「オーパス・ワンってどんなワイン?」
「オーパス・ワンの当たり年は?」
アメリカの高級赤ワインといえば、「オーパス・ワン」をイメージする人が多いのではないでしょうか。
この記事では、そんなオーパス・ワンの歴史から、値段やおすすめの当たり年、セカンドまで徹底解説します。
ぜひ、ワイン選びの参考にしてください。
目次
オーパス・ワンとは
オーパス・ワンとはカリフォルニアを代表するフルボディのプレミアム赤ワインです。
その評価・市場価値はフランス・ボルドー地方の五大シャトーやフランス・ブルゴーニュ地方の銘醸ワインに匹敵するとも言われています。
オーパス・ワンの意味
「オーパス(OPUS )」は音楽用語で「作品番号」を意味し、「OPUS ONE」とは「作品番号1番」という意味です。
オーパス・ワンはフランス人とアメリカ人の合弁会社であるため、共通言語で呼ぶことが出来るように、商品名がラテン語の音楽用語で表されています。後ほど紹介するセカンドワインも音楽用語です。
オーパス・ワンの人気の理由
芸能人が愛飲し、夜の店ではシャンパンと並んでおり、露出が多いことが人気の理由です。
このワインは大物芸能人の食卓やセレブのパーティのテーブルに頻繁に登場し、有名になっています。
高級クラブでも、有名シャンパンと並び、非常に人気の高いワインです。
ワインの特定がしやすいラベル
オーパス・ワンは名前・ラベルデザインが印象的で記憶に残りやすいです。
非常に特定しやすく、結果、この価格帯では類を見ないほど露出の多い印象のワインになっています。
同じようにフランスの同価格帯の赤ワインがSNSに登場したとしても、ワインの銘柄を特定することはなかなか難しいのが現状です。
ラベルの意味
ラベルに描かれている2つの横顔。
これは正面から見て右がフィリップ氏(西向き)、左がモンダビィ氏(東向き)となっており、お互いの国の方向を見ている姿が描かれています。
その下にはヴィンテージと「OPUS ONE」の文字、2人の署名があります。
ラベルにも2人のワイン造りに対する思いやプライドが込められており、一目見たら忘れないデザインですよね。
安定した供給も人気を後押し
また、後述する成り立ちや味わいから、フランスの五大シャトークラスのワインと同等の扱いをされているのもオーパス・ワンの大きな特徴です。
各国の新興富裕層の巨大マネーの力で、一時期フランスの五大シャトークラスのワインは価格が高騰し、需要と供給の関係が完全に崩れていました。
そのような状況の中で、価格・供給ともに比較的安定していたのもオーパス・ワンが支持された理由のようです。
オーパス・ワンの歴史
オーパス・ワンはその誕生から異彩を放っています。
カリフォルニアワインの第一人者ロバート・モンダヴィと、フランスワイン界の大物フィリップ・ド・ロートシルト男爵が「他に類を見ない高品質ワインを造る」という思いで手を組んだのが始まりです。
※当時、ロートシルト男爵は、五大シャトーの一角、ボルドーメドック格付け第一級シャトー・ムートン・ロートシルトのオーナー
かたやマーケティングと技術革新でカリフォルニアワインの成長を支えた巨匠、もう一方はロートシルト(英語読みでロスチャイルド)家出身の貴族のシャトーオーナー。
この二人が手を組むというニュースは、当時のワイン界にとって大きな衝撃でした。
1979年にナパ・ヴァレーにワイナリーを設立
二人の大物の夢のタッグを実現するために、カリフォルニア州ナパ・ヴァレーにジョイントベンチャーとしてオーパス・ワン・ワイナリーが誕生。
ナパヴァレーと言えば、カリフォルニアきってのワインの銘醸地。
特に高級ワインの産地として知られており、オーパス・ワンはその代表格といえます。
初リリースは1979年
