいも赤ワインと白ワインの中間のようです。
ロゼワインの度数
ロゼワインの度数は11~14%程度。
参考までに、赤ワインが11%~15%、白ワインが6%~15%ほどです。
フランス・ロワール地方のアンジュという産地のロゼ、ロゼ・ダンジュは11%程度でやや低めです。
一方、スペインのアラゴン州のロゼワインなどアルコールが14%程度と力強いものもあります。
ロゼワインが人気・おすすめな理由
ロゼワインが人気な理由は赤ワインや白ワインにはないその魅力にあります。
1. 写真映えする
美しく輝くロゼピンク。華やかさと可愛さを併せ持つその色合いは、とにかく絵になります。
特に最近では「インスタ映え」しやすいため、パーティーシーンなどでも大人気。
「カワイイ」の本場日本でも今後人気となるのは間違いありません。
2. 飲みやすい
白ワインと同様に口当たりの良さを持ちつつも、ほのかなタンニン(苦み)が味を引き締めているのがロゼワインの特徴です。
そのため白ワインでは物足りないが、赤ワインの強いタンニンは苦手という方でも飲みやすくなっています。
3. 料理に合わせやすい
赤ワインと白ワインの特徴を併せ持つロゼワインは、とにかくマリアージュさせやすい、つまり様々な料理に合わせやすいというメリットがあります。
魚介にも肉にも1本で合わせることができる。そんな使い勝手の良さが人気の理由となっているのです。
ロゼワインの選び方のコツ
ロゼワインと言っても、まず作り方の違いもありますし、産地や価格の違いもあり、どれを選んでよいか迷ってしまいますよね?
そこで、おすすめしたい選び方をご紹介します。
①色や味わいの違いで選ぶ
②産地で選ぶ
③ブドウ品種で選ぶ
④価格で選ぶ
それぞれについて解説します。
ロゼワインの色や味わいの違いで選ぶ
まずはロゼワインの色や味わいの違いについて見ていきましょう。
ロゼワインの色の違い
ロゼワインを選ぶ際には、まずは「色」で選んでみることをオススメします。
ワインショップなどでロゼワインを見ると、濃いルビー色から、淡い桜色まで、産地や作り方によってさまざまな色のものがあります。
基本的に「色の濃いもの=赤ワインに近い」、「色の淡いもの=白ワインに近い」と考えていただければ間違いありません。
しっかりした味わいが楽しみたい、肉料理や味の濃い料理に合わせたい場合は「色の濃いロゼ」、スッキリとした味わいが楽しみたい、サラダや和食に合わせたい場合は「色の淡いロゼ」を選びましょう。
味わいは辛口と甘口
色合いと共に辛口~甘口といった味わいのバリエーションが豊富なのもロゼワインの魅力。
辛口のものは食事と合わせたり、そのまま楽しむことができます。
一方、甘口のものはデザート感覚でフルーツを入れたり、ソーダ割り・ロックで軽やかに楽しむのがオススメです。
産地で選ぶなら3大ロゼ
ロゼワイン最大の生産国フランスには「3大ロゼ」と呼ばれる有名な産地があり、それぞれに違った個性があります。
プロヴァンス
ニースやカンヌといった世界有数のリゾート地を有するプロヴァンス地方。
ワイン生産量の89%がロゼという、一大ロゼ産地となっています。
主に直接圧搾法で作られるため、サーモンピンクや桜色といった淡くかわいらしい色合いが特徴となっているプロヴァンスのロゼ。
昼下がりにやはりプロヴァンス名物のブイヤベースなど魚介類と合わせてグラスを傾ければ、優雅なリゾート気分を満喫することができます。
タヴェル
タヴェルは地中海に近いコート・デュ・ローヌの南側に位置する※A.O.Cです。
グルナッシュというブドウ品種をメインに作られるタヴェルのロゼは、プロヴァンスに比べ色が濃く、パワフルな味わいが特徴。
「ロゼの女王」と呼ばれており、肉料理や中華料理など、ボリュームのある料理もしっかりと受け止めてくれます。
※A.O.C 原産地呼称制度。「その土地で作られたワイン」ということをワイン法で保証し、保護する制度。決められた地域で栽培されたブドウを使用することはもちろん、赤、白、ロゼ、辛口、甘口、など作ることのできるワインの種別、使用してよいブドウ品種などが厳格に定められています。
ロゼ・ダンジュ
ロゼ・ダンジュはパリ南部、ロワール川中流域に位置する甘口ロゼワインのA.O.Cです。
透明感のあるサーモンピンクが美しいロゼ・ダンジュの特徴は、ベリー系の豊かなアロマと、上品でほのかな甘さ。
非常に飲みやすく、暑い夏の午後、大きめの氷を入れたオン・ザ・ロックで楽しめば、暑さを忘れ、爽やかな気分に浸ることができます。
またほのかな甘さがスパイスの尖った刺激を丸くしてくれるため、エスニック料理や中華、特に麻婆豆腐との相性はバツグン!
