日本酒ファンの間では、入手困難と有名な「百光」。
高級酒でありながらとても人気な日本酒です。
なめらかな舌触りで白桃を彷彿させる味わいは、他に類を見ない程の上品さ。
そんな百光について、今回は造られた経緯や入手方法について詳しくご紹介していきます。
高級酒をプレゼントしたい方にはピッタリの銘酒なので、ぜひ参考にしてみて下さい。
百光とは?
「百光」という名には「100年先も日本酒業界を照らし続けたい」という開発者の願いが込められています。
従来とは全く違う売り出し方をされた日本酒です。
今から詳しくご紹介していきます。
「百光 」は開発会社と蔵元が異なる日本酒
「百光」は開発会社と蔵元が異なる珍しい日本酒です。
開発会社は株式会社Clear
「百光」を開発したのは株式会社Clear。
株式会社Clearは日本酒WEBサイト「SAKE TIMES」を運営している会社です。
サイトを運営する際、取材をしていくうちに日本酒業界の問題点が浮かび上がってきました。
日本酒は、ワインやウイスキーに比べて値段が安すぎます。
しかしながら、人件費・原材料などは高騰する一方。
このままでは蔵元が生き残っていく事ができなくなってしまいます。
同社は、この問題を解決すべく「SAKE HUNDRED」というブランドを立ち上げました。
高価格な日本酒ばかりですが、それぞれ値段に見合った銘酒が揃っています。
日本酒ブランド「SAKE HUNDRED」の一商品
「百光」は日本酒ブランド「SAKE HUNDRED」の中の一銘柄。
このブランドのラインナップは、どれも業界最高ランクの技術を持つ蔵元と共同開発した逸品ばかりです。
それだけでなく、販売に関しても蔵元から直に届けるなどのこだわりを持っています。
「100年先も存続できるよう日本酒業界を守り、日本酒の魅力で人々を幸せにする」というポリシーが強く感じられます。
特に、「百光」はとても人気で販売と同時に即完売してしまうほど。
あまりにも入手困難なため、幻の銘酒とまで言われています。
酒造元は楯の川酒造
百光は山形県酒田市に蔵を構える楯の川酒造が造っています。
創業は古く、1832年(天保3年)まで遡ります。
創業当時より、美味い酒を探求し続け日本酒業界の発展に寄与して来ました。
あくなき探究心で日本酒を研究し、ブランディングにも成功しています。
また2010年、佐藤淳平氏が六代目に就任して以降、精米歩合50%以下の純米大吟醸酒しか醸していません。
全国でも珍しい”全量純米大吟醸蔵”として、世界から注目されています。
百光の特徴
原材料に出羽燦々を使用
百光では、有機栽培で作農された酒米「出羽燦々」を使用しています。
酒米とは日本酒を造るために品種改良されたお米で、米の中心部にある「心白」が大きくタンパク質や脂質が少ないのが特徴。
出羽燦々は1984年(昭和59年)に誕生した、山形県独自の酒米です。
「出羽」は山形県の昔使われていた呼び名です。
そして、1000メートル級の山が33あることから「33」=「燦々」から名付けられました。
また他に、太陽が燦々と降り注ぐように光り輝く酒米となって欲しいという願いも込められています。
寒さに強く、水をよく吸うので麹菌の増殖に適しており、醪に溶けやすい酒米です。
なおかつ、タンパク質含有量が少量で雑味が少ないので、ふっくら香り豊かな日本酒に仕上がります。
精米歩合18%
百光では贅沢に、200時間かけ精米歩合18%まで磨き上げて造られています。
精米歩合とは、「米を削って残った部分の割合」の事。
米の表面には、脂質・たんぱく質・デンプン等が豊富に含まれていますが、日本酒においてこれらは酒質に雑味を与えます。
よって、雑味がない透明感を持つ日本酒に仕上げるには、極限まで磨き除去するのです。
