ワインを語る上で欠かせない品種の一つがカベルネ・ソーヴィニョン。
普段何気なく手に取っていた方も、その特徴や魅力を知るといつものワインがより美味しく感じられるようになるはずです。
当記事ではそんな、黒ブドウの王様カベルネ・ソーヴィニョンについて徹底解説していきます。
ワイン教養としてタメになる情報盛りだくさんなので、ぜひ最後までご覧下さいね。
目次
カベルネ・ソーヴィニョンとは
カベルネ・ソーヴィニョンは赤ワイン用ブドウ(黒ブドウ)を代表する品種の一つ。
一言でその特徴を表すならば、デイリーワインから超高級ワインまで演じられる優等生。
小粒で果皮が厚く、種子も比較的大きいため渋みのもとになるタンニンが豊富に含まれています。
ゆえに、飲み応えあるパワフルなワインに仕上がり、長期熟成にも耐えうるポテンシャルを秘めています。
また一方で、風味を補佐するブレンド役も担えるため、生産者にとって大変使い勝手の良い側面もある、まさにオールラウンダー品種です。
90年代の遺伝学的研究により、カベルネ・ソーヴィニョンはソーヴィニョン・ブランとカベルネ・フランの自然交配によって生まれた品種ということが判明。
これらの品種特徴香に共通するハーバルさ(青っぽさ)は、親子似たもの同士。
カベルネ・ソーヴィニョンの特徴
それではさらに詳しく、カベルネ・ソーヴィニョンという魅力的な品種についてみていきましょう。
【特徴その1】ワイン用ブドウ品種にて栽培面積世界最大
カベルネ・ソーヴィニョンは世界中で成功を収めている品種で、それに比例するかのように栽培面積も世界最大。
現段階での主要産地としては、フランス、イタリアの「旧世界」をはじめ、
チリ、アメリカ、オーストラリア、アルゼンチン、南アフリカなどの「新世界」が主要な場所となります。
産地ごとに仕上がるワインの傾向や特徴がありますので、カベルネソーヴィニョン教養として、ぜひこの機会におさえておきましょう。
「旧世界(オールドワールド)」・・・古くからワインを生産していた欧州の伝統国。(フランス、イタリア、スペイン、ドイツetc..)
「新世界(ニューワールド)」・・・ワイン生産の歴史が浅い欧州以外の新興国。(アメリカ、日本、ニュージーランドetc..)
フランス、イタリア:上品でクラシカルな大人の味
フランス・ボルドー地方は、カベルネ・ソーヴィニョンで最も成功を収めた産地と言っても過言ではありません。
ボルドーの特徴はなんと言ってもカベルネ・ソーヴィニョン、メルロー、カベルネ・フラン、プティヴェルドのブレンドワイン。
全体の要素が綺麗に均衡しており、その複雑で優美な味わいは多くのワイン愛好家を虜にしています。
また、イタリアのトスカーナ州・ボルゲリ地区では、カベルネやメルローを地元品種であるサンジョベーゼとブレンドして高品質なワインを輩出中。
ボルドーよりもやや果実味、スパイス感が増したイタリアらしい陽気な味わいがお愉しみいただけます。
アメリカ、チリ、オーストラリア:果実味ドカンな分かりやすさ
アメリカを筆頭に、ボルドー以上にカベルネ・ソーヴィニョンのワインを一躍世に広めてきた国々。
ボルドーやイタリアではブレンドがメインですが、こちらはカベルネ100%のワインで一世を風靡してきました。
気温や日照量に恵まれていることでブドウが熟しやすく、パワフルな果実味を持ったワインに仕上がる傾向にあります。
コスパに優れ、飲みやすいワイン初心者向けな味わいで人気を博しましたが、最近では徐々にその認識に変化が。
近年はこうした産地の中でも冷涼な場所での作付けが進められており、ボルドーのクラシックな味わいと遜色ないレベルのものが生み出されていることも、ひとまずおさえておきましょう。
