バルベーラとは?特徴や種類・おすすめ銘柄10選をソムリエが紹介!

2019/09/23 ■ワイン■

「バルベーラってなに?」
「どんなワインがあるの?」

バルベーラはイタリアのピエモンテ州を原産とする品種です。

そんなバルベーラをベースにした赤ワインは近年評価が高まりつつありますが、どのような品種なのか詳しく知らないという方もいるのではないでしょうか。

そこでこの記事では、バルベーラについて解説していきます。

また、バルベーラの特徴や種類、おすすめの銘柄についても紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

この記事を最後まで読むことで、バルベーラについての知識が深まり、お気に入りの一本を見つけることができます。

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執筆者/監修者

佐々木 健太

J.S.A. ソムリエ・エクセレンス

ソムリエ/年間受講者数日本一を誇るカリスマワインスクール講師  21歳でソムリエ資格を取得。南フランスにある一つ星レストラン「Keisuke Matsushima」にて研鑽を積み、帰国後は南青山「L’AS」を経て、株式会社WINE TRAILを創業。ワインのサブスク「HOME WiNE」を手掛ける。YouTubeチャンネル「ソムリエ佐々木」を運営。第9回全日本最優秀ソムリエコンクールファイナリスト。

バルベーラとは

イタリアの人気黒ブドウ

バルベーラ(Barbera)はワイン大国イタリアで、赤ワインの品種として、サンジョヴェーゼに次いで、2番目に栽培されているブドウです。

近年評価が高まり、イタリア以外でも栽培が広まっています。

バルベーラの原産地と主要産地

原産地、主要産地ともに、イタリアのピエモンテです。ピエモンテでは、赤ワインの約半数がバルベーラで造られています。

その他、アメリカでも栽培されています。

バルベーラの特徴

ブドウの特徴

果皮の色素が強くて種が小さいです。

育てやすい品種で、気候を選ばず、栄養が少ない土壌でもよく育つという特徴があります。

ワインの特徴

ミディアムボディで強い酸味と豊かな果実味

濃いルビー色で、タンニンが少なく酸味の強い赤ワインに仕上がります。

強い酸味とやや弱いタンニンを持ち、フルーティで軽やかな味わいが特徴です。

若いバルベーラはチェリー系やベリー系の香りが豊かでフレッシュな印象を与えます。

一方で熟成したバルベーラはプラムやスパイスの風味が増して、厚みがある味わいになります。

食事に合わせやすく、特にピザやトマトベースの料理、グリルした肉類と相性が良いワインです。

値段は安め

育てやすいバルベーラは大量生産できるため、比較的安い価格の赤ワインが多いです。

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バルベーラワインの種類

バルベーラワインの種類は、主にその生産地域によって特徴が異なります。

イタリアのピエモンテ州で生産される代表的なバルベーラワインには、バルベーラ・ダスティとバルベーラ・ダルバがあります。

また、ピエモンテ州以外の地域でも独自のスタイルのバルベーラワインが生産されています。

それぞれの特徴を見ていきましょう。

バルベーラ・ダスティ

バルベーラ・ダスティは、ピエモンテ州アスティ県で生産される代表的なバルベーラワインです。

この地域は比較的温暖な気候で、バルベーラブドウが完熟しやすい環境にあります。

そのため、バルベーラ・ダスティは果実味が豊かで、酸味がやや穏やかな傾向があります。

典型的なスタイルは、チェリーやプラムの香りが特徴的で、ミディアムボディで滑らかな口当たりです。

また、オーク樽での熟成を行うものも多く、複雑さと深みを加えています。

バルベーラ・ダルバ

バルベーラ・ダルバは、ピエモンテ州のアルバ地域で生産されるバルベーラワインです。

この地域は、有名なバローロやバルバレスコの産地としても知られています。

バルベーラ・ダルバは、バルベーラ・ダスティに比べてやや冷涼な気候で生産されるため、酸味がより際立つ傾向があります。

典型的なスタイルは、濃いルビー色で、ラズベリーやブラックベリーの香りに、スパイスやハーブのニュアンスが加わります。

タンニンはやや強めで、構造のしっかりしたワインが多く、熟成のポテンシャルも高いです。

その他の地域のバルベーラ

バルベーラは、ピエモンテ州以外のイタリアの地域や、世界各地でも生産されています。

イタリア国内では、ロンバルディア州やエミリア・ロマーニャ州でも栽培されています。

海外では、アメリカのカリフォルニア州、アルゼンチン、オーストラリアなどでも栽培。

これらの地域では、バルベーラは主にブレンド用の補助品種として使用されることが多く、ワインに色素や酸味を加えるために活用されています。

