「オレゴン州ではどんなワインが造られている?」
「自分に合ったワインの見つけ方は?」
オレゴン州のワインと言うと、=ピノノワールとなる位赤ワインの銘醸地として有名ですが、白ワインも負けてはいません。
素晴らしいテロワールを生かして、バラエティー豊かな白ワインが造られています。
この記事では、そんなオレゴンのおすすめ白ワインを10本紹介しています。
産地の特徴やワインの選び方についても解説していますので、ぜひ参考にしてください。
オレゴンの白ワインの特徴
オレゴン州の北緯は45度、これは「ワインの偉大なる産地フランス」とほぼ同じです。
黒ブドウはダントツでピノノワールの栽培が盛んですが、白ブドウで一番多く生産されているのはピノグリです。
次にシャルドネ、リースリングと続きます。その他は少量ながらゲヴェルツトラミネールやソーヴィニヨンブラン、ピノブラン、セミヨンも生産されています。
種類としては、通常の辛口スティルワイン、スパークリングワイン、生産量としては少ないながらもレイトハーベストやアイスワイン生ホイなどでの甘口ワインも造られています。
オレゴンの白ワインはバラエティー豊富なところが魅力と言えます。
また、オレゴン州のワイン法は、全米で一番厳しく世界基準以上のクオリティーで栽培や醸造が行われています。
加えて、州全体の約40%にも及ぶブドウ農家がオーガニックの認定を受けています。
オレゴンワインの歴史
偉大なワイン山地であるフランスと同じ緯度で作られるオレゴンワイン。
一体どのような歴史を辿ってきたのでしょうか。
ここでは、そんなオレゴンワインの歴史について紹介していきます。
オレゴンワイン初期の初期の開拓者
オレゴンのワイン産業は1960年代に始まりました。
1961年、リチャード・ソマー氏がカリフォルニアからオレゴン州のウンプクワ・ヴァレーに移り、リースリングや少量の他品種を栽培し始めました。
彼はカリフォルニア大学デイヴィス校の同期生たちが否定的だったにもかかわらず、この地域でのワイン生産に挑戦。
1970年代の発展
1965年から1968年にかけて、デイヴィッド・レット氏(ジ・アイリー・ヴィンヤーズ)、チャールズ・クーリー氏、ディック・エラス氏(イーラス)がオレゴン北部のウィラメット・ヴァレーにヴィンヤードを開設しました。
彼らはピノ・ノワールを栽培し、この地域がピノ・ノワールの銘醸地となる基礎を築きました。
1979年と1980年の国際的な成功
オレゴンのピノ・ノワールが世界的に注目されるようになったのは、1979年と1980年の国際的なコンペティションでの成功によります。
1979年、デイヴィッド・レット氏のピノ・ノワールがフランスのレストランガイド『ゴー・ミヨ』主催のフレンチワイン・オリンピックで10位に入賞し、翌1980年にはブルゴーニュの有名メゾン、ドルーアン主催のブラインド・テイスティングで2位に入賞しました。
現代のオレゴンワイン
現在では、ブルゴーニュの有名生産者であるドメーヌ・ドルーアン、コント・ラフォン、ルイ・ジャドなどもオレゴンに進出し、オレゴンワインの品質と評判はますます高まっています。
特にウィラメット・ヴァレーは、世界中の評論家やワイン雑誌から高く評価されるピノ・ノワールの産地として知られています。
オレゴンの白ワインの選び方
味わいで選ぶ
発酵によりブドウの糖分がアルコールに変わりますが、その程度によって甘味・辛口が決まります。
辛口はクリーンな酸と繊細で複雑な風味
甘味の少ない白ワインを総じて辛口と表現します。
キリッと…すっきりしたフレッシュな味わいで、幅広くお料理とのマリアージュを愉しめます。
カリフォルニア州と比べて気温が低いので、全体的にクリーンな酸と繊細で複雑な風味が特徴の辛口ワインに仕上がります。
甘口はまろやか
甘口の白ワインは、酸味がおだやかでまろやかな味わいが特徴です。デザートとして愉しむ事も出来ます。
