プレミアム芋焼酎「3M」のひとつである森伊蔵。
焼酎ファンであれば誰しもが1度は飲んでみたいと思うほどの超人気銘柄です。
今回の記事では、森伊蔵の特徴や人気の秘密、定価での購入方法や美味しい飲み方をご紹介します。
ぜひ最後までご覧ください。
目次
森伊蔵とは
森伊蔵とは、鹿児島県・垂水市にある森伊蔵酒造が製造する芋焼酎の銘柄です。
同じ鹿児島県のプレミアム芋焼酎である魔王、村尾と合わせて、「3M」と呼ばれています。
3Mの中でも森伊蔵は現在最も流通価格が高くなっている、正真正銘のプレミアム芋焼酎です。
1988年に、森伊蔵酒造の当代当主が、それまでの造りや販売方法を180度転換させて誕生。
さつまいもの甘い香りと、スッキリとした上品な口当たりが特徴で、過去の「芋臭い焼酎」という評判を一変させました。
お湯割りといった芋焼酎本来の味わい方はもちろん、ロックをはじめさまざまな飲み方で楽しむことができます。
森伊蔵を含む「3M」とは?
森伊蔵はプレミアム芋焼酎である「3M(スリーエム)」のひとつに数えられます。
3Mに含まれる芋焼酎の銘柄は以下の3つです。
・村尾
・森伊蔵
2000年代の前半に起こった本格焼酎ブームの中で、絶大な人気を誇った芋焼酎。
それが魔王・村尾・森伊蔵の3銘柄です。
3つの銘柄はそれぞれ異なる味わいの個性を持っています。
魔王はフルーティーな爽やかさ、村尾は芋焼酎らしい重厚なコクが特徴。
そして森伊蔵は甘く上品なさつま芋の風味が魅力の芋焼酎です。
このように3Mは似て非なる特徴がありますが、共通する点はプレミア価格で市場取引が行われているところ。
3Mはその絶大な人気から、ネット通販では定価の数倍の価格で販売されています。
どの銘柄も生産量が少なく、人気に火が付いたことから瞬く間に入手困難な銘柄に。
今もなおその人気は衰え知らずで、焼酎ファンなら誰もが一度は飲んでみたいプレミアム焼酎として知られています。
森伊蔵酒造
森伊蔵酒造は、1885年(明治18年)に鹿児島県垂水市に創業しました。
築130年を超える木造蔵で、大きさが約150坪ほどと、焼酎酒造としてはけして大きいとは言えない規模です。
創業以来の「かめ壺仕込み」を守り続け、今も伝統の技で高品質な焼酎造りを追求し続ける玄人好みの酒蔵です。
森伊蔵を製造する前は、「錦江」という銘柄の焼酎を造っていました。
森伊蔵の名は、当代当主の先代である父親の名が由来です。
当時は焼酎に人の名前を付けることは一般的でなかったため、先代はこれに反対をしました。
しかし、森伊蔵は「従来の芋焼酎と180度異なる芋焼酎」が製造コンセプト。
父親が反対したことにより、当代当主は森伊蔵の名を付けることを決めたとのことです。
森伊蔵の評価
森伊蔵酒造は、かつてはどこにでもあるありふれた焼酎蔵の1つでしかありませんでした。
1980年代頃には、酒販免許の緩和やテレビ広告などにより大手メーカーの焼酎が全国で販売される状況に。
大手メーカーによる大量生産の焼酎に押され、経営難に陥ったこともあります。
しかし、会社員を辞めて跡を継いだ当代主が、それまでの造りをイチから見直して「森伊蔵」を生み出してから、その評価は一変。
品質にこだわった洗練された芋焼酎として、森伊蔵は販売から数年で人気が爆発しました。
1996年には、当時のフランス大統領ジャック・シラク氏が森伊蔵を愛飲していることがニュースになります。
以来、森伊蔵は焼酎ファンのみならず一般に知られるようになりました。
そこから、数々の雑誌などでも取り上げられ焼酎業界の中でも不動の人気を確立します。
