「ブルゴーニュで高級なワインは？」
「赤ワインでおすすめはどれ？」
ブルゴーニュといえば、ロマネ・コンティをはじめ高級ワインの銘醸地です。
ただ、ブルゴーニュの赤ワインについて詳しく知らない人も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、ブルゴーニュのおすすめ赤ワインを手頃なものから高級なものまでご紹介します。
さらには、ブルゴーニュのワインの特徴や選び方も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
この記事を最後まで読むことで、ブルゴーニュの赤ワインでお気に入りの1本を見つけることができます。
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ソムリエ/年間受講者数日本一を誇るカリスマワインスクール講師 21歳でソムリエ資格を取得。南フランスにある一つ星レストラン「Keisuke Matsushima」にて研鑽を積み、帰国後は南青山「L’AS」を経て、株式会社WINE TRAILを創業。ワインのサブスク「HOME WiNE」を手掛ける。YouTubeチャンネル「ソムリエ佐々木」を運営。第9回全日本最優秀ソムリエコンクールファイナリスト。
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ブルゴーニュの赤ワインの特徴
ブルゴーニュ地方はボルドー地方と並んでワインの世界的な銘醸地であり、ロマネコンティをはじめ優れた高級ワインの宝庫です。
単一品種のワイン
ボルドーでは数種類のブドウをブレンドするのに対して、ブルゴーニュでは例外を除いて単一品種です。
ブドウの作柄による影響が大きく、たとえ同じ造り手のグランクリュ畑であっても、毎年まったく同じ味わいのワインが出来るわけではありません。
ブルゴーニュはテロワールや造り手の個性が最も秀でる産地です。
生産地区
ブルゴーニュの赤ワインの有名な生産地区として挙げられるのが、コート・ド・ニュイ、コート・ド・ボーヌ、ボジョレーです。
特に、コート・ド・ニュイとコート・ド・ボーヌは合わせて、「コート・ドール（黄金の丘）」と呼ばれ、ブルゴーニュの最高格付けである特急畑のグランクリュも多い、ブルゴーニュ屈指の銘醸地です。
格付けは畑ごと
ブルゴーニュはブドウ畑が重要視されており「畑」によって格付けされています。
・グラン・クリュ (特級畑) 表記は「畑名」（例：ミュジニー ・ボンヌマール・ロマネコンティ）
・プルミエ・クリュ (第1級畑) 表記は「村名+１er Cru/Premier Cru＋畑名」 （例：シャンボールミュジニー 1er cru レ ザムルーズ）
・コミュナル (村名ワイン) 表記は「村名」（例：シャンボールミュジニー）
・レジョナル (地方名) 表記は「ブルゴーニュ」
ブルゴーニュの赤ワインはボジョレー地区以外はピノ・ノワール単一品種なので、テロワールの個性がワインの味わいに大きく影響しています。
格が上になる程生産量が少なく、希少価値も品質も高く個性も強くなります。
上記の4つを覚える事でワインのおおよその品質を知ることが出来て、購入の際の手助けになります。
※ボジョレー地区には独自の格付けがあるので上記には当てはまりません。
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ブルゴーニュの赤ワインは産地で選ぶ
ブルゴーニュの赤ワインは使われる品種が決まっており、単一品種で造られるため、テノワールがワインの違いを大きく左右します。
ブルゴーニュのワインを選ぶ際は産地（村）の違いを理解しておくことが非常に重要になります。
コート・ド・ニュイ
ブルゴーニュの中でも最も偉大なワインを多く生み出す、世界に誇るワイン銘醸地です。
ブドウ畑は標高200〜400m、傾斜を持つ丘にあるため水はけがよく、東または南東向きであるので豊富な日照量を得られるなどテロワールに恵まれています。