甘さがある和食の煮物にもよく合います。
ブドウ品種で選ぶロゼワイン
次にロゼワインに使われているブドウ品種を見ていきましょう。
ここでは良く使われている3種類のブドウ品種を紹介していきます。
では早速見ていきましょう。
黒ブドウの王様「カベルネ・ソーヴィニヨン」
カベルネ・ソーヴィニヨンは「黒ブドウの王様」とも呼ばれており、世界で最も多く栽培される人気のブドウ品種です。
「売れるワイン」のブドウ品種として広まり赤ワインの印象が強い品種ですが、実はロゼワインにも使われています。
フランスのボルドーやカリフォルニア、特にチリなどで造っているところが多く、華やかでベリーの香りが魅力的となっています。
タンニン控えめ「ピノ・ノワール」
フランスのブルゴーニュの主要品種として知られるピノ・ノワールは、イタリア、ドイツ、ニュージーランド、アメリカで多く生産されています。
近年では、チリ、日本など多くの国で生産されていますよ。
他にはカリフォルニアなどでロゼワインが造られていますが、イチゴのようなフルーティーな香りと酸のバランスが良いワインが生まれます。
タンニンが控えめではっきりとした酸が特徴のため、渋みが控えめでフレッシュな感覚が強いです。
ピノ・ノワールについて詳しく知りたい方はこちらを参考にしてください。
>>【ソムリエ監修】ピノ・ノワールとは?特徴、種類、おすすめのワインまで紹介!
繊細な力強い味わい「シラー」
フランスのローヌ地方で多く育てられているシラーは、ロゼワインにも使用されています。
イチゴやスパイスの繊細な味わいに加えて、インパクトの強いタンニンを感じられる力強さが魅力です。
奥深い味わいを楽しみたい方はシラーを選んでみてはいかがでしょうか。
シラーについて詳しく知りたい方はこちらを参考にしてください。
>>シラー(シラーズ)のワイン人気おすすめ16選!品種の特徴も解説!
価格で選ぶロゼワイン
ロゼワインは基本的にあまり熟成させず、若いうちにフレッシュさを楽しむ「早飲み」タイプが多いため、リーズナブルで手に入れやすい価格のものがほとんどです。
1,000円前後でもおいしいものがたくさん見つかりますし、大切な日の1本やプレゼントなどでも、3,000円程度でかなりハイレベルのものが手に入ります。
ロゼのスパークリングワインも2,000円程度でおいしいものが手に入りますが、ロゼシャンパーニュだけは8,000円~15,000円程度の予算が必要となります。
シーン | 予算目安 |
---|---|
普段楽しむロゼワイン | 1,000円~2,000円前後 |
特別な日に楽しむロゼワイン | 3,000円~5,000円前後 |
ロゼスパークリング | 2,000円前後 |
ロゼシャンパーニュ | 8,000円~15,000円程度 |
おすすめのロゼワイン15選
ここではおすすめのロゼワイン15選を紹介していきます。
予算別に紹介しているので、パーティーやデイリーワインなど目的に合わせてお選びください。
では早速見ていきましょう。
- ・高い
- ・飲み切るのが大変
- ・他と比較できない
という悩みがありますよね。
ホームワインは高級ワインが100mlで4本ずつ届くから、ワインの違いをわかりたい方にオススメ。本サイトの編集長ソムリエ佐々木が監修した学習コンテンツや、2023年にスタートしたソムリエによるコンシェルジュサービスも大人気。
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デイリーワインにおすすめ!予算2,000円
まずはデイリーワインとしておすすめのロゼワインを紹介します。
予算2,000円とリーズナブルな価格設定となっていますが、高品質なロゼワインばかりです。
ぜひお気に入りのデイリーロゼワインを見つけてくださいね。
では解説していきます。
10位
チリの名門ワイナリーによるロゼワイン
チリの名門、コンチャ・イ・トロのプレミアムラインであるカッシェロ・デル・ディアブロのロゼワイン。
シラーを使っており、赤い果実であるイチゴやラズベリーの香りに加え、黒い果実のブラックベリーやカシスの香りも感じられることが魅力的です。
