「ボルドーの赤ワインでおすすめの銘柄は?」
「ボルドーのワインを飲みたいときはどうやって選べばいい?」
ワインの産地といえばフランス・ボルドーを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。
ボルドーワインの生産量のうち約90%は赤ワインです。
この記事では、そんなボルドーの赤ワインの基礎知識から選び方のコツ、おすすめのボルドー産の赤ワインをソムリエがご紹介します。
ぜひ、ワイン選びの参考にしてください。
ボルドーの赤ワインの選び方
ブドウの品種で選ぶ
ボルドーの赤ワインは複数のブドウ品種をブレンドして生産されます。
ここでは赤ワインに使われる主要ブドウ品種をご紹介します。最初の2品種だけ覚えておいても役立ちますよ。
ブドウ品種にはそれぞれの個性があります。その個性とブレンドされている比率を考えて選ぶと好みのワインが探しやすいです。
重厚感のあるワインならこれ!カベルネ・ソーヴィニヨン
カベルネ・ソーヴィニヨンは、世界中のワイン生産地で栽培されている人気のブドウ品種です。
果皮の色は濃く、大きめの種があります。
仕上がるワインの香りは、カシスやブラックベリーのような黒いイメージの果実と、杉や黒コショウなどパワフルな印象。
ボルドーではメインの黒ブドウ品種となりますが、主に左岸エリアでの栽培が盛んです。
タンニンと酸がしっかりとした、重厚感のある赤ワインに仕上がります。
>>【ワイン教養】カベルネ・ソーヴィニヨンを解説!品種特徴や豆知識、おすすめ銘柄などご紹介!
口当たりがよくまろやかな味わい!メルロー
メルローも多くのワイン生産国で栽培されている国際ブドウ品種です。
カベルネ・ソーヴィニヨンと比較すると香り、果実味、タンニン、酸ともに軽めに仕上がります。
口当たりは滑らかでワインを飲み始めた人にもおすすめしやすいブドウ品種です。
ボルドーではサンテミリオンやポムロールなどのある、右岸エリアがメルローの銘醸地とされています。
>>【ソムリエ監修】メルローの人気おすすめワイン25選を紹介!特徴も解説
エレガントな味わいならこれ!カベルネ・フラン
カベルネ・フランはカベルネ・ソーヴィニヨンの親であるブドウ品種です。
香りもテイストもカベルネ・ソーヴィニヨンよりも軽めで清涼感がある仕上がりになります。
ボルドーではカベルネ・ソーヴィニヨンとメルローに次いでブレンドに使用されることが多いです。
しかしカベルネ・フラン100%の赤ワインも造られており、その個性を楽しむことができます。
>>【ソムリエ監修】カベルネ・フランとは?品種特徴、おすすめ15銘柄も価格別にご紹介!
