【ワイン教養】オーストラリアワインの特徴は?定番の銘柄10選・ワイン選びのコツも解説!

2023/07/31 オーストラリア

オーストラリアと言えば、コアラやカンガルー、グレートバリアリーフといった自然豊かな光景を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。

しかし、オーストラリアのワインも忘れてはいけません。

従来のような”量販ブランドワイン”から、現在は”小規模生産者による高品質ワイン”や”若いワインメーカーによるナチュラルワイン”にシフトしてきています。

また、BYOやスクリューキャップに関するあれこれなど、何かとワイン産業を語る上で欠かせない国でもあります。

そんな同国のワインについて当記事では、「オーストラリアのワインってどうなの?」をテーマに、初心者の方にも分かりやすくまとめてご紹介しています。

記事最後のソムリエ厳選のおすすめ銘柄も含めて、ぜひご覧ください。

執筆者/監修者

田中 純平

✔︎J.S.Aワインエキスパート ✔︎WSET Level3 ✔︎J.S.A SAKE DIPLOMA

大学時代のスペイン留学中にワインの虜となった飲兵衛ライター。 卒業後はフリーランスとして独立し、スペイン語レッスンや(株)楽天グループにて翻訳業務を担当する傍ら、お酒の人気Webメディア複数サイトにて監修ライターを務める。 今はワインD2C会社「HOME WiNE」にも携わり、お客様のワイン相談にお答えするソムリエコンシェルジュサービスを担当しています。

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オーストラリアワインとは

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オーストラリアのワイン生産量は世界第5位、ワイン消費量は世界第10位と世界的に見てもワイン文化が根付いた国であることが分かります。

そんなオーストラリア最大の特徴といえば、なんといってもその「多彩な気候区分」

オーストラリア大陸の面積は日本のおよそ20倍にもなり、東西は約3,000kmにも渡って広がっているためその多様な気候であることも頷けます。

そんなオーストラリアのワインスタイルは、時代の変化や温暖化の影響によって徐々に変化を遂げています。

・従来→「BBQに合いそうなフルボディで濃厚なワイン」。

・近年→「旧世界を彷彿とさせるエレガントなワイン&ナチュラルワイン」

お酒の席で使えるオーストラリアワインの鼻高雑学!

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品種や産地の少し堅苦しい話に入る前にまずは、”お酒の場で気軽に使える鼻高な雑学” をご紹介したいと思います。

“ワインの鼻高知識”と聞くと、なにやらワイングラス片手にぐちぐち語り続けるおじさんが思い浮かぶと思いますがその点はご安心を。

今回ご紹介するのはどれも私たちの日常生活にありふれたものであり、堅苦しい内容は一切ありません!

BYO発祥の地は、実はオーストラリア!?

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「BYO(ビーワイオー)」とは「Bring Your Own(自分で持ち込む)」の略。

お客さんがレストランなどのお店に自らワインを持参して楽しめるサービスのことを指しています。

最近は日本のレストランやビストロでも珍しくなく、Nomulierやwine@といったBYO可能店検索サービスも充実しています。

そんなBYO、いかにもワイン大国であるフランスやイタリアなどのヨーロッパ発祥の気がしますが、その始まりは実は、1960年代のオーストラリア。

その要因には色々諸説ありますが、当時の「飲食店の酒類提供のライセンス審査が厳格だったこと」が一つに挙げられます。

「ライセンス取るの面倒くさ〜」

      

「もう自分で好きなお酒勝手に持ってきて飲んでいいよ!料理は提供するから!」

という流れだったのかもしれませんね!

「BYO」についてもっと詳しく知りたい方はこちらの記事をチェック!

>>ワインの持ち込みサービス(BYO)とは?気になるメリットや注意点、マナーをご紹介!

スクリューキャップ発祥の地は、実はオーストラリア!?

私たちが日常的に慣れ親しんでいるあのスクリューキャップは、実はオーストラリア発の技術。

2000年ヴィンテージからオーストラリアの生産者13社が白ワインのみに採用し、その後瞬く間に世界中に浸透していったのです。

その大きな要因の一つが、熟成スピードがコルクに比べて格段に鈍化することで、特に若くフレッシュな白ワインには最適だったということ。

しかし、こうしたタイプのワインはデイリーワインに多いため、”スクリューキャップ=安ワイン”という誤解が生まれたのも事実。

今では数万円する銘柄も珍しくないため、このような間違った認識は今のうちに捨てておきましょう!

