イタリアを代表する白ワイン「ガヴィ」の主要品種として有名なコルテーゼ。
その特徴やガヴィ以外にどんなワインがあるのか詳しく知らない方が多いのでは?
今回は、コルテーゼの特徴の解説から、おすすめのワインの紹介までします。
コルテーゼとは
原産地と主要産地
コルテーゼはイタリア・ピエモンテ原産の品種で、そのほとんふどがピエモンテ南東部で栽培されています。
糖分と酸のバランスがとれたニュートラルな味わいのワインになり、とくにガヴィ地区で造られている白ワイン「ガヴィ」が有名です。
ガヴィ
ガヴィは、日本でもおなじみのピエモンテの郷土料理「バーニャカウダ」にとても合うワイン。
ガヴィはアレッサンドリアにある生産地で、1998年にイタリアでの格付け最高ランクDOCG(統制保証付原産地呼称)ワインに昇格しました。
ガヴィを名乗るワインは、コルテーゼ 100%の単一品種で造ることが義務付けられていて、他の品種をブレンドすることはできません。
コルテーゼの特徴
品種の特徴
コルテーゼは皮が薄く、金色がかった緑をしたブドウです。糖分と酸のバランスに優れ、3年以内に飲む若飲みタイプのワインがほとんどです。
ワインの特徴
コルテーゼで造られたワインは、酸の調和がとれた辛口のワインに仕上がります。やや緑色を帯びた麦わら色で透明感があり、柑橘系の果実のようなフレッシュな香りと心地良い酸味をもったすっきりしたワインです。
コルテーゼのワインの選び方
コルテーゼの白ワインを選ぶときにチェックしたいのは、味わい、産地、予算です。
それぞれについて、見ていきましょう。
味わいで選ぶ
コルテーゼの白ワイン、は造られる地域や土壌で若干味わいは異なります。総じて酸味が強め、果実味が豊かで爽やかなワインになります。
そのほとんどが辛口ですが、18世紀まではガヴィ地区でも甘口のワインが造られていました。
19世紀に入ると、魚料理に合うワインが求められるようになり、辛口ワインの生産が増えていったようです。それで生み出されたのが「ガヴィ」で、当初の目的通り魚介類の料理によく合うワインが出来上がったのです。
魚料理に会うワインとして造られただけあって、ガヴィは魚介を使った料理全般にとてもよく合います。焼き魚などの和食にも合うので、ぜひ試してみてください。
タイプで選ぶガヴィ
コルテーゼの代表地区ガヴィに絞って、コルテーゼのタイプをご紹介します。コルテーゼ種のワインは若飲みタイプのシンプルな白ワインが多いですが、ガヴィは味わいの深い白ワインやいくつかのスパークリングワインがあります。
ガヴィのワインは辛口で、樽熟成はさせることはあまりありません。
白のステイルワイン(法定熟成期間1年間、うち瓶内熟成6か月)
ガヴィで一番代表的なのが無発泡の白ワインです。コルテーゼのワイン、またはガヴィを飲んだことがないなら、まずはこのワインを入門編としてお試しください。
アルコール度が10.5%以上で1年間は熟成させなくてはなりません。ワインのアルコール度は12%程度が中間とされているので、10.5%は低い方です。
ガヴィは糖度が低くアルコール度が上がりにくいのですが、最低のアルコール度数を設けて品質を保っています。
ガヴィは標高が高い丘の上に畑があり、さらに海風によって気温が下がるので、ゆっくりと時間をかけてぶどうが熟します。
このような地理的条件によってガヴィはカモミールのような華やかな香り、青リンゴやかんきつ類のような酸味があります。
白のリゼルヴァ(アルコール11%以上)
ガヴィのリゼルヴァはアルコール度数が11%以上のものです。アルコールの規定が通常のものより厳しい分、よりボディのある味わいです。
畑が南向きの斜面にあって日照量が多いとぶどうが完熟してアルコール度が上がりやすくなります。ですから、ガヴィのリゼルヴァはより条件のよい畑で造られていることが多いです。
スプマンテ(スパークリングワイン)