一般的な食用米の精米歩合は約90%ほど。
オーソドックスな日本酒では70%、大吟醸クラスで50%程度のため、比較するといかに百光が異色な造りをしているのかが分かります。
透明感のある味わい
百光の特徴は精米歩合18%まで磨き上げた事による、クリアな味わいと桃のような甘い香りです。
味わいは白桃のようにフレッシュで、口当たりはとても繊細でマイルド。
余韻は控えめでベタつきません。
一般的に精米歩合を高めると、味わいが淡白になると思われがちです。
しかし百光は酒米「出羽燦々」を使用しているため、同時に豊かなコクも感じられます。
雑味のないクリアな味わいとコク、そしてフルーティーで上品な香りは「百光」という名をまさに体現しています。
SAKE HUNDREDの銘柄
SAKE HUN DREDのラインナップは、高価ではあるけれどどれも逸品。
ご紹介しますので参考にしてみて下さい。
百光
百光
■日本酒度 -2
■酸度 1.3
■アミノ酸度 0.8
■火入れ 1回
“上質”をとことんまで探求した日本酒。
雑味が感じられない透明感ある味わい、ユリを彷彿させる上品な香りが特徴です。
口当たりも絹のように滑らかで、しっとりとしています。
一般的には、精米歩合の高い日本酒は淡白になりがちですが、出⽻燦々を使用しているので豊かなコクも存在します。
まさに「100年先まで光照らす」を体現した銘酒です。
製造者 | 原料米 | 精米歩合 |
楯の川酒造 | ⼭形県産出⽻燦々 | 18% |
百光別誂
百光別誂
「百光」シリーズのアイテム。
「別誂」と書いて「べつあつらえ」と読み特注品を指します。
精米歩合は百光と同様に18%。
そして、原料米を“酒米の王様“と称される「山田錦」に変更しました。
さらに使用酵母にも手を加え、甘味・酸味・コクの新たなバランスを追求。
百光はそれ単体を堪能して頂く様に造られていますが、こちらは食中酒として真価を発揮します。
特に旨味の強いロースト肉などとの相性はバッチリです。
製造者 | 原料米 | 精米歩合 |
楯の川酒造 | 兵庫県産山田錦 | 18% |
天彩
天彩
日本酒はデザート酒には向かないというのが通例でした。
しかし、その常識を打ち破ったのが「天彩」。
嫌味のない甘さとそこに折り重なる深い味わいが大変魅力的です。
バニラアイスクリームやチーズなどと一緒に召し上がると、舌鼓を打たれること間違いなしですよ。
製造者 | 原料米 | 精米歩合 |
美吉野醸造 | 奈良県産米 | 70% |
思凛
精米歩合18%まで磨き上げ醸した原酒を、ミズナラ樽でねかせて造られました。
みずみずしい吟醸香と樽由来のスモーキーな香りが見事に調和し、口に含むとその滑らかな舌触りにびっくりされるでしょう。
また、心地よいスモーキーな苦味が力強く口の中一杯に広がるのも魅力の一つ。
まるで上品な日本酒とウイスキーの良いところを掛け合わせたような銘酒です。
スモークサーモンなど、少しスモーキーな食材とペアリングしてみて下さい。
製造者 | 原料米 | 精米歩合 |
奥羽自慢 | 兵庫県産山田錦 | 70% |
現外
「現外」とは「現在の理の外にある、唯一無二の存在」という想いから付けられました。
現外は熟成タンクで貯蔵し年に数回、その年に販売する分だけをボトリングして売られています。
その名の通り、唯一無二の存在。
現状ある量だけが全てで、二度と同じ酒を造る事は出来ないのです。
鼻をグラスに近づければ、日本酒とは思えないような芳醇な香りが立ちのぼります。
なくなり次第販売終了となってしまうので、機会がありましたら是非お試し下さい。
製造者 | 原料米 | 精米歩合 |
沢の鶴株式会社 | - | 70% |