プティ・ヴェルド、マルベック
上記3品種以外に次いでブレンドに使用されるのは、プティ・ヴェルドとマルベックです。
プティ・ヴェルは黒コショウのようなスパイシーさをワインに与えます。
マルベックはアルゼンチン産のものが有名ですが、ボルドーでもブレンドに使用され、ワインに厚みを与えます。
>>【ソムリエ監修】マルベックとは?特徴からおすすめのワイン15選を紹介
ブレンドされているブドウ品種に注目してみよう
ボルドーのワインは複数のブドウ品種をブレンドしたものが一般的。
ボルドーの黒ブドウ品種を以下にまとめました。
ブドウ品種 | 香り | 味わい |
---|---|---|
カベルネ・ソーヴィニヨン | カシス・ブラックベリー・黒コショウ | 強い渋みと果実味 |
メルロー | プラム・ブルーベリー・チョコ | ふくよか |
カベルネ・フラン | ラズベリー・スミレの花 | 繊細で軽やか |
プティ・ヴェルド | スパイス・黒コショウ | 強い酸味と渋み |
マルベック | ブラックベリー・プラム | ふくよかな渋み |
使用されるブドウ品種はカベルネ・ソーヴィニヨンかメルローが主体で、その他の品種が補助品種として使われることが多いです。
しっかり目の重厚な赤ワインを好む方はカベルネ・ソーヴィニヨンの比率が高いものを、比較的軽めのワインを好む人はメルローの比率が高いものを選んでください。
味わいで選ぶ
産地が異なると土地の性格、適したブドウ品種、日当たりなどの条件が変わって、ワインのテイストも変わります。
この細かい産地名の場所と個性を保護するために法律に沿って定められたのが「AOC」です。
※AOC=アペラシオン・ドリジーヌ・コントロレ、仏語: Appellation d’Origine Contrôlée、原産地呼称制度の意
AOC名はワインのラベルに書かれているので注目してみましょう。【Appellation Bordeaux Controlee】のようにラベルに書かれています。
このAOC名を見ることで、どのような味わいのワインが生産されているのかを判別することができます。
軽めが好みならライトボディ
ライトボディのワインを好む方はボルドー(Bordeaux)とラベルに書かれたワインを探しましょう。
ボルドー地方の全体から収穫されたブドウを使用してワインを造ります。
広範囲から収穫されたブドウをブレンドするため、ライトボディからミディアムボディまでバランスよくまとめられており、楽しむことができます。
ミディアムボディ
もう少ししっかりとしたミディアムボディからフルボディのワインが好みの人は、メルローの比率が多い生産地のワインを選びましょう。
ほどよいボリューム感を持ちつつ、滑らかな渋みや華やかな風味を楽しむことができます。
ラベルに書かれている代表的な産地は次の通りです。
・カスティヨン・コート・ド・ボルドー
・フロンサック
・グラーヴ・ド・ヴェール
重めが好みならフルボディ
しっかり濃い目の赤ワインがお好みの人は、カベルネ・ソーヴィニヨンの比率が高い地域を選びましょう。
あるいはメルローやカベルネ・フランの比率が高くても、樽でしっかり熟成されているものを選ぶのがおすすめ。
ラベルに描かれている産地は次の通りです。
・ポイヤック
・サン・ジュリアン
・マルゴー
・ぺサック・レオニャン
・サン・テミリオン
・ポムロール
ボルドーの赤ワインおすすめ15選
ここからは、ボルドーの赤ワインのおすすめを予算別にご紹介します。
- ・高い
- ・飲み切るのが大変
- ・他と比較できない
という悩みがありますよね。
ホームワインは高級ワインが100mlで4本ずつ届くから、ワインの違いをわかりたい方にオススメ。本サイトの編集長ソムリエ佐々木が監修した学習コンテンツや、2023年にスタートしたソムリエによるコンシェルジュサービスも大人気。
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※販売数には限りがございますので、売り切れの際は何卒ご容赦ください。