一時期は、入手困難な芋焼酎「3M」の一つとして日本中を巻き込んだ焼酎ブームの立役者となりました。
今や、JALのファーストクラスで提供されたことを皮切りに、世界中の主要都市のホテルや和食店へ輸出を推進中。
まさに「世界の森伊蔵」となったのです。
森伊蔵が幻のプレミアム焼酎と呼ばれる理由
少量生産にこだわる
こうして多くの人々から求められるようになった森伊蔵ですが、先述のように森伊蔵酒造は他の蔵と比べて大きな酒蔵ではありません。
さらに森伊蔵酒造では、今でも品質を落とさないため、かたくなにかめ壷仕込みにこだわり、当主と少人数の職人で酒造りを続けています。
人気があるのに焼酎の生産量を増やさないのは「身の丈を越えたらうまい酒は造れない」からとのこと。
蔵の拡大のために融資の提案を何度も受けていますが、それらもすべて断っています。
森伊蔵酒造に残された酒造りの技術と蔵付きの酵母。
この伝統を守りつつ、森伊蔵酒造はひたむきな姿勢で理想の焼酎造りに取り組んでいます。
年間の生産量は1升瓶15万本程度
森伊蔵は、明治18年の操業当時から4石かめを使って醸されているため、生産量が極めて少ない酒蔵です。
その年間生産量は1,500石で、一升瓶に換算すると15万本ほど。
1ヶ月あたり12,500本ということになり、圧倒的な需要過多の状況です。
ちなみに定番の人気焼酎、黒霧島や赤霧島を製造する霧島酒造の2018年の本格焼酎生産量は52万石。
その生産量は森伊蔵の340倍以上を誇ります。
このことから、森伊蔵がいかに生産量が少ない焼酎であることがわかるでしょう。
価格が高騰
森伊蔵は伝統のかめ壷仕込みを用いた手間暇のかかった焼酎です。
そんな焼酎が消費者のニーズに合わせて潤沢に流通できるわけもなく、入手方法は蔵元か正規代理店での抽選販売に頼るしかありません。
そのためその入手確率は極めて低く、数年越しにようやく森伊蔵の抽選に当たったという方も少なくありません。
ネットやディスカウントストアでの転売により、市場での流通価格が跳ね上がることになりました。
森伊蔵の種類
森井以蔵のラインナップは、次の4品です。
どの商品もネット通販では定価の数倍で取引されています。
森伊蔵 1800ml

もっともスタンダード品となる森伊蔵唯一の1升瓶です。
甘みのあるまろやかな味わいながら、スッキリとした香りと後口で、「芋臭くなく飲み飽きしない芋焼酎」の名を天下に轟かせた1本。
契約栽培農家のさつまいもを、昔ながらのかめ壺でじっくりと熟成発酵させて造られています。
お湯割りや水割りもいいですが、やはりロックが一番のおすすめです。
森伊蔵を初めて飲む方はこちらからどうぞ。
定価(森伊蔵酒販店頭税込価格) | ネット相場価格(税抜) |
3,170円 | 17,500円~25,000円 |
森伊蔵 720ml(金ラベル)

金のラベルが目にも鮮やかな森伊蔵の720mlボトルです。
通称「金ラベル」と呼ばれています。
正規代理店の高島屋で、抽選に当たった人のみが手にできるレアな銘柄です。
そのため、1800mlの商品よりも希少価値は高くなっています。
中身自体は1800mlのレギュラー商品と同じです
定価(高島屋店頭 税込価格) | ネット相場価格(税抜) |
2,970円 | 12,500円~23,000円 |
極上 森伊蔵(長期洞窟熟成酒)

かつては「森伊蔵 極上の一滴」と呼ばれていました。
酒蔵内からさほど遠くない人工洞窟で3年以上長期熟成された芋焼酎で、まさに「長期熟成酒」の名に恥ない極上の逸品です。
