クレマンってどんなワイン?シャンパンとの違いやおすすめ銘柄をソムリエが紹介!

2019/10/03
スパークリングワイン

「クレマンとはなに?」
「フランスにはシャンパン以外のスパークリングがある?」

フランスのスパークリングワインと言ったら、真っ先に思い浮かぶのはシャンパンではないでしょうか。

確かに、シャンパンは品質的にも価格的にもスパークリングワインの最高峰です。

でもフランスのスパークリングワインは、シャンパンだけではありません。

この記事ではクレマンの特徴や選び方、おすすめのクレマンについて紹介していきます。

フランスのスパークリングをお探しの方は、ぜひ参考にしてください。

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執筆者/監修者

佐々木 健太

J.S.A. ソムリエ・エクセレンス

ソムリエ/年間受講者数日本一を誇るカリスマワインスクール講師  21歳でソムリエ資格を取得。南フランスにある一つ星レストラン「Keisuke Matsushima」にて研鑽を積み、帰国後は南青山「L’AS」を経て、株式会社WINE TRAILを創業。ワインのサブスク「HOME WiNE」を手掛ける。YouTubeチャンネル「ソムリエ佐々木」を運営。第9回全日本最優秀ソムリエコンクールファイナリスト。

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クレマン(Crémant)とは

シャンパンと同じ製法のスパークリングワイン

クレマン(Cremant)とは、フランスのシャンパーニュ地方以外で、シャンパンと同じ製法(瓶内で泡の発生のための発酵をおこなう伝統的な方法)を用いて造られるスパークリングワインのことを言います。

クレマンもシャンパンも、この発酵後にワインとオリをしばらく瓶内で一緒に寝かせて熟成させますが、熟成期間の長さが異なります。

クレマンの瓶内での熟成期間は、シャンパンより短いものが多いです。

シャンパンよりも飲み口が軽やかで値段がお手頃

クレマンはシャンパンに比べると軽やかな飲み口です。さらにうれしいことに、クレマンはシャンパンに比べると値段がはるかにお手ごろです。

クレマンとヴァンムスーの違い

クレマンとヴァンムスーは、フランスのスパークリングワインの中でも特に人気がありますが、それぞれに異なる特徴があります。

クレマンは、シャンパーニュ地方以外の特定の地域で生産される高品質なスパークリングワインで、シャンパンと同じ瓶内二次発酵方式で造られます。

主にアルザス、ブルゴーニュ、ロワール、ボルドーなどの地域で生産されており、各地域の特性を反映した豊かな味わいが楽しめるでしょう。

また、シャンパンに比べてリーズナブルな価格帯で提供されることが多いのも魅力の一つです。

一方、ヴァンムスーはフランス全土で生産されるスパークリングワインの総称で、製法が比較的自由です。

多くの場合、タンク内二次発酵方式で造られ、クレマンに比べて製法の規定が緩やかになっています。

発泡の強さによってムスー(強発泡)やペティアン(微発泡)などに分類され、気軽に楽しめる価格帯のものが多く存在します。

クレマンの種類

フランスでクレマンを名乗ることができるのは、法律で認められた地域だけです。

2024年現在フランスでは8つの地域でクレマンが造られています。まずはその中でも代表的な産地を見ていきましょう。

さわやかで繊細なクレマン・ダルザス


アルザスのクレマンは「クレマン・ダルザス」と呼ばれます。クレマン・ダルザスは、フランスで一番消費されるクレマンです。フランスで一番人気のあるクレマンと言ってもいいでしょう。

アルザスは標高の高い地域にぶどう畑があり、昼夜の温度差が大きく、降雨量が少ないため、ぶどうがよく育ちます。

白とロゼがあり、それぞれに使用を認められているぶどう品種があります。ピノ・ブラン、リースリング、ピノ・グリ、シャルドネ、ピノ・ノワールなどが使われます。

クレマン・ダルザスはとてもさわやかな香りがあり、繊細な味わいです。

エレガントなクレマン・ド・ブルゴーニュ

ブルゴーニュのクレマンは「クレマン・ド・ブルゴーニュ」と呼ばれます。

ブルゴーニュは冷涼な気候で、ピノ・ノワールとシャルドネの銘醸地として有名です。クレマン・ド・ブルゴーニュにはこれら2つの品種を含め、いくつかの品種が使用を認められています。ブルゴーニュでも白、ロゼのクレマンが造られています。

