最上級の白ワインと言えばコルトン・シャルルマーニュ!
今回は、そんなコルトン・シャルルマーニュについて、解説から、おすすめアイテム、当たり年までご紹介いたします。
目次
コルトン・シャルルマーニュとは
コルトン・シャルルマーニュ(CORTON CHARLEMAGNE)は、フランスのブルゴーニュ地方にあるコート・ド・ボーヌ地区で生産されている白ワインのことです。
生産地は、ラドワセレニィ村、ペルナンヴェルジュレス村、アロースコルトン村のまたがっており、グランクリュに認定されています。
コート・ド・ボーヌ地区内で一番の「高級白ワイン」と言えば、モンラッシェですね。
コルトン・シャルルマーニュはモンラッシェと並び世界最高峰のグランクリュとして、高い評価を受けています。
ロマネ・コンティを所有するDRC社が、ドメーヌ・ボノー・デュ・マルトレイから畑を借りて、コルトン・シャルルマーニュの生産を始めると言うニュースは、大変話題になりました。
2019年からスタートしているようで、今後注目度が高まるワインです。
コルトン・シャルルマーニュの歴史
カール大帝の命令で赤ワインの生産が禁止!?
コルトン・シャルルマーニュの歴史を語るうえで重要な人物が、中世にヨーロッパ全土を治めたカール大帝です。
彼はコルトン・シャルルマーニュの畑も、一部所有していたと言われています。
彼はフランス語で「シャルルマーニュ」と呼ばれ、ワインをこよなく愛していました。
ある日、赤ワインでヒゲ濡らしているのを馬鹿にされ、それ以来白ワインしか飲まなくなったという逸話は有名です。
これがきっかけで、コルトン・シャルルマーニュで赤ワインの生産は許されなくなったとも言われています。
真相は定かでない
ただしそのストーリーは伝説として言い伝えられているだけだという意見も多く、定かではありません。
実際19世紀後半の大規模なフィロキセラ被害により、コルトンでもピノ・ノワールが大打撃を受けました。
被害は壊滅的で、その後カール大帝を敬う意味もこめて、シャルドネを植え始めたとも言われています。
コルトン・シャルルマーニュの特徴
ワインに使用されるブドウ
コルトン・シャルルマーニュに使用されるブドウはシャルドネ100%です。
生産地域はコルトンの丘とも呼ばれ、標高300mほどの場所に位置しています。
特に斜面上部は石灰質土壌が中心で水はけもよく、シャルドネ栽培に大変適したテロワールです。
コルトン・シャルルマーニュは白ワインがグランクリュとして格付けされていますが、もしピノ・ノワールでワインを造った場合には、「コルトン」と名乗ることが許されています。
ワインの味わい
コルトン・シャルルマーニュは、樽で熟成を行う昔ながらのブルゴーニュスタイルです。
骨格は非常にたくましく重圧な口当たりで、苦さをも感じる辛口ワインに仕上がります。
モンラッシェよりも豊かなアロマが特徴的で、熟成によりさらにシナモンやバター、パイナップル、焼きリンゴ、ハチミツなどの香りが加わります。
凝縮した果実味に、高貴なミネラル感とバランスも良く、高級感あふれる味わいでファンを魅了し続けています。
有名な造り手
ドメーヌ・ルイ・ラトゥール
コルトン・シャルルマーニュの産みの親
カール大帝の時代、コルトン界隈で造られるワインは赤が主流でした。
近年に入り、傑出したコルトン・シャルルマーニュを最初に造ったのは、ドメーヌ・ルイ・ラトゥールであると言われています。
ドメーヌ・ルイ・ラトゥールは1797年創業で、220年以上も家族経営を続ける老舗の造り手です。
コルトン・シャルルマーニュの産みの親でもあり、世界的に大変高い評価を受け続けています。
おすすめ5位より購入可能
ドメーヌ・コシュ・デュリ
超希少!幻のコルトン・シャルルマーニュ
「ムルソー最高峰の造り手」として名を馳せるドメーヌ・コシュ・デュリは、コルトン・シャルルマーニュにわずか0.34haの畑を所有。
仕事を重視して、化学的なものは一切排除したブドウ栽培に情熱を捧げる造り手です。
生産量が極端に少ないためワインマニア垂涎の的であり、取り引き価格もコルトン・シャルルマーニュの中で最高値となっています。
おすすめ1位より購入可能
ドメーヌ・ボノー・デュ・マルトレイ
カール大帝が所有していたと噂