デイリーワインに!予算2,000円
6位
ブラックベリーやプラムの印象があり、フルーティーでフレッシュな余韻があります。
パワフルなワインをお求めの人には物足らないかもしれませんが、バランスよくまとまっていますので、毎日の食卓に家族でほっこり飲みたいですね。
香り | プラム、ハーブ |
酸味 | ★★★★☆ |
ボディ | ★★★★☆ |
渋み | ★★★★☆ |
5位
ドメーヌ バロン ド ロートシルト(ラフィット) プライベート リザーヴ
メドック格付け1級のシャトーを有するドメーヌ・バロン・ド・ロートシルトの手掛けるプライスバリューたっぷりのボルドー赤ワインです。
シャトーで迷ったときは、有名シャトーの手掛けるワインを選ぶと間違いないありません。
ワイン初心者も通の人も納得の味なため、価格を見て本当にびっくりします。
ワインのストックがないと生きられないという方におすすめです。
香り | カシス、クローブ |
酸味 | ★★★★★ |
ボディ | ★★★★☆ |
渋み | ★★★★☆ |
4位
シャトー・オー・リニャック
メルローが多めのミディアムボディタイプです。
数多くの国際的なワインコンクールで金賞を受賞しています。
この価格帯ながら樽のニュアンスもあり、コストパフォーマンスも重視したいけど美味しさも譲れない方におすすめです。
香り | プラム、トースト |
酸味 | ★★★★☆ |
ボディ | ★★★★☆ |
渋み | ★★★★☆ |
3位
ドメーヌ バロン ド ロートシルト ボルドー レゼルブ スペシアル
1000〜1500円台に登場したプライベート リザーヴと同じくメドック1級シャトー、ドメーヌ バロン ド ロートシルトの手掛けるワインです。
カベルネ・ソーヴィニヨンの比率が高く、しっかりとした味が楽しめます。
とにかく重めのワインが飲みたい人におすすめです。
香り | カシス、スギ |
酸味 | ★★★★☆ |
ボディ | ★★★★☆ |
渋み | ★★★★☆ |
2位
世界的なワイン評論家ロバート・パーカーやジャンシス・ロビンソンも高い評価を出しているワイン通にはおなじみの一本です。
柔らかな果実の風味があり、ソフトな渋みと程よい酸味を感じることができます。
ワインの人気漫画「神の雫」にも取り上げられたことがあり、ワインの持ち寄り会やプレゼントにもいいですね。
香り | ブルーベリー、トースト |
酸味 | ★★★★★ |
ボディ | ★★★★★ |
渋み | ★★★★☆ |
1位
カルベ セレクション デ プリンス ボルドー
1818年に創業された歴史あるワイン商が自信をもってお届けする一本です。
ボルドーの赤ワインにどのような特徴があるのか知りたい人におすすめです。
こだわりのワインをお探しの方には物足らないかもしれませんが、安定した品質が楽しめます。間違いのないワインをお求めの人におすすめです。
香り | ダークチェリー、メントール |
酸味 | ★★★★★ |
ボディ | ★★★★★ |
渋み | ★★★★★ |
週末のちょっとしたご褒美に!2,000円~5,000円
6位
メルロー比率が高く、サンテ・ミリオン衛星地区と呼ばれるモンターニュ・サン・テミリオンで造られるワインです。
伝統的な製法をとりながら、温度管理は温度制御システムを使用し、滑らかな口あたり、かつしっかりとした造りのワインを生み出しています。
この滑らかさはバターを生かしたソースにピッタリです。グルメなあなたにおすすめします。
香り | プラム、スギ |
酸味 | ★★★★★ |
ボディ | ★★★★★ |
渋み | ★★★★☆ |
5位
ポイヤックはメドックの格付け1級にランクされたシャトー5つの内、3つが在る地域です。
つまりは銘醸のワインを生み出す土壌ということ。
ワイン好きなら、「ポイヤックのワインがこの価格で!」と反応せずにはいられない価格設定です。
香り | ブルーベリー、トースト |
酸味 | ★★★★☆ |
ボディ | ★★★★★ |
渋み | ★★★★★ |
