「ノース・コーストってどんなところ?」
「白ワインのおすすめ銘柄は?」
ノース・コースト(North Coast)と言えば、カリフォルニアワインの中でも有名なワインとワイナリーが多い、屈指の銘醸地。
ナパ、 ソノマ、 メンドシーノと言ったカウンティーが生産したワインは人気があります。
この記事では、ノース・コースト産の白ワインの特徴や選び方など、分かりやすく説明していきます。
最後におすすめの白ワイン10選も紹介しますので、参考にしてみてください。
目次
ノース・コーストとは

サンフランシスコ湾から北太平洋湾岸の海岸沿いに広がるワインの生産地域。
ワイン好きであれば一度は耳にしたことのある、ナパ(ナパ・バレー)、ソノマ、メンドシーノといった非常に有名なカウンティーがあるのも、このノース・コーストです。
冷涼な気候を生かして、非常に品質の高いシャルドネやピノ・ノワールを栽培しており、スパークリングワインの生産地としても有名です。
ノース・コーストの白ワインの特徴
ノース・コースト産のワインといえば、カベルネ・ソーヴィニヨンを主体とした赤ワインが有名ですが、白ワインの原料となるブドウ品種としてはシャルドネが多く、カベルネ・ソーヴィニヨンとシャルドネだけで、ノース・コースト全体のブドウの半分を占めます。
ノース・コースト産の白ワインは、辛口ながら非常に味わいが豊かなものが多く、テーブルワインから高級なワインまで幅広いスタイルのワインが選べます。
ただテーブルワインといっても、価格以上の満足感があるので、かなりおすすめです。
ノース・コーストの白ワインの選び方
高品質ながらも、お手頃な値段で手に入る白ワインもあるため、選ぶ楽しみのあるノース・コーストの白ワイン。
ここからはバリエーション豊かなノース・コーストの白ワインを選ぶ際に役立つポイントを紹介していきます。
味わいで選ぶ

ノース・コーストの白ワインは、極甘口〜辛口まで生産されているので、その味わいで選ぶのもひとつのポイント。
ただし、生産される白ワインは、シャルドネが主体のものが多く、ほとんど辛口が主流。
そのため、甘口の白ワインは数が少ないのですが、高品質なものが多く、価格も高い傾向にあります。
甘口
甘口の白ワインの原料として使われる品種として、セミヨンやマスカット・カネリなどがあります。
蜂蜜のようなアロマや、果実味の凝縮感、糖度も十分に感じられるのですが、冷涼な地域の特性のせいか、ほど良い酸味もあり、さわやかさも感じられるのが特徴です。
バラエティ豊かな辛口の白ワインと比べて、それほど多くの種類はありませんが、非常にリッチでバランスが良く、高品質な甘口の白ワインが揃っています。
辛口
非常に質の良いシャルドネやソーヴィニヨン・ブランが栽培されているため、キリッとした辛口のものから、まろやかさが感じられる、やや辛口のものまでバリエーションも多く人気があります。
全体的に青リンゴやレモン、洋梨などといった非常に清々しいアロマと、トロピカルフルーツのようなニュアンス、嫌味のない喉越しに、さわやかさのある余韻が続きます。
コストパフォーマンスが高く、ワイン初心者の人でも、お得に美味しくいただける白ワインが数多くあります。
品種で選ぶ
ノース・コーストでは、シャルドネがメインで栽培されていますが、他にも様々な白ワインの原料となるブドウ品種が栽培されています。
そのため、どの品種で作られている白ワインかで選ぶ事によって、自分にあったワインを探す事もできます。
白ワインの原料となる、人気の品種をいくつか紹介しますので、ワインを選ぶ時に参考にしてください。
シャルドネ(Chardonnay)