フィサン村（Fixin）
隣のジュヴレ・シャンベルタン村と共通点がありエレガントさもありながらタンニンのしっかりした力強いタイプのワインです。
他の長期熟成ワインよりも比較的早くから楽しめるアイテムが多く、価格帯もどちらかと言うとリーズナブルです。
ジュブレ・シャンベルタン村（Gevrey-Chambertin）
石灰岩に粘土や酸化鉄を多く含む土壌が特徴のこの村からは、程よい酸とミネラル感、豊かなタンニンの力強い長期熟成型ワインが造られます。
そのため若いうちは酸や渋みが強く、熟成するにつれてまろやかで上品な口当たりに変化していきます。
黒い果実やスパイス、土の香りが出やすく、村名ワインは5年程度、素晴らしいヴィンテージのグランクリュなら25年程の熟成を望めます。
グランクリュ のシャンベルタンは、特にパワフルで男性的なワインで、「ブルゴーニュの王」とも呼ばれ、ナポレオンにも愛されたワインとして有名です。
モレ・サン・ドニ村（Morey-Saint-Denis ）
非常に素晴らしいワイン産地として徐々に人気が上がり、今ではコート・ド・ニュイで最も注目される村となりました。
造られるワインは、レッドベリー系のアロマに濃厚な果実味とミネラルのニュアンスが感じられます。柔らかで上品な口当たりで、造り手にもよりますが、しなやかさのあるワインに仕上がります。
シャンボールミュジニー村（Chambolle-musigny）
他の村と比べて粘土質の少ない土壌ゆえ、ブドウの色付きが浅くなる事で、エレガントで繊細、穏やかな酸とまろやかなタンニンのワインに仕上がります。コート・ド・ニュイでは一番女性的なワインです。
骨格がしっかりしているので長期熟成にも耐え、素晴らしい変化が望めます。
ヴォーヌロマネ村（Vosne Romanée）
ヴォーヌ・ロマネ村はピノ・ノワールの栽培に最適な日照量・気温・土壌など全てを兼ね備えているとして世界的に有名です。
村全体が東南向きの斜面ゆえ豊富な日照量に恵まれ、完熟したブドウから飲みごたえあるワインが造られます。
また、パワフルなワインができる粘土質と、エレガントなワインができる石灰質が絶妙に混ざり合った土壌が村全体に広がっています。
そのため力強さとエレガントさ、溢れんばかりの果実味に豊かなタンニンとビロードのような舌触りが魅力の、大変素晴らしい官能的なワインを造り出します。
グランクリュ のロマネ・コンティはとても有名です。
コート・ド・ボーヌ
コート・ド・ボーヌの赤ワインは、レッドベリー系のチャーミングなアロマが特徴的。
コート・ド・ニュイよりもボディが軽く、繊細で比較的熟成ペースが早いです。
アロース・コルトン村（Aloxe-Corton）
豊満かつパワフルなボディで、ボーヌのなかでは力強い味わいのワインです。タンニンも豊富で3〜15年程の熟成によって飲み頃を迎える長期熟成型です。
ブルーベリーやカシス、いちごの香りが出やすく、熟成が進むにつれてスミレやジャスミン、シナモン、トリュフなどの香りに変化していきます。コクと複雑さは増すものの、チャーミングな果実味が残り、たくましさを感じるワインです。
ヴォルネイ村（Volnay）
ヴォルネイ村のワインは、コート・ド・ボーヌの中では比較的若くても楽しめるところが魅力です。村名ワインであれば5年ほどで飲み頃を迎えます。
非常に上品な仕上がりでブルゴーニュの中でも特に女性的です。若いうちはスミレやチェリーなどのアロマが特徴で、ふくよかで繊細な味わいです。
熟成によりスモモのコンポートやスパイシーな香りに変化し凝縮感と複雑みが増します。
ポマール村（Pommard）
ポマール村の土壌は鉄分を多く含んだ粘土質で、これがワインに豊富なタンニンと重圧さを与えています。
ワインは華やかな香りとリッチな果実味、しっかりとしたタンニンを持ち長期熟成に耐える男性的なタイプに仕上がります。ボーヌのチャーミングさが薄い、はっきりした骨格で力強さが魅力です。
ボジョレー
