「ワインは敷居が高くてなかなか手が出せない」
「実際どのワインを選べばいいの?」
上記のように思っている方もいるのではないでしょうか。
実はワインは、パスタ、サラダ、ハンバーガー、ステーキなど、「普段食べている食事」に合わせて気軽に楽しめるお酒です。
そこでこの記事では、初心者におすすめのワインを16本紹介しています。
特徴や選び方についても解説していますので、ぜひ参考にしてください。
ワインの選び方のポイント
ワイン初心者の方が一番困るのが「ワインって何を選んでいいか分からない」という点だと思います。
確かにビールやチューハイよりも種類が多く、しかも、外国のものばかりなので分かりにくいですよね。
そこで今回は、「ワインの選び方5つのポイント」について分かりやすく解説していきます。
・品種での選び方
・産地での選び方
・料理との合わせ方で選ぶ
・価格帯での選び方
この5つのポイントをマスターして、自分の好みやTPOに合わせて使い分けてみてください。
おすすめのワイン16選!これを選べば間違いなし
ここからはおすすめワインを16選紹介していきます。
ワインの種類ごとにおすすめを紹介しているので、気になるワインからご覧ください。
では早速見ていきましょう。
おすすめ赤ワインベスト5
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詳細情報
度数:14.6%
味わい:フルボディ
産地:アメリカ、カリフォルニア、ナパヴァレー
品種:カベルネソーヴィニヨン
人気の高いナパ産赤ワイン。ですが、価格も高いのがネックとなっています。
そんな中で造られたのが「シックス・エイト・ナイン」
十数年の間に築いたブドウ栽培農家との深い信頼関係から、良質なブドウを妥当な価格で入手し低価格帯のワインを実現。
香り | ブラックチェリー、リコリス |
酸味 | ★★☆☆☆ |
ボディ | ★★★★☆ |
渋み | ★★★☆☆ |
5位
スペインワインの革命家が贈るガルナッチャ
ガルナッチャ100%の赤ワインで「スペインワインの革命家」と呼ばれるホルフェ・オルドネス氏が手がけた1本。
世界的ワイン評論家ロバート・パーカー氏が「ここ30年間、この価格帯で飲んだワインの中で最も素晴らしい」と絶賛。
ガルナッチャ特有の濃厚な果実の甘さと滑らかな味わいで、あなたをうっとりさせることでしょう。
香り | カシス、チョコレート |
酸味 | ★★★☆☆ |
ボディ | ★★★★★ |
渋み | ★★★★☆ |
コメント | 外観は濃いガーネット。カシスやチョコレートの香りがワインにまろやかさや演出しています。まろやかなワインが好きな方におすすめ。 |
4位
ブルゴーニュを感じさせる南アフリカのピノ・ノワール
ポールクルーバーの創業は1896年で、南アフリカでもかなりの歴史を持つワイナリー。
ブルゴーニュ地方に非常によく似た気候のエルジン地区のピノ・ノワールを使い、フランスから輸入したオーク樽で熟成させたこのワイン。
南アフリカ産でありながら、遠くブルゴーニュを感じさせる、複雑ながらもエレガントで上品な味わいが魅力です。
香り | ラズベリー、アーモンド |
酸味 | ★★★★☆ |
ボディ | ★★★☆☆ |
渋み | ★★☆☆☆ |
コメント | 話題の南アフリカのワイン。ラズベリーの香りと程よい酸味が感じられます。ブルゴーニュのピノ・ノワールが好きな方は飲み比べてみるのもおすすめ。 |
3位
南アフリカ№1のピノ・ノワールの造り手
南アフリカのピノ・ノワールの造り手として最も有名なニュートン・ジョンソン。
イチゴやラズベリーのかわいらしい香りに加え、メントールやスミレの要素もあり、口に含めばピュアな果実味とシャープな酸が楽しめます。
綺麗で軽やかなその味わいはブルゴーニュを感じさせます。
トマトソースを使った料理と合わせれば、普段の食事をワンランク引き上げてくれる1本です。
香り | イチゴ、メントール |
酸味 | ★★★★☆ |
ボディ | ★★☆☆☆ |
渋み | ★★★☆☆ |
コメント | 美しいルビー色。ベリー系の香りが感じられます。味わいは非常に優しく仕上がっているので、エレガントなワインが好きな方におすすめ。 |
2位
5つ星生産者が贈る傑作シラーズ
ロバート・パーカー氏が「天才」と評する5つ星生産者、ウッドカッターズ。そんな造り手が提供するシラーズは、ブラックベリー、クレーム・ド・カシス、リコリス、ブラックオリーブの香りが溢れ出し、パワフルかつ優雅という奇跡のバランスを見せてくれます。
秋から冬にかけて、「しっかりとしたワインが楽しみたい」という時におすすめです。
香り | ブラックベリー、チョコレート |
酸味 | ★★★☆☆ |
ボディ | ★★★★☆ |
渋み | ★★★★☆ |
コメント | 黒系果実の香りが広がり、ワインにコクを与えています。フルボディのワインが好きな人におすすめ。 |
1位
この価格でこの味わい!驚異のカベルネ!