4位
格付けに選出されていないながらも、メドックの格付けに匹敵するとの評価を受けているシャトー・ソシアンド・マレのセカンドラベル。
フルボディの飲みごたえがあるタイプです。
赤身のお肉に合わせたい気分になります!トンボの描かれたラベルが印象的ですね。
ワイン好きの方へのプレゼントにもおすすめです。
香り | ブラックカラント、シダーボックス |
酸味 | ★★★★★ |
ボディ | ★★★★☆ |
渋み | ★★★★☆ |
3位
メドックの格付け5級のシャトー・カマンサックのセカンドラベルです。
セカンドラベルとはそのシャトーが手掛ける看板銘柄の基準に満たない、樹齢の若い木から収穫されたブドウなどを原料に造られたワインです。
セカンドラベルなりの厳しい基準は設定されているので、シャトーのエッセンスが手ごろな価格で楽しめることができます。
格別なワインのエッセンスを味わいたい人におすすめですよ。
香り | カシス、クローブ |
酸味 | ★★★★★ |
ボディ | ★★★★★ |
渋み | ★★★★☆ |
2位
フレンチオーク樽で14ヶ月熟成(新樽50%)させたフルボディの赤ワインです。
メドックの格付け5級にランクされていますが、ペデスクローはポイヤックの名だたるシャトーに隣接してる場所にあることからその品質の高さがうかがえます。
主にベルギーに輸出されるので、見つけたらぜひ買っておきたい1本。
特別な日の1本や贈答品にもいいですね。
香り | ブラックベリー、ヴァニラ |
酸味 | ★★★★★ |
ボディ | ★★★★★ |
渋み | ★★★★★ |
1位
豊かな果実味と酸味、タンニンのバランスが良いフルボディのワインです。
このワイナリーの強みは飲みごろになってから出荷すること。
熟成されたボルドーのおいしさがこの価格で楽しめるのは魅力的です。
熟成された赤ワインがお好きな方におすすめです。
香り | クローブ、腐葉土 |
酸味 | ★★★★★ |
ボディ | ★★★★☆ |
渋み | ★★★★☆ |
大切な日にはこれ!予算5,000円以上
3位
フランスのファッションブランド、シャネルが買いとってから品質が向上したといわれる、メドック格付け2級にランクされた銘柄です。
その品質は1級シャトーにも匹敵するとも言われています。
おしゃれ好きの友達へのプレゼントにもいいですね。
香り | 完熟したカシス、クローブ |
酸味 | ★★★★★ |
ボディ | ★★★★★ |
渋み | ★★★★★ |
2位
このワイン、なんとメドック格付け1級のうちラフィット、ムートン、ラトゥールのいずれかの畑で収穫されたブドウを使用して造られたワインなんです!
どのシャトーで収穫されたのかは公表されていません。
ワイン好きの方への贈り物や、ワイン会への持ち寄りにおすすめです。
香り | ブラックチェリー、グラファイト |
酸味 | ★★★★★ |
ボディ | ★★★★★ |
渋み | ★★★★★ |
1位
またもやドメーヌ・バロン・ド・ロートシルトが手掛けるワインの登場です。
メルローが主体の滑らかな口当たりと穏やかな酸味が特徴のエレガントなワインです。
安定・安心の品質をお求めの方におすすめします。
香り | ブラックプラム、クローブ |
酸味 | ★★★★★ |
ボディ | ★★★★★ |
渋み | ★★★★☆ |
ボルドーワインの人気の理由
「ワインはボルドーにはじまり、ボルドーにおわる」という言葉があるほど、ボルドーのワインは重要視されてきました。
そんなボルドーワインが人気な理由を歴史から紐解いていきましょう。
発祥はローマ帝国時代
ボルドー地方でのワイン造りの歴史は、ローマ帝国時代まで遡ることができます。
ローマ軍がボルドーへと侵攻し、食糧確保のためブドウ栽培を積極的に行いました。
当時、ワイン生産に欠かせない3大条件は「土壌」「気候」「運搬のしやすさ」でしたが、ボルドーはこれを全て満たしていたのです。
ローマ軍の進軍をきっかけに、ボルドーでのワインの生産の素地が整っていくことになります。