コルトン・シャルルマーニュの代名詞と言えば、ドメーヌ・ボノー・デュ・マルトレイです。
中世、カール大帝が所有していた区画を、現在はマルトレイが所有しているとも言われています。
2000年に有機農法をスタート、2011年からは完全なビオディナミを実践する造り手です。
新樽の比率を1/3に抑えたエレガントで気品に満ちた味わいは、ワインマニアを魅了し続けています。
現在マルトレイは、アメリカ・カルトワインの頂点に君臨するスクリーンイーグルがオーナーをつとめています。
おすすめ4位より購入可能
コルトン・シャルルマーニュのおすすめ白ワイン10選
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10位 ドメーヌ・マリウス・ドゥラルシュ
コルトン・シャルルマーニュ マリウス・ドラルシュ
ロバート・パーカー氏が4つ星評価を付けた、秀逸な造り手です。
ブドウ栽培はリュットレゾネ、ビオディナミへの移行を実践しています。
バラの花びらやレモンなどの妖艶なアロマに、ジューシーな果実味が心地よいエレガントな仕上がりです。
9位 ドメーヌ・トロボー
コルトン シャルルマーニュ グラン クリュ
ドメーヌ・トロボーは、リュットレゾネでの栽培によりブドウそのもののピュアな味わいを表現する造り手として、定評があります。
切りたてのリンゴや洋梨などのフレッシュアロマに、優しい口当たりが特徴です。
ジューシーな果実味にローストしたくるみやスパイスの風味が心地よく広がり、いきいきとした酸と美しく調和しています。
8位 メゾン・ジョゼフ・ドルーアン
メゾン・ジョゼフ・ドルーアン コルトン・シャルルマーニュ グラン・クリュ
ジョセフ・ドルーアンは1880年に創業された、ブルゴーニュきっての名門メゾンです。ブドウ栽培はビオディナミを実践しています。
白桃やアーモンドなどの優しいアロマに、パワフルな口当たりに圧倒されます。
非常にたくましいボディで、爽やかな果実味と清涼感あふれる酸とのバランスも良好!長い余韻が続く風格のある仕上がりです。
7位 ルー・デュモン
ルー・デュモン コルトン・シャルルマーニュ
ルー・デュモンは日本人である仲田晃司氏が設立したネゴシアン(ブドウを買い付けて醸造を行う)です。
伝統を重んじる醸造法にこだわり、日本人ならではのきめ細やかな作業はまさに「日本の職人気質」そのもの。
仲田氏はブルゴーニュで一番成功した日本人として、最初に名前が上がる素晴らしい醸造家です。
彼の造るコルトン・シャルルマーニュは非常にふくよかで厚みがあるタイプです。
パッションフルーツやレモン、白い花束思わせる可憐なアロマに上品なミネラル感が続きます。
プラリネやバターの風味が心地よく、奥行きのある味わいの仕上がっています。
6位 フィリップ・パカレ
ニュイ サン ジョルジュ フィリップ パカレ
パカレ氏は自然派ワインの父マルセル・ラピエールの甥であり、ブルゴーニュを代表する自然派の造り手です。
マンゴーやピタヤ、シトラスやチョークなどのアロマに、ミネラルの風味がドンと押し寄せてきます。
優しい口当たりにフルーティな果実味がエレガント、苦味や塩味をも感じるドライな味わいです。
5位 ドメーヌ・ルイ・ラトゥール
ルイ・ラトゥール コルトン・シャルルマーニュ・グラン・クリュ
ルイ・ラトゥールは南東の、とりわけ日当たりが抜群な場所に畑を所有しています。
しかもブドウが完全熟すまでは収穫を行わないという徹底ぶりです。
熟成には新樽のみを使用、ローストアーモンドやヴァニラなど樽由来のリッチな香りが印象的です。
パワフルな果実味に溶け込んだ酸と、ミネラル感とが絶妙にマッチした、ゴージャスなワインに仕上がっています。
他の造り手のコルトン・シャルルマーニュよりもさらに長期熟成型です。
4位 ドメーヌ・ボノー・デュ・マルトレイ
2009 ボノー・デュ・マルトレイ コルトン・シャルルマーニュ
コルトン・シャルルマーニュの畑は平均樹齢70〜80年、畑仕事を最も重視する造り手で、作業は全て人手で行われています。
カラメルやプラリネ、ブリオッシュなどのアロマに、粘性のあるリッチな口当たりが印象的です。
テロワール由来のミネラル感が前面にでており、溶け込んだ酸とのバランスも良好!リッチで飲みごたえある素晴らしい1本です!