カリフォルニアの銘醸地モントレーは、モントレー湾の冷たい海水から冷気を受け、その影響で生育期間がとても長くなります。
ゆっくりと成熟したブドウはリッチかつ複雑なアロマを持ち、また力強く滑らかなタンニンを身にまといます。
幾層にも重なり長く続く余韻は、この価格帯で味わえるレベルではありません。
香り | ブラックチェリー、キノコ |
酸味 | ★★☆☆☆ |
ボディ | ★★★★★ |
渋み | ★★★★★ |
コメント | 人気のカリフォルニアワイン。シルキーなタンニンとリッチで力強い味わいを感じられます。エレガントなタンニンが好きな方におすすめ。 |
おすすめ白ワインベスト5
5位
最先端の技術を駆使したイスラエルのリースリング
ガムラを生産するゴラン・ハイツ・ワイナリーは、イスラエルのゴラン高原にあります。
イスラエルは世界トップクラスの科学技術を誇っており、精密なブドウ栽培を可能にしています。
フレッシュで飲みやすく飽きのこない味わいのリースリングです。
また、リースリングについて詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
>>【ソムリエ監修】リースリングとは?おすすめ15選や特徴を解説!
香り | 洋梨、白いお花 |
酸味 | ★★★★☆ |
ボディ | ★★★☆☆ |
コメント | イスラエルで作られるガムラのリースリング。洋梨や白いお花の香りが感じられ、アロマティックなワインが好きな方におすすめの一本。 |
4位
常にブルゴーニュを意識した生産者の究極のバランスを持つシャルドネ
2007年創業のワイナリーながら、南アフリカを代表する生産者となったクリスタルム。
ピノ・ノワールとシャルドネのブルゴーニュ品種のみに絞って、品質の高いワインを生産しています。
味わいは辛口で飲みやすく、コスパの良い白ワインとなっています。
香り | グレープフルーツ、アカシア |
酸味 | ★★★☆☆ |
ボディ | ★★★★☆ |
コメント | ブルゴーニュを意識して作られる南アフリカのワイン。冷涼な気候で作られるワインは酸がエレガントに仕上がり、ブルゴーニュを連想させます。 |
3位
魚介系との相性抜群「海のワイン」
リアス式海岸の語源となった大西洋側のワイン産地リアスバイシャス。
海沿いのブドウ畑で育ったアルバリーニョという品種を使ったワインは塩気を感じるミネラルが強く、「海のワイン」と呼ばれています。
もちろん魚介系との相性は抜群。熟した桃やリンゴのリッチな香りがあるため、ワイン単体でも十分楽しむことができます。
香り | 桃、貝殻 |
酸味 | ★★★★☆ |
ボディ | ★★☆☆☆ |
コメント | スペインの海沿いで作られるワイン。リアスバイシャスで作られるワインは、桃や熟したフルーツの香りと力強いミネラルを感じられます。 |
2位
某有名ソムリエがモンラッシェと間違えたシャルドネ
ジョーダンは南アフリカの冷涼なワイン銘醸地、ステレンボッシュに畑を持つワイナリーです。ふくよかでよく熟した果実味と繊細なイメージを持つ、ニューワールドとヨーロッパの良いとこ取りのシャルドネです。そのため某有名ソムリエが世界最高峰のシャルドネ、フランスのモンラッシェと間違えたというエピソードがあります。
濃厚な味わいをそのまま楽しんでもいいですし、鶏肉の入ったホワイトグラタンと合わせれば、料理の味を分厚くリッチなものにしてくれます。
香り | ライム、パンドミ |
酸味 | ★★★☆☆ |
ボディ | ★★★★☆ |
渋み | |
コメント | 外観はやや黄金色。香りには柑橘系のライムの香りが感じられ、非常にバランスの取れたワインです。 |
1位
ソーヴィニヨン・ブランの世界基準
ソーヴィニヨン・ブランの原産国はフランスですが、現在はニュージーランドを代表するブドウ品種といっても過言ではありません。その評価を決定づけるのに大きな役割を果たしたのがクラウディ・ベイです。草原を思わせる淡い緑の色合い。マンダリン、オレンジ、レモン、完熟トマトといった力強いアロマと、濃縮感がありつつも清々しい味わい。爽やかな余韻が長く続きます。