1970年から構想が練られており、1979年に二人の「作品番号1番」すなわち初ヴィンテージがリリースされ、華麗な歴史をスタートさせました
実は正式リリース前の名前は「ナパメドック」だったのですが、直前に「オーパス・ワン」に変更になりました。
カリフォルニアワイン新鋭の作り手とフランスの巨匠が手を組むことでも注目を浴び、初リリースから40年以上経った現在も人気ブランドであり続けています。
ちなみにオーパス・ワンは毎年10月1日に発売されており、現在の最新ヴィンテージは2019年です。
オーパス・ワンのワイン造りへのこだわり
オーパス・ワンがカリフォルニアの人気高級ワインであり続けるのには、こだわり続ける製造過程に秘密があります。
ここでは、そんなオーパス・ワンのワイン造りに対するこだわりを3点お話しします。
ブドウの栽培方法
オーパス・ワンのブドウは密植と呼ばれる栽培方法で植えられています。
密植とは、ブドウの樹を密集させて栽培する方法のこと。
オーパス・ワンでは通常のものと比べて5〜6倍の密度で植えられており、ブドウの樹同士が養分を取り合うことで、地中深くまで根を張ります。
その結果、小粒で凝縮したより良いブドウが育つのです。
ブドウの収穫方法
オーパス・ワンのブドウの収穫は、夜間に行われています。
この方法をナイトハーベストといい、日中の高い気温によるブドウの劣化を防ぐ方法として用いられます。
また、ブドウは日中に糖分を蓄え、夜間に水分を補給しているので、夜間に収穫することにより糖分が凝縮したみずみずしいブドウを収穫することができるのです。
他にも収穫は全て手作業で行い、アルバイトを雇わず自社の社員のみで行うという徹底したこだわりを持っています。
ワインの醸造方法
オーパス・ワンの醸造のこだわりは徹底的な品質管理にあります。
まず、ブドウはロットごとにタンクに分けられ、長い期間をかけて発酵とスキンコンタクト(果汁に果皮を一定期間漬け込む工程)を行います。
そして、温度調節機能によって果皮や果汁をじっくりと抽出、18カ月の樽熟成と瓶詰め後の15月間の熟成。
こうした手間がかかっており、収穫から完成までおよそ3年を要します。
時間をかけ、徹底的に管理したこの醸造工程こそがオーパス・ワンのこだわりです。
カリフォルニアで初めて「グラヴィティ・フロー」「自動選果システム」を導入
グラヴィティ・フローとは、ポンプの力を使わずに重力のみで果実やワインを移動させる方法のこと。
これによりブドウやワインに衝撃を与えることなく移動できるので、優美で繊細なワインを生み出すことができます。
オーパス・ワンはこの方法をカリフォルニアで初めて取り入れました。
また、コンピューターを用いて良質な果実を選別するというシステム(自動選果システム)の導入は、ワイン界全体で初めての試みとなりました。
その成果は国境を超えて伝わり、現在はボルドー5大シャトーや有名醸造所が取り入れるようになりました。
オーパス・ワンの味わい
オーパス・ワンは典型的なボルドータイプのフルボディです。
カベルネ・ソーヴィニヨン主体の重厚な味わいの中に、カリフォルニアらしい果実のフレッシュさをしっかり感じさせるのがオーパス・ワンの最大の特徴です。
フルボディならではのしっかりとしたタンニンはワイン全体に深みを加え、華やかな香りとともに飲む人にしっかりとした印象を与えます。アルコール度数14.4%前後です。
フランスの伝統的な品種栽培・醸造をベースに、アメリカらしい取り組み姿勢で、初リリース以来常にブドウ栽培・ワイン醸造に改良を重ね続けています。
またオーパス・ワンと似た味わいである、カベルネ・ソーヴィニョンについて詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
>>【ソムリエ監修】カベルネ・ソーヴィニヨンおすすめ18選を紹介!