芳醇で甘い香りや、驚くほどに丸みを帯びた味わいが口中に広がり、ゆっくりと喉の奥に滑り落ちていきます。
通常の森伊蔵よりもややドライで、すっきりとしたキレの良さが特徴です。
定価(高島屋/山形屋店頭 税込価格) | ネット相場価格(税抜) |
6,050円 | 16,000円~55,000円 |
楽酔喜酒 森伊蔵

森伊蔵酒造が創業120年を記念して発売。
楽酔喜酒(らくすいきしゅ )という名が冠された、森伊蔵のフラッグシップ銘柄とも言える1本です。
幻中の幻の焼酎で、年に1回12月15日にのみ限定発売されます。
10年間の熟成させたマニア垂涎の熟成焼酎が、薩摩切子を思わせるオリジナルの赤いボトルに詰められています。
まろやかで味わい深く、鼻に抜ける丸く甘い香りは、その値段にふさわしい至福の1杯です。
定価(高島屋/山形屋店頭 税込価格) | ネット相場価格(税抜) |
39,600円 | 55,000円~100,000円 |
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森伊蔵を定価で購入する方法
森伊蔵を定価で購入する方法は次の通りです。
森伊蔵酒造に電話予約で申し込む
直接蔵元に電話予約で申し込むことにより、抽選で購入することができます。
取扱銘柄:森伊蔵1800ml
登録期間:毎月15日~25日 24時間受付
登録電話番号:099-239-1111
抽選結果:翌月1日~14日の間に申し込みと同じ電話番号より確認
受取方法:抽選に当たった場合は2ヶ月後の15日より店頭、もしくは発送にて受け取れます。
森伊蔵ホームページ:https://www.moriizo.com/(詳細情報はホームページから確認できます)
正規代理店・山形屋の抽選に申し込む
森伊蔵の正規代理店である山形屋にて、毎月抽選にて販売をしています。
取扱銘柄:森伊蔵1800ml、極上森伊蔵720ml
応募期間:毎月1日~7日
応募方法:山形屋店頭にて専用申込用紙に記入して申し込み
抽選結果:当選者には当月中旬ごろハガキ似て通知
受取方法:当選者のみ山形屋店頭にて直接代金引換販売
高島屋各店で抽選に申し込む
高島屋も森伊蔵の正規代理店です。
取扱銘柄:森伊蔵720ml
極上森伊蔵 長期熟成酒720ml
応募方法:毎月1日~7日に高島屋の和洋酒売場で申込用紙をもらい応募
抽選結果:当選者には17日前後に当選ハガキが届く
受取方法:20日~月末まで店頭にて直接代金引換販売
取扱店舗:全国の高島屋(銘柄によって異なる)。詳しくは森伊蔵ホームページを参照。
森伊蔵ホームページ:https://www.moriizo.com/
JAL(日本航空)の機内販売で購入
日本航空も森伊蔵の正規販売代理店のため、国際線(中・長距離便)の機内限定販売にて購入することができます。
ただし、現在の次回販売状況は日本航空にて調整中です。
取扱銘柄:森伊蔵720ml(国際線機内販売ファーストクラス、ビジネスクラス限定用)
販売方法:搭乗時にキャビンアテンダントに申し出て直接購入
価格:3,400円(税込)、JALカードであれば10%割引の3,060円(税込)で購入できます
森伊蔵がどうしても欲しければネット通販を利用しよう
正規ルートで森伊蔵を購入するには、運と根気が必要です。
しかし、「抽選に当たるまで待ちきれない!」という方もいるのではないでしょうか。
そんな方はネット通販を利用することを検討してみてはいかがでしょうか?
