「シャンパンにはどんな種類があるの?」
「おすすめのシャンパン銘柄はどれ?」
お誕生日や記念日など、華やかな席にシャンパンは欠かせません。
しかし、多くの銘柄があり、味わいも多岐にわたるので、選ぶのに苦労してしまうこともあるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、シャンパンに関する基礎知識から、シャンパンの種類、選び方、おすすめの美味しいシャンパンまでご紹介します。
ぜひ、シャンパン選びの参考にしてください。
シャンパンとは?
シャンパンとスパークリングワインの違い
シャンパンは、スパークリングワインの種類の一つです。
しかし、シャンパンと名乗れるものは法律で定められています。
フランスのシャンパーニュ地方で、法の規定に従って造られたものだけがシャンパンです。それ以外のスパークリングワインは、シャンパンを名乗ることは禁止されています。
シャンパンとシャンパーニュは同じ
「Champagne」のフランス語読みがシャパーニュ。英語読みはシャンペン、そこからシャンパンという呼び名が日本で馴染みました。
シャンパンのブドウ品種
シャンパンに使用が許されているブドウ品種は全部で7品種。
ただし、通常使用されている品種は、白ブドウではシャルドネ、黒ブドウではピノ・ノワールとピノ・ムニエの3品種のみです。それ以外の品種は現在ほぼ使われていません。
シャンパンの度数は?
シャンパンは規程でアルコール度数は11%以上と決められています。
実際の商品は、12%前後のシャンパンが多いです。
シャンパンの種類
シャンパンには白とロゼがあり、更に白は複数の品種とヴィンテージ(ブドウの収穫年)をブレンドするもの、ブラン・ド・ブラン、ブラン・ド・ノワールという3つのタイプがあります。
複数のブドウで造るブレンド・シャンパン
基本は複数の品種とヴィンテージをブレンドする
冷涼なシャンパン地方はブドウが熟しにくく、単一品種では美味しいワインを造りにくい土地柄でした。
天候に恵まれない年も、常に美味しいワインを造るために向上したのが、ブレンドの技術。
各シャンパンメーカーがブレンド用に確保している過去の膨大なヴィンテージのワインと、その収穫年のワインを複数ブレンドし、自社のイメージに合った味わいを造り上げます。
原則、この味は毎年変わりません。シャンパンは本来、このブレンドの妙を楽しむワインなのです。
味の特徴
このタイプは繊細な白ブドウと力強い黒ブドウをブレンドするため、バランスがいいのが強み。
常に安定した味わいを楽しむことができます。
シャルドネ100%!ブラン・ド・ブラン
白ブドウから造られるシャンパン
「ブラン」とはフランス語で「白」。「ブラン・ド・ブラン」とは、白ブドウから造られる白いシャンパンのことです。
上記で少し触れましたが、現在シャンパンに使われている白ブドウはほぼシャルドネだけなので、ブラン・ド・ブランは「シャルドネ100%のシャンパン」と考えていいです。
味の特徴
ブラン・ド・ブランには、ほかのタイプとは一線を画すエレガントさ、洗練された美しい酸味、ミネラル豊かな味わいがあります。
その研ぎ澄まされた切れ味はまた格別。繊細でクールな印象のシャンパンです。
黒ブドウのみ!ブラン・ド・ノワール
ピノ・ノワール、ピノ・ムニエから造られるシャンパン
「ノワール」は「黒」。「ブラン・ド・ノワール」はフランス語で、黒ブドウから造られる白いシャンパンのことです。
現在シャンパンに使われている黒ブドウは、ほぼピノ・ノワールとムニエだけです。このどちらか、あるいは2品種を使用して造られたものを指します。
味の特徴
味わいに厚みがあって力強く、しっかりした骨格を持つのがブラン・ド・ノワールの特徴。
華やかでスケールが大きく、酸もありながら黒ブドウ特有の旨味も感じられます。包容力のある、懐の深いシャンパンです。