天雨
「火入れ」と呼ばれる加熱処理をしていない「生酒」です。
火入れをしていないので、瑞々しく透明感あふれています。
原料に山形県産の酒米「雪女神」を使用。
それを贅沢に精米歩合18%まで磨き、醸し造られました。
心地よい酸味が魅力の日本酒です。
是非、白身魚などと一緒に召し上がって下さい。
製造者 | 原料米 | 精米歩合 |
奥羽自慢 | 山形県産雪女神 | 18% |
白奏
綺麗な細かい泡が見た目にも魅力的な発泡性清酒です。
口当たりはマイルドでりんごの様な軽い甘さに包まれ、その後キレのある酸味が全体に広がり瑞々しさが感じられるでしょう。
フィニッシュは、米由来の豊かなコクと甘さが調和し長く続きます。
お食事と一緒に召し上がっても良いのですが、食前酒としてもおすすめです。
製造者 | 原料米 | 精米歩合 |
河津酒造 | 福岡県産山田錦 | 18% |
深星
瓶内二次発酵を行った発泡性清酒です。
瓶内二次発酵とは、発酵が完了した日本酒にさらにモロミを加えて再発酵を促しガスを発生させる手法。
これによりマイルドで繊細な、口当たりの良い泡が誕生します。
クリアでありながら、柔らかな酸味や甘味が幾層にも折り重なった複雑な味わいをしています。
幅広い料理と相性抜群の日本酒です。
特に、生牡蠣などと一緒に召し上がると良いでしょう。
製造者 | 原料米 | 精米歩合 |
山梨銘醸 | 山梨県産夢山水 | 67%(麹米57% 掛米67%) |
「百光」入手方法
実店舗で購入する
「SAKE HUNDRED」の商品は一部の小売店で購入可能です。
行きつけの酒屋などで取り扱いがあれば、そちらで購入するのも良いでしょう。
しかし、取り扱い店舗については公式サイト上記載がありません。
取り扱い販売をされているかは、個別に問い合わせしてみて下さい。
なお、製造者である蔵元は「SAKE HUNDRED」の商品を販売していませんのでご注意を。
公式サイトで購入する
現在は通常販売を行わず、公式サイトで事前登録者のみが購入する事が出来ます。
事前登録をしておけば、いち早く再販情報を受け取れます。
購入希望の商品が完売であったとしても、まずは事前登録をされた方が良いでしょう。
また、SAKEHUNDREDの公式Twitterにも都度、再販情報が掲載されていますので、そちらも併せてご確認下さい。
ネットショップで購入する
ネットショップでも購入する事も可能です。
とはいえ、数量限定販売のためプレミア価格になってしまっているのでご予算と照らし合わせてご検討下さい。
百光のおすすめの飲み方
おすすめの温度は5度〜10度
百光はクリアで繊細な味わいなので、5度〜10度まで冷やして召し上がるのがおすすめです。
その際、グラスは深めのブルゴーニュグラスを選んで、あらかじめ冷やしておくと良いでしょう。
また、クラッシュ氷などを入れてミストにして召し上がるのも良いと思います。
保存方法
日本酒を保存するには温度管理がとても重要。
特に百光は、冷蔵で保管して下さい。
百光は温度に弱いので、暖かい所に置いておくと持ち味が死んでしまいます。
また日本酒は空気に触れると酸化するため、風味が損なわれてしまう事もあります。
そのため開封後は、およそ1ヶ月以内を目処に飲み切った方が良いでしょう。
まとめ
「百光」はクリアでありながら白桃のような芳醇な風味が楽しめる最高級品。
百光には「世界中の人々の心を満たし人生を彩りたい」というブランドオーナーの想いが込められています。
そんな百光の味わいをぜひ堪能してみて下さい。
きっと心が満たされ、人生が豊かになるはずです。
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