【ソムリエ監修】高級銘柄「サッシカイア」を徹底解説!価格や当たり年もご紹介!

2019/08/03
■ワイン■


「サッシカイア」というブランド名を聞いたことがあるかもしれません。

イタリアを代表する高級赤ワインのひとつです。

今回はそんな「サッシカイア」のこだわりから、おすすめの当たり年、セカンド・サードワインまでご紹介いたします。

執筆者/監修者

佐々木 健太

J.S.A. ソムリエ・エクセレンス

ソムリエ/年間受講者数日本一を誇るカリスマワインスクール講師  21歳でソムリエ資格を取得。南フランスにある一つ星レストラン「Keisuke Matsushima」にて研鑽を積み、帰国後は南青山「L’AS」を経て、株式会社WINE TRAILを創業。ワインのサブスク「HOME WiNE」を手掛ける。YouTubeチャンネル「ソムリエ佐々木」を運営。第9回全日本最優秀ソムリエコンクールファイナリスト。

サッシカイア(SASSICAIA)は、イタリアのトスカーナ州ボルゲリを拠点とするワイナリー、テヌータ・サン・グイドが生み出したワインブランドです。

名前の由来

「サッシカイア」とは「石の多い土地」という意味で、ぶどう畑のある土壌の様子を表しています。

サッシカイアの歴史

サッシカイアの始まりは、1930年のマリオ・インチーザ公爵とトスカーナ州ボルゲリの娘との結婚です。マリオ・インチーザ公爵は大のボルドーワイン好き。そして妻の実家はボルゲリに畑を持っていました。

1940年代、マリオ・インチーザ公爵は妻の実家の畑にボルドー品種カベルネ・ソーヴィニヨンを植えてみました。

というのは、その土地の土壌がボルドーワインの銘醸地グラーヴ地区の土壌と似ていたからです。

当初は評価はイマイチ

当時のトスカーナの人々は軽やかな赤ワインやロゼワインに慣れていたため、サッシカイアは人気が出ませんでした。

また、渋みの強いカベルネ・ソーヴィニヨンをおいしく飲むには熟成の期間も必要でした。当初のサッシカイアは若すぎました。

そのため、サッシカイアは1948年から1967年まで地元の友人や親戚の間でだけで楽しまれていました。

ファーストヴィンテージは1968

そのうち、だんだん熟成の進んだサッシカイアがセラーにたまっていくようになります。そして、マリオ・インチーザ公爵が熟成の進んだサッシカイアを飲んだところ、はるかにおいしくなっていることに気づきます。

商業的にリリースされた最初のヴィンテージは1968年です。

サッシカイアの評価とスーパータスカン

世界的な評価を受けるも国内ではテーブルワイン!?

サッシカイアは国際的なコンクールで、ボルドー五大シャトーの1つ、シャトー・マルゴーを超える高い評価を受けるまでになりました。

しかし、サッシカイアはトスカーナのワインの規定には合わないワインだったため、イタリアの中では低い格付けでした。

ヴィーノ・ダ・ターヴォラ、つまりただの「テーブルワイン」です。

格付けとスーパータスカン

やがて1994年、トスカーナに初めて1ブランドのみの原産地呼称(DOC)「ボルゲリ・サッシカイア」が誕生しました。

これはサッシカイアにだけ与えられた独立した格付けです。

サッシカイアの成功後、トスカーナでは品種などの規定にとらわれずに自由にワインを造る生産者が増えました。そのような生産者は「スーパータスカン」または「スーパートスカーナ」と呼ばれています。