果実味溢れるフレッシュな味わいは、餃子や揚げ春巻きなど中華料理と合わせることがおすすめですよ。
香り | スグリ、ブルーベリー |
酸味 | ★★★☆☆ |
ボディ | ★★★☆☆ |
9位
デ・ボルトリが造る安定感のあるロゼ
オーストラリア最大級でバッキンガム宮殿御用達のワイナリー、デ・ボルトリのロゼは、安定感のある味わいが特徴的です。
ブドウ品種はシラーズが主体となっており、柑橘類やイチゴのようなアロマと、ベリー系の果実の風味がバランスよく組み合わさったワインです。
魚介のカルパッチョやシャルキュトリーなどの前菜と一緒に合わせることで、料理とロゼワインの良さを最大限に引き出せます。
香り | グレープフルーツ、ラズベリー |
酸味 | ★★★★☆ |
ボディ | ★★★☆☆ |
8位
食事に合わせやすくデイリーワインに持ってこいの1本
イタリアのモンテプルチアーノ・ダブルッツォで造られたロゼワイン。
モンテプルチアーノ100%のフルーティーな味わいと、さくらんぼやブラックチェリーを思わせる果実味溢れる香りがバランスよく様々な料理と合わせやすいです。
シャルキュトリーや鶏肉料理などと一緒に召し上がってみてはいかがでしょうか。
香り | ブルーベリー、ピンクのバラ |
酸味 | ★★★☆☆ |
ボディ | ★★★☆☆ |
7位
優しい果実味を感じられるロゼワイン
ボルドーのアントル・ドゥ・メールのフルーティーなロゼワインは、カベルネ・ソーヴィニヨンとカベルネ・フランが5:5の割合で造られています。
2つのブドウの魅力が相乗効果により高まりつつ、角を無くした柔らかく優しい味わいが特徴です。
ラズベリーや柑橘類の香りに軽やかなタンニンと、イチゴのような果実味が広がります。
ローストチキンやトマトソースを使った鶏の煮込み料理などと一緒に楽しんでください。
香り | スグリ、ラズベリー |
酸味 | ★★★☆☆ |
ボディ | ★★★☆☆ |
6位
シチリアのロゼの入門編としても
ロゼの生産が盛んなイタリアのシチリアにある、コルヴォのロゼワイン。
シチリアの地場品種が使われており、チェリーのような甘くみずみずしい香りと果実味に、丁度良い苦みとすっきりとした酸味が広がり、飲み終わった後に余韻を感じられます。
柑橘類を使った魚介のグリルやマリネと一緒にお楽しみください。
香り | レモン、さくらんぼ |
酸味 | ★★★☆☆ |
ボディ | ★★★☆☆ |
5位
コスパ抜群の南仏ロゼ
南仏ラングドック・ルーション地方のロゼワインです。
ラングドック・ルーション地方はフランスワインの中でも手頃な価格で楽しめるものが多いですが、このワインもそのひとつ。
しかも、フランスの歴史あるワインコンテストで金賞を受賞したワインです。
フレッシュな果実味と酸味のバランスが良いです。気軽な家飲みにぴったりです。
香り | カシス、赤い花 |
酸味 | ★★★☆☆ |
ボディ | ★★★★☆ |
4位
ドナシャン・バユオー ロゼ・ダンジュ・レ・クレール・コント
甘口でアルコール低め
フランス・ロワールのアンジュ・ソミュール地区で造られるロゼ。ほんのり甘口でアルコール度は10.5%と低めです。
グロローという品種が使われていますが、他の産地ではあまり見ることがない品種です。
酸味はおだやかで、マーマレードやキャンディのような優しい味わいです。
アルコールに強くない方でも飲みやすいワインです。
香り | アプリコット、はちみつ |
酸味 | ★★☆☆☆ |
ボディ | ★★★★☆ |
3位
コイレ ドン カンデ ロゼ オブ サンソー
スパイスと塩気を感じるロゼ
ヴィーニャ・コイレはチリで6世代ワイン醸造を手がける歴史ある生産者です。
2008年からは有機農法のひとつ「ビオディナミ農法」を取り入れています。
樹齢50年以上の樹の果実を使っているので、果実の味わいに凝縮感があります。
バラの花の香りやスイカのような味わいがあり、ほんのりスパイスの風味や塩気も感じられます。
サンショウなどスパイスのきいた中華料理にぴったりです。
香り | スグリ、コリアンダー |
酸味 | ★★★☆☆ |
ボディ | ★★★☆☆ |
2位
テーブルを彩る
このワイナリーの設立は15世紀にさかのぼります。その後いくつかに分割され、現在はアンリ・ファーブル氏の一族が所有しています。