南アフリカ:旧世界と新世界の良いとこどり
南アフリカは、カベルネソーヴィニョンとメルローをブレンドしたボルドースタイルのワインがとても高品質。
旧世界と新世界の間をとったバランスの良さが魅力的で、かつ味わいに対して値段がお手頃なものばかり。
また、ワイン造りに対する国をあげての取り組みも南アフリカを語る上で欠かせません。
現在、南アフリカはワイン生産国で最も環境や人間に配慮したワイン造りを行っている唯一の産地と言っていいでしょう。
酸化防止剤の添加量基準では、諸外国のおよそ半分以下の値。
さらに、ワイン生産地の9割以上がケープ植物区(ユネスコ世界自然遺産)に含まれるため、農薬、殺虫剤の使用には細心の注意を払っています。
【特徴その2】魅力的で多様なアロマ
カベルネ・ソーヴィニョンといえば、しっかりした果実味とメントールや青ピーマンを思わせる青さや清涼感ではないでしょうか。
中でもよく話題に上がる青ピーマンの香りは非常に興味深く、「カベルネ・ソーヴィニョン豆知識」として知っておいて損はありません。
記事後半で紹介していますので、気になる方はぜひご覧ください。
第1アロマ(品種本来が持つアロマ)
第1アロマとは、品種本来が持つアロマのことで、カベルネソーヴィニョン本来の性格(個性)と言えるでしょう。
安価なデイリーワインでは、この要素が強く出たワインが多く見られる傾向にあり、ベリーやハーブ系を中心としたフルーティーなアロマを呈した仕上がりが愉しめます。
『カシス、ブルーベリー、ブラックチェリー、プラム、ミント、青ピーマン、ヒマラヤ杉、メントール、ユーカリ』。
第2アロマ,第3アロマ(樽熟成、瓶内熟成から生まれるアロマ)
第2アロマとは、発酵やオーク樽熟成の過程でもたらされる風味のこと。
第3アロマ(ブーケとも言われる)とは、瓶内でわずかな酸素と触れ合いながら発展した風味のことを指します。
『ヴァニラ、トースト、クローブ、木の樹脂、コーヒー、鉛筆の芯、腐葉土、きのこ、なめし革、ドライフルーツ、植物』。
特にカベルネ・ソーヴィニョンは樽熟成との親和性が高く、凝縮した果実味とヴァニラやトーストの風味がよくマッチします。
一見美味しくなさそうなアロマも見られますが、これらが複雑に絡み合うことで見事に味わいが昇華し、多くのワイン愛好家を魅了しているのです。
【特徴その3】熟成ポテンシャル
カベルネ・ソーヴィニョンを語る上で、「長期熟成ポテンシャル」も欠かせない要素の一つです。
高級ワインのような数十年単位での長期熟成を可能にするには、ワインに含まれる豊富なタンニンや酸が必要不可欠。
そこでカベルネ・ソーヴィニョンは黒ブドウTop3に入るタンニン・酸の含有量を誇るため、長期熟成に一役買ってくれるのです。
熟成における「タンニン」の役割
タンニンとはポリフェノール類の一種で、「抗酸化作用」を持っています。
熟成とは、簡単にいうと「酸化」と同じこと。
ワインを酸素から守る役割をタンニンはじめとするポリフェノール類が引き受けてくれるため、熟成(酸化)も穏やかに進むことで長期熟成が可能になります。
熟成における「酸」の役割
ワイン中に含まれる酸は、熟成過程でアルコールと化学反応を起こし、新たに複雑な香りを生み出してくれています。
また、酸の量や質に恵まれたワインであるほど熟成も安定して進むため、ワインの熟成ポテンシャルを語る上では欠かせないポイントです。
※酸が豊富なワイン=酸っぱいワインということではありません。
ワイン通はみんな知ってる!?カベルネソーヴィニョン豆知識
ワイン通やワイン愛好家の方々であれば知ってて当然の「カベルネ豆知識」をいくつか紹介したいと思います。