香り | 白いお花、マンゴー |
酸味 | ★★★☆☆ |
ボディ | ★★★☆☆ |
コメント | 今人気のニュージーランドのワイン。白いお花や南国系のフルーツのアロマが感じられます。香りを感じるためにバルーングラスで飲むのがポイント。 |
おすすめスパークリングワインベスト3
3位
なんと10年以上の熟成を経たクレマン!
化学肥料や農薬を一切使わず、自然のままでブドウの栽培を行うマルク・テンペ。
そんなブドウで造られたクレマンを、瓶内で2004年から10年以上も熟成させています。
長熟させたその味わいは丸くふくよかで、十分に溶け込んだ泡は非常に滑らかなのどごしです。
ドサージュ(仕上げに加える糖分)が3g/lと極端に少ないブリュット・ナチュール(超辛口)のため、どんな料理にも合わせやすい1本となっています。
香り | ライム、トースト |
酸味 | ★★★★☆ |
ボディ | ★★★☆☆ |
コメント | 出来る限り自然のままでブドウを作るワイナリー。クリーミーな泡立ちと熟成由来のトーストの香りが感じられます。ナチュラルワインが好きな方におすすめ。 |
2位
人気ワイン漫画『神の雫』で一躍有名になったスペインのカヴァ
黄金色に輝く美しい泡、シトラス、ライム、ハーブなどの爽やかな香りの中に白桃や洋ナシが顔を出し、複雑性を増しています。
酸味と甘さのバランスが良く、パーティーに最適な、気分を上げる1本です。
香り | レモン、ヴェルヴェーヌ |
酸味 | ★★★★☆ |
ボディ | ★★☆☆☆ |
コメント | スペインで作られるスパークリングワイン カヴァ。レモンやライムの香りが感じられ、程よい酸もあり爽やかな仕上がりになっています。 |
1位
オバマ大統領も愛飲した「勝利のワイン」
シャンパーニュ以外のスパークリングワインで最もおすすめしたい1本。
オバマ大統領が大統領就任時に「勝利のワイン」として飲んだという逸話を持ち、この価格帯で他に並ぶものはありません。
もちろんシャンパーニュと同じ瓶内二次発酵で造られており、きめ細やかでクリーミーな泡立ち、柑橘系の良く熟した果実味が魅力的です。
香り | かりん、焼いたパン |
酸味 | ★★★☆☆ |
ボディ | ★★☆☆☆ |
コメント | いきいきとした泡立ち。穏やかな香りと力強い味わいで非常にバランスの取れた味わいに仕上がっています。バランスの良いワインが好きな方におすすめ。 |
おすすめロゼワインベスト3
3位
サッカーの元スペイン代表アンドレス・イニエスタ選手の所有するワイナリーのワイン。
イニエスタ選手は現在Jリーグのヴィッセル神戸に所属し、華麗なプレイを見せてくれています。
このワインはアセロラやクランベリーのような、フレッシュな果実味が感じられます。
ラベルはイニエスタ選手のサイン入り。サッカー好きならぜひ一度は試したいワインです。
香り | さくらんぼ、すみれ |
酸味 | ★★★☆☆ |
ボディ | ★★★★☆ |
コメント | ボバルから作られるワインは力強い赤系果実の香りが感じられ、口に含むとフレッシュな果実味を味わうことができます。 |
2位
フランスの三大ロゼワインのひとつ、南仏プロヴァンスのワイン。
このワイナリーの設立は15世紀にさかのぼります。
元々フランス王室御用達ワイナリーでした。1955年にはフランスの農務省にプロヴァンス地方で最も優れたワイナリーのひとつに選ばれています。
伝統あるワイナリーの手がけるすっきりした味わいのロゼ。ブイヤベース(魚介のスープ)と相性抜群です。
香り | ブラックベリー、メントール |
酸味 | ★★☆☆☆ |
ボディ | ★★★★☆ |
コメント | ロゼワインの銘醸地プロヴァンスで作られるワイン。3種類のブドウをブレンドして作っているので非常に力強く、複雑な仕上がりです。 |