スクリューキャップのメリット&デメリット

〜メリット〜
*抜栓が簡単
*ワインオープナーが不要
*保存が簡単(飲み残しても横に倒せる)
*コルクに関する心配事がいらない!
→コルク汚染(ブショネ)がない、コルクの乾燥の心配がない
——————————————————-
〜デメリット〜
*コルクと比べて雰囲気が出ない!!

オーストラリアワインの主要品種とその特徴

シラーズ (Shiraz)

シラーズは、オーストラリアで最も生産されている赤ワイン品種。

※フランスではシラーと呼ばれますが、オーストラリアではシラーズと呼び名が変わります。

特にバロッサ・バレー産のものが世界的に有名で、フルボディで凝縮感のある果実味やスパイス、カカオの風味に仕上がるのが従来のスタイル。

現在はより控えめなスタイルも多く造られており、その仕上がりの幅が広いことも特徴です。

カベルネ・ソーヴィニヨン (Cabernet Sauvignon)

タンニンと酸をしっかりと有し、骨格のある味わいが特徴のカベルネ・ソーヴィニヨン。

中でも、クナワラとマーガレット・リヴァーが2大産地。

単一で造られる傾向の多いクナワラに対し、マーガレット・リヴァーではメルローなどがブレンドされボルドースタイルに仕上がります。

「カベルネ・ソーヴィニヨン」についてもっと詳しく知りたい方はこちらの記事をチェック!

>>【ワイン教養】カベルネ・ソーヴィニヨンを解説!品種特徴や豆知識、おすすめ銘柄などご紹介!

ピノ・ノワール(Pinot Noir)

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繊細な赤系果実のアロマとエレガントな酸が際立ち、気品溢れる味わいが魅力のピノ・ノワール。

ヴィクトリア州とタスマニア州が2大産地であり、スティルワインからスパークリングワインまで幅広く造られています。

高騰し続けるブルゴーニュに代わるハイクオリティなピノ・ノワール輩出国として、今オーストラリアは目が離せません。

「オーストラリアのおすすめ赤ワイン」についてもっと知りたい方はこちらの記事をチェック!

>>【ソムリエ監修】オーストラリアのおすすめ人気赤ワイン13選!

リースリング(Riesling)

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オーストラリア独特のスタイルに仕上がり、その高い品質が評判を呼んでいるリースリング。

ライムやレモンのフレッシュな果実味に加え、リースリング特有のペトロール香が顕著に現れやすいことでも知られています。

また、瓶内熟成によって醸されるハチミツやトースト、ガソリンのブーケも非常に魅力的な品種です。

シャルドネ (Chardonnay)

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オーストラリアの全ブドウ中第2位の作付け面積を誇り、シラーズと一緒に同国の赤・白看板品種として人気なシャルドネ。

デイリーから高級品まで幅広く化ける当品種は、産地や価格で選ぶのがおすすめ。

なるべく高品質でブルゴーニュスタイルの上品なものを飲みたければ、ヴィクトリア州、タスマニア州、アデレードヒルズ、マーガレット・リヴァー産を選びましょう。

上品な白桃や洋梨の果実味、優美なトーストやバニラ香にクリーミーな質感と複雑な風味が堪能できます。

ソーヴィニヨン・ブラン(Sauvignon Blanc)

溌剌としたシトラスにハーブ香、クリスピーな酸に仕上がるソーヴィニヨン・ブラン。

マールボロを思わせるパッションフルーツのような従来の典型的なスタイルをはじめ、最近ではオレンジワインのベースとして人気を博しています。

食事にも合わせやすく、程よいバランス感をどの銘柄も備えているため、最も当たり外れが少ない品種の一つと言えます。

「ソーヴィニヨン・ブラン」についてもっと詳しく知りたい方はこちらの記事をチェック!

>>【ワイン教養】ソーヴィニョン・ブランとは?品種特徴や味わい、おすすめ銘柄までご紹介!

セミヨン (Semillon)

オーストラリア特有の個性的なスタイルに仕上がるセミヨン。

特にハンター・ヴァレーはセミヨンの名産地として知られ、最初はニュートラルな風味が瓶内熟成によってハチミツやトーストの奥深いアロマを呈します。

他にも、柑橘類や草木を思わせるハーベイシャスなものから、オーク樽熟成したリッチなものなど、幅広いスタイルで造られています。

「オーストラリアのおすすめ白ワイン」をもっと知りたい方はこちらの記事をチェック!

>>【ソムリエ監修】オーストラリアのおすすめ人気白ワイン20選を紹介!