ロゼのシャンパン
ロゼ・シャンパンの造り方は、通常、以下の2通りです。
アサンブラージュ法
赤ワインと白ワインをブレンドする造り方です。この方法でロゼを造ることは、フランスではシャンパン以外許されていません。
白ワインに少量の赤をブレンドするため、美しい色合いが安定して得られ、飲みやすい味わいのものが多くなります。大手シャンパンメーカーを中心に、現在の主流となる造り方です。
マセラシオン(セニエ)法
黒ブドウを破砕後、その果汁に果皮を漬け込んで色付けし、適度な色が得られたら、果汁を抜き取ってワインを造る方法です。アサンブラージュ法に比べ、発色や渋味のコントロールが難しく、高度な醸造技術を要します。
品質にこだわりを持つ小規模なメーカーに多い造り方です。黒ブドウから造られるため、力強く肉付きのいい味わいになるのも魅力的ですね。
美味しいシャンパンの選び方
シャンパンの選び方は大きく分けて、以下の3つです。
・種類(ブドウ品種)で選ぶ
・味わいで選ぶ
・値段で選ぶ
これからそれぞれについて解説します。
シャンパンの味わい
シャンパンの味わいには、辛口から甘口まで、たくさんの表現があります。
以下にその表現について表にまとめますので、購入の際の参考にしてください。
また、本表の甘辛表示は、シャンパンを含むスパークリングワインに適用されるものです。発泡のないワインについては表記が変わりますので、ご注意ください。
ラベル表記 | 残糖量 | 味わい |
---|---|---|
Brut Nature(ブリュット・ナチュール) | 3g/㍑未満 | 超辛口 |
Extra Brut(エクストラ・ブリュット) | 0~6g/㍑ | 非常に辛口 |
Brut(ブリュット) | 12g/㍑未満 | 辛口 |
Extra dry(エクストラ・ドライ) | 12~17g/㍑ | 半辛口 |
Sec(セック) | 17~32g/㍑ | 半甘口 |
Demi-Sec(ドゥミ・セック) | 32~50g/㍑ | 甘口 |
Doux(ドゥー) | 50g/㍑超 | 非常に甘口 |
シャンパンの値段
価格で選ぶ際に気をつけたいのは、特定のヴィンテージ表記があるかどうかです。
ヴィンテージ表記のあるものは、高額なものが多いです。また、同じグレードのものなら、ロゼの方が高い傾向にあります。
・ミレジメ 10,000~25,000円
・ミレジメのプレスティージュ 20,000円~100,000円
・ロゼ 同じブランドの同じグレードなら、白いシャンパンの2~5割増し
ノン・ミレジメ
いわゆるノン・ヴィンテージのこと。
上記で説明した、複数のブドウ品種とヴィンテージをブレンドして造るシャンパンのことで、各メーカーの主力商品です。
メーカーはブレンド用のリザーヴワインを膨大に確保しているため、単年度のブドウの良し悪しがそれほど影響せず、安定供給できます。熟成期間もヴィンテージものより短いので、比較的リーズナブルに販売できます。
4,000円~10,000円程度の価格帯のものが多いです。
ミレジメ
特定のヴィンテージが表記されるシャンパンのこと。ブドウの出来がよかった年に造られるものです。記載ヴィンテージのブドウを100%使用しなければならないという決まりがあり、稀少価値の高い商品です。
ノン・ミレジメよりも熟成期間が長く、商品化に時間がかかるため、高額です。ブラン・ド・ブランやブラン・ド・ノワールなど更なる付加価値があるものや、プレスティージュ(メーカーの最上級シャンパン)などはかなり値の張るものもあります。
一般的なミレジメであれば、10,000円~25,000円程度の価格帯の商品が最も多く、プレスティージュであれば20,000円~100,000円の価格帯で購入できるものが多いです。
ロゼはなぜ白より高い?
