富山の日本酒おすすめランキング10選!特徴や有名な蔵元まで徹底解説!

2021/10/30
日本酒

富山の日本酒おすすめランキング10選!特徴を徹底解説!富山にはたくさんの酒蔵があります。

その数なんと19蔵以上

厳しい寒さと豊かな自然の恩恵を受けた富山の日本酒。

今回はそんな富山の日本酒の特徴とおすすめ銘柄をランキングで紹介します。

執筆者/監修者

西尾 舞

ウイスキー文化研究所主催 ウイスキーコニサーエキスパート取得

バーテンダー歴18年
名古屋市中区錦
「PianoとWhiskyの店MaiMai」
オーナーバーテンダー
《PianoとWhiskyの店MaiMai》
公式LINE ID @578atvid
店舗Blogはこちら→ https://maimai-whisky-piano.com/

富山の日本酒の特徴

富山の日本酒の特徴

富山は非常に自然豊かな土地です。

県内は北アルプスなど山岳地帯に囲まれ、北には富山湾が広がっています。

また、冬は極寒です。この豊かな自然と厳しい寒さが日本酒を銘酒に育てているのです。

豊かな自然が育む富山の日本酒。その特徴を紹介します。

【特徴1】良質な水で製造される

富山の日本酒は豊富な水が育む

日本酒造りにとって良質な水は欠かせません。

富山は、良質な水が豊富な土地です。

降雪量が多く、冬は一面銀色に覆われる富山。

特に立山連峰など山岳地帯の降雪量は世界の中でもトップレベルで、多い場所では、例年15m~20m程降り積もります。

その降り積もった雪が溶けて美しい水となり、富山の日本酒を銘酒とさせているのです。

なんと全国最多の8か所が名水百選に選出されています

【特徴2】酒造好適米を8割使う

酒造好適米を8割使う

「酒造好適米」とは、日本酒造りに適するよう品種改良された米の事です。

一般的な米と比べると大粒で、タンパク質が少なく、中心部分の「心白」が大きいので水を吸いやすく糖化しやすいのが特徴。

酒造好適米には山田錦や五百万石などがあります。

日本酒造りで酒造好適米は通常2割程度しか使用しないのですが、富山の酒蔵では8割使用しています。

この使用割合は日本一。

これにより、富山の日本酒は、まろやかで風味豊かな味わいになるのです。

【特徴3】淡麗辛口な味わい

富山の日本酒は淡麗辛口な味わい

富山の日本酒は、すっきりとした飲み口の後から、甘みが口の中で広がります。

決して出しゃばらず、しかしながら主張すべき所は優しく人に伝える。

そんな味わいから「富山人そのものだ」とも言われています。

富山の日本酒 銘柄の選び方

【選び方1】酒米で選ぶ

【選び方1】酒米で選ぶ

富山の日本酒は、全国で使われている「山田錦」や「五百万石」の他に独自栽培米も使用しています。

農作物における研究が盛んで、「雄山錦」や「富の香」など多くの独自栽培米が生まれました。

「雄山錦」を使用した日本酒は、淡麗でバランスがよく重厚な味わいです。

「富の香」を使用すると、上品でさらっとした味わいの日本酒が出来上がります。

酒米によって味わいが変わります。

【選び方2】地域や酒蔵で選ぶ

例えば富山県の中心部「富山地区」では、地酒「満寿泉」を製造する「枡田酒造」や、羽根屋ブランドの日本酒を展開する「富美菊酒造」などが有名。

北東部の新川地区では「黒部峡」を製造する「林酒造場」や、「幻の瀧」で知られる「皇国晴酒造」などがあります。

北西部の高岡地区には、幻の名酒と言われる「勝駒」を作る「清都酒造場」

西部の砺波地区では「苗加屋」などで知られる「若鶴酒造」など、地域によって日本酒ファンを惹きつけて止まない銘柄を作る蔵元が揃っているのです

富山の日本酒おすすめ銘柄ランキング10選!

富山の日本酒おすすめ銘柄ランキング10選!