まだワイン初心者の方でも、これさえおさえておけばもう大丈夫。
ワインバーの店員さんや隣のおじさまから驚かれること間違いなしです。
【豆知識その1】ボルドーがカベルネ100%ではなくブレンドが主流のワケ
豪華絢爛なシャトーが並ぶボルドーは、暖流であるメキシコ湾流の影響を受ける海洋性気候の都市。
温暖なことは晩熟なカベルネの成熟を助ける良い面もありますが、同時に大量の降水と湿気をもたらすため天候が不安定という悪い面も持ち合わせています。
この時、カベルネ一つに頼った栽培をしていると直前の大雨などでブドウはダメージを受け、風味を失う恐れがあるのです。
しかし、カベルネよりも成熟の早いメルローやカベルネフランといった補佐品種を植えておくことで、全滅に対するリスクヘッジが可能に。
そして、ブレンドすることで結果的に「風味の複雑化」も達成でき、今日においても世界中を魅了するボルドースタイルが確立していきます。
ボルドーの生産者は、なにも好きでブレンドを始めたわけではなく、こうした自然の苦労が隠されているのです。
【豆知識その2】カベルネ特有の青ピーマン香の正体
産地や熟成方法によって程度は変わりますが、カベルネ・ソーヴィニョンといえばこれという「定番のアロマ」があります。
それが、メトキシピラジンと呼ばれる有機化合物由来の「青ピーマン」の香味。
カベルネの親にあたるソーヴィニョン・ブランやカベルネ・フランにもみられる成分のため、人と同じようにブドウも親子共々似てしまうものなのです。
また、この青さは温暖な産地では多少控えめになり、ユーカリといった表現がオーストラリアを中心によく用いられます。
このユーカリのアロマについては色々諸説ありますが、青みが落ち着いたワインの表現としてポジティブに捉えていいでしょう。
メトキシピラジンは好みの分かれ道!?
メトキシピラジンは適量であれば味わいに深みを持たせてくれますが、完熟しにくい冷涼地では成分残留レベルが高くなってしまい、青さが目立つ仕上がりに。
とはいえ、この青さも料理と合わせると風味を引き立てるトリガー役となってくれます。
ズッキーニやナスなどの夏野菜を使ったラタトゥーユ、ローズマリーや黒胡椒で味付けをしたラム肉は特におすすめです!
とはいえ、カベルネ本来の力強いアロマあってこそ、この「青さ」が味わいに複雑みを与えていることも忘れてはいけません。
【豆知識その3】昔のアメリカ人はカベルネが嫌いだった!?
これは一昔前の話ですが、アメリカ人がカベルネ・ソーヴィニョン特有の青ピーマン臭が苦手だったというエピソードがあります。
エピソードの舞台はモンテレー地区。
モンテレー地区とは、カリフォルニア州セントラル・コースと沿岸に位置する地区で、暑いカリフォルニアの印象とは打って変わり、海風吹きあたる非常に冷涼な地域。
そのため、モンテレーで取れたカベルネから造られたワインはメトキシピラジンを多く残した仕上がりとなり、それを飲んだ当時の人々が「Monterey veggies/モンテレーの野菜」と揶揄していたそうです。
【豆知識 おまけ】ユーカリ香にまつわる諸説
先ほど、温暖な産地のカベルネ・ソーヴィニヨンでは青っぽさがユーカリ模様に感じられるとご紹介しました。
このユーカリの香りですが、実は未だに色々諸説ある興味深いアロマなのです。
【諸説その1】が近年の研究によって裏付けされてきていますが、未だ謎の部分も多いため、話半分程度でぜひお聞きください。
ユーカリのアロマは、「シネオール」や「オイカリプトール」という芳香族化合物に由来。
青ピーマン香を生む「メトキシピラジン」とは無関係であるにも関わらず、なぜ温暖な産地(主にオーストラリア)ではユーカリ香が感じられるのでしょう?