白よりロゼの方が手間も原価もかかるため、値段が高くなります。
アサンブラージュ法でロゼを造る場合、白ワインの他に、赤ワインも造らなければなりません。
また、マセラシオン法も美しい色合いをキープするための管理が必要となり、コストがかさむのです。
同じグレードの白よりも、約2割~5割増しの価格が一般的です。
おすすめのシャンパンランキングTOP20
ここではおすすめのシャンパンランキングTOP20を紹介します。
予算別に紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
- ・高い
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という悩みがありますよね。
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安くて美味しいシャンパンベスト6!予算5,000円
家族や友人など、親しい人たちとカジュアルに飲むシャンパンは、値頃感のあるものの方が嬉しいですよね。この価格なら、お呼ばれの手土産にも気軽に使えます。
6位
3種類のぶどうによるバランス良いシャンパン
シャルドネ、ピノ・ノワール、ピノ・ムニエの3種類のぶどうが使用された丁度良いバランスが特徴のシャンパンです。
フルーティーさと花の香り、エレガントな味わいで、最後まで新鮮な味わいが魅力的。整えられたバランスで誰でも楽しめます。
合う料理 | さわやかなデザートなど。 |
香り | レモンキャンディー、食パン |
酸味 | ★★★★☆ |
ボディ | ★★☆☆☆ |
コメント | 世界で最も有名なシャンパーニュブランドの一つ。大手メゾン(シャンパーニュにおける”ワイナリー”の意味)ならではの高い品質と安定した味わい。 |
5位
ロイヤルウェディングで饗されたシャンパン
英国のウィリアム、ハリー両王子のロイヤルウェディングでも使われたシャンパンです。
シャルドネ、ピノ・ノワール、ムニエを約33%づつ使用しているため、バランスのとれた味わい。アプリコットジャムのような果実の濃縮した香り、ブリオッシュ、はちみつ、スパイスなどの複雑なニュアンス。エレガントで力強さもあわせ持っています。
合う料理 | フルーツを使ったサラダなど。 |
香り | アプリコット、蜜蝋 |
酸味 | ★★★★☆ |
ボディ | ★★★☆☆ |
コメント | ややパワフルな味わいと、黒ブドウに由来するスパイシーさが最大の特徴。 |
4位
バランスのよさが秀逸なサロンの姉妹メゾン
サロンの姉妹メゾンであるドゥラモット。サロンが造られない年、ブドウはなんと、すべてドゥラモットの原料になります。ベーシック・キュヴェであるブリュット NVは、シャルドネが多めのブレンドなので、グレープフルーツのようなニュアンスの爽快感があり、ピノ・ノワールとムニエがワインにしなやかさと厚みを添えています。
合う料理 | 魚介のカルパッチョなど。 |
香り | ドライパイナップル、アカシアの花 |
酸味 | ★★★★☆ |
ボディ | ★★☆☆☆ |
コメント | 味わいの決め手は、なんといっても「シャルドネ」の品質の高さ。上品かつ柔らかい味わい。キメの細かい泡がクリーミーな質感を与えている。 |
3位
世代を超えて愛される端正な味わい
「至高」の意味を持つスーヴェラン。シャルドネとピノ・ノワールを半分づつ使い、シャルドネが洗練されたフィネスを、ピノ・ノワールが骨格を与え、バランスのいいシャンパンに仕上がっています。ブリオッシュの香りに、クリーミーな喉ごし。オードブルからメインまで、幅広い食事に対応できる1本です。
合う料理 | エビのフリットなど。 |
香り | レモン、ブリオッシュ |
酸味 | ★★★★☆ |
ボディ | ★★☆☆☆ |
コメント | シャンパーニュを堪能できるお手本のような一本。柑橘系のフルーツの香りに、長期瓶内熟成に由来する香ばしいニュアンスが印象的。 |
2位
イギリス王室と親交が深い名門シャンパンメゾン
爽やかな柑橘系の香りを持つ、フレッシュ感のあるシャンパン。口に含んだ瞬間は軽快ですが、次第に白桃のようなふくよかなニュアンスが広がるので、余韻もしっかり楽しめます。ブレンドの妙によるバランスのよさが感じられる1本。1998年には「プリンス・オブ・ウェールズ」の認証を受けた、名門シャンパンメゾンです。
合う料理 | オードブル全般 |
香り | 赤リンゴ、蜂蜜 |
酸味 | ★★★★☆ |
ボディ | ★★☆☆☆ |
コメント | 可愛らしいリンゴのような華やかな香りと、活き活きとした上質な泡が堪能できる。 |
1位
この価格でこの品質!驚くほどハイクオリティーなNV
家族経営の小規模なシャンパン・メーカー、アンリ・ビリオ。少量生産の上、7割以上が英国へ輸出されるため、見つけたら即買いのシャンパンです。ピノ・ノワールの使用比率が75%のため、コクがあり肉付きのいい味わい。
どっしりした酒質に繊細できれいな酸をあわせ持っており、「旨い」シャンパン。びっくりするほどハイコスパです。
合う料理 | カマンベール・ド・ノルマンディにリンゴのジャムを添えて。 |
香り | 青リンゴ、エキゾチックスパイス |
酸味 | ★★★★☆ |
ボディ | ★★☆☆☆ |
コメント | 大手の会社がほとんどを占めるシャンパーニュの産業構造の中で、非常にユニークな小規模なシャンパーニュの存在も忘れてはならない。 |
5,000円~10,000円のベスト5
いつもはリーズナブルな価格に抑えても、特別な日には少しいいものを飲みたいですよね。そんな、プチ贅沢な価格帯から、選りすぐりの激ウマシャンパンをご紹介します。
8位
歴史を刻む象徴的な赤いリボン!