1位
この生産者はイタリアのワイン誌ルカマローニで、2000近い生産者の中から3年連続でトップ生産者に選ばれました。
イタリアを代表する生産者と言ってよいでしょう。
「チェラズオーロ」はイタリア語で「サクランボ」を意味する「チェラーザ」に由来します。
その名のとおり、チェリーのような鮮やかなピンク色。辛口ですが、イチゴやラズベリーのような甘い風味があります。トマトソースのパスタなどと合わせるとおいしいです。
香り | いちご、トースト |
酸味 | ★★★☆☆ |
ボディ | ★★★★☆ |
コメント | 色合いはサーモンピンク。甘めの果実の香りが感じられ、やや甘めのしっかりとした仕上がり。丸みのある味わいのワインが好きな方におすすめ。 |
ワインの選び方を徹底解説
種類で選ぶ
赤ワイン
色の秘密はブドウの皮
まず赤ワインがなぜ「赤く」なるかということについて。
赤ワインは黒っぽい色をしたブドウを使い、「皮ごと」ブドウを粉砕してワインにします。あの色はブドウの皮の色なのです。
そしてこの「皮ごと使う」という赤ワインの造り方に赤ワインの「味」の秘密があります。
赤ワインの渋みは皮の成分から
ワインを飲んだことがないという方でも、ブドウを食べたことがないという方はほとんどいないはずです。
最近ではシャインマスカットのように皮ごと食べられるものもありますが、大抵のブドウを皮ごと食べると「渋い」と感じます。
あの渋さは「タンニン」と呼ばれる成分で、緑茶の苦みなどと同じものです。
赤ワインと白ワインの味の違いはタンニンから
ブドウの皮にはこのタンニンが豊富に含まれています。そして巨峰などの黒っぽいブドウの方が、マスカットなどの白っぽいブドウよりもタンニンの含有量が多いのです。
赤ワインは主に黒っぽいブドウを使い、皮ごと粉砕してワインにするので、タンニンが豊富に含まれています。
そのためちょっと渋みのある独特の味わいになるのです。
白ワイン
一方白ワインは白っぽいブドウを使い、「ブドウの皮を取り除いて」造ります。
そのため赤ワインのようなタンニンが少なく、スッキリして口当たりが良い、軽やかな味わいとなるのです。
スパークリングワイン
スパークリングワインというのは発泡しているワインの総称です。
作り方はいろいろあって、サイダーや炭酸水のように後から人工的に炭酸を注入するものもありますし、発酵の途中で自然に発泡することを利用するものもあります。
シャンパンはスパークリングワインの1つ
皆さんがスパークリングワインと聞いて思い浮かべるのは「シャンパン」と呼ばれるものだと思います。
シャンパンとはフランスのシャンパーニュ地方で伝統的な「瓶内二次発酵」という方法で造られたものだけが名乗ることのできる名称です。
スパークリングワインの中にはいろいろな名称がある
フランスでもシャンパーニュ地方以外で造られたものは、たとえ瓶内二次発酵で造られていても「ヴァン・ムスー(泡のワインの意)」や、「クレマン」と呼ばれます。
ただシャンパーニュ(シャンパンは俗語)以外にも美味しいスパークリングワインはたくさんあります。
フランスのボルドーやブルゴーニュで造られるクレマン、スペインのカヴァ、イタリアのフランチャコルタなどもシャンパーニュに匹敵するおいしさです。
和食にはスパークリングワイン
また「日本の食事に一番合わせやすいのは辛口のスパークリングワイン」という事実があります。
ワイン選びに迷ったら、辛口のスパークリングワインを選んでおけば、まず間違いはありません。
味わいの違いで選ぶ
料理の味付けでも甘めが好きな人もいれば、辛めが好きな人もいます。
同じようにワインにも味わいがあり、好みによって向き不向きがあります。
そこで赤ワイン・白ワインそれぞれを味わいで選ぶ時のポイントをお伝えします。
赤ワインはボディで選ぶ
赤ワインの味わいを表わす時は「フルボディ」、「ミディアムボディ」、「ライトボディ」といったように、「ボディ」という表現を使います。