【諸説その1】ブドウ樹近くのユーカリの揮発したアロマが移った説
ユーカリというアロマがよく使われるワインは、温暖な産地の中でも特にオーストラリアのカベルネやシラーズ種の赤ワイン。
オーストラリアではブドウ畑近くにユーカリが植栽されてあることが多く、そこからユーカリの香り成分がブドウに付着して香味を帯びていると考えられています。
また、ブドウ畑内に混植しているケースも珍しくなく、収穫したブドウにユーカリの葉や茎が混在している事もしばしば。
発酵方法によってはブドウの房ごとタンクに投入するため、この際に、混ざっているユーカリの葉や茎から芳香成分が移っているという説が有力なようです。
【諸説その2】ブドウ品種由来説
一見先ほどの説が有力なように思えますが、実はユーカリの木々が近くにない畑の場合でもユーカリのアロマが感じられるケースが多々あります。
主にジンファンデルやアルゼンチンのカベルネ・ソーヴィニョンやカベルネ・フランなどがその例。
ミントとユーカリの香り化合物は異なるため、こうなるとユーカリの芳香成分がブドウ品種に由来しているのでは?と推測されています。
また、品種由来の青みが温暖な環境下で落ち着くことによってユーカリ様に思えているなど、化学的には解明されていませんがワインラバーとしては気になるところですね。
【価格別】カベルネ・ソーヴィニョンのおすすめワイン13選
それでは、筆者が厳選したカベルネ・ソーヴィニョンワインを紹介していきたいと思います。
価格別に、デイリーなものからプレミアムなものまで今回はチョイスしてみました。
また、今回はカベルネ種100%のみならず、カベルネ種がメインの比率で他品種とブレンドされている銘柄も含んでいますので、その辺りはご了承ください。
それではみていきましょう!
予算1,000円〜3,000円
ウッドブリッジ
ロバート・モンダヴィ ウッドブリッジ
産地:アメリカ・カリフォルニア
ボディ:ミディアムボディ
アルコール度数:14%
「カリフォルニアワインの父」と称されるロバート・モンダヴィ氏が手がけるハウス・スタイルワイン。
アメリカらしいみずみずしくジューシーな果実味に、柔らかく熟れたタンニンがきれいに馴染んでいます。
ワイナリー | ボディ |
ロバート・モンダヴィ・ワイナリー | ミディアムボディ |
カーニヴォ
カーニヴォ
産地:アメリカ・カリフォルニア
ボディ:フルボディ
アルコール度数:14%
サントリーが手がける「肉専用ワイン」として人気を博している一本。
コンビニやスーパーでよく見かける品ですが、その飲み応えはこの価格では群を抜いています。
凝縮したベリー、トースト、コーヒーの風味を愉しみたい方は、ぜひお肉料理と一緒にお召し上がり下さい。
ワイナリー | ボディ |
サントリー | フルボディ |
モンテス・アルファ
モンテス
産地:チリ・コルチャグア・ヴァレー
ボディ:ミディアム+ボディ
アルコール度数:14.5%
アルファシリーズは、ワイナリーのフラグシップともなるコスパ良しの上質ライン。
カシスやブラックベリーの黒系果実の風味に続く、ミントや杉のアロマが味わいに深みを持たせ、高級感を醸してくれています。
ワイナリー | ボディ |
平和酒造 | ミディアム+ボディ |
予算 3,000円〜6,000円
ベリンジャー
ベリンジャー
産地:アメリカ・ナイツヴァレー
ボディ:フルボディ
アルコール度数:14.5%
ベリンジャーは、ナパ・ヴァレー最古のワイナリーとして名実ともに人気な蔵元の一つ。
上質な複数の畑から採れたカベルネをブレンドして造られ、その凝縮感ある果実味に見事に調和した樽香は高級ワインにも引けを取りません。
ワイナリー | ボディ |
ベリンジャー | フルボディ |