ただし、単一品種のバルベーラワインを生産する生産者も増えており、それぞれの地域の特性を反映した個性的なワインが生み出されています。

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バルベーラのワインの選び方

バルベーラの赤ワインを選ぶときに着目するポイントは、味わい、産地、予算の3つです。

熟成による味の違いで選ぶ

バルベーラは製造方法により、味わいが異なってきます。

ステンレスタンクで熟成させると、サワーチェリーなどの赤い果実、甘草、ハーブなどの香りにピリッとするスパイシーさが加わります。

オーク樽で熟成させると酸味が和らぎ、凝縮された果実味とチョコレートのアロマを感じる、深みのある味わいになります。

産地で選ぶ

バルベーラはイタリアをはじめ、世界各地で栽培されています。

王道はココ!イタリア・ピエモンテ

イタリア・ピエモンテ州のモンフェラート地域のアスティ、アルバなどが特に有名です。

ピエモンテで造られるバルベーラの赤ワインは、マルベリーやハーブの香りに酸味のある果実味の、やや軽めの仕上がりになっています。

イタリアワインは格付けがされていますが、バルベーラの赤ワインは価格と品質がリンクしている場合が多く、格付けはあまりあてになりません。価格に見合った味わいということで、選びやすいです。

ブレンド品種の一つとして!アメリカ・カリフォルニア

カリフォルニアでも全体に比べると、規模は小さいながら、バルベーラの栽培が行われています。

バルベーラ100%の赤ワインは少ないものの、シラーやカベルネ・ソーヴィニヨンにブレンドして使われています。

バルベーラをブレンドすることで、アルコール度数の高い果実味豊かなワインに仕上がっています。

シラーズとブレンド!オーストラリア

オーストラリアの赤ワインに使われる品種は、シラーズやカベルネ・ソーヴィニヨンが主体ですが、小規模ながらバルベーラも栽培されています。バルベーラ100%ワインは少数で、主にシラーズなどにブレンドして使用されています。

ブレンドすることで酸味や果実味を与え、味わいに深みを与えています。

マルベックとブレンド!アルゼンチン

アルゼンチンワインの生産量の約60%は赤ワインですが、その主体になる品種はマルベックやボナルダ、カベルネ・ソーヴィニヨンなど。

バルベーラも栽培されていますが、少なめです。マルベックなどにブレンドされ、濃厚な果実味をプラスしています。

価格で選ぶ

バルベーラのワインには、あまり高価なものはありません。
1,000円台でも十分品質が高く、美味しい赤ワインが手に入ります。

3,000円〜4,000円であれば、来客用や特別な日に味わうワインとして、十分なクオリティを備えているでしょう。
その価格を目安に、お気に入りのバルベーラを見つけてみてください。

バルベーラのおすすめワイン10選

日常使いにおすすめ!予算3,000円ベスト5

5位 ラバヤ・ディ・ブルーノ・ロッカ バルベーラ・ダスティ

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ピエモンテ州のバルバレスコを代表する畑、「ラバヤ」の最上部を所有する生産者です。

化学肥料を一切使用しない畑で造られたバルベーラを100%使用。

薄いルビー色で、赤い花やフルーツの香りに葉巻やコショウのニュアンス。果実味と渋み、酸味のバランスが取れた味わいです。

ミートソースのパスタ、 チーズを使った料理によく合います。

4位 ボルゴーニョ ヴィルナ バルベーラ ダルバ

ピエモンテ州のバローロ村で1720年代からワインを造る生産者です。

果実味が豊かながら引き締まった印象で、ほどよい樽の風合いが感じられます。

キメ細やかなタンニンが魅力で、凝縮した深い味わい。ローストビーフや鴨のローストによく合います。

3位 ファースト・ドロップ ”アンダー・ザ・ガン” アデレード・ヒルズ バルベーラ

オーストラリアで造られたバルベーラ100%の赤ワインです。

チェリー、ベリー、マンゴーなどの熟成した果実の香りに、ミネラルの風合いが絡みます。そのあとにくる、まろやかな鉄やタンニンのアロマ。熟したオレンジを思わせる柑橘風味と爽やかな酸味がバランスをとり、メンソールのニュアンスも感じられます。長い余韻が続くでしょう。

鶏肉のトマト煮込みや仔牛料理に合わせてどうぞ。

2位 バルベーラ・ダルバ スペリオーレ

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発酵や熟成などに伝統を残しつつも、新しいスタイルを取り入れた赤ワインです。アルコール度数は通常より0.5%高く、1年間は熟成期間が必要という条件を満たすことを信条にしています。