「ボリューム感」に近いイメージです。
それぞれを主な品種や味わい、マリアージュさせやすい料理などでまとめてみました。
参考にしてみてください。
味 | 度数 | 熟成 | 合う料理 | |
---|---|---|---|---|
フルボディ | 色が濃い・タンニンが強くどっしり | 15%前後 | 長熟 | 牛・羊などの肉料理 |
ミディアムボディ | フルとライトの中間 | 13%前後 | ほどほど | タレ味の焼き鳥、すき焼き |
ライトボディ | 色は薄め・タンニンは弱く軽やか | 11%前後 | 短い | チキン、サラダ |
白ワインは甘口・辛口、樽の有無で選ぶ
味は辛口、甘口で表現
白ワインの場合はあまり「ボディ」という表現は使わず、「甘口」「辛口」といった味で表現することが多くなっています。
味とアルコール度数は発酵加減で左右される
ワインの場合ブドウの糖分を発酵させてアルコールにしているため、発酵を途中で止めればアルコール度数は低く、また糖分が残っているので甘くなります。
逆にしっかりと発酵させれば糖分が全てアルコールになるので辛口となり、アルコール度数も高くなります。
また樽で熟成させたものとそうでないものでは色、香り、味わいに違いがあり、樽熟成をしたものはどっしりとした、赤ワインでいうところのフルボディに近い感じになります。
度数 | 合う料理 | |
---|---|---|
辛口 | 高い(14%前後) | 魚介系の料理 |
甘口 | 低い(12%前後) | サラダなど |
味わい | 合う料理 | |
---|---|---|
樽熟成あり | 樽由来のバニラ香 どっしりとした深い味わい | 鶏肉、豚肉のクリームソースなど |
樽熟成なし | さっぱり、スッキリとした味わい | 魚介系、サラダなど |
品種で選ぶ
ワインはブドウの糖分をそのまま発酵させてアルコールにするのでダイレクト!
つまりブドウの品種の特徴や栽培された環境がワインの味にそのまま表れてきます。
そのためワインを選ぶとき、「品種で選ぶ」というのはとても良い方法です。
今回は赤ワイン用の品種、白ワイン用の品種、それぞれ代表的な3品種の特徴をご紹介します。
赤ワインの代表的品種
ボディ | 酸・タンニン | 合う料理 | |
---|---|---|---|
カベルネ・ソーヴィニヨン | フルボディ | 共に強い | 肉料理全般 |
シラー(シラーズ) | フル~ミディアムボディ | 酸は強めだがタンニンは滑らか | 肉料理・チーズなど |
ピノ・ノワール | ライトボディ | 酸は強いがタンニンは弱い | チキン、シーフード、サラダなど |
白ワインの代表的品種
味わいの特徴 | 合う料理 | |
---|---|---|
シャルドネ | 暖かい地域のものはトロピカルで濃厚、寒冷地のものはスッキリ | 鶏のクリーム煮、シーフードなど |
ソーヴィニヨン・ブラン | 爽やかな草原のような青草の香りと心地よい苦み | シーフードやサラダ |
リースリング | 辛口も甘口もあるが、強めの酸と引き締まった果実味 | 白身魚や豚肉料理 |
産地で選ぶ
産地で選ぶ方法もおすすめです。
今回は以下の産地を紹介します。
・フランス
・イタリア
・スペイン
・アメリカ
・オーストラリア
・日本
では解説していきます。
有名産地が豊富!フランス
言わずと知れた世界一のワイン王国です。
代表的な産地だけでもカベルネ・ソービニヨンやメルローを使った世界最高峰のフルボディを生産するボルドー。
世界最高のピノ・ノワール、シャルドネを生産するブルゴーニュ、シャンパーニュ、シラーの原産地ローヌ、アルザスなどがあります。
地層や気候といったテロワール(ブドウの生育環境)に恵まれているため、複雑で重厚な味わいのワインが多くなっています。
軽快で飲みやすいワインが多い!イタリア
現在ワインの生産量世界一!