エラスリス マックスレゼルヴァ
エラスリス・マックスレゼルヴァ
産地:チリ・アコンカグア・ヴァレー
ボディ:ミディアム+ボディ
アルコール度数:13.5%
カベルネソーヴィニョンの名手が造り出す高品質ワイン。
フレッシュな赤系と黒系果実のアロマが混じり合い、ミントや甘やかなスパイス香がエレガントなスタイルを演出しています。
本当に、この品質のワインが3,000円ちょっとで買えることが信じられません。
ワイナリー | ボディ |
ヴィーニャ・エラスリス | ミディアム+ボディ |
カノンコップ
カノン・コップ
産地:南アフリカ
ボディ:フルボディ
アルコール度数:14%
南アフリカのカベルネ種100%のワインとしては至高の一本ではないでしょうか。
濃厚な仕上がりではありますが、全ての要素がバランスよく保たれているため飲み飽きしません。
ワイン単体はもちろん、ぜひお肉料理、ハードタイプのチーズと一緒にお召し上がり下さい。
ワイナリー | ボディ |
カノンコップ | フルボディ |
予算 6,000円〜10,000円
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詳細情報
度数:14.6%
味わい:フルボディ
産地:アメリカ、カリフォルニア、ナパヴァレー
品種:カベルネソーヴィニヨン
世界的有名ワイン誌にて90点を下回ったことのない安定感。
一方で、年間T0p100のランキングでは歴代唯一の1位を2度も獲得するほどの圧巻の品質を誇るワインがこの「ケイマス」。
ナパヴァレーを代表する高級赤ワインをぜひお試しください。
香り | ドライフルーツ、ヴァニラ |
酸味 | ★★★☆☆ |
ボディ | ★★★★★ |
渋み | ★★★★★ |
シャトー・ラグランジュ
シャトー・ラグランジュ
産地:フランス・ボルドー
ボディ:ミディアム+ボディ
アルコール度数:13.5%
サントリーが復興させたメドック格付け3級のハイコスパシャトー。
カシスやブラックベリーの黒系果実にきめ細かなタンニンと伸びやかな酸がたまらない一品。
ヴィンテージによって価格差はありますが品質は安定しており、どの年もボルドーらしいバランスの取れた優美な味わいが堪能できます。
ワイナリー | ボディ |
シャトー・ラグランジュ | ミディアム+ボディ |
ソシアンド・マレ
シャトー・ソシアンドマレ
産地:フランス・ボルドー
ボディ:ミディアム+ボディ
アルコール度数:13.5%
1万円以下で買えるボルドーワインではトップクラスの品質。
先ほど紹介したラグランジュ同様、ボルドーらしい優美さと力強さのバランスが絶妙で、今飲んでも美味しいですが熟成ポテンシャルも十分に秘めています。
フランス国内の消費がほとんどで日本には少量しか出回っていませんので、ぜひこの機会にお試しください。
ボルドーの格付けがもし見直されたならば、必ずランクインするはずです。
ワイナリー | ボディ |
シャトー・ソシアンド・マレ | ミディアム+ボディ |
死ぬまでに飲みたい高級ワイン
オーパス・ワン
オーパス・ワン
産地:アメリカ・カリフォルニア
ボディ:フルボディ
アルコール度数:14%
ワインをあまり知らない方でもその名は耳にしたことがあるであろう一本。
カリフォルニアを代表する最高級品の一つで、味わいはまさにエレガントなボルドースタイル。
今飲んでも美味しいですが、熟成によって醸される腐葉土、ドライプルーン、なめし革のニュアンスが出てきた頃合いにこそ本領発揮する一品です。
ワイナリー | ボディ |
オーパス・ワン・ワイナリー | フルボディ |
5大シャトー
ボルドーを代表するトップクラスのシャトー5つを指す5大シャトー。
