「ボルドーのメドックや右岸などが好き、でも購入してすぐでも楽しめるアイテムは?」
「ローヌのシラーが好きだけど、手頃で似たワインを探している!」
そう思っている方にはワシントン州の赤ワインがオススメです。
この記事では、ワシントン州赤ワインの魅力とソムリエセレクトのオススメワインをご紹介いたします。
さらにはワインの特徴などについても紹介しているので、ぜひワイン選びの参考にしてください。
目次
ワシントンとワイン
ワシントン州は、アメリカ合衆国西海岸にある最北部の州です。
気候は、まず年間雨量が200mm と他の生産地と比較しても非常に少なく、ほとんど地域で灌漑が必要なほど。
晴れの日が圧倒的に多く、年間で見ても300日は晴天です。
夏場はカリフォルニアと同じ位気温が上がり、ブドウの生育期間中はカリフォルニアよりも2時間ほど日照時間が長いです。
日中は気温が高くても夜間は急激に気温が下がります。
恵まれたテロワールを活かして、次々にワールドクラスのワインを造り出しているワシントン州は、世界のワイン評論家たちからも常に注目を集めています。
ワシントンがワイン作りに適している理由
ワシントン州は、ワイン用ブドウの栽培に理想的な環境を備えています。
豊富な日照量と昼夜の寒暖差、水はけの良い土壌、そして制御しやすい降水量が特徴です。
これらの要因が組み合わさることで、高品質のブドウを安定的に生産することができ、ワシントン州のワイン産業の発展に大きく貢献しているのです。
日照量が豊富な気候
ワシントン州は、ワイン用ブドウの栽培に最適な日照条件に恵まれています。
年間を通じて日照量が豊富で、特に生育期である春から秋にかけては長時間の日照を享受できるのです。
この豊かな日光は、ブドウの糖度を高め、果実の成熟を促進。
また、ワシントン州は昼夜の寒暖差が大きいことでも知られています。
日中の温かな気温と夜間の冷涼な気温の差は、ブドウの酸味を保ち、豊かな風味を与えます。
このバランスの取れた気候条件により、ワシントン州ではフルボディでありながら、爽やかな酸味を持つ高品質のワインを生産することができるのです。
水はけの良い土壌
ワシントン州の土壌は、ワイン用ブドウの栽培に理想的な特性を備えています。
州内の主要なワイン産地は、水はけの良い砂や砂利、火山灰などの土壌で構成されています。
これらの土壌は、過剰な水分を素早く排出し、ブドウの根に適度な水分と酸素を供給。
また、ワシントン州の土壌はミネラル分が豊富なことでも知られています。
豊かなミネラルは、ブドウの根の成長を促進し、果実に複雑な風味をもたらします。
さらに、水はけの良い土壌は、ブドウ樹の病気や害虫のリスクを低減。
これらの土壌特性が相まって、ワシントン州ではバランスの取れた健康的なブドウを育てることができるのです。
コントロールしやすい降水量
ワシントン州は、ワイン用ブドウの栽培に適した降水量のコントロールが可能な環境にあります。
州内の主要なワイン産地は、カスケード山脈の雨陰に位置しているため、年間降水量が比較的少なく、乾燥した気候が特徴です。
この低い降水量は、灌漑システムを用いることで最適にコントロールすることができます。
ブドウ栽培者は、ブドウの生育段階に合わせて的確に水を供給することで、果実の品質を高めることができるのです。
また、降水量が少ないことで、ブドウの病気や害虫のリスクも低減されます。
これらの利点により、ワシントン州ではブドウの品質と収量を安定的に維持することが可能となっています。
ワシントンワインとオレゴンワインの違い
ワシントンワインとオレゴンワインは、どちらも米国北西部で生産される高品質のワインですが、いくつかの重要な違いがあります。
特徴 | ワシントンワイン | オレゴンワイン |
---|---|---|
気候 | 昼夜の寒暖差が大きく、日照量が豊富 | 冷涼で、北部は雨が多く南部は日照量が多い |
主な品種 | カベルネ・ソーヴィニヨン メルロ シャルドネ リースリング | ピノ・ノワール ピノ・グリ シャルドネ |
スタイル | フルボディでパワフルなワインが多い | エレガントで繊細なワインが多い |
土壌 | 水はけの良い砂や砂利、火山灰の土壌 | 火山性土壌、特にジョリー・ホーリー土壌が有名 |
規模 | 米国第2位のワイン生産州 | 規模は小さいが、高品質のブティックワイナリーが多い |
これらの違いは主にワシントンとオレゴンの気候条件と地理的特性によるものですが、両州ともに独自の特徴を生かした高品質のワインを生産しています。
ワシントンの赤ワインの特徴
ワシントン州の赤ワインは、カリフォルニアの秀逸なワインとボルドーのグランヴァン両方の特質を持つと言われています。
★カリフォルニアの赤ワインの特徴としては充分に熟した凝縮した果実味
★ボルドー グランヴァンの特徴としては濃密なボディの気品ある味わいとフレッシュな酸
この両方を特質として持つワシントン州の赤ワインは、目覚ましい発展続け、人気も年々上昇しています。
ワシントンの赤ワインはこんな方にオススメ!
