【ソムリエ執筆】チンザノとは?種類やおすすめカクテル5選を紹介!

2019/06/05
イタリア

食前酒やカクテルのベースにするベルモットで有名なチンザノ!

今回はそんなチンザノの種類から、おすすめのカクテルをご紹介します。

執筆者/監修者

佐々木 健太

J.S.A. ソムリエ・エクセレンス

ソムリエ/年間受講者数日本一を誇るカリスマワインスクール講師  21歳でソムリエ資格を取得。南フランスにある一つ星レストラン「Keisuke Matsushima」にて研鑽を積み、帰国後は南青山「L’AS」を経て、株式会社WINE TRAILを創業。ワインのサブスク「HOME WiNE」を手掛ける。YouTubeチャンネル「ソムリエ佐々木」を運営。第9回全日本最優秀ソムリエコンクールファイナリスト。

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チンザノとは

チンザノ(Cinzano)は、ふたりの兄弟、ジョヴァンニ・ジャコモとカルロ・ステファノによって1757年にイタリア・トリノで設立された酒類製造ブランドです。

創業当初のチンザノはリキュールやお菓子を売る会社でした。

あるときチンザノは実験的にワインに他の材料を入れて販売してみました。

これが評判になり、のちにチンザノを代表するお酒、ベルモットになります。

1999年にチンザノはカンパリ・グループに買収され、カンパリ・グループの1ブランドとなりました。

現在120か国以上で展開しています。

チンザノの種類

ベルモットとスパークリングワイン

現在のチンザノはベルモットとスパークリングワインが2つの柱となっています。

チンザノのベルモット、スパークリングワインはいずれも辛口と甘口があります。

ベルモットとは?

ベルモットとは、白ワインをベースにハーブやスピリッツを加えたお酒で、「フレーバード・ワイン」の一種です。

色はカラメルなどでつけるため、白、赤、それ以外の色もあります。

現在は主にイタリアやフランスで生産されています。

ベルモットは2つのラインナップ

チンザノのベルモットは大きく2つに分かれ、「クラシックス」と「ベルモット1757」があります。

クラシックス

「クラシックス」はスタンダードタイプのベルモットです。

ベルモット1757

「ベルモット1757」は創業当時の伝統的な製法で少量生産されるプレミアムタイプです。

チンザノの選び方

チンザノの選び方

ここではチンザノの選び方を紹介します。

チンザノは豊富な種類があるので、今回紹介する選び方を参考にして自分にピッタリの1本を見つけてください。

では解説していきます。

ベルモットかスパークリング

チンザノにはそもそも、ベルモットかスパークリングかを選ぶ必要があります。

ベルモットは、白ワインをベースにハーブやスピリッツを加えているため、アルコール度数が高いものが多いです。

またカラメルで色付けしているため、鮮やかできれいな色をしていることが特徴になっています。

対してスパークリングは、洋梨などの果実が使用されているためフルーティーさが魅力です。

フレッシュな味わいを楽しみたい方は、スパークリングのチンザノを選んでみても良いでしょう。

味わいで選ぶ

チンザノを選ぶ際は味わいに目を向けましょう。

チンザノの味わいにはスパイシーさ溢れる辛口と、食前酒などにおすすめの甘口のものがあります。

どちらの味わいでも美味しいので、気分によって辛口・甘口を変えることがおすすめです。

また、たばこやリコリスの薬草本来の苦さによるビターな味わいを楽しめるチンザノもあるので、自分にぴったりの1本を探しましょう。

アルコール度数で選ぶ

チンザノを選ぶ際はアルコール度数に注意しましょう。

チンザノは他のワインに比べてアルコール度数が高いものが多いです。

実際、アルコール度数18℃のワインもあります。

しかし中には通常のワインと同じ程度のアルコール度数のワインもあるので、アルコール度数が高いワインが苦手な方は低いものを選びましょう。

ただチンザノはカクテルにすることがおすすめです。

そのため、氷を入れることを考えていつもより高めのアルコール度数のワインを選んでみるのも良いでしょう。

チンザノ自体の色で選ぶ

チンザノ自体の色で選ぶこともおすすめです。

チンザノは通常のワインに比べて、鮮やかな色が魅力的です。

実際に淡いイエローやグリーンなど、特別な日やパーティーを盛り上げるにはぴったりの色があります。

単純に綺麗だと感じる色を直感で選んでみることも、チンザノの楽しみ方の1つですね。

チンザノのベルモット6選

チンザノのベルモットの種類

ここではチンザノのベルモットを紹介していきます。

クラシックスと1757に分けて紹介するので、気になる1本をぜひ見つけてください。

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クラシックス

まずはチンザノのベルモットのうち、「クラシックス」のベルモットを紹介します。

チンザノ ベルモット・ビアンコ

チンザノ ベルモット・ビアンコ

詳細情報
度数:15 %
味わい:甘口
産地:イタリア

チンザノ ベルモット・ビアンコは白ワインをベースにした淡いイエローのベルモットで、甘口です。白桃、ハーブ、バニラやシナモンなどの甘いスパイスの風味が感じられます。