3位 ドメーヌ・ポンソ
コルトン・シャルルマーニュ ドメーヌ・ポンソ
ドメーヌポンソは、自然派が一般的ではなかった1977年から化学的なものは一切使用しない独自の自然栽培を行っている造り手です。
選りすぐりのブドウのみを使用、収量の少なさはロマネコンティをも下回っています。
オレンジピールや黄桃、アーモンドなどのアロマに、ハチミツやバター、シナモンなどの複雑味も感じられます。
柔らかい口当たりで、ヘーゼルナッツや焼きリンゴの風味がエレガント!ブドウそのもののピュアな味わいに、樽由来の余韻が素晴らしい仕上がりです。
2位 オリヴィエ・バーンスタイン
オリヴィエ・バーンスタイン コルトン・シャルルマーニュ
オリヴィエ・バーンスタインはブルゴーニュの新しいネゴシアンで、各ワイン評価誌において非常に高く評価されています。
買い付けるブドウはグランクリュかプルミエクリュで、その中でも特に条件の良い畑のものだけです。
ライムやレモン、緑茶などの爽やかなアロマに、レモンバーベナや火打ち石のニュアンスも感じられます。
パワフルな骨格でいきいきとした酸に、ミネラリーな余韻の長い秀逸な仕上がりです。生産量はわずか2樽のみとかなり希少で、入手困難を極めています。
1位 ドメーヌ・コシュデュリ
コルトン・シャルルマーニュ コシュ・デュリ
白い花束やグレープフルーツ、洋梨などのアロマに、重圧なミネラル感が特徴です。
くるみやプラリネ、ヴァニラなどの心地よい風味が何とも上品で、ブドウそのものの甘さを感じる余韻が長く続きます。
最高峰で希少価値の高いコルトン・シャルルマーニュ、シャルドネファンなら一度は飲んでみたい憧れのワインですね。
コルトン・シャルルマーニュの当たり年
コルトン・シャルルマーニュの飲みたいワインが決まっても、ヴィンテージで悩んでしまう方も多いのでは?
そこで、作柄の良かった年をご紹介します。
2017年、2015年、2014年、2012年、2010年、2008年、2007年、2005年、2004年、2002年、1996年、1995年、1992年
特に、おすすめのヴィンテージが以下の3つです。
コルトン・シャルルマーニュ 2017
ブルゴーニュでは総じて気温の変化が激しく、春までは平年より寒くその後突如暑くなるなど、ブドウの生育が早かった年でした。
収穫期はまた気温が下がり、ブドウは過熟状態にならず、最高の状態で収穫が出来ました。最低でもあと10年は寝かせてから飲み頃に入る、優良年です。
コルトン・シャルルマーニュ 2014
春から初夏と収穫期は晴天に恵まれましたが、8月は雨も多く冷涼でした。
そのためブドウが過度に熟した状態にならず特にブルゴーニュの白にとっては良いヴィンテージです。
今後さらに評価が上がってくることと思われます。
コルトン・シャルルマーニュ 1996
1996年はブルゴーニュ白の超グレートヴィンテージです。
雨量が少なく乾燥した年で、完熟したブドウを厳選する必要がありました。
完璧な状態のブドウのみを使用して出来たワインは、結果として大変優れた仕上がりとなっています。
今購入して直ぐに飲んでも楽しめますし、まだ熟成のポテンシャルを秘めてます。
コルトン・シャルルマーニュの飲み頃
コルトン・シャルルマーニュの飲み頃は、目安として難しいヴィンテージ(不作)で7年程度、グレートヴィンテージで、10年から30年程度です。
白ワインにしてはかなり長期熟成型なので、購入の際は新しいヴィンテージよりも比較的古いヴィンテージを探すと良いのです。
コルトン・シャルルマーニュに合わせる料理
高級ワインとの格を合わせる観点から、家庭料理とともにではなく、一流レストランでこだわりのお料理に合わせることをお勧めいたします。
白身魚・甲殻類やキャビアを使ったシンプルなオードブルや、フォアグラ、メインディッシュでクリーム系ソースとも好相性です。
骨格がしっかりしている白ワインなので、お肉料理とも合わせやすいです。
・ブルターニュ産オマール海老のサラダ仕立て
・キャビアを乗せたホタテのカルパッチョ
・タラバガニのクリームコロッケ
・伊勢エビ・オマール海老のアメリケーヌソース
・フォアグラのソテー
・仔牛のソテーチーズソース
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