ガヴィからはスパークリングワインも造られています。スプマンテは通常のスパークリングワインです。
より豊かな酸を楽しむために、白ワイン用のぶどうよりも早めに収穫されることもあります。
むし暑い日におすすめです。
フリッツァンテ(スパークリングワイン、微発泡)
フリッツァンテは微発泡のスパークリングワインです。発泡が弱い分、スプマンテより果実味が感じられます。
発泡の強いワインは苦手だけど少しシュワっとした感覚を楽しみたい方におすすめです。
コルテーゼのおすすめワイン10選
それでは厳選したコルテーゼの白ワインを、予算別でご紹介します。ぜひワイン選びの参考にしてください。
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5位
アラルディカ ピエモンテ・コルテーゼ
コルテーゼ100%のピエモンテ産ワインです。
青リンゴのような、甘酸っぱいフレッシュな香りが特徴。香りを楽しみたい人におすすめです。果実味豊かで、バランスのとれた味わい。酸味はスッキリとして少なめなので、ワインに慣れない人でも飲みやすいでしょう。
キリッと冷やして、野菜や和食などに合わせてお召し上がりください。
4位
コルテーゼ・アルト・モンフェッラート・グラッフィティ
生産者のネイラーノは100年近い歴史があり、高品質なワインを造り続けているワイナリーです。アスティとアレッサンドリア地域のコルテーゼ 100%で造られたワインで、わずかに発泡性が感じられる辛口です。
緑がかった麦わら色。フレッシュで生き生きとした味わいで、魚介類の料理によく合います。コスパ抜群で、テーブルワインとしておすすめです。
3位
フォンタナフレッダ ガヴィ デル コムーネ ディ ガヴィ
イタリアでワインの王とも称されるバローロ。そのバローロ生産者の中でリーダー的存在フォンタナフレッダが手がけるガヴィです。
薄いレモン色で、青リンゴ、レモンなどの柑橘系のフレッシュな香り。辛口ながら、まろやかでコクがあるバランスのとれた味わいです。
ミネラルも豊富で、寒冷な北イタリア産特有のキリッとした酸が特徴。ブドウ本来の風味を楽しみたい方におすすめです。
2位
ガヴィ アウロラ 2017 ロベルト サロット
長時間の低温発酵を行うことで、果実味が豊かな味わいに仕上がったガヴィです。蜜たっぷりのリンゴやグレープフルーツを思わせる柑橘系の香り。ナッツのニュアンスも感じられます。
スッキリした酸味とほのかな甘さ、柑橘系特有のほろ苦さが調和しています。爽やかな飲み心地の辛口が好きな方におすすめです。
1位
フラテッリ ジャコーザ ガヴィ
フラテッリ ジャコーザは「ワインの品質は畑で決まる」を基本理念に、二組の親子が経営するワイナリーです。
淡い麦わら色で、コルテーゼ 特有の爽やかな柑橘系の香り。キリッとした酸が心地よい爽やかな飲み口で、バランスの良い味わいです。少し冷やして、野菜や魚介類の前菜、パスタと合わせてどうぞ。
手ごろな価格なので、日常使いのワインとしていつも手元に置いておきたい1本です。
2,000円以下のコルテーゼ比較表
商品画像 | |||||
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商品名 | フラテッリ ジャコーザ ガヴィ | ガヴィ アウロラ 2017 ロベルト サロット | フォンタナフレッダ ガヴィ デル コムーネ ディ ガヴィ | コルテーゼ・アルト・モンフェッラート・グラッフィティ | アラルディカ ピエモンテ・コルテーゼ |
詳細 | イタリア、辛口、フラテッリ・ジャコーザ | イタリア、辛口、ロベルト サロット | イタリア、辛口/ミディアムボディ、モンテ物産 | イタリア、辛口、テヌーテ ネイラーノ | イタリア、辛口/ライトボディ、 |
商品リンク | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る |