ストレートでもカクテルでも楽しめます。よく冷やしてお召し上がりください。

チンザノ ベルモット・ロッソ

チンザノ ベルモット・ロッソ

詳細情報
度数:15 %
味わい:甘口
産地:イタリア

チンザノ ベルモット・ロッソも白ワインをベースにしていますが、カラメルで色づけしているため、琥珀色です。これも甘口のベルモットですがほんのり苦味もあります。バニラ、ブラックチェリー、カラメルの風味が感じられます。

ロックやカクテルで飲んで、甘さとほろ苦さをお楽しみください。

チンザノ ベルモット・エクストラドライ

チンザノ ベルモット・エクストラドライ


チンザノ ベルモット・エクストラドライもクラシックスのベルモットのひとつです。白ワインをベースにした淡いグリーンのベルモットで、辛口です。ミントやオレガノのような清涼感、スパイスの風味が感じられます。

冷やしてストレートやロックで、または辛口のカクテルでお楽しみください。ラインナップの中でもアルコール度が18%と高めなので、お酒に弱い方はカクテルにした方が無難です。

チンザノ オランチョ

チンザノ オランチョ

チンザノ オランチョはベルモットにオレンジのフレーバーを加えたもので、甘口のベルモットです。オレンジ色をしていて、見るからにフルーティ。

従来のベルモットより飲みやすい味わいです。ロックやカクテルでお楽しみください。

ベルモット1757

次はベルモット1757を紹介していきます。

チンザノ ベルモット 1757 ロッソ

チンザノ ベルモット 1757 ロッソ

詳細情報
度数:16 %
味わい:中辛口
産地:イタリア

チンザノ ベルモット 1757 ロッソは美しい赤褐色をしている1本。

スパイスの刺激を受けた中辛口な味わいの中に、ウッドやバニラの柔らかいニュアンスを含んでいます。

まろやかさの中にある心地よい苦みが織りなす、ビターな風味が魅力的です。

チンザノ 1757 ドライ ベルモット

チンザノ 1757 ドライ ベルモット


チンザノ 1757 ドライ ベルモットは甘みが強い甘味果実酒です。

アルコール度数が18℃と少し高いなかで、甘さのある味わいは非常に美味と言えます。

チンザノのスパークリングワイン4選

チンザノのスパークリングワインの種類

次はチンザノのスパークリングワインを紹介していきます。

チンザノ アスティ・スプマンテ

チンザノ アスティ・スプマンテ

チンザノ アスティ・スプマンテは甘口スパークリングワインです。モスカート・ビアンコ種100%で造られていて、フレッシュな味わいです。マスカットをそのまま頬張ったような味わい、白い花のような香りが感じられます。アルコール度が7%と低めなので、お酒が苦手な方でも飲みやすいです。

昼下がりにデザートとともに罪悪感なく楽しめるスパークリングワインです。

チンザノ プロセッコ・スプマンテ

チンザノ プロセッコ・スプマンテ

詳細情報
度数:11 %
味わい:辛口
産地:イタリア
品種:グレーラ

チンザノ プロセッコ・スプマンテは辛口スパークリングワインです。

グレラ種を主体として造られ、青リンゴや洋ナシの風味があり、とてもさわやかです。食前酒としても、食中酒としても、サラダから魚料理、肉料理、カレーまで幅広い料理に合わせられます。そのまま飲んでもおいしいですし、カクテルでも楽しめます。

チンザノ ピノ・シャルドネ

チンザノ ピノ・シャルドネ

詳細情報
度数:11.5 %
味わい:辛口
産地:イタリア
品種:ピノ・ビアンコ、シャルドネ

チンザノ ピノ・シャルドネは辛口のスパークリングワインです。

ピノ・ビアンコ種とシャルドネ種から造られ、白桃、洋ナシ、リンゴ、ハーブのような風味があります。フルーティで華やかな味わいです。屋外でバーベキューをするときに前菜などと合わせてお楽しみください。