ぶどうは品質が良く、熟成が進んだものを使用。

バルベーラの酸味をよく引き出し、十分な酸とコクがあるバランスのとれた仕上がりになっています。

トマトソースのパスタによく合うでしょう。

1位 バタシオーロ バルベーラ・ダスティ

バタシオーロはピエモンテ州で最大規模を誇るワイナリーのひとつです。名門ワイナリーの多いピエモンテ州の中でも高い品質が評価されています。

鮮やかなルビー色で、熟したベリー系の果実を思わせる香り。しっかりとしたタンニンと果実味、爽やかな酸がバランスをとり、なめらかな味わいに仕上がっています。

日常的に飲むワインでも十分なクオリティが欲しい人におすすめです。

週末や来客などがある日に!3,000円~5,000円ベスト5

5位 パルミナ ワインズ バルベーラ

イタリア系品種にこだわるカリフォルニアのワイナリーが手がけた、バルベーラ100%の赤ワインです。「食事と合わせやすいワインを造る」というパルミナの信条が最大限表現されています。

芳醇な果実の香りに、スパイシーなアロマ。ほどよいタンニンとしっかりした酸のバランスが絶妙です。

グリル野菜のマリネやプロシュートハムなどによく合います。

4位 フォンタナフレッダ パパゲーナ バルベーラ・ダルバ・スペリオーレ

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フォンタナフレッダはバローロの醸造量No.1の作り手として知られる生産者。そこが手がけるバルベーラ100%の赤ワインです。

鮮やかで深いルビー色が特徴的で、熟したプラムやベリーの濃厚な香り。スパイスやコーヒーのニュアンスも感じられます。酸とやわらかいタンニンのバランスがよく、芳醇な味わいです。

牛肉を使った料理に合わせてどうぞ。

3位 ロベルト・ヴォエルツィオ バルベーラ・ダルバ ヴィニェーティ・チェッレート

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バルベーラから毎年平均12,000本のみ造られる、稀少性の高い赤ワインです。化学肥料や除草剤、殺菌剤などブドウの生育サイクルに影響する薬品は一切使わない無農薬栽培。

輝きのあるルビー色で、フランボワーズやジャムを思わせる香りがします。凝縮した果実味とまろやかな酸味がバランスよく、滑らかな味わい。

自然派のワインを求める人におすすめです。

2位 マッテオ・コレッジア バルベーラ・ダルバ ・マルン

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マッテオ・コレッジアの名を世に知らしめたと言われる、高品質のバルベーラ・ダルバです。

スミレなど若々しい花の香りに、黒胡椒のニュアンス。しっかりとした酸と渋味が調和した、濃厚な味わいです。熟成を重ねると丸みを帯びて、よりおいしく飲むことができるでしょう。

バルベーラの絶品を味わいたい人にぜひおすすめの逸品です。

1位 アルド・コンテルノ バルベーラ・ダルバ コンカ・トレ・ピーレ

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バローロの頂点に立つ伝統派と称されるアルド・コンテルノ。そんなアルド・コンテルノが手がけるバルベーラ100%の赤ワインです。

樹齢40年以上という古木から収穫するバルベーラを使い、熟成用の樽は100%新樽です。

濃厚なチェリーの香りに、古木で熟したバルベーラならではの力強く持続するアロマ。凝縮感のあるフレッシュな果実味で、重厚な味わいが特徴です。

鶏肉料理やチーズとよく合います。

バルベーラに合う料理

バルベーラは、その高い酸味と豊かな果実味を活かした料理との相性が抜群です。

トマトベースのパスタソースやピザなど、酸味のある料理と相性が良く、バルベーラの酸が料理の風味を引き立てます。

また、プロシュットなどの塩気のある生ハムや、チーズを使った料理とも相性が良く、ワインの酸が脂肪分をさっぱりと切ってくれます。

肉料理では、グリルした赤身肉やジビエ料理、特に鹿やイノシシのグリルにチェリーやベリー系のソースを添えたものがおすすめです。

さらに、バルベーラの果実味は濃厚な味付けの煮込み料理とも相性が良く、郷土料理との組み合わせも楽しめます。

バルベーラの特性を活かし、前菜からメインディッシュまで、幅広い料理とのペアリングが可能です。

バルベーラまとめ

バルベーラの赤ワインのおすすめを10本、ご紹介しました。イタリアがルーツのバルベーラ。栽培もイタリアが盛んですが、世界各地でも生育されています。手頃な価格で上質な美味しいワインが手に入るので、いろいろ試してみるのもいいでしょう。

自分に合うお気に入りのバルベーラを、ぜひ見つけてください!

他の赤ワイン品種も知りたい方はこちらをどうぞ。

>>赤ワインのぶどう品種一覧


グランリベンサa

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