完熟な白桃やハニーのニュアンスが出やすく、とろりとした粘性でまろやかな甘さの中にほんのりと苦味を感じるタイプに仕上がります。
日本で入手出来るオレゴン州の甘口は非常に限られています。
品種で選ぶ
ピノグリ
オレゴン州ではピノノワールの次に多く栽培されています。
豊かな果実味と落ち着いた特徴のブドウで、飲みごたえのある白ワインになります。
オレゴンのピノグリは何と言っても華やかな香りが特徴です。
レモンなどの柑橘系とバナナを思わせるようなほのかに甘い果実味とが共演し、穏やかな酸味ともバランスが良い辛口に仕上がります。
シャルドネ
世界中で栽培されているシャルドネは、土地や気候、醸造方法によって味わいが変わってきます。
オレゴン州のシャルドネは、カリフォルニア州のと比較してアルコール度数は若干低め、レモン、青リンゴ、パイナップルなどすっきり爽やかな果実香が特徴です。日照量と昼夜の寒暖差、また土壌にもよりますがミネラル感が前面に出るワインを造る生産者も比較的多めです。
リースリング
非常に耐寒性が強く、冷涼な地域で栽培される品種で、甘口から辛口まで造られています。
オレゴン州のリースリングは、辛くからやや甘口までが主体ですが、中には収穫をわざと遅らせて糖分を凝縮させた甘口も造られています。
辛口は歯切れのよい酸味に溌剌とした果実味が特徴として出やすいです。
甘口はまろやかな酸味でアップルパイを思わせるような完熟した果実味が特徴として出やすいです。
価格で選ぶ
オレゴン州では、小規模なワイナリーが中心でブドウ栽培から醸造まで全て行う生産者が多いです。
ワイン法は全米で最も厳しく、カリフォルニア州に比べて湿度が高くオーガニック栽培が難しい地域でありながら、オーガニック認定を受けている生産者が多いのも特徴です。
その為、価格帯としてもやや高めになります。
2,000円未満では、日本で入手出来るアイテムは限られますがそれでも価格帯に対して質のよいワインを購入出来ます。
2,000円から5,000円でバラエティー豊かなアイテムを選ぶことが出来ます。
お友達とのワイン会に持参したり、自分へのささやかなご褒美として購入する際にはちょうどよい金額ですね。
中には1万円を超える素晴らしいワインもあり、価格以上のクオリティーを望めるのは確かです。
ソムリエ厳選!オレゴンのおすすめ白ワイン10選
それでは、オレゴン州白ワインのオススメをさっそくランキング形式でご紹介いたします。
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デイリーワインにおすすめ!予算3,000ベスト5
5位
9種類のブドウから造られるアロマに溢れた魅惑の白ワイン。アルコール分を低く抑えてソフトでまろやかな甘味を伴ったフルーティーさとフレッシュさを活かした仕上がりに!
タンドリーチキンやスパイシーアヒピキなどとの相性抜群です。コストパフォーマンスに優れたワインを探している方に是非オススメします。
4位
1978年医師であるオーナーが創立したワイナリー。醸造家のドミンゴ氏はラトゥールでの経験もありテロワールに忠実な自然派ワインを創り出しています。溌剌としたミネラリー感が特徴のシャルドネでもちろんオーガニック認定を受けています。
りんごやパイナップル、はっさくなどの果実香に心地よいオークの香りも加わり、酸とのバランスも良好です。シンプルにグリルした甲殻類やレモンバターソースなどのパスタに合わせてみてください!
3位
初代オーナーはアメリカで初めてピノグリに栽培行ったディビッド レッド氏!
ワインは全て自生酵母で自然発酵、人的介入を極力避けた自然な造りに徹しています。オーガニックワインにこだわっている方には是非オススメです。
よく熟した洋梨やアプリコット、白いバラのニュアンスも感じられミネラリーでフレッシュな酸が心地よい仕上がりです。
2位
オレゴン州一帯にまたがる32ものヴィンヤーズからディジョンクローンのブドウを使用して
マロラクティック発酵も樽熟成もせずに造られる辛口ワイン!