20ある州全てでワイン造りが行われています。
数百種類とも言われる地ブドウ(イタリア原産のブドウ品種)が使われているため、非常にバラエティに富んだワインを生み出しています。
初心者向けからワイン通向けまで豊富なバラエティ
味わいは基本的に軽快で飲みやすいものが多くなっており、初心者の方におすすめしやすいワインと言えます。
一方バローロやバルバレスコといった重厚なワインも生産していて、初心者からワイン通まで全ての人を満足させることのできる生産地です。
情熱の国らしい濃厚な味わい!スペイン
フランス、イタリアと常にワイン生産量世界一の座を争うワイン大国スペイン。
良質な高級赤ワインを生み出すリオハやリベラ・デル・ドゥエロ、単一のワイン産地としては世界最大のラ・マンチャなど数々の銘醸地を有しています。
またリーズナブルながらシャンパーニュにも匹敵する品質を誇るスパークリングワイン、カヴァや、世界三大酒精強化ワインのシェリー酒を生み出す国でもあるのです。
フランスなどに比べ強烈な日差しを受けて育ったブドウは味が濃く、情熱の国らしい濃厚な味わいのワインが多くなっています。
フランスに負けない高品質!アメリカ
9割がカリフォルニア産
日本でもすっかりおなじみのカリフォルニアワイン。全米のワイン生産量の実に90%がこのカリフォルニアで生み出されています。
なかでも「ナパ」や「ソノマ」といった銘醸地は、カリフォルニアの強い日差しと太平洋からの冷涼な風のおかげで良質なブドウが育ち、ここから生まれるワインはフランス産ワインに勝るとも劣らない高品質なものとなっています。
濃厚なワインが主流
アメリカは世界最大のワイン消費国であるため、造られるワインの味わいもアメリカ人好み。
赤、白共に樽由来のバニラ香が強めに効いた濃厚なものが主流となっています。
リーズナブルで高品質なワインが豊富!オーストラリア
ヨーロッパ以外のワイン生産国を「新世界(しんせかい)」と呼びますが、その新世界の中心的存在がオーストラリアです。
温暖で降雨量が少ない気候はブドウ栽培に最適です。特にオーストラリアではシラーズと呼ばれるシラーについては、原産地であるフランスのローヌ地方に質、量共に匹敵する名産地となっています。
広大な土地を利用した大手生産者が多いため、高いレベルで均一な品質を持ったワインをリーズナブルに楽しむことができます。
世界で評価上昇中!日本
ブドウ栽培には向いていない気候だが、健闘中!
降雨量の多い日本はブドウの栽培に適しているとは言いがたく、長い間世界のワインと比べて「味が薄い」「物足りない」と言われ続けてきました。
しかし海外のワイナリーで醸造技術を学ぶ熱心な生産者が増えてきたことから、その品質が急上昇。
世界的に評価を受けるほどにまでレベルが上がってきています。
注目は長野!山形、北海道、山梨も有名
山梨、北海道、山形などの産地が有名ですが、要注目なのはワイン特区を擁する長野県。
ヨーロッパ品種のメルローや栽培がとても難しいと言われているピノ・ノワールで優れたワインを生産しており、フランス、イタリアなどにも負けない品質のものが出てきています。
料理とのマリアージュで選ぶ
ワインと料理のマリアージュは、「料理や食材の色とワインの色を合わせる」ということだけを覚えておけば大丈夫。
肉には赤ワイン、魚には白ワインは間違い!?