ワシントン州では、ボルドータイプの高品質なワインが多く造られています。
プリムールなどで購入したリリースしたばかりのボルドーグランヴァンを直ぐに飲もうとしても、タンニンが突出し過ぎて苦味や酸味、アルコールが強調され、香りも閉じており、美味しいとは言えません。
一般的にある程度熟成が必要なワインを飲み頃よりもはるかに前に開けても、愉しむことは難しいのです。このようなワインをソムリエは「まだ硬くて飲めない」と表現します。
ワシントンの赤ワインは購入からすぐ愉しめる!
ワシントン州のボルドーブレンドなら購入してすぐでも愉しむことが出来るアイテムが多いです。
それはワシントン州の恵まれた日照量により、良く熟した果実味に、夜間は急激に温度が下がることにより、ナチュラルでフレッシュな酸を保つ事が出来るからです。
もちろん、少し寝かせて熟成による変化を愉しむ事も可能です。
もし、ボルドータイプのワインが好きで、なるべくリーズナブルで色々試したいと思っているなら、是非ワシントン州のブレンドワインをオススメしたいです。
ワシントンの赤ワインの選び方
品種で選ぶ
カベルネソーヴィニヨン
ワシントン州ではAVAレッドマウンテンがカベルネソーヴィニヨンの聖地と言われています。
ナチュラルな酸を保ちながら果実味豊かで複雑味があり、滑らかなタンニンにパワフルな骨格のワインになる傾向があります。
ニューワールドの中でもワシントン州のカベルネ・ソーヴィニヨンは一番ボルドーに近い味わいと、評価が高いです。
メルロー
カベルネソーヴィニヨンよりもタンニンが少なくエレガント、柔らかく上品な品種です。
ワシントン州では昼夜の寒暖差から適度な酸味を保ち濃い果実味にほのかな甘さも感じワインになる傾向があります。
シラー
パワフルなワインに仕上がり、さらにポリフェノールが多く含まれているとして人気の品種です。
ワシントン州の豊富な日照量はシラーの栽培に適しており、ブルーベリー、ブラックベリー、タバコなどのアロマにスパイシーさも感じられます。
アルコールのボリューム感が出やすいです。
価格帯で選ぶ
ワシントン州の赤ワインは、2千円前後から上は数万円のものまで価格も幅も広くあります。
3千円から6千円の間でかなり多くのアイテムから選ぶことが可能です。
ワシントン州で一番高価なアイテムは
クィルシーダ クリーク カベルネソーヴィニヨン 税込: 35,000円程度 ( ヴィンテージによっても異なります。)
大きなお祝いや記念日に是非飲んでみたいですね。
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ワシントンのおすすめ赤ワイン10選
来客用やデイリーワインに!予算3,000円
5位
ストーンキャップの”エステート・グロウン” カベルネソーヴィニヨンは、コロンビアヴァレーで栽培された高品質なブドウを使用。
手摘みで収穫されたブドウを使用し、熟成にはフレンチオークとアメリカンオークの新樽を組み合わせ、ノンフィルターで瓶詰めされています。
このワインは、丁寧に作り上げられたフルボディの赤ワインとして知られています。
ストーンキャップの”エステート・グロウン” カベルネソーヴィニヨンは、ブラックチェリーやカシス、ダークチョコレートの豊かなアロマが広がる1本。
4位
素晴らしいワインを素晴らしい価格でお届けする事を目的としたワイナリーで、消費者が手に取りやすいよう斬新なデザインのエチケットで目立たせています。
ラズベリージャムやヴァニラ、ブラックペッパーの香りにオークのニュアンスが続き、しっかりとしたタンニンで飲みごたえのあるリッチな仕上がりです。
ワシントン州らしい果実の凝縮感が半端ないフルボディ、もちろんステーキに合わせてお愉しみください!
3位
シャトー・サンミッシェルのカベルネソーヴィニヨン コロンビアヴァレーは、アメリカのワシントン州で高い評価を受けているワイン。
厳選されたブドウを使用し、手摘みで収穫され、フレンチオークの樽で熟成させ、フィルター処理を最小限に抑え、自然な風味を大切にしています。
このワインはブラックベリーやプラムの濃厚な果実味に加え、バニラやスパイス、ほのかなミントのニュアンスが感じられます。
2位
「アメリカで一番コスパのよいワインを造る」とのシンプルなコンセプトのもとで造られたワイン!