イギリスへの輸出を機に産地として大きく発展
12世紀の半ばには、当時のボルドーを支配していた君主の娘と、イングランド王国の王・ヘンリー2世が結婚。
これをきっかけに、イギリスのロイヤルファミリーを中心にボルドーワインが広まることになります。
イギリスでは質の高いワインが求められ、その需要に応えるために、ボルドーではワインをすぐ船積みできるよう川岸に貯蔵庫や醸造所が整備されました。
他のワイン産地では、ワイン輸送の際の劣化・酸化に悩まされていたのですが、ボルドーはこの問題をいち早く解決したのです。
その結果、高品質ワインの大量生産・大量輸送を北欧やロシアの王室へ成功させ、ボルドーワインは確固たる地位を築いていきます。
5大シャトーの誕生で世界中からボルドーワインが認知される
1855年のパリ万博博覧会で、皇帝ナポレオン3世が高級ワインの産地メドックで生まれたボルドーワインに格付け(いわゆるメドック格付け)を行いました。
これにより選ばれたシャトーのワインは今日まで続く圧倒的なブランド力を持ち、ボルドーワインの代名詞にもなっています。
この1855年の格付けで、約1,000前後のシャトーの中から1級に選ばれたのが、シャトー・ラフィット・ロートシルト、シャトー・マルゴー、シャトー・ラトゥール、シャトーオー・ブリオンです。
のちにシャトー・ムートン・ロートシルトが例外的に格付け1級へと昇格を果たし、この5大シャトーがボルドーワインを象徴するシャトーとして今もなお君臨しています。
>>【ソムリエ執筆】五大シャトーとは?値段から当たり年まで徹底解説
ボルドーの赤ワインの特徴
ボルドーの赤ワインにはどのような特徴があるのでしょうか。
こちらでその特徴を解説していきます。
複数の品種をブレンド
ボルドー赤ワインの特徴は、複数のブドウ品種をアッサンブラージュ(ブレンド)してワインに仕上げていることです。
主体となるのはカベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、カベルネ・フランの3品種です。
右岸・左岸による違い
ボルドーの産地の特徴は、「左岸」と「右岸」で大きく分けられます。
右岸と左岸により、栽培されるブドウ品種が異なるのが特徴的です。
左岸は砂利質の土壌で、カベルネ・ソーヴィニヨン主体のワインが造られています。
砂利質の土壌は熱をため込みやすく、カベルネ・ソーヴィニヨンの栽培に適しています。
右岸は粘土質の土壌で、メルロー、カベルネ・フラン主体のワインがメインです。
粘土質の土壌は保温性が低く、保水性が高いことが特徴で、やわらかな風味を持つメルローに適した環境となっています。
当たり年がある
ワイン業界では「当たり年」という言葉が使われます。
ワインの原料はブドウという生の果実であり、ブドウの出来栄えはワインの品質に直接大きな影響を与えます。
さらに、ブドウの質はその年の天候に左右されるため、特に良好な天候の年に収穫されたブドウから製造されるワインを「当たり年」と呼ぶのです。
こちらでボルドーの当たり年と呼ばれている年代をご紹介します。
・1982
・1983
・1986
・1989
・1990
・1995
・2000
・2005
・2009
・2010
・2015
・2016
ボルドーワインの格付け
ボルドーワインを特徴づける点にいくつかの「格付け」が存在していることがあります。
こちらでその格付けについてご紹介していきます。
メドック地区の格付け
メドック地区はボルドー左岸エリアで、より海に近いボルドーのワイン産地です。
あの有名な5大シャトーはすべてこのメドックの格付けに選出されているため、ボルドー=メドックという印象を持つ方も少なくありません。
1855年のパリ万博に向けて制定されたこの格付けは、60のシャトーが5級~1級までの階級に格付けされています。
格付けの内容は1855年の制定からほとんど変更はなく、現在もワイン業界で大きな影響力を誇っています。
メドック地区はカベルネ・ソーヴィニヨンの銘醸地であるため、メドックの格付けワインの多くは重厚でパワフルなものです。