ここからは日本酒のソムリエ資格を持つ著者が厳選した、富山の日本酒をランキング形式で紹介。

特徴でも紹介した淡麗辛口な銘柄や、老舗の倉本が作る地酒を中心にピックアップしました。

10位 丁寧に手作り製法を続ける「黒部峡 吟醸酒」

黒部峡 吟醸酒黒部峡 吟醸酒

詳細情報
■製造元 林酒造場
■アルコール度 16度
■原料米 山田錦
■精米歩合 50%

製造元の林酒造場の歴史は古く、寛永3年(1626年)。

加賀藩の関所に与力として勤め、傍らに酒を造ったのが最初だそうです。

その頃からの伝統製法を受け継ぎ、守り続けています。

手作り製法のため大量生産する事が出来ないので、大変希少な日本酒となっています。

雑味が全くないので、上品で華やかな香りを存分に楽しめます。

本物嗜好の方におすすめ。

9位 北アルプスの申し子「大吟醸 幻の瀧」

大吟醸 幻の瀧

詳細情報
■製造元 皇国晴酒造
■アルコール度 16度
■原料米 山田錦
■精米歩合 50%

富山県は立山連峰など標高3,000m級の北アルプスに三方囲まれています。

その北アルプスに壮大に雪が降り積もり、それが雪解け水となって人々に恵みをもたらします。

その雪解け水から出来た湧水を使用して造られたのが「大吟醸 幻の瀧」。

まるでフルーツのような香りと、日本酒独特の苦味がないのが特徴です。

冷やして飲むと、白ワインようにすっきりとした味わいを楽しめます。

口当たりが良いので、飲み手を選ぶ事がありません。

日本酒が苦手な方にもおすすめ。

8位 食中酒にぴったり「満寿泉 純米吟醸」

満寿泉 純米吟醸

詳細情報
■製造元 枡田酒造
■アルコール度 15度
■原料米 山田錦
■精米歩合 58%

口当たりは淡麗辛口ですが、その後甘みが余韻となって穏やかに続きます。

そこにほんのりと果物のような香りも加わり、絶妙な味わいが口の中に広がります。

バランスがよく主張しすぎないので、お食事中、晩酌をされる方におすすめ。

すっきりした口当たりなので、飲み飽きる事はありません。

お食事のお供としてぜひ。

7位 富山一小さな酒蔵から生まれた大人気な「勝駒 特別本醸造」

勝駒 特別本醸造

詳細情報
■製造元 清都酒造場
■アルコール度 15度
■原料米 五百万石
■精米歩合 55%

「勝駒 本仕込」はその見事な品質から人気の高い日本酒です。

製造が追いつかず、売り切れになってしまう事もしばしば。

製造元の清都酒造場は、国の有形文化財にも登録される由緒ある酒蔵。

しかしながら、製造量は年間一升瓶で3万本程度しかない小さな蔵です。

さらりとしていて尚且つ米の甘みを充分に堪能出来る銘酒。

入手困難な日本酒ですので、見かけたらぜひ。

6位 通称山の酒「三笑楽 純米酒」

三笑楽 純米酒

詳細情報
■製造元 三笑楽酒造
■アルコール度 15度
■原料米 五百万石
■精米歩合 65%

「三笑楽」は、気の合う友人や家族と笑いながら楽しく呑んで欲しいという生産者の願いから名付けられています。

その名の通り、気負うことなく味わえる、優しい甘みが特徴の日本酒。

米本来の旨みと、ほのかに香るストロベリーの香りが調和しています。

雪崩から集落を守るブナの原生林から湧き出る水を使用。

コクがあるので、川魚や山菜など個性豊かなお食事との相性が抜群。

通称「山の酒」と呼ばれています。

5位 可愛らしいラベルが女性にも人気「酒母搾り純米生原酒 玉旭ECHOES」

酒母搾り純米生原酒 玉旭ECHOES

詳細情報
■製造元 玉旭酒造
■アルコール度 12度
■原料米 富山県産米
■精米歩合 60%

いつもと変わった日本酒を試してみたい時におすすめ。

通常の製造の仕方ではなく「酵母絞り」という特殊な方法を用いています。

この方法を用いる事で、甘く、フルーティーなデザートワインのような日本酒に仕上がっています。

酵母は、富山県の県花チューリップの花から取れたものを使用。

チューリップの酵母により、微かに甘い香りを味わえます。

いつもとは違う物が飲みたい時や、女性と日本酒を飲む時にぜひ。

4位 IWC金賞受賞の銘酒「羽根屋純米大吟醸50翼」

羽根屋 純米大吟醸50翼

詳細情報
■製造元 富美菊酒造
■アルコール度 15度
■原料米 五百万石
■精米歩合 50%

「IWC(インターナショナルワインチャレンジ)2016」のSAKE部門で金賞を受賞した日本酒。

立山連峰からの恵みの水や名水百選に選ばれた仕込み水を使用。