記念日のお祝いや、友人とのちょっとした集まりに、マム グラン コルドンの抜群にフレッシュな味わいが、記憶に残る大切な時間をさらに輝かしいものにしてくれる1本。
ストラクチャーのしっかりしたこのシャンパーニュは、一口ごとにフレッシュフルーツの複雑なフレーバーを放ち、フィニッシュも力強く新鮮さが長続きします。
合う料理 | 生牡蠣のポン酢和えなど。 |
香り | 熟したピーチ、アプリコット |
酸味 | ★★★★☆ |
ボディ | ★★★★☆ |
コメント | きめ細かく豊かな発泡が長く続きます。さわやかで印象的な香り。熟したピーチとアプリコット、パイナップルの香りがグラスからあふれ出します。 |
7位
ジョエル・ロブションが惚れ込むシャンパーニュ!
創立当初からドザージュの最も低いシャンパーニュ・メゾンの1つとして知られています。
ライム、グレープフルーツ等の柑橘系果実の香りにスグリの実、キイチゴ、モレロチェリー等の赤果実の香りが表れ、時間が経つにつれて、パイナップルの砂糖漬けのようなエキゾチックな香りに発展していきます。
合う料理 | 繊細な味付けの和食など。 |
香り | ライム、グレープフルーツ |
酸味 | ★★★★☆ |
ボディ | ★★★☆☆ |
コメント | 生き生きとハリのある第一印象で赤スグリのゼリーや黒果実を思わせる豊かな果実味に溢れます。 |
6位
規定された熟成期間の3倍に及ぶ長い熟成期間!
1760年に創業したランソンは、 最も歴史のあるシャンパンメゾンのひとつです。規定された熟成期間の3倍に及ぶ長い熟成期間により、成熟度と 生命力がブラックラベル・ブリュットの中で完全に融合します。
明るくクリアな色調に琥珀色の煌めきがあり、きめ細かい泡が立ち昇るワインです。
合う料理 | マッシュルームのラヴィオリなど。 |
香り | リンゴ、焼き立てのペストリー |
酸味 | ★★★★☆ |
ボディ | ★★★★☆ |
コメント | 果樹園の熟れたフルーツ、ミカン、レモン、グレープフルーツの香りが味わいに新鮮さを与え、ブリオッシュやドライフルーツの風味がかすかな熟成感をもたらしています。 |
5位
量より質!妥協せず高品質を追求し続けるメゾン
「少量逸品主義」を貫くビルカール・サルモン。このブリュット・レゼルヴは「LA REVUE VIN DE FRANCE」でハイクオリティーなノン・ヴィンテージ・シャンパンの1位を獲得しました。青リンゴなどの果実味があり、爽快で美しい酸が魅力的。
また、後半少しエキゾチックなスパイス香が出るため、余韻が長く、飲み手を飽きさせません。
合う料理 | ムール貝のワイン蒸しなど。 |
香り | ブラックベリー、シナモン |
酸味 | ★★★★☆ |
ボディ | ★★☆☆☆ |
コメント | ソムリエの評価も一段と高く、このシャンパーニュを見かけたらこだわりのあるお店であると断言できよう。 |
4位
フランス料理界で高評価のブラン・ド・ノワール
フランスのガストロノミー界で高く評価される、セルジュ・マチュー。このシャンパンはセルジュ・マチューのスタンダード・キュヴェで、ピノ・ノワール100%から造られるブラン・ド・ノワールです。
果実や花のアロマが華やかに香り、味わいも芳醇。繊細な酸やミネラルが全体をきれいにまとめ上げています。幅広い料理と相性のいいシャンパンです。
合う料理 | 鶏腿肉のフリカッセなど。 |
香り | フレッシュイチゴ、ナツメグ、イースト |
酸味 | ★★★★☆ |
ボディ | ★★☆☆☆ |