サッシカイアの特徴とこだわり

自由なワインづくり

サッシカイアのこだわりの筆頭は、地場品種のサンジョヴェーゼ種ではなく、あえて国際品種のカベルネ・ソーヴィニヨンに挑戦したということです。

サッシカイアは、トスカーナの規定を気にせずに、良いワインを造りたいという純粋な思いから生まれました。

手摘みで収穫したブドウを畑ごとに熟成

サッシカイアのワインのぶどうはすべて手摘みです。

手摘みは手間がかかりますが、果実が完熟していることを確認して、果実を傷つけずに収穫できるので、高品質な果実を得られます。

そしてワインは畑ごとに分けたフレンチオーク樽でじっくり24ヵ月熟成させます。

サッシカイアの味わい

サッシカイアはカベルネ・ソーヴィニヨン主体です。カシスや杉のような風味があり、エレガントなのにパワフルです。

すぐに飲んでもおいしいですが、数十年の熟成が可能です。

時間がたつほど渋みがやわらぎ、複雑味が増します。

サッシカイアの価格

一般市場に出回っているサッシカイアの価格差は、ヴィンテージ「生産年」によるものが一番大きいです。

同じヴィンテージでも保存状態(箱無など)や並行輸入・正規ルートといった違いで価格差が生まれます。

ネットでの価格帯と最安・最高値

ボリュームゾーン
・750ml(一般的なボトルサイズ)では、25,000円~35,000円です。

最安値は、ヴィンテージ2015のもので、19,000円台です。

>>サッシカイアの最安をチェック

最高値は、ヴィンテージ1985年のもので、500,000円超えです。

>>サッシカイアの最高値をチェック

レストランでの価格帯

価格相場はヴィンテージにもよりますが、レストランで50,000円から、80,000円前後で提供されています。

サッシカイアの当たり年

世界的ワイン評論家が当たり年としているのは、以下のヴィンテージです。

サッシカイアの当たり年一覧
2016、2009、2007、2006、2004、2003、2001、1999、1998、1996、1995、1990、1988、1985、1982、1978、1975

ここからは特におすすめのヴィンテージを3つご紹介します。

優雅なヴィンテージ 2016

サッシカイア 2016

詳細情報
産地:イタリア、トスカーナ
品種:カベルネ・ソーヴィニヨン85%、カベルネ・フラン15%

2016年は世界的ワイン評論家ロバート・パーカー氏が100点満点をつけたヴィンテージです。

夏の夜の雨と風、秋の通常より暖かく乾燥した天候のおかげで、最終的に香り豊かでフレッシュな味わいの果実となりました。

酸と緻密なタンニンがワインに骨格を与えています。エレガントさ、優雅さが出ているヴィンテージです。

力強いヴィンテージ 2009

サッシカイア 2009

詳細情報
産地:イタリア、トスカーナ
品種:カベルネソーヴィニヨン、カベルネフラン

2009年は年間を通じて気候に恵まれていました。昼と夜の気温差が絶妙で果実が良く熟しました。

タンニンが非常にしっかりとしていて力強く凝縮感があり、長い余韻が楽しめます。

伝説的ヴィンテージ 1985

サッシカイア 1985

1985年は伝説的ヴィンテージとされています。

1985年は春の天候が安定していて、開花が順調でした。夏から秋にかけてとても暑く、乾燥しました。

尋常でないくらいの濃密さ、ベルベットのような舌触りを楽しめます。

セカンドワインのグイダルベルト

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グイダルベルト

詳細情報
産地:イタリア、トスカーナ
品種:カベルネソーヴィニヨン、メルローなど

グイダルベルトとは

グイダルベルトは、サッシカイアのセカンドラベルです。

手頃な価格ながら、収穫や醸造にはサッシカイアらしいこだわりが生きています。

収穫はサッシカイアと同様にすべて手摘みです。

フレンチオーク樽とアメリカンオーク樽で熟成させています。

グイダルベルトの特徴

サッシカイアがカベルネ・ソーヴィニヨンを主体にしているのに対し、グイダルベルトはカベルネ・ソーヴィニヨン60%に、メルロー40%をブレンドしています。

サッシカイアに比べて、若いうちから楽しめます。

グイダルベルトの味わい

サッシカイアよりメルロの比率が高いため、サッシカイアよりタンニンがなめらかです。

ふくよかな果実味と上品な酸が感じられます。

サードワインのレ・ディフェーゼ

レ・ディフェーゼ

詳細情報
産地:イタリア、トスカーナ
品種:サンジョベーゼ70%、カベルネ・ソーヴィニョン30%

レ・ディフェーゼとは

レ・ディフェーゼは、サッシカイアのサードワインです。こちらも価格は手頃ですが、収穫や醸造についてサッシカイアらしいこだわりがあります。

果実はすべて手摘みですし、ワインはオーク樽での熟成をさせています。

レ・ディフェーゼの特徴

カベルネ・ソーヴィニヨン70%に、トスカーナの代表品種サンジョヴェーゼ30%をブレンドしています。

カベルネ・ソーヴィニヨンの骨格がありながら、サンジョヴェーゼ種による「トスカーナっぽさ」も感じられるワインです。

レ・ディフェーゼもサッシカイアより若いうちから楽しめるワインです。

レ・ディフェーゼの味わい

軽やかで柔らかみのあるサンジョヴェーゼをブレンドすることで、サッシカイアより親しみやすい味わいに仕上がっています。

フレッシュな果実味を楽しめます。


グランリベンサa

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