その他伝統国品種も続々と進出

以上の品種は、オーストラリアワインの顔とも言える存在。

しかしこれ以外にも、グルナッシュやサンジョベーゼ、テンプラニーリョ、マタロなどのオーストラリアの暑い環境に適応する品種が栽培されています。

気になる方はぜひ、伝統国のものと飲み比べてみてはいかがでしょうか。

オーストラリアの主要産地とその特徴

ここからは、オーストラリアを代表する主要生産地についてご紹介します。

各産地ごとにユニークな特徴がありますので、ぜひこの機会におさえておきましょう。

南オーストラリア州

廉価なものから高級ワインまで幅広く輩出する、国内生産量の半分を占める南オーストラリア州。

フィロキセラフリーの産地ゆえ、世界最古の樹齢を持つシラーズの古木を有しています。

バロッサ・ヴァレー(Barossa Valley)

シラーズの首都といえる、温暖で乾燥した地域がバロッサ・ヴァレー。

黒ブドウが85%の作付け面積を誇るため、”バロッサ・ヴァレー=赤ワインの銘醸地”という認識で問題ありません。

イーデン・ヴァレー(Eden Valley)

バロッサ・ヴァレーの東の丘陵地帯に広がる東の丘陵地帯に広がるイーデン・ヴァレー。

標高が高く冷涼、リースリングとシラーズが共に半々で栽培されています。

特にリースリングに関しては、クレア・ヴァレーと並び評されている名産地です。

クレア・ヴァレー(Clare Valley)

イーデン・ヴァレーと並ぶオーストラリア屈指のリースリングの名産地。

イーデン・ヴァレー同様に標高が高く、前者と比べてより凝縮感と骨格を備えたリースリングが造られます。

また、世界に先駆けてスクリューキャップを導入し世に広めたのもこの産地の生産者団体など、バックグラウンドも豊かな産地です。

アデレード・ヒルズ(Adelaide Hills)

昨今流行りのナチュラルワインの作り手が多い、オーストラリアワイン産業の中心地の一つ。

標高がソーヴィニヨン・ブランやシャルドネ、ピノ・ノワールなどがエレガントな仕上がりで人気を博しています。

クナワラ(Coonawarra)

テラロッサと呼ばれる特有の赤い粘土質と石灰岩質の土壌が特徴の産地。

ボルドーと似た海洋性気候による温和な環境により、カベルネ・ソーヴィニヨンが主要品種として有名。

当産地のワインは、凝縮感あるカシスやブラックベリーのアロマに、ユーカリやメントールの清涼感ある香りが特徴です。

ヴィクトリア州

“世界で最も住みやすい街”としても知られる、州都メルボルンを有するヴィクトリア州。

生産量はオーストラリア全土の約2割を占め、冷涼な気候を活かしたワイン造りが盛んに行われています。

同国の中でも特に今、国内外で最も注目されているワイン産地といってもおかしくありません。

ヤラ・ヴァレー(Yarra Valley)

ヴィクトリア州にて最初にワイン用ブドウが植えられた地域がヤラ・ヴァレー。

州内で最も注目されているピノ・ノワールとシャルドネの銘醸地として、旧世界さながらの気品と繊細さを備えたワインを造っています。

モーニングトン・ペニンシュラ(Mornington Peninsula)

ヤラ・ヴァレーと並ぶオーストラリア屈指のピノ・ノワールの銘醸地。

ブルゴーニュの生産者との交流やピノ・ノワール品評会などが盛んに行われていることで、近年品質が格段に向上。

ピノ・ノワール好きには見逃せない産地の一つです。

ニュー・サウス・ウェールズ州

州都シドニーを有し、経済や観光面でも非常に重要な機能を果たしているニュー・サウス・ウェールズ州。

国内ワイン生産量は南オーストラリア州に続く第2位ながら、量・質ともに素晴らしい産地の一つ。

オーストラリアワイン発祥の地でもあり、中でもハンター・ヴァレーは州内で最も評価の高いワイン産地です。

ハンター・ヴァレー(Hunter Valley)

“ハンターセミヨン”と称される、同国内で最もセミヨンが主役を張る産地。

造られた当初は、還元的で高い酸を呈した非常にニュートラルな仕上がり。

しかし、瓶内熟成によって醸されるハチミツ、トースト、ナッツといった芳醇なブーケが魅力となってワインラバーを虜にしています。

西オーストラリア州

国内生産量の約2%弱しか占めていない、西オーストラリア州。

しかし、その大部分のワインは”ファインワイン(瓶内熟成において品質向上するもの)”として主に国外で人気を集めています。

マーガレット・リヴァー(Margaret River)