クレマン・ド・ブルゴーニュ は、酸のきいたエレガントな味わいが特徴です。

>>おすすめのクレマン・ド・ブルゴーニュ

ミネラル感たっぷりのロワール

ロワールは、フランスで最も長い川、ロワール川沿岸の産地です。ロワールのクレマンは「クレマン・ド・ロワール」と呼ばれます。

シュナン・ブラン、シャルドネ、カベルネ・フラン、ピノ・ノワールなどが指定品種です。やはり白とロゼがあります。

ロワールは冷涼な気候のため、酸のしっかりしたぶどうができます。
また、石灰質の多い土壌なので、クレマンはミネラル感のある味わいです。

>>おすすめのクレマン・ド・ロワール

クレマンの品種

クレマンの品種は産地ごとに指定されていますが、以下の品種を使用したクレマンが多いです。

ボディと力強さを与えるピノ・ノワール

ピノ・ノワールは、クレマン・ド・ブルゴーニュをはじめ、多くのクレマンに使われる黒ぶどう品種です。

バラのような華やかな香りとラズベリーのような酸味は、世界のワインファンを魅了してやみません。

白・ロゼどちらのクレマンにも使われます。黒ぶどうの中では繊細な品種とされますが、クレマンにはボディと力強さを与えてくれます。

シャープで軽やかなシャルドネ

シャルドネも、クレマン・ド・ブルゴーニュなど複数の産地のクレマンに使われる白ぶどう品種です。

冷涼な地域でも温暖な地域でも栽培される品種で、産地によって味わいが多様です。

クレマンの産地では、青リンゴやかんきつ類のようなシャープで洗練された軽やかな味わいを演出します。

果実味とミネラル感のシュナン・ブラン


シュナン・ブランは、クレマン・ド・ロワールやクレマン・ド・リムー(フランス南部のラングドック地方)などで使われる白ぶどう品種です。どちらかというと温暖な土地での栽培に適しています。

りんごやカリンのような香りと酸味があり、ミネラル感のある味わいです。

クレマンの価格

クレマンは1,000円台から購入できます。熟成期間が規定より長いものは3,000円近くするものもあります。

手頃な価格のものはフレッシュな味わい、少し高めのものはコクがある味わいです。

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5位|クレマン・ダルザス アーサー メッツ ブリュット リミテッド エディション

さわやかな清涼感
熟したリンゴのような果実味、グレープフルーツのような苦味、ミントのような清涼感があります。

寿司などの和食にも、カルパッチョなどの洋食にも合わせやすいです。

ボトルのデザインもエレガント。テーブルに置くと映えそうです。

4位|モンムソー クレマン・ド・ロワール

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ロワールのミネラル感
フランスのクレマンコンクールで金賞を受賞し、航空会社のファーストクラスでも採用されました。

日本でもフランスでも品質を認められたクレマンです。

ロワール地方のぶどうから来るミネラル感とアーモンドのような香ばしい風味のバランスがいいです。豊かでコクのある味わいです。
天ぷらなどと相性がいいでしょう。

3位|クレマン・ド・ボルドー ポール ド ラゴン

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コクありクレマン
ボルドーは赤ワインの銘醸地ですが、クレマンも造られています。このクレマンのぶどうは、化学薬品を抑えたサステイナブル農法で栽培されました。

