米焼酎といっても、種類が多く、どれを選ばよいか迷ってしまいますね。
そこで、今回は安くて美味しい米焼酎から、高級米焼酎までおすすめの商品をご紹介します。
米焼酎とは
その名の通り、米を原料とした焼酎です。
16世紀末から熊本県球磨地方で製造が開始。
球磨地方の人吉では古くからお米が豊富に造られていました。
当時、人吉を統治していた藩の政策により、米焼酎造りを推奨したことから、米焼酎が盛んにつくられました。
現在も球磨地方は米焼酎の主要な産地です。
球磨地方以外では、米どころとして有名な新潟や山形などでも、良質な米焼酎が造られています。
球磨焼酎
球磨焼酎は、知的財産を守る国際協定に基づき、日本が定めた「地理的表示に関する表示基準」の中で保護されている産地です。
ちなみに他の焼酎では、麦焼酎の壱岐、芋焼酎の薩摩、泡盛の琉球が保護されています。
細かい条件をクリアしたものだけが、その産地名を表記できるシステムです。
そのため、品質の高さが保証された世界的なブランドです。
日本酒との違い
最大の違いは、「醸造酒」か「蒸留酒」という点です。
日本酒は、原料を発酵して造られる「醸造酒」です。
一方、米焼酎は醸造された日本酒を、さらに蒸留して造られる「蒸留酒」となります。
その他に工程の違いから米焼酎の方が度数が高いことや、精米歩合が高いことが挙げられます。
米焼酎の味わい
米焼酎は、蒸留酒特有のキリッとした味わいと、原料由来のお米の甘みや香りなどの旨味を味わうことができます。
日本酒同様に、日本人の主食であるお米が原料なので、和食や家庭料理に合わせやすく、食中酒として楽しんで頂くこともできます。
米焼酎の度数
米焼酎のアルコール度数は、20〜40%です。
特に多いのが25%の商品です。
米焼酎の種類と選び方
米焼酎は蒸留方法の違いで味わい大きく異なります。
常圧蒸留
昔ながらの伝統的な方式で、球磨焼酎も当初はこの方式を採用していました。
常圧蒸留機では、原料のお米や醪(もろみ)由来の香味成分の他に、蒸留中の加熱によって生成される香味成分も原酒中に入ってきます。
そのため、濃醇でコクのある深い味わいの米焼酎に仕上がります。
米焼酎ならではの個性が引き立つ味わいのため、オン・ザ・ロックで飲みたい方にはお勧めです。
減圧蒸留
気圧を下げて低い温度で蒸留するのが、この減圧蒸留という方式です。
減圧蒸留機は沸騰温度が低いです。
そのため、醪(もろみ)の中から原酒に移る香気成分は、低い温度で沸騰しやすい華やかな香りのタイプのものが多くなります。
クリアで雑味を最小限に抑えた淡麗なタイプの米焼酎に仕上がります。
現在は、飲みやすい軽やかでキレの良いタイプの米焼酎が人気のため、減圧蒸留方式で造られる米焼酎が主流になっています。
安くて美味しい米焼酎おすすめ10選
10位 よかいち 宝酒造
宝酒造 よかいち 米
産地:日本
こちらの米焼酎は宝酒造と黒壁蔵が協同して製造。
三段仕込みと低温発酵を行なうことで、さっぱりとした爽やかな味わいに仕上っています。
取り扱いが難しいため、あまり使用されない黄麹と、独自に開発した酵母を使うことで、華やかに広がる香りを引き出しています。
コストパフォーマンスが良い米焼酎なので、気軽に楽しんでみてください。
9位 純米焼酎 七田 天山酒造
七田 純米焼酎
産地:日本、佐賀県
日本酒の「七田」で有名な天山酒造の焼酎です。
山田錦を使用し、減圧蒸留で造られています。
そのため、米の旨味とさっぱりとした飲み口は、とてもフルーティで、初心者にもおすすめです。
水割りにすると、味わいがまろやかになるので、初めての方は、最初は水の割合を多めにしても良いと思います。
8位 白岳 パック 25度 高橋酒造
純米焼酎 白岳
産地:日本、熊本県
ザ・定番の焼酎です。
価格設定が安いにも関わらず、モンドセレクションでは4年連続金賞、酒類鑑評会優秀賞受賞など、その品質には定評があります。
減圧蒸留方式を採用しているので、お米の旨味が残りつつ、さっぱりと爽やかな口当たりです。
水割りやお茶やジュースなどで割って飲んでも楽しめます。
7位 白岳しろ 高橋酒造
白岳 しろ 米焼酎
産地:日本、熊本県