週末や来客などがある日に!2,000円以上ベスト5
5位
ピエモンテ コルテーゼ ラ ロッカ アルビーノ ロッカ
アルビーノ・ロッカは、バローロと並ぶピエモンテのワイン・バルバレスコの造り手として高い評価を受けるワイナリーです。
輝きのあるストロー・イエローに、黄色い花のようなさわやかでフルーティーな香り。柔らかな風味とフレッシュな酸味がバランスの取れた味わいです。 魚貝のパスタ、バーニャカウダによく合うでしょう。
来客にもてなしても恥ずかしくない高いクオリティで、ホームパーティーに添えれば場が華やぎます。
4位
バンフィ プリンチペッサ ガヴィア ガヴィ
バンフィはイタリアでトップクラスのワイナリーです。原料のコルテーゼ は、ガヴィ地域にある単一の自社畑で栽培されたもの。淡い麦色で、強いパイナップルとりんごの香りがします。バランスが良く柔らかな酸味に、繊細でドライな味わいが楽しめるでしょう。よく冷やして食前酒にどうぞ。
前菜やシーフードにもよく合います。週末のゆっくりした時間に味わいたい1本です。
3位
ヴィッラ・スパリーナ ガヴィ・ディ・ガヴィ
ヴィッラ・スパリーナは、ガヴィの優れた生産者として国内外で高い評価を得ているワイナリーです。
薄くグリーン色を帯びた麦わら色で、リンゴや花を思わせる華やかで複雑な香り。キリッとした酸味とさわやかな果実味がバランスの良く、余韻が長く続きます。
この品質で3,000円未満は、コストパフォーマンス抜群。記念日など特別な日に用意すれば、素晴らしい思い出を残してくれるでしょう。
2位
ガヴィ・オットソルディ
バルバレスコで名声を得たオットソルディが手がけるガヴィです。
白桃やリンゴ、グレープフルーツなどの熟した果実味の豊かな香り。白い花のようなフローラルなニュアンスも感じられます。 しっかりとした骨格と複雑な味わい。長い余韻が続くでしょう。カルパッチョなどの魚料理によく合います。
この価格でこのクオリティはとてもお買い得。ガヴィを初めて試すという方に、ぜひ味わってもらいたいワインです。
1位
ガヴィ ラ スコルカ
樹齢60年以上の木から収穫された、厳選したコルテーゼのみを使用。厳格的な伝統手法で造られています。
骨格のしっかりした辛口で、濃い香りが長く続きます。香りは熟成の程度により、フルーティなものからフローラルに変化していきます。コクのある芳醇な味わいで、アーモンドやウォルナッツを思わせる余韻が続くでしょう。
鶏肉料理や魚料理によく合います。特別なガヴィを味わいたい人はぜひどうぞ。
2,000円以上のコルテーゼ比較表
商品画像 | |||||
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商品名 | ガヴィ ラ スコルカ | ガヴィ・オットソルディ | ヴィッラ・スパリーナ ガヴィ・ディ・ガヴィ | バンフィ プリンチペッサ ガヴィア ガヴィ | ピエモンテ コルテーゼ ラ ロッカ アルビーノ ロッカ |
詳細 | イタリア、辛口、日欧商事 | イタリア、辛口 | イタリア、辛口 | イタリア、辛口/ミディアムボディ | イタリア、辛口 |
商品リンク | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る |
コルテーゼまとめ
コルテーゼの白ワインを10本、厳選してご紹介しました。
コルテーゼ は基本的にはガヴィで味わうことができます。魚介料理に合わせて、芳醇な果実味と爽やかな酸味を楽しみましょう。
手頃な価格なので、日常使いに常備しておくのもいいですね。少し奮発すれば、一流ワイナリーの熟成した高品質なワインも楽しむことができます。
他の白ワイン品種も知りたい方はこちらをどうぞ。
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