歴代のアメリカ大統領のなかにも愛飲者がいたことで有名なワイルドターキー。
バーボンの中では、トップ5に入る売上を誇ります。
今回は、そんなワイルドターキーのこだわりから、種類、値段、味までご紹介します。
目次
ワイルドターキーとは
ワイルドターキー(WILD TURKEY)はアメリカのケンタッキー州で造られているバーボンウイスキーです。
他のバーボンに比べてトウモロコシの比重が少なく、大麦麦芽とライ麦の割合を多くする独自のレシピで造られています。
重厚でクセの強い、香り高いウイスキーです。
ワイルドターキーは、アイゼンハワー氏(当時のアメリカ大統領)が、好んで飲んでいることがニュースになり、一躍有名になりました。
他にもルーズベルト氏、ケネディ氏もファンだったと言われています。
名前の由来
1940年、当時のオーナーであるトーマス・マッカーシーが、趣味の七面鳥ハンティングにちなんで名付けられたとされています。
ワイルドターキーの歴史
ワイルドターキーは、1869年にトーマス・リピーが創業したリピー蒸留所が始まりです。
その後、蒸溜所は持ち主を転々とします。
1905年にはトーマスの息子であるリピー兄弟が再び蒸留所を取り戻しました。
1970年にはオースティン・ニコルズ社に買収され、ワイルドターキー蒸留所として、ワイルドターキーの本格的な製造が始まります。
1980年にはフランスの酒類メーカー、ペルノ・リカール社がワイルドターキーを買収。
さらに2009年、イタリアの酒類メーカーであるカンパリ・グループが買収して現在に至ります。
ワイルドターキーの評価
代表銘柄である「ワイルドターキースタンダード」は、2011年に世界的な酒類コンペティションであるIWSCで最高金賞を受賞。
さらに2013年にはSWSCで銀賞を獲得しています。
※IWSC=インターナショナル・ワイン&スピリッツ・コンペティション
※SWSC=サンフランシスコ・ワールド・スピリッツ・コンペティション
ワイルドターキー蒸留所のマスターディスティラー(蒸留責任者)はジミー・ラッセルとその息子のエディ・ラッセルです。
ともにケンタッキーバーボンにおける殿堂入りの栄誉に輝いています。
特にジミーラッセル氏は、半世紀以上の経験を持つバーボン業界の大御所です。
ワイルドターキーのこだわり
ワイルドターキーは、原料や製法に大きなこだわりを持って造られています。
厳選した原料
産地を限定するなど、原料の穀物選びには独自の厳しい基準を設定。
成熟度や純度、水分含有率、安全性などの高いハードルをクリアした原料だけを使用しています。
低めの度数で蒸留
蒸溜の際のアルコール度数をワイルドターキーでは60~65度までと低く抑えています。
アルコール度数を低く抑えているため、加水量が少なく、熟成時に形成される豊かな風味を最大限に残すことができます。
マザーウォーター
ワイルドターキーの製法に欠かせないのが、「マザーウォーター」と呼ばれる地下水です。
石灰岩の層で自然にろ過され鉄分やミネラルを含まないピュアな水で、ウイスキー造りに最適。
ワイルドターキーの豊かな風味を造り上げています。
ワイルドターキーの種類
ワイルドターキーのラインナップは、全10種類です。
商品画像 | |||||||||||
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商品名 | ワイルドターキー スタンダード | ワイルドターキー 8年 | ワイルドターキー 13年 | ワイルドターキー ライ | ワイルドターキー レアブリード | ワイルドターキー 101 | ワイルドターキー ケンタッキー スピリット | ワイルドターキー マスターズキープ リバイバル | ワイルドターキー マスターズキープ コーナーストーン | ワイルドターキー マスターズキープ ボトルドインボンド | ワイルドターキー アメリカンハニー |
詳細 | 度数:40 % 産地:アメリカ、ケンタッキー | 度数:50.5 % 産地:アメリカ、ケンタッキー | 度数:45.5 % 産地:アメリカ、ケンタッキー | 度数:40.5 % 産地:アメリカ、ケンタッキー | 度数:54 % 産地:アメリカ、ケンタッキー | 度数:50.5 % 産地:アメリカ、ケンタッキー | 度数:50.5 % 産地:アメリカ、ケンタッキー | 度数:50.5 % | 度数:54.5 % | 度数:50 % 産地:アメリカ | 度数:35.5 % 産地:アメリカ |
商品リンク | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る |
ワイルドターキー スタンダード
ワイルドターキー スタンダード
6年、7年、8年熟成の原酒をブレンドし、バランスの良い味わいに仕上げたウイスキーです。
アルコール度数を抑え、柔らかい口当たりで飲みやすく仕上げています。
味わい
甘いバニラのニュアンスに、ほのかなスパイシーさも感じられる芳醇な香り。
ほのかな甘みと洋ナシのさわやかな酸味がバランス良く、樽由来のウッディな余韻が楽しめます。
ロックでもハイボールでも味わい深さが堪能できる1本です。
値段
ネット通販では、700mlで2,000円(税込)前後が相場になっています。
ワイルドターキー 8年
ワイルドターキー 8年
8年熟成のブランドを代表する1本。
歴代のアメリカ大統領も愛飲したプレミアムなウイスキーです。
アルコール度数が高いながらも繊細な味わいで、内側を強く焦がしたオーク樽による深い琥珀色が特徴です。
アメリカでは、「ワイルドターキー101」という名で売られています。
味わい
瓶詰め時の加水量が少ないため、原料由来の深いバニラの香りやスパイシーな風味がしっかり感じられます。
重厚でインパクトのあるフルボディで、心地良い甘みとコクのある味わい。深い余韻が堪能できます。
値段
ネット通販では、700mlで3,000円(税込)前後が相場になっています。