>>【ソムリエ監修】メドック地区のワインとは?産地の特徴や歴史を解説
サンテミリオン地区の格付け
サンテミリオンはボルドー右岸に位置するメルローの銘醸地。
格付けは1955年と、メドックの格付けのちょうど100年度に行われました。
サンテミリオンの格付けの最も大きな特徴は、約10年ごとに格付けの見直しが行われることです。
格付けの階級は上から順に「プルミエ・グラン・クリュ・クラッセA」「プルミエ・グラン・クリュ・クラッセB」「グラン・クリュ・クラッセ」。
メルローが主体のサンテミリオンの格付けワインは、力強くも優雅で繊細な赤ワインが多く生産されています。
>>サンテミリオンのおすすめワイン10選!格付けや特徴をソムリエが解説
グラーヴ地区の格付け
グラーヴ地区はメドック地区と同じく、ボルドー左岸エリアに位置する地区です。
1953年に最初の格付けが行われ、赤ワイン・白ワインの両方が格付けされています。
16のシャトーが選出されていますが、他の格付けのように階級は存在しません。
グラーヴの格付けは知名度が高くない分、掘り出し物のワインが多くあります。
>>【ソムリエ監修】グラーヴ地区のおすすめ赤ワイン15選!産地の特徴や選び方のコツも解説
ソーテルヌ・バルサック地区の格付け
ソーテルヌ・バルサックは「貴腐ワイン」で知られる甘口ワインの産地です。
1855年のメドック地区の格付けと同時に制定され、甘口ワインの中ではトップクラスの品質のワインが揃っています。
>>【ソムリエ監修】ソーテルヌのおすすめ白10選!産地の特徴や選び方のコツ、飲み方も解説!
ボルドーの赤ワインに合う料理
こちらでボルドーの赤ワインに合う料理をご紹介します。
フルボディな味わいにぴったりな品々をピックアップしましたので、ぜひ参考にしてください。
ステーキ肉
フルボディの赤ワインにはやはりステーキ肉は欠かせません。
ワインのタンニンが肉の脂と合わさることで、ワインの渋味はまろやかに、ステーキの脂身はさっぱりと感じられます。
肉の種類は牛肉はもちろん、ラム肉や鹿肉などのジビエもおすすめです。
渋味のしっかりしたフルボディの赤ワインにはジューシーな部位を、フルーティーなミディアムボディには赤身肉を合わせると良いでしょう。
ビーフシチュー
長期熟成の赤ワインに合わせたいのがビーフシチュー。
時間をかけて煮込んだコクのあるビーフシチューは、深みのある味わいの熟成赤ワインと最高の組み合わせです。
赤ワインを使ってシチューを煮込むことで、より味わいの相性が良くなります。
渋味と果実味のバランスがいい赤ワインには、ぜひビーフシチューを。
金目鯛の煮つけ
和食との組み合わせでは金目鯛の煮付けをおすすめします。
醤油と味醂を煮詰めた甘辛い味わいは、フルーティーな赤ワインとの相性がぴったりです。
ライトボディからミディアムボディまでの赤ワインとぜひ合わせてみてください。
しっかりと脂身のある金目鯛と、煮付けの甘い味わいがコクのある赤ワインとよく合います。
白カビチーズ
ボルドーワインとチーズを合わせるのならおすすめは白カビチーズです。
カマンベールやブリーなどの白カビチーズは、クリーミーでとろりと濃厚な食感が特徴。
赤ワインを合わせることで、チーズのほのかな甘味や渋味が引き出されます。
フレッシュな白カビチーズにはライトな赤ワインを、熟成感のあるものにはしっかりとしたボディの赤ワインを合わせると良いでしょう。
赤ワインならボルドーは外せない産地!
ボルドーワインと一口に言っても、使用されるブドウ品種、地域、シャトーの方針によって大きく味わいが異なります。
その中でも有名なシャトーが手掛けるワインは、品質も価格も安定して楽しむことができますよ。
この記事でご紹介したボルドー赤ワインの選び方のコツを参考に、お気に入りの一本を探してみてくださいね。
ボルドーの白ワイン白ワインが気になる方はこちらの記事もどうぞ。
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