中でも今回は人気の3つのシャトーの銘柄をご紹介したいと思います。
5大シャトーについては、下記の記事で詳しく解説していますのでぜひご覧下さい。
【ワイン教養】定番の高級ワイン銘柄をご紹介!高価なワケも徹底解説
シャトー・ムートン・ロートシルト
シャトー・ムートン・ロートシルト
産地:フランス・ボルドー
ボディ:ミディアム+ボディ
アルコール度数:13.5%
5大シャトーで最も高い人気を誇るシャトー。
豪勢で雄弁なワインと評されるにふさわしい、豊かなボディと華やかなアロマが一体となった味わい。
また、毎年著名な芸術家によって描かれるアーティストラベルも人気の一つ。
ワインは芸術作品であると言わんばかりの試みが、多くのワインラバーを魅了しています。
ワイナリー | ボディ |
シャトー・ムートン・ロートシルト | ミディアム+ボディ |
シャトー・オーブリオン
シャトー・オーブリオン
産地:フランス・ボルドー
ボディ:ミディアム+ボディ
アルコール度数:14%
あまりの人気ゆえ、メドック地区以外から1級シャトーに選出された歴史を持つシャトー。
カベルネ特有の骨太さがありながらも、その滑らかな質感ときめ細かなタンニンはさすが1級レベル。
バランスの良さは言うまでもなく、グラーブ地区のテロワールが余すことなく表現された逸品です。
ワイナリー | ボディ |
シャトー・オーブリオン | ミディアム+ボディ |
シャトー・マルゴー
シャトー・マルゴー
産地:フランス・ボルドー
ボディ:ミディアム+ボディ
アルコール度数:13%
かの大文豪ヘミングウェイが愛したことでも知られる官能的な一本。
力強いカベルネに隠れた、繊細でエレガンスな一面が垣間見える優美な味わいが最大の魅力。
クラシックなボルドーは熟成してこそ真価を発揮するため、こちらもセラーで当分寝かせておきたい品となっています。
ワイナリー | ボディ |
シャトー・マルゴー | ミディアム+ボディ |
スクリーミング・イーグル
スクリーミングイーグル
産地:アメリカ・カリフォルニア
ボディ:フルボディ
アルコール度数:14.8%
カルトワインといえばこれ!のコレクターも喉から手が出る程ほしい最高級品。
2000年のオークションではマグナムボトルに約5,300万円の値がつき世を震撼させた歴史があります。
醸造コンサルタントにはミシェル・ローラン、現ワインメーカーにはニック・ギズラソン氏という若い天才醸造家を起用。
この上ない果実の凝縮感にバラを思わせる華やかで繊細なアロマがアタックに感じられ、ミネラル感と共に広がる酸がエレガントな余韻を演出してくれます。
ワイナリー | ボディ |
スクリーミング・イーグル | フルボディ |
90年代のカリフォルニアで生まれた言葉で厳密な定義は決まっていません。
一般的な共通認識で言うと「ナパ・ヴァレーを中心とした超高級ワインで、生産本数も少なく顧客も限定されているもの」とされています。
スクリーミング・イーグルについてもっと知りたい方は下記の記事をご覧ください。
カベルネソーヴィニョン向けのおすすめ飲み方
グラスによってワインの表情は、良くも悪くも変貌します。
「思ってたよりも果実味少ないし、渋みが強くて飲みづらかった」
なんて事態にならないように、カベルネ向けおすすめの飲み方をおさえておきましょう。
ワイングラス
カベルネソーヴィニョンのようなパワフルなワインに合わせるグラスは「ボルドーグラス」がおすすめ。
ボルドーグラスとは、上記写真のような、大ぶりで縦長く、緩やかに口部分がすぼまっている形状のものを指します。
大ぶりなグラスは、渋みの感じ方を和らげつつパワフルな果実味を最大限堪能できるため、カベルネのようなワインに最適です。