白岳シリーズの中でも、スッキリとした爽やかな味わいで、とてもカジュアルに楽しんで頂けます。
食事との相性もよく、手ごろな紙パック製のバージョンも発売されているため、ご自宅の食卓で気軽に飲んで頂けます。
2014年から6年連続でモンドセレクション金賞を受賞している実力もあり、気軽に楽しめますが、決して安っぽくない味わいです。
6位 耶馬美人 純米焼酎 極蒸 旭酒造
純米本格焼酎 耶馬美人 極蒸
産地:日本、大分県
年間で最も寒い時期に仕込みが行なわれていること以外、詳細な製造方法は明らかにされていません。
家族経営で、少量しか生産されていませんが、丁寧に造られています。
とても繊細な味わいと優しい口当たり、そしてふくらみのあるお米の旨味が特徴です。
耶馬美人シリーズには、10年以上長期熟成させた吟蒸も発売されていますので、味わいの違いを試してみるのもおすすめです。
5位 豊永蔵 減圧蒸留 豊永酒造
豊永蔵(とよながぐら) 減圧蒸留
産地:日本、熊本県
球磨の有機農法米、いわゆるオーガニック米を使用し、球磨川の新鮮な水で仕込まれているので、品質の高い米焼酎に仕上がっています。
減圧蒸留方式で製造されているため、米の旨味を残しつつも、さっぱりと爽やかな風味が特徴です。
2015年にはロサンゼルス・インターナショナル・ワイン・アンド・スピリッツ・コンペティションで金賞を受賞。
その品質は国際的にも認められています。
4位 十四代 秘蔵乙焼酎 高木酒造
十四代 秘蔵乙焼酎 米焼酎
産地:日本、山形県
幻の日本酒「十四代」で有名な高木酒造が製造している米焼酎です。
十四代の製法を取り入れ、低温でゆっくりと蒸留されているので、華やかな大吟醸のような香りを持っています。
味わいもスッキリと爽やかなので、とても飲みやすいのが特徴です。
ただ、大量生産されていないため、入手が困難ではあります。
3位 純米焼酎 天草 天草酒造
天草酒造 天草 古酒
産地:日本、熊本県
厳選された熊本県産ヒノヒカを原料に、減圧蒸留方式で蒸留されています。
クセがなく、マイルドでコクのある味わいです。
飽きのこない味わいなので、長く地元の人々に愛飲されています。
お米の風味が芳醇なこの純米焼酎は、本格米焼酎を味わってみたい方にお勧めの1本です。
2位 遊木(ゆき) 高田酒造
【米焼酎】遊木
産地:日本、熊本県
高田酒造は少量生産にこだわっているため、手間隙をかけて米焼酎を造っています。
蔵の麹室や甕つぼ仕込みした原酒を、ホワイトオーク、リムザンオーク、コニャック、シェリー、スコッチの5種類の樽で長期熟成させ、ブレンドしています。
ブランデーのような樽香と熟成感のある深いコクが特徴の逸品です。
普段はブランデーやスコッチなどを飲んでいる方に、まずはこの1本から焼酎を飲み始めてみることをおすすめします。
1位 球磨の泉 常圧 那須酒造
球磨焼酎 球磨の泉
球磨の泉シリーズには、他に原酒や減圧もあり、いずれも高い人気を誇っています。
なかでも常圧は、大正6年から続く伝統的製法で造られており、ふくよかな甘みとコクのある深い味わいです。
球磨の泉は、もろぶた(=麹ぶた、麹造りに使われる道具)で麹を造り、甕つぼで仕込んでいるので、お米の風味が際立っています。
2013年に、春季全国酒類コンクールの本格焼酎部門で1位を獲得したことで、一気に全国から注目を浴びるようになりました。
おすすめの高級米焼酎5選
5位 吟香鳥飼(ぎんかとりかい) 鳥飼酒造
吟香 鳥飼(ぎんか とりかい)
産地:日本、熊本県
山田錦と自社オリジナルの吟醸麹を使用しているため、日本酒の吟醸酒を思わせるような華やかな香りとやわらかな風味が特徴です。
「96年モンドセレクション国際食品コンクール」で特別金賞を受賞し、国内だけではなく、海外の方々にも人気がある逸品です。
スッキリと爽やかな味わいなので、料理にも合わせやすく、幅広い楽しみ方ができます。
贈答用にもお勧めの1本です。
4位 獺祭 焼酎 旭酒造
旭酒造 獺祭【だっさい】
産地:日本、山口県
誰しも知る日本酒の獺祭。その獺祭を製造する際に生成される清酒粕のみを仕込みに使用して造られてます。
獺祭の吟醸酒ならではの上品な風味を受け継ぎ、アルコールの高さを感じさせないとても飲みやすい仕上がりです。