フランス農務省はプロヴァンスで優れたワインを造るワイナリーに「クリュ・クラッセ」という称号を与えています。このワイナリーもそのひとつ。現在プロヴァンスにはたった18のクリュ・クラッセしかありません。
酸の豊かなこのワインはトマトを使った料理と相性が良いです。
美しいボトルはテーブルに置いただけでも華やかさが演出できます。
香り | りんご、さくらんぼ |
酸味 | ★★★☆☆ |
ボディ | ★★★☆☆ |
1位
ドンペリ・ロゼにも負けない味わい
スペインのスパークリングワイン、カヴァのロゼタイプです。ロジャーグラート社は創業約160年の老舗です。
このワインには一番搾りの果汁しか使用していません。シャンパンと同じ製法で造り、熟成期間は約24か月。法律で規定される9か月より1年以上長く熟成させています。
某テレビ番組で5人のグルメ芸能人がドンペリのロゼと、このワインを目隠しで試飲したことがありました。その結果3人はこのワインの方がおいしいと答えました。
鮮やかな色調、雑味のない味わい、キメ細かな泡を楽しむことができます。
ドンペリ・ロゼを飲むような気持ちでお試しください。
香り | ラズベリー、トースト |
酸味 | ★★★★☆ |
ボディ | ★★★☆☆ |
プレゼントや特別な日に!2,000円以上
次は予算2,000円以上のロゼワインを紹介します。
プレゼントや特別な日の1本としてお選びください。
では早速見ていきましょう。
5位
エレガントなブルゴーニュのロゼ
ブリュノ・クレールはフランス・ブルゴーニュ地方マルサネのワイナリー。ぶどうは自然派農法で栽培し、手摘みで収穫しています。
このロゼはワイナリーの看板ワインです。
ブルゴーニュのピノ・ノワール種らしいエレガントさがあり、ミネラル感も感じられます。
鶏肉のローストやハムと相性が良いです。
香り | ラズベリー、バラ |
酸味 | ★★★★☆ |
ボディ | ★★★☆☆ |
4位
赤ワインのようなコク
M.シャプティエはフランス・ローヌ地方を代表するワイナリー。家族経営で7代にわたってワイン造りをおこなってきました。幅広いワイン愛好家にワインを届けるために1996年からすべてのワインボトルに点字を採用しています。
このワインはローヌ地方を代表するロゼワインの産地タヴェルのもの。
見た目の鮮やかな色からもイメージされるように、ボディ感のあるロゼです。赤ワインに近いようなコクが感じられます。
ぜひ赤ワイン派の方に試していただきたいロゼです。
香り | ブルーベリー、コリアンダー |
酸味 | ★★★★☆ |
ボディ | ★★★☆☆ |
3位
ブラピのロゼ
ミラヴァルはフランス、プロヴァンスのワイナリー。オーナーは世界的大スター、俳優ブラッド・ピットです。
このワインの話題性はそれだけではありません。フランス・南ローヌ地方のトップワイナリー「ボー・カステル」のオーナー、ペラン・ファミリーがワイン造りをおこなっています。
そして世界的なワイン評価誌「ワインスペクテイター」誌でもロゼワインのトップにも選ばれました。
100パーセント有機農法でぶどう栽培をおこない、気温の低い午前中に果実を収穫し、新鮮で最良な果実のみを丁寧に醸造しています。
初出荷のワインは出荷から5時間で売り切れるほどの人気でした。
ラズベリーやハーブの香りがとてもチャーミングです。比較的標高の高い畑のぶどうを使っているので、さわやかな酸も感じられます。
ギフトボックス付きなのでプレゼントにも良いでしょう。
香り | イチゴ、赤い花 |
酸味 | ★★★★☆ |
ボディ | ★★★☆☆ |
2位
気分はセレブ
モエ・エ・シャンドンは創業260年を超えるフランス・シャンパーニュ地方の最高級メゾンです。
あの皇帝ナポレオンもモエ・エ・シャンドンのシャンパンを愛したと言います。現在はパリやミラノなどのファッションイベントのオフィシャル・シャンパンにも採用されています。
こちらはピノ・ノワール種を主体にしたロゼシャンパン。フレッシュな果実味と力強さが感じられます。
ひと口飲んだらセレブな気分にひたれること、間違いなしです。
香り | イチゴ、バラ |
酸味 | ★★★☆☆ |