厳選した富山県南砺市産の五百万を原料としています。

良質な物以外は一切使用しないというスタンスを守り続けている酒蔵です。

リンゴのような爽やかな果物の香りがほのかに広がり、細く長く静かに消えていきます。

まさに「綺麗な日本酒」。

王道な日本酒を静かにゆっくり飲みたい時におすすめ。

3位 地元の漁港から生まれた日本酒「北洋」

北洋

詳細情報
■製造元 本江酒造 ■アルコール度 15度
■原料米 雄山錦
■精米歩合 50%

魚津市の酒蔵「本江酒造」から生まれた日本酒。

魚津市には日本有数の「魚津漁港」があります。

創業当時、魚津港がサケ・マス漁業で賑わう北洋漁業のメッカであったため、そこから「北洋」と名付けたそうです。

昔から地元の漁師は、この酒蔵の日本酒を片手に魚料理を楽しんできました。

魚料理と一緒に味わうには、この日本酒がおすすめ。

華やかな香りはあまりしませんが、その分新鮮な魚の味を邪魔しません。

力強く、重厚な風味と微かな酸味とのバランスが絶妙。

色々な魚に合いますが、ホタルイカの串焼きなど富山の名産と供にぜひ。

2位 「美味しんぼ」にも掲載された蔵元の日本酒「成政 吟醸」

成政 吟醸

詳細情報
■製造元 成政酒造
■アルコール度 15度
■原料米 山田錦、美山錦、雄山錦など
■精米歩合 55%

製造元である「成政酒造」は福光町にある小さな酒蔵。

マンガ「美味しんぼ」に掲載された事で密かなファンが増えました。

石川県との境、医王山の峰の湧水を使用。

その水は、富山の戦国武将、佐々成政が槍をふるって水を湧き出させたという伝承から『槍の先の水』と呼ばれています。

蔵の名前はそこから名付けられました。

味わいはスッキリしていてクセがありません。

喉越しも爽やか。

白身の魚など繊細な味わいの物と一緒にぜひ。

1位 パリ万博にも出展した酒蔵が造る万能日本酒「銀嶺立山 純米酒」

銀嶺立山 純米酒

詳細情報
■製造元 ‎立山酒造
■アルコール度 16度
■原料米 「五百万石」「出羽燦燦」
■精米歩合 57%

立山は富山県では非常に人気で、9割は地元で消費されると言われています。

立山酒造の創業は古く、1830年。

明治に入ると富山県一番の製造量となり、1900(明治33)年にはパリ万博に出展。

それ以降も発展を続け、現在では北陸一番の製造量を誇ります。

この日本酒は「五百万石」と「出羽燦燦」から醸造された逸品。

味わいは雑味のない辛口で、喉越しもスッキリ。

後からほのかにリンゴのような甘みがついてきます。

透明感のある日本酒なのでシーンを選びません。

季節、人、料理、飲み方などの条件に左右されずに、安定して堪能出来ます。

まさに万能酒。

何を選んだら良いか迷ってしまう方におすすめ。

富山の日本酒の色々な楽しみ方

おすすめの飲み方は「冷やして飲む」

富山の日本酒のおすすめの飲み方

一般的に華やかな香りのするものは冷やして飲むと良いと言われています。

一方で、コクのある物はぬる燗や熱燗がおすすめです。

今回ご紹介した中では「大吟醸 幻の瀧」や「酒母搾り純米生原酒 玉旭ECHOES」などは冷やして飲むのがおすすめ。

代わって「北洋」や「三笑楽 純米酒」などは、熱燗やぬる燗で召し上がるとコクが引き立ちます。

富山の日本酒に合わせるなら「昆布じめ」

富山県は自然の恩恵をふんだんに受けた食材豊かな土地です。

そのため、富山の日本酒も何を合わせても基本的には問題ありません。

その中でも富山の郷土料理「昆布じめ」は日本酒との相性抜群。

ぜひ、簡単に作れるのでチャレンジしてみて下さい。

自宅でできる昆布じめのレシピ

1.真鯛、カジキ、白エビ、クロダイ、ホタテ、イカなどの昆布締めにしたい食材と、出汁昆布を用意する

2.昆布の表面の汚れを落とす

3.はけを使用して昆布に酒を軽く塗る

4.昆布の上に昆布じめにしたい食材を置く

5.もう一枚昆布を上に重ねて、食材を挟む

6.冷蔵庫で6時間程ねかせて完成

まとめ

まとめ

寒さ厳しい気候と豊かな水が育む富山の日本酒。

こだわりの酒造好適米を使用して、まろやかで風味豊かな味わいが特徴。

目を瞑り日本酒の余韻に浸っていると、北アルプスを感じられるでしょう。

ぜひ、本稿を参考にとっておきの一本を見つけてみて下さい。


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