コメント | 「ブラン・ド・ノワール」を意訳すると、「黒ブドウから造られた白い色調のシャンパーニュ」という意味になる。黒ブドウが原料であっても、色素成分アントシアニンは果皮に存在することから、果皮を果汁に漬け込まない限りは白い色調のシャンパーニュとなる。 |
3位
ほのかな甘味が染みわたる!癒し系シャンパン
甘口のシャンパンに合わせてデザートやチーズを食べるのも、なかなか乙なもの。テタンジェ・ノクターンは優しい甘さを持つ、癒し系のシャンパンです。黒ブドウのムニエを6割使用しているため、優しさの中にもリッチな味わいがあり、これだけでもデザートとして十分満足のできる1本。休日の午後などに、リラックスして楽しみたいですね。
合う料理 | フルーツタルトやレアチーズケーキ、リコッタチーズの蜂蜜掛けなど。 |
香り | 黄桃、マスカット |
酸味 | ★★★☆☆ |
ボディ | ★★★☆☆ |
コメント | シャンパーニュも辛口志向の生産者が多くなっているが、このテタンジェはいつの時代もラインナップに”甘口”を持っていた。甘さ控えめのデザートと見事に調和する。 |
2位
ノン・ヴィンテージなのに毎年個性が違う手の込んだシャンパン
ノン・ヴィンテージのシャンパンは、毎年同じ味わいになるようブレンドするのがお約束です。でもジャクソンは、ノン・ヴィンテージに個性を持たせるユニークなシャンパン・メーカー。セパージュやヴィンテージの使用比率も年によって異なるため、当然味わいも違ってきます。骨格がしっかりした、濃密で存在感のあるシャンパンです。
合わせるお料理 | エスカルゴのブルギニヨンバター焼きなど。 |
香り | 砂糖漬けのレモン、ヴァニラ、ブリオッシュ |
酸味 | ★★★★☆ |
ボディ | ★★☆☆☆ |
コメント | こだわりを貫いた至極のシャンパーニュ。日本で見かけることは少ないが、ソムリエの評価は圧倒的に高い。時間とともに瓶内で熟成することの許された、ノンヴィンテージシャンパーニュの最高傑作。 |
1位
値の張るヴィンテージ・ロゼは手堅く選びたい!信頼のドゥーツ
ロゼでヴィンテージものというと値が張るものが多くなりますが、これは10,000円でお釣りがくるハイコスパ・シャンパン。ピノ・ノワールのみでシャルドネは入っていませんが、そうとは思えないくらい、エレガントな味わいです。赤い果実の香りがチャーミング。長期熟成によってしっかり旨味が乗っているので、マグロの握りなどにも好相性です。
合う料理 | サーモンのグリル、マグロの握り、赤いベリーを使ったスイーツなど。 |
香り | ラズベリー、イチジク、タバコ、ミント |
酸味 | ★★★★☆ |
ボディ | ★★☆☆☆ |
コメント | 鮮やかなピンク色、ベリーの可憐な香りにスモーキーな香り、ミントのような清涼感も感じられる。ボトルの形が寸胴で印象的。ロゼ・シャンパーニュのお手本のようなスタイル。 |
高級シャンパンベスト6!10,000円以上
有名な高級シャンパンから、機会があればぜひ試していただきたいものを、厳選して6本ご紹介します。
6位
2年連続世界一のブラン・ド・ブラン
モンターニュ・ド・ランスの7人の若手シャンパーニュ生産者が集まって設立されたメゾン。そこで造られたかんきつ類や白い花、アーモンド等の繊細なアロマが立ち上がるワインです。
シルキーかつフレッシュな口当たりで、白亜質石灰岩がもたらすシャープなミネラル感と酸のバランスがよく、長く繊細な余韻へと続きます。
合う料理 | スモークサーモンなど。 |
香り | かんきつ類、白い花、アーモンド |
酸味 | ★★★☆☆ |