良く「肉料理には赤ワイン、魚料理には白ワイン」と言われます。ただこれは半分合っていて、半分間違えているというのが真実。
というのも白ワインが合う肉料理もあるし、赤ワインが合う魚料理もあるからです。
料理や食材の色とワインの色を合わせる
お肉だったら牛肉や羊肉のように赤い身のものはタンニンがしっかりとした赤ワイン、鶏肉や豚肉など白っぽいものにはライトボディの赤ワインかしっかり目の白ワインを。
魚も同様で、白身魚にはさっぱりとした白ワイン、マグロの赤身のようなものには軽めの赤ワインが合います。
このルールは料理の味付けにも当てはまります。同じシチューでもビーフシチューのようにブラウンソースのものには赤ワイン、ホワイトシチューには白ワインといった具合です。
価格で選ぶ
安いワインでも美味しいものはある
ワインの場合、高いものはまず間違いなく「美味しい」です。めったに外れることはありません。
では安いワインは美味しくないのかというとそんなことはなく、もちろん美味しいものもたくさんあります。
ただ「当たり」に巡り会う可能性が低いというのは事実です。
国別おすすめ予算
そこで今回は「この価格以上のワインを選べば外れが少ない」という目安の金額を、生産国別にお伝えします。
ワイン選びの参考にしてみてください。
生産国 | 目安となる予算 |
---|---|
フランス | ¥3,000 |
イタリア | ¥2,000 |
スペイン | ¥2,000 |
アメリカ | ¥3,000 |
オーストラリア | ¥2,500 |
日本 | ¥2,500 |
ワインの美味しい飲み方
ここではワインの美味しい飲み方について紹介していきます。
今回紹介した赤ワイン・白ワイン・スパークリングの3つに分けて紹介するので、ぜひ参考にしてください。
それでは早速見ていきましょう。
赤ワインの美味しい飲み方
まずは赤ワインの美味しい飲み方について見ていきましょう。
赤ワインの美味しい飲み方のまとめは以下の表の通りです。
保存温度 | 14~18℃ |
ワイングラス | 口の広いグラス(ブルゴーニュ型や万能型) |
また赤ワインについてはスワリングの解説もしているので、ぜひ合わせてご覧ください。
では早速見ていきましょう。
保存温度は14~18℃
高級赤ワインの保存温度は14~18℃を目安にしましょう。
常温での保存が一般的と言われている赤ワインですが、日本だと14~18℃が適温です。
さらにボディによって保存温度を変えると、より赤ワインの香りや味わいを楽しむことができますよ。
具体的にはライトボディであれば14~16℃、フルボディであれば16~18℃、ミディアムボディは16℃前後といった温度です。
また季節によっては、直射日光の当たらない場所に置いておくことも可能です。
ワイングラスは口の広いものがおすすめ
赤ワインを飲むときは口の広いワイングラスを使うと美味しく飲むことができます。
口の広いワイングラスに赤ワインを注ぐと、空気と触れる面積が多いためタンニンや果実味溢れる香りを感じやすくなります。
具体的には赤ワインの場合、フルボディならブルゴーニュ型やボルドー型のワイングラス、ライトボディなら万能型のワイングラスを使いましょう。
ただ1つしかワイングラスを選べないという場合は、使い勝手の良い万能型のワイングラスを選ぶことをおすすめします。
ワイングラスを回して香りを楽しむ
高級赤ワインの芳醇な香りを楽しむには、ワイングラスを回して香りを楽しむことがおすすめです。
ワイングラスを回して香りを楽しむことを「スワリング」と呼びます。
高級赤ワインであれば、香りも他の赤ワインと比べて格別なため、スワリングで最大限楽しむことができます。
またスワリングする際は、右利きの方であれば反時計回りにワイングラスを回すようにしてください。
万が一スワリングの際にワインがこぼれても自分側のため、対面の方に迷惑をかけずに済みます。
スワリングも、ただ回せばよいという行為ではないため、自分にあった回し方を見つけてくださいね。
白ワインの美味しい飲み方