ただし、製造本数に限りがあるため、希少価値が非常に高く、入手が困難です。
そのため、お酒好きな方へプレゼントとして贈ると、大変喜ばれると思います。
>>獺祭の焼酎を徹底解説
3位 川辺 繊月酒造
繊月酒造 限定 川辺
産地:日本、熊本県
酒米には地元産のヒノヒカリを使用し、日本一の水質を誇る河辺川の水で仕込んでいます。
澄んだ川のような透明感があり、さらりとした優しい風味。
国際的にも高評価で、モンドセレクション金賞やロサンゼルス・ワイン・アンド・スピリッツ・コンペティション焼酎部門で最高賞を受賞しています。
海外の認知も高いため、外国の方へのプレゼントとしても喜ばれる逸品です。
2位 大石 特別限定酒 大石酒造場
球磨焼酎 大石特別限定酒
産地:日本、熊本県
五百万石と白麹が用いられた長期熟成の米焼酎です。
原酒をシェリー樽とコニャック(ブランデー)樽で8年間熟成させた大変珍しいタイプ。
長期熟成による美しい琥珀色と、華やかな香り、そしてコクのある旨味と深い味わいです。
1位 かなた 恒松酒造本店
球磨焼酎 かなた 米焼酎
産地:日本、熊本県
白麹を使用し、自社オリジナルの製法で吟醸香を高めた「かなた」。
焼酎初心者や女性にも味わっていただくために、優しくてほんのりとした甘みを感じられるような仕上がりになっています。
蔵元お勧めの飲み方は、オン・ザ・ロック。
大きな氷を少しずつ溶かしながら、吟醸酒のようなフルーティーで華やかな香りと淡い味わいを楽しんでください。
「かなた」は、ロサンゼルス・ワイン・アンド・スピリッツ・コンペティションで金賞を受賞したこともあります。
ボトルもハイセンスなので、ギフトにもぴったりです。
米焼酎の美味しい飲み方
ストレート
まずは20°C前後の常温で小ぶりの器に注ぎ、米焼酎が持つ本来の味を味わってみるのがおすすめです。
ま冷蔵庫で数時間冷やしてから飲むと、飲み口が引き締まります。
常温より軽快になると同時に、香りの華やかさも楽しむことができます。
オン・ザ・ロック
時間と共に変化する味わいを楽しむには、大きめな氷を使い、その半分ぐらいまで注ぐ飲み方がおすすめです。
最初はストレートで飲むような焼酎本来の味が楽しめます。
氷が溶けるにしたがって、だんだんと香りや味わいがまろやかになっていくのを実感できると思います。
水割り
水割りの最大の魅力は、飲む人の好みによって、アルコールの量を調整できることです。
一般的に黄金比と言われいてるのは、米焼酎:水=6:4です。
アルコール度数の高い焼酎に水を加えることで、よりカジュアルに、食中酒としても楽しむことができます。
ソーダ割り
特に夏季の暑い季節には、ライムやレモンなどを添えて、冷やしたソーダで割って飲んでみましょう。
喉ごしが爽快で、キレの良い飲み口を楽しむことができます。
アルコールが弱い方は、氷も加えると、より飲みやすくなると思います。
お湯割り
先にお湯を入れると焼酎と自然に混合し、アルコール分が揮発しにくいため、まろやかな飲み口と華やかに広がる香りを楽しむことができます。
球磨地方では、ストレートか水で割った米焼酎を「ガラ」という陶器や磁器製の酒器に入れ、直火で温めるか、湯煎にかける直燗(じきかん)という伝統的な飲み方があります。
芳醇な香りと優しく丸みを帯びた味わいをお楽しみ頂けます。
米焼酎に合わせる料理
米焼酎は、刺身やお寿司はもちろん、和食全般に合わせやすく、ご家庭での晩酌にもぴったりです。
熊本県の球磨地方が本場であることから、熊本県の郷土料理との相性も抜群。
例えば、代表的な郷土料理は、からし蓮根や団子汁(だごじる=すいとんの現地での呼び名)、芋田楽、馬肉料理などです。
特産品である鮎やヤマメなどの川魚、高菜や魚介類もぜひ合わせてみてください。
さいごに
日本人の主食であるお米を原料にしている米焼酎は、他の種類の焼酎と比べるとクセが少なく、親しみやすいです。
最近では減圧蒸留を行なうことで、味わいもさっぱりと軽やかなものが主流になり、飲みやすい米焼酎も増えています。
ぜひ試してみてください!
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