甘口ワインで有名な白ぶどうのセミヨンと、黒ぶどうのメルローをブレンドしています。ボルドーらしいブレンドです。

かんきつ系の果物やバラのような香りがし、コクのある味わいです。

生ハムやムニエルなどと合わせるとおいしいです。

2位|ドメーヌ ジ ロレンス クレマン・ド・リムー レ グレムノス

フルーティーな南仏クレマン
フランス南部ラングドック地方のリムーで造られたクレマン。瓶内熟成を22か月しています。

これは規定の9か月よりはるかに長いです。さらに、このクレマンは一番絞りの果汁だけを贅沢に使っています。

フランスの評価誌でも高評価を得ました。

リンゴと桃の風味のある、果実味にあふれたクレマンです。鶏肉料理などと相性がいいです。

1位|シモネ フェブル クレマン・ド・ブルゴーニュ

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シャブリ最古のクレマン
このクレマンは、ブルゴーニュ地方のシャルドネ銘醸地、シャブリ地区で最古のクレマン生産者が造ったものです。歴史ある生産者の造るクレマンは、非常に高品質なためにブラインド・テイスティングではシャンパンと間違えられるほど。

シャンパンで使われる品種シャルドネとピノ・ノワールを使い、熟成期間は最低24か月。規定の熟成期間の約2倍の長期熟成です。

エレガントなブルゴーニュらしいクレマンです。繊細な和食全般、スパイシーな中華料理やメキシコ料理などとも合います。

プレゼントにおすすめの!2,000円〜5,000円

5位|ドメーヌ ミショー クレマン・ド・ロワール

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クリュッグにも負けない
フランスのワイン評価紙では、高級シャンパンのクリュッグやボランジェなどとも並んで評されるクレマン。

ロワール地方の代表品種をバランス良くブレンドしました。

リンゴや柑橘類、ラズベリーの果実味、酵母由来の香ばしい香りがあります。じっくりと夜に味わいたい優雅さです。

4位|クレマン・ダルザス プレスティージュ

オーガニックのクレマン
このクレマンの生産者は、有機農法の中でも独特な「ビオディナミ農法」を導入し、収量を落として品質にこだわっています。

フランス国内では、純粋な品種個性を表現する姿勢が高く評価されています。

オーセロワの繊細な香りと酸味がいきた、さわやかなクレマンです。オーガニックワインが好きな方へのプレゼントにどうぞ。

3位|クレマン・ド・ロワール ロゼ ラングロワ シャトー

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パーティの主役に
ロワール地方の代表品種カベルネ・フラン100%のロゼ・クレマン。ラングロワ・シャトーは高級シャンパンブランド「ボランジェ」の傘下にある生産者です。ロゼは白のクレマンよりやや高めなことが多いのですが、このロゼ・クレマンはそれでも2,000円台。

カベルネ・フランはカベルネ・ソーヴィニヨンと味わいが似ていますが、より軽やか。ラズベリーのような果実味があります。

パーティに持って行ったら、見た目も華やかで喜ばれるでしょう。赤身の刺身、スモークサーモン、すき焼きなどと相性が良いです。

2位|ドメーヌ ポール ガローデ クレマン・ド・ブルゴーニュ ブラン

高級ブルゴーニュぶどうのクレマン
ブルゴーニュの高級シャルドネで知られるムルソーのぶどうと、高級ピノ・ノワールとして知られるモンテリのぶどうを使ったクレマン。使っているぶどうの平均樹齢は40年。樹齢の長い果実の味わいは凝縮感たっぷりです。

黄桃や洋ナシの果実味と酸味、18か月の長期瓶内熟成から来るコクがあります。とても骨格のあるクレマンです。

ブルゴーニュの高級ワインが好きな方にプレゼントしたら喜んでもらえるでしょう。

1位|ルー・デュモン クレマン・ド・ブルゴーニュ ブラン ド ブラン

日本人醸造家の手がけるクレマン
なんとこのクレマンはブルゴーニュで日本人醸造家が造っています。G20首脳会談の夕食会でも採用されました。まさに「世界の架け橋」となったクレマンです。

シャルドネだけで造ったこのクレマンは、ユリやハーブのような香り、洋ナシやライチのような風味があります。日本人醸造家のクレマンならではの繊細さが表現されています。

グローバルに活躍する方へのプレゼントにどうぞ。

クレマンまとめ

クレマンはそれぞれの産地の特徴ごとに味わいを楽しむことができます。シャンパンより気軽に買えますので、ぜひいろいろなクレマンを試してみてください。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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