ボディ | ★★★★☆ |
コメント | 200㏊以上のグランクリュおよびプルミエクリュのブドウ畑を使用し、一貫した品質管理のもと生産されたワインです。 |
5位
ロシア皇帝に愛された美しいシャンパン
上述した2つの価格帯とはちょっとグレードが変わります。これは、ロシア皇帝がこよなく愛した珠玉のシャンパン。繊細な金の液体にきめ細かく立ち上る泡が美しく、まるで「飲む芸術品」です。
柑橘系フルーツのコンフィチュールのような味わいは、とろけるように濃密で、異次元の素晴らしさ。ミネラリーで余韻も長いです。
合う料理 | 舌平目のグリルなど。 |
香り | レモンのマーマレード、ヴァニラ |
酸味 | ★★★☆☆ |
ボディ | ★★☆☆☆ |
コメント | 長期瓶内熟成に由来する異次元の旨味の塊。よりキメの細かい泡のおかげで、クリーミーで繊細な味わいを生んでいる。 |
4位
ジェームズ・ボンドが愛飲する「男の酒」
ジェームズ・ボンドが愛したシャンパンであるせいか、「男の酒」のイメージがあるグランダネ。
実際、このシャンパンを好きと答える確率は、女性よりも男性の方が多いようです。ピノ・ノワール主体の、力強く奥行きのある味わい。シンプルではなく、深みがあってとても複雑です。
上質なチーズを少しづつ食べながら、じっくり飲みたいですね。
合う料理 | シャウルス、ラングル、パルミジャーノ・レッジャーノなどのチーズ。 |
香り | レーズン、ロースト |
酸味 | ★★★★☆ |
ボディ | ★★★☆☆ |
コメント | ふくよかな力強い味わいだが、同時にエレガンスさも兼ね備えている大人な味わい。 |
3位
ベル・エポック(よき時代)を彷彿とさせるシャンパン
ベル・エポック(よき時代)という言葉を体現したような、鮮やかで発色の美しいロゼ・シャンパン。ボトルのアネモネのデザインは、アール・ヌーヴォーの巨匠、エミール・ガレの手によるものです。赤い果実と花のアロマ、凝縮した果実味に寄り添うミネラルと酸味。お食事はもちろん、デザートにも合わせられる、懐の深い1本です。
合う料理 | オマール海老のビスク、赤いベリーを使ったケーキなど。 |
香り | オレンジピールの砂糖漬け、バラ |
酸味 | ★★★☆☆ |
ボディ | ★★☆☆☆ |
コメント | ロゼ・シャンパーニュのなかではひと際評価の高い一本。ラベルのイメージの通り、女性を思わせる繊細で華やかな味わいが真骨頂。 |
2位
世界中のセレブに愛される高級シャンパン
今や、世界中のセレブに愛されている感のあるアルマン・ド・ブリニャック。トロピカルフルーツやアプリコットなどのフルーツ香に、トーストやバニラなどの香ばしいアロマ。口に含むといろいろなニュアンスが見え隠れし、フィニッシュ後の余韻も長いです。オードブルからメインまで、いろいろなお料理に対応できます。
合う料理 | 魚介のグリルなど。 |
香り | 乳製品、ペストリー、ハチミツ |
酸味 | ★★★★☆ |
ボディ | ★★☆☆☆ |
コメント | 主張のはっきりとした香り。ヴァニラ、シナモンなどの甘いスパイス、ブリオッシュやバターのような乳製品、ハチミツのような香りが調和。 |
1位
一度は飲んでみたい!シャンパン好きの憧れ
サロンは、20世紀では37のヴィンテージしかリリースされていません。ミネラルと豊かな酸に守られたサロンはかなりの年月を経ないと開かず、価格の面でも扱いの面でもなかなか手ごわいシャンパンです。でも、飲み頃になったサロンはその硬さも取れ、別格の美味しさに。一生に一度は飲んでみたいシャンパンですよね!