もしグラスをお持ちでない方は、ぜひこの機会に準備してみてはいかがでしょうか。
【ソムリエセレクト】おすすめのワイングラス15選!種類とブランドも紹介
温度
よく赤ワインは「常温・室温」などといわれますが、あれはワインの本場である欧州の気温を基準にした文言。
日本のジメジメした環境は考慮されいませんのでご注意を。
カベルネのようなしっかりした赤ワインには、およそ「15〜18℃」がおすすめ。
セラーをお持ちでない方は、飲む30分〜1時間前に冷蔵庫で冷やしておくとその温度帯に近くなるとされています。
ただ、やり過ぎにも注意が必要。
10℃あたりまで冷やしすぎてしまうと、タンニンや酸味を余計強く感じてしまって全体が固い印象に。
逆に20℃以上となると味わいがダレてしまい、エチルアルコール単体の揮発によってアルコール感を強く感じてしまうのでご注意ください。
カベルネソーヴィニョンに合うおすすめ料理
マリアージュ(フランス語で「結婚」を意味)という言葉が使われるように、ワインは料理と合わせてこそ真価を発揮します。
ぜひ、これから紹介するおすすめペアリングを参考に色々試してみて下さいね。
ステーキ
カベルネソーヴィニョンの鉄板ペアリングといえば「お肉料理」。
中でもステーキ肉やビーフシチューとの相性は抜群です。
お肉のジューシーな脂身と旨味を、カベルネらしいしっかりしたタンニンとボディが口中で綺麗にまとめ上げてくれます。
なぜお肉料理には赤ワインと言われるのか?
「お肉には赤ワイン」なんて風潮がありますが、これにはちゃんとした理由があるのをご存知ですか?
深く関係しているのは、赤ワインのタンニン、お肉のタンパク質と塩分。
タンニンはタンパク質と結合する性質があるため、ゆえに口中で赤ワインの渋みが和らぎつつ、お肉の脂身もさっぱり感じるようになります。
また、塩味には渋味、苦味、酸味を和らげる効果があるため、こちらも渋みのある重たい赤ワインをまろやかにする効果があります。
マリアージュも少しだけ科学的なアプローチで考えると、組み合わせの選択肢が広がりますね。
ハードチーズ
チーズとワインも定番ペアリングの一つ。
ただ、どのチーズでも相性が良いとは限らず、ワインの個性によって合うもの合わないものがあります。
カベルネのような重たい赤ワインにはチーズも重たい味、つまりハードタイプのものがおすすめ。
パルミジャーノ・レッジャーノ、コンテ、ペコリーノロマーノなど、塩気もありつつ旨味豊かなものがいいですね。
また、ここに少し醤油と黒胡椒をかけてみても相性抜群ですので、ぜひお試し下さい。
チョコレートケーキ
料理の締めといえばデザートですが、そんな時にもカベルネワインは絶品なペアリングを披露してくれます。
ケーキなら何でもいいという訳ではなく、甘さが控えめで、かつ赤ワインと共通成分を持つチョコレートが使われたものがおすすめ。
ポリフェノールの苦味や渋みが赤ワインと調和し、後味には熟れたカシス、レーズン、カカオ、コーヒーのような風味が新たに感じられます。
甘口ワインがよく推奨されますが、ちょっとしたポイントをおさえておくだけで、フルボディ辛口ワインもデザートと合ってくれますよ。
まとめ
赤ワイン品種として、いまだ圧倒的存在感と人気を誇るカベルネソーヴィニョン。
主役にも補佐にも回れる、そんな万能さが最大の魅力です。
ぜひ、今回紹介した内容をふまえながら、いつも通りカベルネ種のワインを飲んでみてください。
事前知識があるのとないとでは、同じワインの味わいも全然違って感じられるはずです。
また、今回ご紹介した以外にもカベルネ・ソーヴィニョンのワインを知りたいという方は、以下の記事をご覧ください。
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