ワイルドターキー 13年
ワイルドターキー 13年
13年以上熟成させた原酒を使ったウイスキー。
バーボンの造り手として世界的に有名なラッセル親子が親子2代にわたる蒸留技術により誕生させた逸品です。
味わい
濃厚なバニラと洋梨のフルーティーな香りが絡み合います。
穀物の甘さとほのかな酸味が感じられる、複雑で繊細な味わい。長くスパイシーな余韻が続きます。
値段
ネット通販では、700mlで6,000円〜8,000円(税込)前後が相場になっています。
ワイルドターキー ライ
ワイルドターキー ライ
原料のライ麦比率は51%以上で、ウイスキーベースのカクテルに欠かせないライの風味を備えたウイスキーです。
アルコール40%と控えめで、甘みが少なくスパイシーに仕上がっています。
味わい
甘さ控えめでさっぱりと飲みやすい味わい。
スムーズな口当たりで、洋梨のような甘さとキャラメルを焦がしたような風味が広がります。
値段
ネット通販では、700mlで3,000円(税込)前後が相場になっています。
ワイルドターキー レアブリード
ワイルドターキー レアブリード
6年、8年、12年熟成の原酒をブレンドしたウイスキーです。
加水を一切行わずにボトリングしているため、アルコール度数は約58.4度と高いのが特徴。
1回で生産できる量が限られ、ボトル一本一本にバッチナンバーが記載されている稀少性の高い逸品です。
味わい
蜂蜜のような甘い香りのなかに香ばしさも感じられます。
アルコール度数は高いながらもまろやかな口当たりで、複雑で濃厚な味わい。深い余韻が続きます。
値段
ネット通販では、700mlで4,000円〜4,500円(税込)前後が相場になっています。
ワイルドターキー ケンタッキー スピリット
ワイルドターキー ケンタッキー スピリット
マスターディスティラーであるジミー・ラッセルが、8年以上熟成した貴重な原酒樽から厳選したプレミアムウイスキーです。
単一の樽からボトル詰めしたシングルバレルで、樽からボトリングされた日付や貯蔵所、樽のナンバーが手書きで記載されています。
味わい
バーボンらしい鼻に抜ける刺激があり、まろやかなバニラの甘みにナッツや蜂蜜などの風味が広がります。ほのかな酸味も感じられる、コクのある味わいです。
値段
ネット通販では、700mlで5,500円〜6,500円(税込)前後が相場になっています。
ワイルドターキー 101
ワイルドターキー 101
101は「101プルーフ」のことで、プルーフはアルコール度数を表す単位です。
1度=2プルーフのため、101プルーフは50.5度を示します。
「ワイルドターキー」という名前がつけられる前は「101プルーフ」と呼ばれており、「ワイルドターキー101」は当時の名を残したものです。
日本で販売されている「ワイルドターキー8年」と中身は同じです。
味わい
心地良い香りとほのかな甘さが特徴で、度数が高いながらも繊細な味わいです。
値段
ネット通販では、700mlで2,700円〜3,500円(税込)前後が相場になっています。
ワイルドターキー マスターズキープ リバイバル
ワイルドターキー マスターズキープ リバイバル
マスターディスティラーのエディー・ラッセルが12~15年熟成の原酒をブレンドし、オロロソシェリーカスクで仕上げの熟成を行った逸品です。
2015年から数量限定で販売されているシリーズの第3弾になります。
味わい
レーズンやナッツのようなアロマと、かすかな樽由来の香り。
クリーミーな口当たりで、甘いトロピカルフルーツを連想させる味わいです。スパイシーな余韻が続きます。
値段
ネット通販では、700mlで14,000円〜16,000円(税込)前後が相場になっています。
ワイルドターキー マスターズキープ コーナーストーン
ワイルドターキー マスターズキープ コーナーストーン
ライウイスキーの中では異例の、9~11年という長期熟成を経た原酒を使用。
エディー・ラッセルが自ら厳選して仕上げています。
「マスターズキープ・リバイバル」に続くシリーズ第4弾で、2019年に販売されました。
味わい
ライ麦由来のスパイシーな風味に樽由来の香りが重なります。
バニラのようなコクと滑らかさで、ハチミツや焼きリンゴを思わせる甘味が広がる重厚感のある味わいです。
値段
ネット通販では、700mlで20,000円(税込)前後が相場になっています。
ワイルドターキー マスターズキープ ボトルドインボンド
ワイルドターキー マスターズキープ ボトルドインボンド
17年以上の長期熟成された原酒のみを使用。
さらに、1シーズンに蒸溜された1つの蒸溜所だけの原酒だけを樽詰めするという、ボトルドインボンド法に基づいた製法で造られています。
味わい
値段
ネット通販では、700mlで20,000円(税込)前後が相場になっています。
ワイルドターキー アメリカンハニー
ワイルドターキー アメリカンハニー
純粋な蜂蜜とワイルドターキーをブレンドしたリキュールです。
ワイルドターキーの新たな一面が体験できる1本。ストレートやロック、ソーダ割りなど幅広い飲み方で楽しめます。
味わい
アルコール度数は35度とリキュールとしてはやや高めながら、蜂蜜による優しい甘みで飲みやすくなっています。
なめらかな口当たりで、シトラスやキャラメルの風味が際立つ味わいです。
値段
ネット通販では、700mlで2,000円〜2,800円(税込)前後が相場になっています。
さいごに
原料や製法にこだわり抜いて造られているワイルドターキー。
オーナーが代わってブランドイメージは変わっても、伝統の味わいはそのままです。
飲みやすいスタンダードから選り抜きのシングルバレルまで、さまざまな味わいが楽しめます。
記事も参考にして、ぜひワイルドターキーの魅力を堪能してみてください!
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