チンザノ アルタランガ

チンザノ アルタランガ

チンザノ アルタランガは辛口のスパークリングワインです。このスパークリングワインは、シャンパンに使われるのと同じ品種、製法で造られています。

リンゴやハーブのような風味があり、エレガントで複雑味のある味わいです。良質な魚介類などと相性抜群です。

チンザノを使ったおすすめのカクテル5選

チンザノを使ったカクテル5選

チンザノを飲むなら、カクテルとして飲むのもおすすめです。

厳選したチンザノのカクテルをご紹介します。

ネグローニ

華やかで濃厚
ネグローニはイタリア・フィレンツェのレストランで、常連客ネグローニ氏が好んで飲んでいたお酒です。

最初はネグローニ氏向けのオリジナルカクテルでしたが、ネグローニ氏の許可を得て発表され、人気となりました。

材料

・チンザノ ベルモット・ロッソ 30ml
・カンパリ 30ml
・ジン 30ml
・スライスしたオレンジ 1切れ

作り方

①氷をいっぱいに入れたグラスにチンザノ ベルモット・ロッソ、カンパリ、ジンを入れ、かき混ぜます。

②グラスにスライスしたオレンジを飾ります。

アメリカーノ

甘さと苦さが心地よい

「アメリカーノ」という名前ですが、イタリア生まれのカクテルです。

甘さと苦さを同時に楽しめるカクテルですが、苦みが気になる場合は少しソーダを多めに入れても良いでしょう。

材料

・チンザノ ベルモット・ロッソ 30ml
・カンパリ 30ml
・ソーダ 適量
・スライスしたオレンジまたはレモン 1切れ

作り方

①氷をいっぱいに入れたグラスにチンザノ ベルモット・ロッソとカンパリを入れ、ソーダを注ぎ、軽くかき混ぜます。

②グラスにスライスしたオレンジかレモンを飾ります。

ローム・ウィズ・ア・ビュー

アメリカーノを少し飲みやすく
ローム・ウィズ・ア・ビューはニューヨーク・マンハッタン生まれのカクテルです。

上記のアメリカーノの甘口ヴェルモットを辛口にし、ライムジュースとガムシロップを加えています。アメリカーノより少しアルコールが弱く、さわやかで飲みやすいです。

材料

・チンザノ ベルモット・エクストラドライ 30ml
・カンパリ 30ml
・ライムジュース 30ml
・ガムシロップ 20ml
・ソーダ 適量
・スライスしたオレンジ 1切れ

作り方

①チンザノ ベルモット・エクストラドライ、カンパリ、ライムジュース、ガムシロップを氷の入ったグラスに入れ、ソーダを注ぎ軽くかき混ぜます。

②スライスしたオレンジを飾ります。

マティーニ

辛口なお酒の好きな方に

マティーニは「カクテルの帝王」と言われています。映画「007」のジェームス・ボンドが好んで飲むお酒としても有名です。

マティーニをバーで頼んだり、自分で作れたりしたら、あなたもカッコいい大人の仲間入りです。

材料

・チンザノ ベルモット・エクストラドライ 10ml
・ジン 60ml
・オリーヴ 1個

作り方

①チンザノ ベルモット・エクストラドライとジンを氷の入ったグラスに入れ、かき混ぜます。

②カクテルグラスに注ぎ、オリーブを飾ります。

アペロール・スプリッツ

元気の出るオレンジ色

アペロールはオレンジの甘さとハーブのさわやかな風味があるリキュールです。

アペロール・スプリッツはアペロールのオレンジ色が鮮やかで楽しげなカクテルです。

材料

・チンザノ プロセッコ 適量
・アペロール 適量
・ソーダ 適量
・スライスしたオレンジ 1切れ

作り方

①氷をいっぱいに入れたグラスに、同量のチンザノ プロセッコとアペロールを入れ、ソーダを注ぎ軽くかき混ぜます。

②グラスにスライスしたオレンジを飾ります。

チンザノの美味しい飲み方

チンザノの美味しい飲み方

ここではチンザノの美味しい飲み方を紹介します。

今回はワイングラスと飲むタイミングの2つの観点から解説していくので、ぜひ参考にしてください。

グラスは白ワイン用かスパークリング用

グラスは白ワイン用、またはスパークリング用を使うことがおすすめです。

とくにベルモットの場合は、白ワインをベースに作られているため万能型グラスなどを使って飲むと良いでしょう。

スパークリングは、口の狭いスパークリング用のワイングラスを使うことがおすすめです。

空気と触れる面積の狭いワイングラスを選ぶことで、炭酸が抜けづらくなるため、長い時間楽しむことができます。

チンザノにもいろいろな種類があるため、ワインに合わせてそれぞれグラスを使い分けてあげましょう。

またグラスについて詳しく知りたい方は、こちらを参考にしてください。

>>【ソムリエセレクト】おすすめのワイングラス15選!種類とブランドも紹介

食前酒や料理と合わせて楽しむ

チンザノは食前酒、または料理と合わせて楽しむことがおすすめです。

食前酒の場合はロックで飲むことが多いですが、ソーダ割も美味しいためぜひ試してみてください。

また料理と楽しむ場合は、チンザノごとに料理を変えてあげることがおすすめです。

チンザノは辛口・甘口、ベルモット・スパークリングなど様々な種類があるため、それぞれの個性を保ちつつ楽しめる料理と楽しみましょう。

楽しみ方が豊富なチンザノにチャレンジしよう!

楽しみ方が豊富なチンザノにチャレンジしよう!

チンザノには様々な種類があり、それぞれに豊富な楽しみ方があります。

食前酒として楽しむもよし、料理と合わせるもよし、はたまたカクテルにすることも良いでしょう。

同じチンザノでも楽しみ方は無限大です。ぜひあなただけのチンザノの楽しみ方を見つけてくださいね。

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