ノース・コーストで栽培されている白ブドウの中で最もポピュラーな品種です。
シャルドネは非常に柔軟なブドウ品種で、地域や気候によってその味わいを変化させる特徴を持ちます。
ノース・コーストの冷涼な地域で栽培されるシャルドネは、生き生きとした果実味と酸味を持ち、ミネラルも感じられる非常に複雑で上品な味わいになる傾向があります。
ヴィオニエ(Viognier)

非常に気難しいブドウで、栽培も難しく、一時期は絶滅寸前まで追いやられた品種ですが、栽培技術の向上と、この品種の持つ素晴らしい香りが再評価され、人気が上がってきています。
ノース・コーストでもこのヴィオニエを原料とする白ワインが増えつつあり、その弾けるように膨らむゴージャスなアロマに魅了される人も少なくありません。
今後このヴィオニエを原料とした白ワインも増える可能性があり、ノース・コーストの白ワインを選ぶ際には見逃せない品種のひとつです。
ソーヴィニヨン・ブラン(Sauvignon blanc)

ノース・コーストで栽培される白ワインの品種でも人気の一つ。ピーマンや青草のような独特なアロマを持つ事で知られています。
その要因は、この品種に含まれるペラジン(Pyrazine)という物質です。
若いブドウの場合は、青草のような香りを持ち、熟すとレモングラスのようなアロマに変化していきます。
ノース・コーストで栽培されているソーヴィニヨン・ブランは、若いブドウを使った早飲みのタイプが多いので、青草やユーカリのようなアロマがしっかり感じられますが、トロピカルフルーツのような味わいもあり、バランスがよく非常に上品です。
価格で選ぶ

ノース・コーストの白ワインは価格で選んでも、バリエーションが豊富です。
デイリーワインとして選ぶ場合には、1,000円〜2,000円くらいですが、非常にお値打ちのものが多く、来客用に出しても恥ずかしくない白ワインも安い価格で購入できます。
3,000円〜5,000円台になると、さらにバリエーションが増え、プレゼントや特別な日に飲むワインとして、非常に満足のいくワインが揃っています。
ノース・コーストおすすめの白ワイン10選
お待たせいたしました。ここからは初心者でも楽しめるノース・コーストの白ワインを紹介しいきます。
日常使いにおすすめ!3,000円未満ベスト5
5位

ニューヨークグリル&バーにて長年オンリストされている逸品
2009年のWine Enthusiastで91点、2009年と2011年のWine Enthusiast年間TOP100ベストバイで第17位に輝いた1本。良く熟したトロピカルフルーツの香りに焼きたてのパンを真ん中から割ったような香ばしい香りが広がります。口全体に広がるような丸みのある味わいはクリーミーという形容がピッタリ!
4位
ソーヴィニヨン ブラン ノース コースト
ワインラベルでも楽しめるデイリーワイン
非常にユニークなワインラベルが特徴的なソーヴィニヨン・ブラン主体の一本。楽しげなワインラベルから想像できるような、ジャスミンなどの華やかなニュアンスとさわやかな果実味の味わいが印象的です。白身魚の料理と相性がいいのでマリージュさせてください。
3位
クロ・デュ・ボワ・ソーヴィニヨン・ブラン
キリッとしたスパイシーな味わいが魅力
透明に近いレモンイエローのワイン色が印象的で、味わいはスパイシー。アタックにキレがあり、青りんごや梨のようなフレッシュな果実味が楽しめます。様々な料理と合わせることができる使い勝手の良さは、デイリーワインとして優秀です。
2位
ヴィオニエ主体の果実味溢れる満足の1本
栽培が難しい品種とされるヴィオニエを主体とした、果実味溢れる貴重な白ワイン。桃のようなアロマが膨らみ、果実味にキレのある爽やかな酸味のバランスが素晴らしい味わいになっています。カルパッチョやお寿司などと良く合います。
1位