ボディ | ★★★☆☆ |
1位
複雑味のあるロゼ
バンドールはフランス、プロヴァンス地方の地区です。バンドールは力強い赤ワインの産地として有名ですが、実はロゼワインの方が多く生産されています。
この生産者タンピエはワイン・ガイド『レ・メイユール・ヴァン・ド・フランス』(ワイン版のミシュラン)で三つ星を獲得しています。プロヴァンスでは唯一の三つ星ワイナリーです。
自然に配慮した農法を採用し、収穫は丁寧な手摘みです。ろ過はおこなっていません。
ブラッドオレンジのような肉厚な果実味、ほのかなスパイスの香りが感じられます。とても複雑味があり、飲んだ後の余韻が楽しめます。
晴れた日の昼間より、少し涼しくなった夕方から夜に飲んだ方がおいしく感じるでしょう。
香り | ブルーベリー、ドライフラワー |
酸味 | ★★★☆☆ |
ボディ | ★★★☆☆ |
ロゼワインの作り方
ロゼワインの作り方を説明するには、まずは赤ワインと白ワインの作り方を知っておかなければなりません。
簡単にいうと、赤ワインは果皮や種と一緒にアルコール発酵させてから果汁を搾ります。
②アルコール発酵
③醸し(かもし、果汁を果皮や種子と共につけ込み、赤い色素やタンニンを抽出する工程)
④圧搾(果汁をしぼること)
白ワインはまず果汁を搾ってからアルコール発酵させます。
②圧搾(果汁をしぼること)
③アルコール発酵
この流れを頭に入れておいてください。
ここから、ロゼワインの3種類の製造方法を解説します。
セニエ法
セニエ法は基本的に赤ワインと同じ醸造方法を取ります。
赤ワインは「果皮や種子」も一緒に発酵を行います。そのため、あの鮮やかな赤色が抽出されるのですが、セニエ法では「程よく色づいた」タイミングで果汁を抜き取り、その果汁を白ワインのように発酵させるのです。
果皮と接触している時間が直接圧搾法などに比べると長いため、ロゼワインとしては比較的「濃い色」に仕上がります。
直接圧搾法
黒ブドウを使って、「白ワインと同じ醸造方法」でワインを作るのが直接圧搾法です。
白ワインは赤ワインとは異なり、白ブドウの「果皮や種子」を取り除き、果汁のみで発酵を行います。
ただし、直接圧搾法の場合は黒ブドウを用いるため、「ほんのりと色づく」というわけです。
そのため、セニエ法に比べると淡い色合いになるのが特徴です。
混醸法
混醸法とは黒ブドウと白ブドウを混ぜた上で、セニエ法と同じ醸造過程を取る方法です。
白ブドウを混ぜているため、セニエ法よりも若干薄い色合いになります。
ブレンド法
ブレンド法はスパークリングワインでのみ用いられています。
なぜなら、ヨーロッパではできあがった赤ワインと白ワインをブレンドすることが、スパークリングワインを除いて禁止されているからです。
一方シャンパーニュを始めとする多くのスパークリングワインでは、瓶内二次発酵(できあがったワインに糖分を加え発泡させる工程)を行う前に、前年までにできたヴィンテージワインを始め、様々なワインをブレンドします(ロゼスパークリング以外でもブレンドします)。
ロゼスパークリングワインの場合は、ブレンドをするときに、少しだけ赤ワインを加えてピンクにするというわけです。
ロゼワインの美味しいおすすめの飲み方
ここではロゼワインの美味しい飲み方について紹介していきます。
今回はロゼワインの飲む温度・グラスを詳しく解説していきます。
では早速見ていきましょう。
飲む温度
ロゼワインの適温は、白ワインと同じ程度と考えてください。
ロゼワインはだいたい7~14℃くらいに冷やして飲むとおいしいです。
甘口のロゼワインなら7℃くらい、辛口でフレッシュな味わいのロゼワインなら10℃くらい、辛口で樽の風味があるロゼワインなら13℃くらいが目安です。
しかし7~14℃前後での保存は冷蔵庫だと冷えすぎてしまい、夏場だと常温での保存は難しいですよね。
そこでロゼワインの保存には積極的にワインセラーを利用することをおすすめします。
ワインセラーを利用すればロゼワインはもちろん、赤ワインなどの他のワインも適切に保存できますよ。
家庭用のワインセラーについてはコチラを参考にしてみてください。
>>【ソムリエセレクト】おすすめワインセラー17選!家庭用にはコレ!