ボジョレー地区はブルゴーニュ地方の一番南に位置する比較的広い地域です。ごく少量の白ワインも生産されていますが、ほとんどが赤ワインです。
全体的に早飲みでブルゴーニュの中でも低価格なワインの産地です。使用される品種はガメイです。
イチゴジャムのようなチャーミングな香りに、とてもフルーティでライトな飲み口の軽やかなタイプに仕上がります。
ブルゴーニュのおすすめ赤ワイン15選
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5位 ブルゴーニュ パストゥグラン ダニエルリオン
パストゥグランは、ピノノワールとガメイのブレンドが許されているブルゴーニュ地方では非常にレアなワインです。
規定ではピノノワールを1/3以上使用する事になっています。
1955年設立の非常に高い評価を受け続けているドメーヌです。
バラの花やアメリカンチェリーのアロマに軽やかな口当たり、フレッシュでフルーティという言葉がぴったりな、カジュアルに楽しめる誘惑的なワインです。
4位 サンタ ムール クリストフ パカレ
自然派ワインの父、故マルセル ラピエール氏の甥が手がけるクリュボジョレー。
アメリカンチェリーやラズベリーのアロマに、果実味溢れるフルーティで繊細な味わいが特徴です。
サンタ ムールはフランス語で「聖なる愛」という意味です。
3位 アロース コルトン VV ヴァンサン ジラルダン
ブドウに特別なこだわりを持つ造り手で、収穫は丁寧にじっくり時間をかけた手摘み、選別を2回も行っています。
レッドベリー系果実のアロマが心地よく、パワフルな骨格にしっかりとしたタンニンでありながら口当たりが滑らかで上品な仕上がりです。
2位 メルキュレ ルージュ シャトー ミポン ドメーヌ トラミエ
ドメーヌトラミエはブルゴーニュの老舗中の老舗、コストパフォーマンスに優れたワインの造り手として有名です。
ミポンはメルキュレの中でも最良区間自社畑です。優しい果実味と程よい酸、タンニンとのバランスが良い、ブドウそのものの旨みを感じるエレガントなワインです。
1位 フィサン クレ ド シェーヌ フレデリック マニヤン
限りなくドメーヌに近いネゴシアンで、世界のワイン評論家から絶賛されている造り手です。
ブラックチェリーやカシスなどのフルーティなアロマに、口いっぱいに広がる凝縮した果実味と清らかなタンニン、豊かな酸を持つ男性的なワインです。
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5位 サヴィニー レ ボーヌ ルージュ ドメーヌ モンジャールミュニュレ
創業がなんと1620年、数々の銘醸畑を所有するドメーヌです。よく熟した濃厚なブドウを栽培するために、グリーンハーベストを行っています。
レッドベリー系の果実香、スミレやバラの花びらなどの華やかな香りに、いきいきとした果実味がフルーティで、味わいは力強くタンニンは控えめ、とても上品な仕上がりです。
4位 ポマール プルミエクリュ レ ジャロリエール ラ プスドール
除草剤、化学肥料を一切使用しない有機農法を行う造り手です。
ジャロリエールはヴォルネイに接したプルミエクリュ畑です。
エレガントな舌触りに繊細なタンニンが特徴で、熟成が早くフルーツコンポートのような果実味を感じるリッチな味わいです。
3位 ヴォーヌ ロマネ ドメーヌ アルヌー ラショー
ヴォーヌロマネ村で、1858年から続く歴史あるドメーヌです。
よく熟したカシスやブラックベリーなどのスパイシーな香りに、滑らかな舌触りとリッチでまろやかな味わいが特徴の上品なピノノワールです。
※2008年まではロベール アルヌーというドメーヌ名でした。
2位 ヴォルネイ ドメーヌ デュ シャソルネイ
シャソルネイは、フィリップパカレと並んで高い評価を受けるフレデリック コサール氏が手がけています。ビオロジック農法で酸化防止剤不使用の自然派ワインです。
ラズベリーやアメリカンチェリーの香りに、梅ジャム、スパイス、トリュフのニュアンスも感じられ、口の中で果実味が爆発します。
