メーカーズマークと言えば、赤い蝋が垂れたようなボトルが印象的ですね。
今回は、そんなメーカーズマークについて、評価や人気の理由から、種類、開け方、飲み方までご紹介します。
目次
メーカーズマークとは
冬小麦を使ったバーボン
メーカーズマークは、アメリカ・ケンタッキー州で造られているバーボンウイスキーです。
一般的なバーボンはライ麦を原料にするのに対し、メーカーズマークは冬小麦を使用しています。
冬小麦由来のまろやかな口当たりと、シルクのようにしなやかな味わいが魅力。
ウイスキーが初めての人でも飲みやすいウイスキーです。
同じボトルは存在しない
メーカーズマークのボトルは1本1本に手作業で仕上げたもので、同じ形状のものは1本もありません。
手にするのは自分だけのオリジナルボトルです。
メーカーズマークの歴史
1780年創業
アイルランド系アメリカ人のサミュエルズ家が、農業のかたわら自家用ウイスキーを造ったのがメーカーズマークの始まりです。
1840年には3代目が蒸溜所を建設し、バーボンウイスキーの製造を開始。
しかし、禁酒法により蒸溜所は操業停止を余儀なくされます。
冬小麦を原料にし、再出発
禁酒法撤廃後、6代目がケンタッキー州ロレットのバークス・スプリングス蒸溜所を買収。
それまで受け継がれたレシピを変え、新たなバーボン造りを始めます。
「機械任せにせず、できる限り人の手で造る」という信念のもと、試行錯誤の末に冬小麦をウイスキーの原料に使うことに決めました。
効率よりも品質を優先する丁寧な手作業により素材を生かし、バーボン本来の味わいのメーカーズマークが1959年に誕生します。
198年にはウォール・ストリート・ジャーナル紙が、メーカーズマークを第一面で特集。
手づくりのバーボンウイスキーが世界に広まるきっかけになりました。
メーカーズマークの評価
2020年のメーカーズマークの売上は、240万ケースと、バーボンのなかでは、ジムビームに続く2位を記録。
日本でも販売数を伸ばしています。
アルティメット・スピリッツ・チャレンジ(USC)では、2018年に95点という高得点を獲得。
ファイナリストに選ばれています。
さらに、価格に対してコストパフォーマンスがあることを示す「グレート・バリュー」も受賞。
その高い品質が評価されています。
※USCは毎年ニューヨークで開催される世界的な酒類コンペティション
メーカーズマークの特徴
メーカーズマークは初心者や女性にも飲みやすい優しい味わいが人気です。
味わいの秘密はこだわりの原料と仕込み水、熟成樽にあります。
原料は希少品種の冬小麦
メーカーズマークの原料は、蒸溜所の近郊にある契約農家が栽培した最高品質のものを厳選。
柔らかい繊細な味わいを生み出す冬小麦は、「Soft Bread Winter Wheat」という希少な品種にこだわっているのが特徴です。
仕込み水は湖の湧き水
仕込水には、蒸溜所の敷地内に広がるスプリング・フェド湖の良質な湧き水を使用。
石灰岩に磨かれて鉄分の少ないクリアな水で、メーカーズマークのまろやかな味わいを生みだしています。
オリジナル熟成樽
熟成に使用する樽は蒸溜所で製樽したオリジナル。
3年ごとに樽の貯蔵位置を入れ替えながら均等な熟成を促し、6年あまりの長期熟成を経て出荷されます。
メーカーズマークの種類
現在製造販売されているメーカーズマークは、レッドトップと46の2銘柄です。
カスクストレングスは2019年に数量限定で販売、ネット通販では現在も購入できます。
プライベートセレクトは毎年、販売メーカーのオリジナルとして数量限定で予約販売されています。
ゴールドトップは現在終売しており、ネット通販でも販売されていません。
ミントジュレップは毎年、ケンタッキーダービーが開催される5月頃に数量限定で販売されます。
メーカーズマークのラインナップ
商品画像 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|
商品名 | メーカーズマーク レッドトップ | メーカーズマーク46 | メーカーズマーク カスクストレングス | ウイスキー メーカーズマーク プライベート セレクト | メーカーズマーク ゴールドトップ | メーカーズマーク ミントジュレップ |
詳細 | 度数:45 % | 度数:47 % | 度数:54 % | 度数:50.5 % | 度数:33% | |
商品リンク | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る |
メーカーズマーク レッドトップ
メーカーズマーク レッドトップ
メーカーズマークを代表する定番ボトルです。