ロゼワインを飲むグラス
ロゼワインを飲むなら、フレッシュな白ワイン用のグラスが合います。
万能グラスと呼ばれるタイプのものを用意しておけば問題ありません。
そもそもロゼワインはカジュアルに楽しむタイプのものが多いので、グラスにそれほどこだわる必要はありません。
ただ温度が上がってしまうと味わいがぼやけてしまうため、あえて小さめのワイングラスに注ぐというのもおすすめです。
ぜひ状況に合わせてワイングラスを変えてみてくださいね。
またワイングラスについて詳しく知りたい方は、こちらを参考にしてください。
>>【ソムリエセレクト】おすすめのワイングラス15選!種類とブランドも紹介
ロゼワインに合うおすすめ料理、おつまみ
ここからはロゼワインに合う料理、おつまみを紹介していきます。
ロゼワインは色によっておすすめの料理が異なるため、今回は色別のマリアージュを紹介します。
では早速見ていきましょう。
ロゼワイン全般には、ピンク色の食べ物
ロゼワインにかかわらず、ワインと料理のマリアージュ(合わせ方)の基本は、
「ワインの色と料理の色を合わせる」
というもの。
ロゼワインの場合、ピンク色の食べ物、ハムやベーコン、海老やスモークサーモンなどとの相性はバツグン、鉄板の組み合わせといえます。
濃い色には、赤身の肉
ただ一口にロゼワインといっても、タヴェルのように色の濃いものもありますし、プロヴァンスのように淡い色合いのものもあります。
色の濃いものについてはタンニン(渋味)が強く、アルコール度数も高いものが多いので、赤ワインに近いイメージで、牛肉やラムといったしっかりとしたお肉、ボリューム感のあるソースの料理に合わせます。
淡い色には、シーフード、野菜
一方桜色の淡いロゼワインにはサラダなどの野菜料理、シーフードを合わせます。
和食でいえば、おでんによく合いますし、たこ焼きとロゼワインの組み合わせもぜひ一度試してください。ソースの甘さがロゼと引き合い、桜色のたこが完璧にマリアージュします。
甘口には、タレものの和食
またロゼ・ダンジュのような甘口のワインには「タレ」を使った和食が好相性。ウナギの蒲焼きや焼き鳥の他、甘辛い肉じゃがや筑前煮にも冷えたロゼワインがよく合います。
実は中華がベストマッチ!?
そしてなんといっても試していただきたいのが「中華料理とロゼワイン」のマリアージュ。
激辛の四川料理から、海鮮を使った上海料理まで実に良くマッチします。
中華といえばビールか紹興酒が定番ですが、ぜひロゼワインを試してみてください。
自分だけのおすすめロゼワインを見つけよう!
日本で消費されるスティルワイン(スパークリング以外の発泡していないワイン)のうち、ロゼワインが占める割合はわずか3%。
つまり、春先の桜シーズン以外ほとんど飲まれていないことになります。
しかし世界中に拡がりつつある「KAWAII(カワイイ)」の本場である日本で、淡いピンクでスイート、インスタ映えするロゼワインが、人気が出ないはずがありません。
また日本人の好きな和食や中華と相性が良いのもポイントです。
ロゼワインといっても種類は非常に豊富なので、ぜひ様々な種類にチャレンジして自分だけのロゼワインを見つけてくださいね。
同じく黒ブドウを使用して造るシャンパーニュも肉厚でおすすめですよ!
>>ブラン・ド・ノワールをもっと見る
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ほんのりとしたピンク色の見た目も可愛らしく、やさしい甘さで飲みやすい甘口のロゼワイン。 さまざまな食事にも合わ