メロンや青リンゴ、ライムの葉の香りが特徴的で、レモングラスのニュアンスも加わり溌剌とした柑橘系の果実味と湿った石のようなミネラル感にフレッシュな酸が加わったバランスに良い仕上がりです。
1位
オレゴンでいち早くビオディナミを始めたブランドです。「神の雫」にも登場したワインで注目を集めています。培養酵母使用!100%ステンレスタンク熟成です。
グレープフルーツや青リンゴの果実香に、アプリコットの皮や白桃、よく熟した洋梨の味わいは口の中で爆発します。溌剌な酸にほのかに感じる甘さはワイン初心者でも飲みやすいタイプに仕上がっています。
プレゼントや特別な日におすすめ!3,000円以上ベスト5
5位
オレゴンで最も尊敬されている生産者ケン ライト氏は一切の妥協を許さない一流の造り手です。標高が高く昼夜の寒暖差は激しいベストな場所に畑を持ち、凝縮感に満ちたブドウだけを収穫してワインを造ります。
メロン、グレープフルーツ、バタースコッチのような爽やかな香りが広がり、しっかりとしたミネラルに酸とのバランスもパーフェクトです。
4位
ブルゴーニュの言わずと知れた素晴らしい造り手のひとりジョセフ・ドルーアンが1988年オレゴン州に設立したドメーヌです。
シャルドネの特性とオレゴンのテロワールを表現する為、新樽比率を25%に抑えたシャブリとムルソーを融合したスタイルです。
アーモンドやハニーを思わせる味わいがオレゴンらしさを反映した優美で上品な味わい、長い余韻はさすがです。お友達と集まってブルゴーニュと併せて「ブラインドテイスティング」をするととても楽しいのではないでしょうか。
3位
オーガニック農法で最先端の醸造技術を誇る世界レベルの生産者で、お料理に合うワイン造りを目標にしています。実際、ワイナリー内にはレストランも併設されています。
パイナップルや洋梨、マンダリンオレンジなどの華やかな香りにオレンジやはちみつをも思わせる味わいが特徴で、心地よい酸とのバランスも素晴らしいエレガントなピノグリです。
さっぱり系に調理したポークやチキンに幅広く合わせやすく、カニクリームコロッケやアクアパッツァにもオススメです。
2位
エルク・コーヴ ヴィンヤーズ ウルティマ
オレゴンで最古のワイナリーの一つエルク コーヴ は1974年創業!ハンド・クラフト少量生産の高品質ワイン造りを全て自家畑でまかなっています。
ウルティマ は、エルク コーヴが “二年に一度” のみ限定生産するアイス製法ワインです。
従来は品種別に造っていましたが2004年よりホワイトブレンド・アイスとして、一種類のみの生産に切り替えました。
白桃、アプリコット、蜂蜜などの魅惑のアロマに溢れ、半端なく凝縮した果実味に酸のコントラストが調和、気品ある甘さで余韻が長いのも特徴です。年産は僅か500ケース未満。
※アイスワイン製法ですが、厳密にはアイスワインと名乗れないのでエチケットにも表記がありません。
(カナダ、ドイツ、オーストリア産のみと規定があります。)
1位
ドメーヌ・セリーヌ クール・ブラン
オレゴン州といえばピノノワール!何とこちらの白ワインはピノノワール100%なんです。
収穫は手摘み、白桃やメロン、ジャスミン、グランマニエの香りがゴージャスに広がり
ミネラリーで爽快な酸を備えた究極の白ワイン、長い余韻が秀逸なワインを物語ります。
ユニークで珍しいワインを探している方にはぜひオススメです。
まとめ
気になるワイン、何本見つかりましたでしょうか?
オレゴン州の白ワイン、実はとても奥が深く総じて質が高いワインの宝庫でもあります。
そしてバラエティー豊かな白ワインの生産地でもあります。
ランキングを参考に、お気に入りのワインを探してみてくださいね!
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