飲みやすい味わいなので、メーカーズマークが初めての方や女性におすすめです。
700mlのほかに300mlと1000mlがあり、試し飲みやリピートで味わうのに選びやすくなっています。
レッドトップの味
爽やかなオレンジのアロマに、ハチミツやバニラの香りが重なります。
なめらかな口当たりで、バニラをメインにした複雑で繊細な小麦由来の甘みが広がる味わい。
柔らかな余韻が長く続きます。
レッドトップの値段
希望小売価格は、700mlで2,800円(税別)になります。
ネット通販では、700mlで2,000円〜2,500円(税込)前後が相場になっています。
メーカーズマーク 46
メーカーズマーク46
熟成した原酒樽の中に焦がしたフレンチオークの板を沈め、さらに数ヵ月後熟させたウイスキーです。
後熟がもたらす深い味わいが特徴で、ストレートやロックでじっくり味わいたい逸品です。
46の味
甘く濃厚な香りで、オーク樽やキャラメル、バニラのニュアンスが複雑に絡まる厚みのある味わいです。
長く深みのある余韻が楽しめます。
46の値段
希望小売価格は、750mlで5,800円(税別)になります。
ネット通販では、700mlで4,000円〜5,000円(税込)前後が相場になっています。
メーカーズマーク カスクストレングス
メーカーズマーク カスクストレングス
2019年に数量限定販売されたプレミアムウイスキーです。
樽から出した原酒に加水しないでボトリング。
樽ごとにアルコール度数が異なり、メーカーズマークの個性がよりダイレクトに味わえます。
カスクとレングスの味
樽由来の香ばしいアロマに、小麦の甘い香りが広がります。
コクのある重厚な味わいで、甘くなめらかな余韻が堪能できます。
カスクとレングスの値段
希望小売価格は、750mlで6,400円(税別)になります。
ネット通販では、750mlで6,000円〜9,000円(税込)前後が相場になっています。
メーカーズマーク プライベートセレクト
ウイスキー メーカーズマーク プライベート セレクト
メーカーズマーク46をベースに、販売メーカーごとにオリジナルの味わいを造り上げた特別な1本です。
異なる5種類のインナーステイブ(焦がしたフレンチオークの板)を10枚樽に沈めて後熟させたメーカーズマークに、無ろ過・無加水のカスクストレングスをブレンド。
1001通りの組み合わせが可能な中で販売メーカー独自のブレンド比率を決め、オリジナルの味に仕上げています。
プライベートセレクトの味
輸入酒のかめやのプライベートセレクトです。
メーカーズマークのやわらかで甘みのある特徴をさらに深め、際立たせた味わいに仕上がっています。
プライベートセレクトの値段
希望小売価格は、750mlで7,000円(税別)になります。
ネット通販では、750mlで8,000円(税込)前後が相場になっています。
メーカーズマーク ゴールドトップ
メーカーズマーク ゴールドトップ
2000年台前半に終売になった希少なウイスキーです。
ゴールドの封蝋とラベルがプレミアムな雰囲気を醸し出しています。
アルコール度数50.5度という高い度数ながら、まろやかな味わいが特徴です。
ゴールドトップの味
樽由来の香ばしい香りに、バニラのニュアンス。
優しい口当たりながら濃厚な味わいで、まろやかな余韻が長く続きます。
ゴールドトップの値段
終売になっています。
ネット通販では、700mlで50,000円(税込)前後が相場になっています。
メーカーズマーク ミントジュレップ
メーカーズマーク ミントジュレップ
メーカーズマークをベースにしたミントフレーバーのリキュールです。
毎年数量限定で販売されています。
バーボンウイスキーベースのカクテル「ミントジュレップ」は、毎年米国で開催されるケンタッキーダービーの公式ドリンク。
そのミントジュレップが家庭でも手軽に味わえます。
ミントジュレップの味
フレッシュなスペアミントの爽やかな香りが特徴。
バーボンのほのかな甘みと奥行きのある味わいが楽しめます。
値段
希望小売価格は、1000mlで4,500円(税別)になります。
2020年10月現在、ネット通販では販売されていません。
メーカーズマークの開け方
メーカーズマークの封蝋は開け方にコツがあります。
次の手順で開けましょう。
赤い封蝋の上の方に少し出っ張ったつまみがあるので、まずそれを見つけてください。
つまみを取り、時計周りに引っ張りながら回していきます。
つまみを一回転させると、キャップが現れます。
赤い封蝋ははがさずに、出てきたキャップを反時計回りに回してください。キャップが回転して開きます。
メーカーズマークの飲み方
ハイボール
優しい味わいのメーカーズマークは、ハイボールによく合います。