ブドウは全て手摘み、天然酵母で発酵、フレンチオークでの熟成を行っています。
カシスやブルベリーのほんわか甘さを含む果実香に、檜やスミレニュアンスも加わり複雑味もあり風味豊かです。
果実、酸、タンニンのバランスが良好、余韻はとても長く骨格のしっかりした仕上がりです。
1位
シラーを最も得意とするワイナリー、ヴィンテージによってローヌ同様シラーに補助的にヴィオニエを混醸しています。
ブラックチェリー、スミレ、ラベンダー、ビーフジャーキー、燻製香など複雑な香りが交差し、口の中で赤・黒ベリーの果実味が爆発します。
しっかりとした酸に濃厚なタンニンと複雑さとが幾層にも重なり長い余韻が心地よい素晴らしい仕上がりです。
リブアイやトマホークステーキ、プルコギ、豚の角煮や四川麻婆豆腐などとマリアージュを愉しめます!
プレゼント用や憧れの一品まで!3,000円以上
5位
ヘスティアセラーズ レッド
ヘスティアセラーズは小さなプライベートワイナリーで、丁寧に手作業でワイン造りを行っています。
造られるワインは非常に個性豊かでコクがあり、長熟も望めるバランスの取れた素晴らしい仕上がりです。
プラム、ラズベリー、ブラックベリー、ヴァニラ、アニスなどの香りが次々に現れ、重厚な果実味にスムーズなタンニン、エレガントで長い余韻はボルドー右岸のグランヴァンを思わせます。
アメリカでも日本でもなかなか入手出来ないワインなので、希少価値のあるワインを探しているなら、是非購入してみてください。
若い内から愉しめますし、少し寝かせて熟成待つのも良いかもしれません。
4位
黒系果実の香りに、カカオやスパイス、モカ、シナモンなどが合わり複雑な香りで、口に含むとブラックベリーの凝縮されたジューシーな味わいが広がります。
洗練されたタンニンと細やかな酸とのバランスも良好、ブラインドでならボルドーと間違う位素晴らしい1本です。
こちらは2019年にANA国際線ファーストクラスでサーブされています。
炭火で焼いたテンダーロインやリブアイなど厚みがあるステーキと合わせたいですね!
3位
ワインスペクテイター、ワインアドヴォケイト、ワイン&スピリッツ等大手有力各誌において極めて高く評価されているシラーです。
「できるだけ手を加えることなく畑の個性をそのまま表現したい」と自然酵母による自発的な発酵、無清澄、無濾過にこだわりを持っています。
カシス、グリーンオリーブ、獣臭などにスパイシーな香りも加わりシラーらしい複雑さと口に広がる果実の濃縮感は、類い稀にみる妖艶なシラーです
「全米no.1 幻のシラー」と称されるのも納得です。
「まだ、美味しいシラーに出会ったことがない」という方に是非とも一度飲んでみてください。
2位
シャトーサンミッシェルとイタリアアンティノリがタッグを組んでワシントン州の「オーパス・ワン」目指して手掛けたのが、このコル ソラーレになります。
実際、既に各誌で「次のオーパス・ワン」と称されています。樽熟成はなんと21か月!
カシスリキュールのような香りに、ブラックベリー系の凝縮した味わいは非常にエレガントでシルクのような口当たりです。
上品な酸に力強いタンニンと凄まじく長い余韻は正にバランスもパーフェクト、お見事としか言いようのない素晴らしい仕上がりです。
1位
デリールセラーズはアメリカ国内でも入手困難です。
厳選したブドウを手摘みで収穫、熟成はフランスの新樽100%、ノンフィルターで瓶詰めされています。
ブラックチェリー、カシス、ラズベリー、ココアパウダーにスパイスや杉の木など次々と複雑みのある香りが押し寄せてきます。
赤系ベリーの豊富な果実味と心地よいオークのニュアンス、パワフルなタンニンとのバランスも素晴らしい仕上がりです。
ロバート パーカー 氏に「ワシントン州のラフィット・ ロートシルト」と言わしめたワイナリーのプレミアムワイン、価格はラフィットの10分の1です!
ラフィットファンの方に是非味わって欲しいと思います。
まとめ
ワシントン州の赤ワインは、魅力的なアイテムばかりですよね。
コストパフォーマンスに優れたワインも多いので、ランキングを参考に是非色々飲んでみてくださいね。
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