合う料理 | オードブル、和食全般、オイスターなど。 |
香り | レモンの砂糖漬け、アカシアの蜂蜜 |
酸味 | ★★★★☆ |
ボディ | ★★☆☆☆ |
コメント | 極めて繊細、緊張感みなぎるミネラル感を堪能できる。決して派手な味わいではなく、あきらかに飲み手に経験値が求められる愛好家向けの一本。美しい酸味がピアノ線のように縦に縦にどこまでも伸びていく。 |
シャンパンの美味しい飲み方
シャンパンを美味しく飲むにはいくつかのことに気を付けることが大切です。
今回は以下のシャンパンを美味しく飲む方法について紹介します。
- 温度に気を付ける
- グラスを使い分ける
- 栓を抜いた後は少し落ち着かせる
では解説していきます。
温度に気を付ける
シャンパンを飲むときには、温度に気を付けると美味しく飲むことができます。
基本的にシャンパンは4~8℃に冷やして飲むと良いとされていますが、甘口と辛口によって多少適温が変わります。
辛口であれば6~8℃、甘口であれば4℃にしてシャンパンを飲むことがおすすめです。
辛口のシャンパンを6~8℃にすると、すっきりとしたシャープな味わいになります。
対して甘口のシャンパンを4℃にすると、酸味と甘みのバランスが良く飲みやすくなることが特徴です。
キリっとした辛口のシャンパンを楽しみたいときや、バランスの整ったシャンパンを楽しみたいときはぜひ参考にしてみてください。
グラスを使い分ける
シャンパンを飲むときはグラスを使い分けることも、美味しく飲むためのコツです。
シャンパンを飲む際には口の狭いフルート型と、口の広いチューリップ型の2種類がよく使われます。
フルート型は、口が狭く空気と接する部分が少ないため、シャンパンの炭酸が抜けにくいことが特徴です。
逆にチューリップ型は口が広いため、より一層香りを感じやすいグラスとなっています。
強い炭酸を楽しむか、心地よい香りを楽しむかをグラスを変えることで、楽しんでみてください。
栓を抜いた後は少し落ち着かせる
シャンパンを飲むときは栓を開けた後に、少し待ってからグラスに注ぐようにしましょう。
栓を開けた直後のシャンパンは、泡が勢いだっているため本来の味わいが損なわれています。
そのため栓を開けたら5分程度待ってからグラスに注ぐと、泡が落ち着いているシャンパンを楽しむことができます。
シャンパンを用意する時には、待ち時間を考えて栓を抜いておくとスムーズに飲むことができるため、ぜひ参考にしてみてください。
シャンパンと相性の良い料理
ここではシャンパンと相性の良い料理について紹介していきます。
今回は辛口・甘口・ロゼのシャンパンに分けて相性の良い料理を紹介するので、ぜひ参考にしてください。
では解説していきます。
辛口のシャンパンと相性の良い料理
辛口のシャンパンと相性の良い料理は、さっぱりとした料理です。
以下が具体的な辛口のシャンパンと相性の良い料理例です。
・チーズ
・魚介類
・オリーブ
・ピクルス
辛口のシャンパン自体がキリっとしたシャープな味わいのため、同じような味わいの料理と相性が良いです。
辛口のシャンパンは白ワインと似ているため、白ワインと相性の良い料理も美味しくいただけます。
甘口のシャンパンと相性の良い料理
甘口のシャンパンと相性の良い料理は、デザート系の料理です。
以下が具体的な甘口のシャンパンと相性の良い料理例です。
・ドライフルーツ
・チョコレート
・クリームチーズ
・寿司
甘口のシャンパンは甘さと酸味が特徴のため、同じように甘さが特徴のフルーツやチョコレートとの相性が良いです。
また寿司のように軽やかな料理も甘口のシャンパンに合います。
基本的にデザートとの相性が良いため、フルーツやクリームチーズと一緒に甘口のシャンパンを楽しんでください。
ロゼのシャンパンと相性の良い料理
ロゼのシャンパンの場合は、色の濃さに合わせて相性の良い料理が変わってきます。
まずは色の濃いロゼのシャンパンと相性の良い料理から紹介していきます。
・サラミ
・牛肉系
・ローストビーフ
・生ハム
濃い色のロゼのシャンパンと相性の良い料理は、インパクトの強い味わいの料理です。
基本的には赤ワインと相性の良い料理と似ているため、赤ワインを参考にしてみるのも良いでしょう。
・エビ
・タコ
・トマト
・梅
薄い色のロゼのシャンパンと相性の良い料理は、さっぱりとした料理です。
エビやタコのような魚介類との相性は抜群のため、ぜひ一度試してみてください。
料理やデザートと一緒にシャンパンを楽しもう!
シャンパンの選び方とおすすめ16選、いかがでしたか?いろいろな造り方があり、カテゴリーも多岐にわたっていて、とても奥が深いですよね。
辛口でお食事に合わせやすいもの、中甘口から甘口で果物やスイーツに合わせやすいものと味わいも豊富なので、午後のティータイムやディナータイム、食後のデザートなどで使い分けられたらとても楽しいと思います。
ぜひお好みの1本を探してみてください。
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