遊び心溢れる「ちょっとだけ」リッチな味わい
「カリフォルニアワインの父」と称される有名な醸造家ロバート・モンダヴィ氏が、自分や家族、親しい友人と飲むための「ちょっとだけ良いワイン」をコンセプトに生み出した、まさに日常の飲むワインとしてピッタリの白ワイン。
バニラやブリュレのようなアロマに酸味のほどよくきいた柑橘系の果実味が非常に上品で、ちょっとだけではなく、とてもリッチ。仕事の疲れを忘れさせてくれるような満足感があります。
特別な日に3,000円~5,000円ベスト5
[PR]
日本国内でも大人気の、リッチなシャルドネワインの代表銘柄が「ブレッド&バター シャルドネ」。
銘柄名に恥じないトーストのような香ばしいアロマとバターを思わせるクリーミーさと濃厚な質感が最大の特徴。
クリームを使った料理をはじめ、魚からお肉料理まで幅広くマッチする一品です。
香り | パイナップル、クリームブリュレ |
酸味 | ★★★☆☆ |
ボディ | ★★★★★ |
5位

全米レストラン人気ランキングナパ産SB第3位!
2014年に発表されたレストランポール・ナパ産ソーヴィニヨンブラン・ランキングにて第3位にランクインした1本。
さわやかな酸が口に含んだ瞬間からフィニッシュまで清涼感を感じさせながらも、口中ではリッチな果実味に、火打石を思わせる鉱物的なニュアンスがワインに深みを与えています。
4位
ピカユーン・ソーヴィニヨン・ブラン
農家から購入した最良のブドウで造る魅惑の白ワイン
契約したブドウ農家から厳選したブドウを購入し、ワインを醸造する「ネゴシアンスタイル」で有名なピカユーンの白ワイン。畑が違うブドウの微妙に違うニュアンスが重なる事で、複雑で上品な味わいを作り出しています。パーティ料理にもよく出されるエスニック料理などと相性がいいです。
3位

映画の撮影にも使われたワイナリーが手がけるオーガニックワイン
映画「サイドウェイズ」の撮影場所にもなったフロッグス・リープ・ワイナリーの手がけたオーガニックワイン。印象的なカエルのワインラベルからは想像できないほど、洗練されたクリーンな味わいで、シトラスのアロマとレモングラスのフレーバーが絶妙です。どんな料理とも合わせやすく、特別な日の料理の邪魔をしない優秀なワインです。
2位

今大注目のワイナリーが手がけるピュアな味わいの一本
最近「ニュー・カリフォルニア」と呼ばれているワイナリーの代表格として、多くのメディアに取り上げられているスクライブ。そのワイナリーが作り上げた白ワインは、ピュアで優しい味わいが非常に魅力的。強い樽香もなく、アルコール度数も低いため、よりブドウ本来の持つ味わいが楽しめます。特別な日にゆったりとグラスを傾けて楽しんでください。
1位
クラシカルスタイルで作られた極上のシャルドネ
ナパの高級銘醸産地オークヴィルで、クラシカルなスタイルのワイン醸造をモットーとする正統派ワイナリー、グロスが手掛けた調和の取れたハイレベルな白ワイン。トロピカルフルーツと石灰のようなミネラル感も感じるアロマがやさしく香り、グレープフルーツのようなリキュールのフレーバーがミネラル共に広がり、非常にリッチ。高い次元でのバランスの取れた味わいは、特別な日に飲むワインを選ぶ際の最有力候補です。
ノース・コーストのワインの飲み方・最適な温度

ノース・コーストの白ワインは、特にシャルドネやソーヴィニヨン・ブランが有名で、その繊細な味わいを最大限に楽しむためには適切な温度管理が重要です。
最適な温度
ノース・コーストの白ワインは、8〜12度(華氏46〜54度)が理想的な飲み頃温度です。
この温度帯で提供することで、ワインのフルーティーな香りと鮮やかな酸味が引き立ちます。
冷蔵庫で2〜3時間冷やしてから提供するのが理想的です。
飲む直前に冷蔵庫から出し、少し置いて温度が若干上がったタイミングで楽しむと、より豊かな風味を感じられます。
ノース・コーストのワインのデキャンティング