弾ける炭酸によって爽やかな香りが立ち上がります。
一口飲むと爽快な味わいとまろやかな風味が広がり、ほのかなバニラの香味が心地よい余韻となって残ります。
グラスに氷をたっぷり入れ、メーカーズマークを適量グラスに注ぎましょう。
しっかりとかきまぜてウイスキーを冷やし、ウイスキー:ソーダ=1:4の割合で冷えたソーダをゆっくりと注ぎます。
炭酸が抜けないよう縦に軽く1回混ぜ、最後にオレンジピールを軽く絞れば完成です。
トッピングをライム、ローズマリーにアレンジすれば、また違った味わいが楽しめます。
オールド・ファッションド
ウイスキーベースの古典的なカクテルです。
メーカーズマークの爽やかな香りとまろやかな味わいで、一味違う新鮮なオールド・ファッションドができあがります。
材料
・メーカーズマーク:45ml
・ビターズ:2ダッシュ
・砂糖:小さじ1
・水かソーダ:少量
・飾り用にオレンジピール、マラスキーノチェリー
作り方
①グラスに砂糖を入れ、ビターズをしみこませる
②水を少量入れる
③グラスにたっぷりの氷を入れ、メーカーズマークを入れる
④オレンジピールやマラスキーノチェリーを飾る
エッグノッグ
アメリカでは古くからクリスマスに飲まれている定番のカクテルです。
寒い冬に体が温まります。
まろやかな味わいのメーカーズマークを使うことで、美味しさがより際立つでしょう。
材料
・メーカーズマーク:30ml
・ホワイトラム:15ml
・生クリーム:15ml
・卵:1個
・砂糖:適量
作り方
①すべての材料をシェーカーに入れてシェイクする
②氷を入れたグラスに注いでできあがり
マンハッタン
カクテルの女王と呼ばれるマンハッタンは、アレンジによってさまざまな味わいが楽しめるカクテルです。
重厚な味わいの「メーカーズマーク46」を使うことで、他にはない奥行きのあるマンハッタンが楽しめます。
材料
・メーカーズマーク46:45ml
・スイートベルモット:20ml
・アロマティックビターズ:2ダッシュ
・マラスキーノチェリー:1個
作り方
①氷を入れたミキシンググラスに材料を入れ、ステアする
②カクテルグラスに注ぐ
③マラスキーノチェリーを飾る
さいごに
メーカーズマークは優しくまろやかな味わいで、初心者や女性にも飲みやすいウイスキー。
初めて飲む人はスタンダードのレドトップを、ウイスキー通の人はメーカーズマーク46をぜひ味わってみてください。
冬小麦の優しい味わいに魅了されるに違いありません。
ハイボールやカクテルにもよく合うので、試してみるとよいでしょう。
関連記事
響はどんなウイスキー?こだわり、種類、値段、味を徹底解説!
日本が世界に誇る高級ウイスキー、「響」。 今回は、そんな響の評価や特徴から、種類、味、値段までご紹介します。 響
ジムビームとは?ハイボールの作り方や人気の理由・飲み方を徹底解説
ハイボールとして大人気のウイスキーであるジムビーム。 ジムビームは世界No.1の売り上げを誇る甘い風味が特
【初心者向け】人気おすすめのウイスキー20選!特徴や種類を完全解説
「ウイスキーは種類が多くてどれを選べば良いか分からない。」 「美味しい飲み方や、合うつまみが知りたい。」
ザ・グレンリベットとは?人気の理由、種類、味、飲み方を徹底解説!
シングルモルトの原点にして、トップを走り続ける「ザ・グレンリベット」。 今回はそんなザ・グレンリベットの特徴から、
"完璧すぎるウイスキー"グレンモーレンジとは?人気の理由やおすすめ銘柄をご紹介!
スコッチウイスキーを代表する人気銘柄であるグレンモーレンジィ。 蒸留所設立以来、「完璧すぎるウイスキー」として
アメリカンウイスキーとは?おすすめの銘柄から蒸溜所まで徹底解説!
5大ウイスキーの一つにも数えられるアメリカンウイスキー。 バリエーションと銘柄の種類が多いのことが特長的で
イチローズモルトはどんなウイスキー?人気の理由、種類、味、値段を徹底解説!
革新的なウイスキー造りをすすめるベンチャーウイスキーの「イチローズモルト」。 今回はそんなイチローズモルトのこだわ
品薄の人気ウイスキー「白州」とは?人気の理由から種類・値段まで解説!
大人気ジャパニーズウイスキーの一つである「白州」。 その入手難度は年々増していき、白州は現在最も手に入りに
ワイルドターキーはどんなウイスキー?こだわり、種類、値段、味を徹底解説!
歴代のアメリカ大統領のなかにも愛飲者がいたことで有名なワイルドターキー。 バーボンの中では、トップ5に入る売上を誇
バーボンとは?おすすめのバーボンから、美味しい飲み方まで徹底解説!
「バーボン」や、「バーボンウイスキー」という言葉は、みなさん聞いたことがあるかと思います。 ただ、「バーボンってな