西オーストラリア州のワインの名声を牽引し続ける、マーガレット・リヴァー。

1年を通して温暖な気候や、ナパやボルゲリといった地区と類似した土壌がワインの味わいにも反映されます。

凝縮感と力強さを備えた、ボルドースタイルのワインに仕上がることが多い産地です。

タスマニア州

南極海から吹く冷涼な風により、同国内でも特にスパークリングワインの産地としてスタートしたタスマニア州。

ピノ・ノワール、シャルドネ、ピノ・グリを主体に「小さな巨人」と評されるほど、小規模産地でありながら高品質なワインが造られています。

当記事ではあまり触れていないスパークリングワインは特に、このタスマニア産が非常に高品質です。

ワインの選び方

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多様性に富むオーストラリアのワインですが、実際に選ぶとなるとどれにしようか迷ってしまいますよね。

そんな時にいつも筆者がおすすめするのは、「品種」と「産地」を真っ先に検討する方法です。

オーストラリアは産地と品種の結びつきが非常に強いため、どちらか一方を軸に考えることで自分好みの銘柄も絞れてきます。

例えば、

「シラーズが好きなら南オーストラリア州」
「ボルドーブレンドが好きなら西オーストラリア州」
「ブルゴーニュスタイルのシャルドネやピノ・ノワール好きならヤラ・ヴァレー」

といった感じで選んでいきましょう。

【定番】オーストラリアワインおすすめ銘柄10選

ここでは、”これだけ知っていればオーストラリアワインについて十分”といった定番の10銘柄をご紹介しています。

これまでご紹介してきた各産地の代表生産者が集っていますので、ぜひ気になる銘柄があれば手に取って実際に味わってみてくださいね。

それではご紹介していきます。

10位|イエローテイル カベルネ・ソーヴィニヨン

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オーストラリアのワインといえば誰もがまず思い浮かぶであろう「イエローテイル」

万人が親しみやすいような優しい果実味とタンニン、そして味わいはほんのりとした甘味のあるオフドライな仕上がり。

品種ごとに分けられたラインナップも豊富ですので、まずはオーストラリアワインの入門編として色々試してみてはいかがでしょうか。

ワイナリー品種産地
カセラ・ファミリーカベルネ・ソーヴィニヨンオーストラリア

「イエローテイル」についてもっと知りたい方はこちらの記事をチェック!

>>【ソムリエ監修】イエローテイルとは?味、種類、品種を解説!おすすめワインも紹介

デヴィルズ・コーナー・タスマニア・ピノ・ノワール

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オーストラリア国内売上No.1のワインブランドとして知られる「デヴィルズ・コーナー」。

近年ワイン産地として注目を集めているタスマニアにて、冷涼産地ならではの上質な酸を呈したシャルドネやピノ・ノワールを造っています。

当銘柄は比較的カジュアルな仕上がりで、ジューシーな果実味と柔らかなタンニン、ほのかなバニラ香がお楽しみいただけます。

ワイナリー品種産地
デヴィルズ・コーナーピノ・ノワールタスマニア



8位|ヴァス・フェリックス カベルネ ソーヴィニヨン マーガレットリヴァー

マーガレットリヴァーのパイオニア的存在として有名な「ヴァス・フェリックス」。

手掛けるのはオーストラリア随一の女性醸造家であるヴァージニア・ウィルコック氏。

トップキュヴェの下に位置する当銘柄は、1万円以上するボルドーワインと何ら遜色のない洗練されたクラシカルなスタイルに仕上がっています。

ボルドーしか飲まないという方にこっそり飲ませてみたい一本です。

ワイナリー品種産地
ヴァス・フェリックスカベルネ・ソーヴィニヨン主体マーガレットリヴァー



7位|ティレルズ ヴァット 1 ハンター ヴァレー セミヨン

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世界屈指の人気と受賞歴を誇るセミヨンの名手「ティレルズ」。

自社畑の最良区画から採れたブドウを100%使用した贅沢な一品。

当産地特有の長期熟成ポテンシャルを秘めているため、その芳醇なブーケを堪能するためにも最低10年以上は寝かせるのもありです。

ハンター・ヴァレーのセミヨンといえば、まずこの生産者だけでもおさえておきましょう。

ワイナリー品種産地
ティレルズセミヨンハンター・ヴァレー



6位|パリンガ・エステート シャルドネ

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ピノ・ノワールで名の知れた生産者ですが、シャルドネも負けず劣らず絶品な「パリンガ・エステート」。