ネット通販であれば、森伊蔵が出品さえしていればすぐに商品を購入することができます。
ただし、ネット通販で大きなデメリットとなるのが森伊蔵の価格です。
森伊蔵の定価とネット相場価格は以下の通りです。
銘柄 | 定価(森伊蔵酒販店頭税込価格) | ネット相場価格(税抜) |
森伊蔵 1800ml | 2,860円 | 17,500円~25,000円 |
森伊蔵 720ml(金ラベル) | 2,860円 | 12,500円~23,000円 |
極上 森伊蔵(長期洞窟熟成酒) | 5,720円 | 16,000円~55,000円 |
楽酔喜酒 森伊蔵 | 41,800円 | 55,000円~100,000円 |
このように、森伊蔵はネットでかなりの高値で取引されていることがわかるでしょう。
定価の3~5倍、もしくはそれ以上の価格で出品されることも少なくありません。
非常に高額ではありますが、「森伊蔵はそれだけのお金を払って飲む人がいる人気の焼酎だ」と考えることもできます。
どうしても森伊蔵を飲んでみたい方は、価格に十分注意したうえでamazonや楽天市場、ヤフーショッピングなどのネット通販を利用してみてください。
森伊蔵のおすすめの飲み方
こちらで森伊蔵の美味しい飲み方をご紹介します。
芳醇な味わいの森伊蔵を、ぜひ様々な飲み方で楽しんでみてください。
ストレート
森伊蔵を飲む際にまず試して頂きたいのがストレート。
森伊蔵の持つ芳醇な香り、滑らかな味わいをそのまま楽しむことができます。
常温のストレートで飲むことで、森伊蔵の個性を存分に楽しめるでしょう。
初めて森伊蔵を飲む方はぜひストレートから飲むことをおすすめします。
ロック
焼酎の定番の飲み方であるロック。
氷が入ることで温度が下がり、口当たりがマイルドになります。
キリリとした芋の甘味が冴えわたり、森伊蔵の上品な風味が引き立つ味わいに。
大ぶりなロックグラスと、かち割り氷を使うのがおすすめ。
氷が溶けてゆっくりと変化していく森伊蔵の味わいをお楽しみください。
お湯割り
お湯割りは森伊蔵の豊かな香りを引き立てる飲み方です。
温度が上がることで、スイートポテトやブランデーのような濃厚な香りを楽しめるでしょう。
ふくよかな甘味も強調されるので、ほっこりとした味わいが好みの方にお湯割りはおすすめです。
お湯を先入れ、焼酎を後入れが美味しいお湯割り作りのコツです。
割合は焼酎6:お湯4がお湯割りの黄金比と言われています。
森伊蔵に合わせるおつまみ
最後に森伊蔵に合わせるおつまみをご紹介します。
森伊蔵酒造がおすすめのおつまみも2つピックアップしましたので、ぜひお試しください。
山川漬け
山川漬けは鹿児島県の郷土料理のひとつ。
天日干しした大根を、かめ壷にて塩漬け発酵させた漬物です。
大根のコリコリした食感とほのかな甘味があり、地元鹿児島では焼酎のお供として親しまれています。
山川漬けは森伊蔵酒造がおすすめする焼酎のおつまみです。
イワシの丸干し
森伊蔵の当代当主おすすめのおつまみのもう一つが、イワシの丸干し。
鹿児島では「ガランツ」との愛称で親しまれています。
軽く炙ったイワシの丸干しは、凝縮された旨味とほのかな苦味が楽しめる味わい。
素朴ながらも豊かな味わいは、芋焼酎との相性抜群です。
濃厚な風味と甘味を楽しめる森伊蔵のお湯割りと一緒にぜひお楽しみください。
豚の角煮
濃厚な焼酎にはガッツリとした肉料理とも良く合います。
甘辛くジューシーな豚の角煮は、森伊蔵の豊かな風味と甘味と好相性です。
九州では豚肉を甘辛く煮込んだ郷土料理が多くあり、焼酎のおつまみとして親しまれています。
ボリューム満点な豚の角煮には、キリリと冷えたロックの森伊蔵がおすすめ。
クリームチーズ
しっとり濃厚でありながらもクセの無いクリームチーズ。
まろやかなチーズの味わいが、森伊蔵のブランデーを思わせる香りと絶妙にマッチします。
また、クセのないクリームチーズは様々なアレンジが効くところも大きな魅力です。
酒盗やいぶりがっこ、海苔や醤油など、お好みの具材を足してぜひお楽しみください。
森伊蔵は品薄が続いている超人気の芋焼酎!
どんなに人気が出ても、製造量を増やすことなく、現当主を中心として頑なにコツコツと造り続ける森伊蔵。
それゆえ今もなお「幻の焼酎」としての名をほしいままにしています。
定価で森伊蔵を手に入れるには高倍率の抽選に当たるしか手段はありません。
ほとんどの場合はネットやディスカウントショップにおいて、プレミアム価格で手に入れるしかないでしょう。
それでも「欲しい」という人が後を絶たない森伊蔵を口にする機会があったとしたら、ぜひじっくりとその「幻」と呼ばれる風味を味わってみてください。
同じプレミアム芋焼酎である3Mとの飲み比べもおすすめです。
芋焼酎についてもっと詳しく知りたい方は、ぜひこちらの記事も合わせてご覧ください。
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