次に白ワインを紹介していきます。
ワインの美味しい飲み方のまとめは以下の表の通りです。
保存温度 | 6~9℃ |
ワイングラス | 万能型やモンフラッシュ型 |
では解説していきます。
ワイングラスは万能型がおすすめ
白ワインを飲むときは、万能型のワイングラスを使うことがおすすめです。
どのようなワインでも楽しむことができる万能型のワイングラスなら、白ワインの本来の味わいを感じられます。
ただ、白ワインの香りを強く感じたいと考えている方は、モンフラッシュ型のワイングラスを使ってみることも良いでしょう。
ボウルが大きくて強い丸みを帯びているモンフラッシュ型は、香りを強く感じられる構造になっています。
保存温度は6~9℃前後に
白ワインの保存温度は6~9℃前後を目安にすることがおすすめです。
タンニンが多く含まれている赤ワインに比べて、タンニンの少ない白ワインは保存温度が低くても美味しく飲むことができます。
ただ白ワインと言っても、甘口や辛口など種類は豊富です。
例えば甘口の白ワインであれば、通常よりも冷やして飲むことで糖度が増して、より甘い味わいを楽しむことができます。
そのため白ワインごとの特徴を考えて保存温度を適切に保つことが大切です。
スパークリングワインの美味しい飲み方
最後にスパークリングワインの美味しい飲み方を紹介していきます。
ちなみにシャンパンもこれから紹介する方法で美味しく飲むことができるので、ぜひ参考にしてくださいね。
スパークリングワインの美味しい飲み方のまとめは以下の表の通りです。
保存温度 | 12℃前後(飲む前に8℃に冷やす) |
ワイングラス | 口の狭いグラス(フルート型やシャンパングラス) |
それでは詳しく見ていきましょう。
保存温度は12℃前後で飲む前に冷やす
スパークリングワインの保存は12℃前後を保つようにしましょう。
しかし12℃前後で保存した状態で飲んでみると「もっと冷やして飲みたい!」と感じることでしょう。
そのため飲む前に8℃ほどまで冷やすことがおすすめです。
飲む前に冷やすことで、スパークリングワインの炭酸がきめ細かくなり、美味しく飲めます。
しかし、飲む前に冷蔵庫で冷やすことは可能でも、12℃前後でシャンパンを保存するのはなかなか難しいです。
そこでワインセラーでシャンパンを保存すると良いでしょう。
ワインセラーを利用すればスパークリングワインはもちろん、白ワインなどの他ワインも適切に保存できますよ。
家庭用のワインセラーについてはコチラを参考にしてみてください。
>>【ソムリエセレクト】おすすめワインセラー17選!家庭用にはコレ!
グラスはフルート型かシャンパングラスがおすすめ
スパークリングワインを飲むときは、フルート型かシャンパングラスを選びましょう。
フルート型、シャンパングラスはグラスの口が狭いため、スパークリングワインと空気の触れる面積が少なく炭酸が抜けづらい構造となっています。
そのため長時間、スパークリングワインの味わいを保ったまま楽しむことができます。
ただ、あえて香りを楽しむために口の広いグラスを使用してみるというのも1つの手です。
その日の気分に合わせてグラスを変えて楽しんでくださいね。
またワイングラスについて詳しく知りたい方は、ぜひこちらも参考にしてください。
>>【ソムリエセレクト】おすすめのワイングラス15選!種類とブランドも紹介
おすすめのワインでいつものご飯を少しだけスペシャルに!
ワインは普段の食事に合わせたり、仲間とワイワイ騒ぎながら楽しむお酒です。
決して堅苦しい、難しいものではありません。
パスタとイタリアの軽やかな赤ワイン、魚介を使ったお鍋にスペインのリアスバイシャスの白ワイン、餃子とスパークリングワインといったように、毎日の食卓にワインを取り入れてみてください。
いつもと同じ晩ご飯が、「少しだけスペシャル」に変わること間違いなしです!
今回の記事が皆さんのハッピーなワインライフのお役に立つことを祈っています。
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