冷涼産地の酸やミネラルの印象がよく反映された、新世界と旧世界のいい所どりな一本。

抜栓から時間が経つにつれて、ピーチやメロンの果実味に樽由来の香ばしさがうまく馴染んでいくため、時間をかけてゆっくり味わうのがおすすめです。

ワイナリー品種産地
パリンガ・エステートシャルドネモーニングトン・ペニンシュラ



5位|ペンフォールズ カリムナ BIN28 シラーズ

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オーストラリアで最も世界に名の知れているワイナリーといっても過言ではない「ペンフォールズ」

“グランジ”というワイナリートップキュヴェは世界中のワインラバー垂涎の品としても知られています。

一方こちらの 「カリムナBIN28」は、オーストラリアの温暖な気候を反映した典型的なシラーズを目指した親しみやすい一本。

完熟したベリーのアロマにバニラやシナモン、余韻にかけてのカカオのような苦味が印象的です。

ワイナリー品種産地
ペンフォールズシラーズバロッサ・ヴァレー

「ペンフォールズ」についてもっと知りたい方はこちらの記事をチェック!

>>【ソムリエ監修】ペンフォールズの特徴とは?種類からおすすめまで解説

4位|ヘンチキ マウント エーデルストーン シラーズ イーデン・ヴァレー

ペンフォールズ同様、オーストラリアワインを古くから牽引してきた「ヘンチキ」。

トップキュヴェの “ヒル・オブ・グレイス” は、ペンフォールズの “グランジ”と双璧をなすオーストラリアのプレミアムワインとして知られています。

今回ご紹介のエーデルストーンはワイナリーのNo.2であり、樹齢82年という古木のシラーズから生み出されます。

濃密なベリーの果実味を秘め、セージやタイム、ローストしたジビエといった深みのある独特な雰囲気を纏っています。

ワイナリー品種産地
ヘンチキシラーズイーデン・ヴァレー



3位|ショウアンドスミス アデレードヒルズ シラーズ

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ワイン最高難関の資格、マスター・オブ・ワインを有する2人が手がける「ショウアンドスミス」。

やや新世界的な果実味の乗り方や酸の柔らかみがあるとはいえ、ブラインドで飲めばまず誰もが旧世界のシラーと思うほどのエレガントなスタイル。

ブラックベリーやカシスの果実味を持ちつつ、華やかなスミレや白胡椒、黒胡椒のスパイシーさが見事に調和してエレガントさを演出しています。

ワイナリー品種産地
ショウアンドスミスシラーズアデレード・ヒルズ



2位|グロセット スプリングヴェイル

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クレア・ヴァレーのリースリングの代名詞的存在である「グロセット」。

若いうちは芯のある強靭なミネラルと酸を有し、ライムやレモン、ピーチに火打ち石といったアロマが際立ちます。

また、”オーストラリアのクロ・サン・テューヌ”と称されるほど、その熟成ポテンシャルは非常に素晴らしいものを秘めています。

こちらのスプリングヴェイルはグロセットの入門編ではありますが、十分に彼らのスタイルが反映された上質な一品です。

ワイナリー品種産地
グロセットリースリングクレア・ヴァレー

1位|ジャイアント ステップス ヤラ・ヴァレー シャルドネ

注目のヤラ・ヴァレーワインとなると、今真っ先に名があがるのがこの「ジャイアント・ステップス」。

当銘柄のような広域シリーズであれ、シャルドネ、ピノ・ノワール共に旧世界を彷彿とさせる繊細さとクリーンさを備えた素晴らしい仕上がり。

この品質にして価格も未だ4,000円強と、まさにブルゴーニュに代替する銘柄として注目の的になっています。

開けて次の日にはまた味わいの一体感が増すため、時間による変化もぜひお楽しみください。

ワイナリー品種産地
ジャイアント・ステップスシャルドネヤラ・ヴァレー

まとめ

オーストラリアワインといえば、その多様な気候や土壌の要素が見事に反映された産地と品種の “多様性” が最大の魅力とご紹介しました。

シラーズのみならず、冷涼な気候を生かしたブルゴーニュを彷彿とさせるピノ・ノワールやシャルドネは今ワイン業界でも注目の的。

また、上質な生産地は限定されている上、当たり外れも非常に少ないワインばかりのため、どの銘柄も安心して選ぶことができます。

特に今回ご紹介した銘柄は、どれもオーストラリアを代表する”顔”とも呼べるものばかり。

オーストラリアワイン片手に、ぜひ当記事をお楽しみいただければと思います。

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