一般的に白ワインはデキャンティングが必要ないと思われがちですが、ノース・コーストのシャルドネのように樽熟成された白ワインは、デキャンティングすることでより一層その風味を引き出すことができます。
デカンティングの方法
軽いデキャンティング
ノース・コーストの白ワインはデカンティングすることで酸化が進み、香りが開きます。飲む30分前にボトルを開けてデカンターに注ぎ、空気に触れさせることで、ワインの香りと味わいがより豊かになります。
注意点
デキャンティングの際は、白ワインが過度に温まらないように注意します。
デキャンティング後も冷却を保つために、デカンターを冷蔵庫に戻すか、氷水を使ったワインクーラーで冷却し続けると良いでしょう。
ワイングラスの選び方

ワインの風味を最大限に引き出すためには、適切なワイングラスを選ぶことが重要です。
白ワインに適したグラス
シャルドネグラス
シャルドネ専用のグラスは、ボウル部分が広くなっており、ワインが空気に触れる面積が大きくなることで、香りがより一層引き立ちます。また、リム部分がやや狭くなることで、香りがグラス内に留まりやすくなります。
ソーヴィニヨン・ブラン用グラス
ソーヴィニヨン・ブランには、やや細長い形状のグラスがおすすめです。
これにより、ワインのフレッシュな酸味とフルーティーなアロマが際立ちます
まとめ
魅力あふれるノース・コーストの白ワインは、初心者でも手軽に美味しいワインを堪能できます。
またそれでいて品質も確かなものがあり、カリフォルニアワイン全体で迷った場合でも、ノース・コーストのワインを選べばまず間違いありません。
カリフォルニアワインの魅力をしっかりと感じられるはずです。
[PR]関連記事


【ソムリエ監修】カリフォルニアのおすすめ白ワイン15選!特徴や選び方を解説
「カリフォルニアの白ワインにはどんなものがある?」「カリフォルニア白ワインのおすすめ銘柄は?」 アメリカ


【ソムリエ監修】ナパ・ヴァレーの人気おすすめ白ワイン20選!産地の特徴や選び方も紹介
「ナパ・ヴァレーで有名なワインは?」「おすすめのワインにはどのようなものがある?」 ナパ・ヴァレーと言え


【ソムリエ監修】セントラル・コーストの白ワインおすすめ10選!産地の特徴や魅力を解説!
「セントラル・コーストの白ワインにはどんなものがある?」「おすすめの銘柄は?」 近年日本でもカリフォルニ


【ソムリエ監修】ソノマのおすすめ白ワイン20選!産地の特徴や選び方のコツも解説!
「ソノマで造られるワインの特徴は?」「おすすめの銘柄は?」 カリフォルニア州サンフランシスコから車で1時


【ソムリエ監修】ノース・コーストの赤ワインおすすめ人気15選!産地特徴や選び方もご紹介
ナパ・ヴァレーやソノマ・ヴァレーがあることで有名なノース・コースト。 アメリカ有数の高級ワイン産地ですが、
人気記事ランキング


【ワイン教養】高級シャンパンおすすめ35選ランキング!シャンパンの基礎知識からギフトにおすすめな銘柄までをご紹介!


【ソムリエ厳選】おすすめの赤ワイン20選!選び方・飲み方も解説!


【編集部厳選】おすすめの高級焼酎25選!人気のプレミアム焼酎を厳選!


高級ウイスキーのおすすめ人気ランキング21選!美味しい飲み方も紹介


【2022年版】人気おすすめ焼酎26選!種類から選び方まで徹底解説
特集記事


日本酒スキンケア用品ランキング6選!併せて楽しめる日本酒もご紹介!


人気おすすめの純米酒ランキング31選!選び方や美味しい飲み方も紹介


【ソムリエ厳選】おすすめの赤ワイン20選!選び方・飲み方も解説!


リキュールとは?種類から、おすすめのリキュール一覧、飲み方まで徹底解説!