丸みがありシルクのようにエレガントなタンニンに、後からほろ苦さも感じ、滑らかで余韻も長い妖艶なワインです。
1位 モレ サン ドニ ルージュ ドメーヌ デュジャック
モレ サン ドニ最高峰の造り手です。
いちじく、ブルーベリー、ブラックベリーの果実香に、口当たりは非常に柔らかく、甘酸っぱいニュアンスも感じられます。
滑らかなタンニンで長い余韻が素晴らしい仕上がりです。村名ワインでも長期熟成に耐えうる非常に豪壮でコストパフォーマンスに優れた1本です。
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5位 シャンボール ミュジニー 1er レ ゾー ドワ ロベール グロフィエ
世界最高峰のトップドメーヌの一つ、畑は全て有機栽培で果実本来の味わいを大切にしたワイン造りを行っています。レゾードワは1級畑でレザムルーズに隣接しています。
いちごやフランボワーズ、スミレのような香りにストレートな赤系ベリーの果実味が感じられ、繊細でシルクのような口当たりが印象的、シャンボールミュジニーらしいフェミニンな仕上がりです。
4位 クロ ド ヴージョ シャトー ド ラトゥール
1890年創業、老舗で名門の造り手で、グランクリュ クロ ド ヴージョの中で最大面積にして一番条件のよい畑を所有しています。
ブラックベリー、ラズベリー、さくらんぼ、紅茶など豊かなアロマが香り、口当たりは驚くほどエレガントで滑らかです。
甘い果実の味わいにチョコレートのニュアンスも感じ、深みと奥行きのある力強い味わいで、非常に長い余韻が素晴らしい古典的な仕上がりです。
3位 ジュブレ シャンベルタン ラヴォーサンジャック ドメーヌアルマンルソー
ジュブレシャンベルタン村の名門ドメーヌで、ブルゴーニュワインの品質向上に大きく貢献したとして讃えられている素晴らしい造り手です。
ラヴォーサンジャックはグランクリュ に匹敵する大変素晴らしい1級畑です。
フランボワーズなどベリー系果実のアロマにミントのニュアンスも加わり、ジューシーな果実味にミネラリーさも感じます。
豊富なタンニンがパワフルで男性的な、大変偉大なワインです。もちろん長期熟成に耐えるポテンシャルです。
2位 コント・ジョルジュ・ド・ヴォギュエ ミュジニー VV
シャンボール ミュジニーで最も尊敬を集める素晴らしいドメーヌのグランクリュ ！
VVで樹齢40年以上のブドウから生まれる至福のワインは、いちごやラズベリー、さくらんぼ、ブラックチェリーやブルーベリーなど可憐な香りが交差します。
果実の凝縮感と滑らかな口当たり、長く続く余韻は圧巻で、エレガンスを極めた赤ワインは、ぜひ長期熟成させたのちに楽しんでほしい1本です。
1位 ヴォーヌロマネ クロ パラントー アンリジャイエ
ワインの神様として讃えられる伝説の醸造家、故アンリ ジャイエ氏のワインです。
1級畑から造られる幻とも言われる傑作品です。
いちごやラズベリーの強いアロマに強烈な果実味と甘いニュアンスも感じる深い味わいがとにかくリッチ、きめ細やかでビロードのようなタンニンが秀逸なワインを物語ります。
どこまでも果てしなく続く勢いの長い余韻が素晴らしい、宝石のようなワインに仕上がっています。
ブルゴーニュの赤ワインまとめ
ブルゴーニュの赤ワインを15本、ご紹介しました。使われる品種はピノ・ノワールの単一品種ですが、畑ごとの個性が違い、バラエティに富んだワインが楽しめます。
手軽なACものからグラン・クリュまで、いろいろなものを選べるのが面白いですね。
さらにワイナリーごとの違いも楽しめ、その奥深さは計り知れません。
ご紹介したランキングを参考に、お気に入りのブルゴーニュワインを見つけてみましょう！
フランスのもう一つのワイン銘醸地といえばボルドーです。ボルドーの赤ワインについても知りたい方はこちらをどうぞ。
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