5種類のブドウ品種を使ったセパージュ
ワインの使用ブドウ品種および割合を「セパージュ」と呼びます。ちょっとワインに詳しくなってきたら、「セパージュは?」のように使いこなしていきたいですね。
・カベルネ・フラン 10%未満
・メルロー 10%未満
・プティ・ヴェルド 10%未満
・マルベック 1%~2%
毎年セパージュは調整され、ベストなワインができる
セパージュは毎年同じではありません。
収穫年のブドウの出来・収穫量等を考慮し、オーパス・ワンの名にふさわしいワインに仕上げるため、毎年微妙に配合が調整されています。
主体はカベルネ・ソーヴィニヨンですが、カベルネ・ソーヴィニヨンの割合は70~90%の間で推移します。
オーパス・ワンの値段
そもそもオーパス・ワンは値段の違いが激しいワインです。
実際に、一般市場に出回っているオーパス・ワンの価格差は、ヴィンテージ「生産年」によるものが一番大きいです。
同じヴィンテージでも保存状態(箱無など)や並行輸入・正規ルートといった違いで価格差が生まれます。
日本でのオーパスワンの値段
今回は通販サイトの価格帯と、ネットでの最安値・最高値を紹介します。
通販サイトでの値段
・375ml(ハーフボトル)では、25,000円~30,000円が相場です。(※2000年以降ヴィンテージを参考)
ネットの最安値と最高値
最安値は、40,000円前半で購入できます。
最高値は、ヴィンテージ1999年のもので、200,000円ほどです。
レストランでの価格帯
価格相場はヴィンテージにもよりますが、レストランで70,000円前後、ワインバーだともう少し安めといったところです。
例えば、高級ステーキで有名なウルフギャング・ステーキハウスでは、一番安い2015年のもので、65,000円。
2011、2012、2014は76,000円。
一番高い1981、1983、1988ものになると、94,000円です。
現地価格
現地価格で大幅に安くなることはあまりありません。
オーパス・ワン2015の750mlの現地価格は、410ドルです。
2024年8月現在、1ドル147.66円なので、日本円で、60,540円ほど(税の考慮なし)。
オーパス・ワンクラスになると、現地(ナパ・ヴァレー)に赴けば安く買えるというものではありません。
現地に行くなら、ワイナリーツアー
現地でのおすすめはオーパス・ワンワイナリーのテイスティングツアーです。
オーパス・ワンをグラスで飲むことができるんです! ヴィンテージにより価格は違いますが、1杯50ドルから。
オーパスワンの失敗しない入手法
ワインは気温・湿度に関して適切な保管を要するデリケートな商品で、管理状況次第では簡単に劣化してしまいます。
プレミアムワインを買い求めるなら「リーファーコンテナ輸送(正規品)」のものを選ぶのがベストでしょう。
正規品とは
正規品は、日本のインポーター(正規輸入代理販売元)が輸入したものです。
並行輸入品とは
並行輸入品は個人または海外の会社が買い付け、日本に入ってきたものを指します。
また、高価なワインを買い求める際には、ワインボトルの裏に貼ってあるバックシールで輸入元を確認しましょう。
輸入元のサイトでリーファーコンテナ輸送の会社か否か確認することができます。
ネット通販などで実物が見れない場合は、お店に確認をして「ボトル裏のワインの輸入元を教えてください」と伝えれば教えてもらうことも可能です。
正規品は公式通販が安心
オーパス・ワンに限った話ではありませんが、ワイン商品には偽物が出回っていることがあります。
偽物のオーパス・ワンを見抜く方法として、ワインのキャップ部分を見てみましょう。
2011年の仕様変更により、本物であればキャップ部分のOpusという文字に専用のフィルムを当てると文字が浮きでるようになりました。
また、ヴィンテージによってはコルクにICチップがつけられ、どこでもボトルの追跡ができるようにもなっています。
ですが、なかなか自分で確認するというのは大変ですよね。
確実に正規品を購入したい場合は公式通販が安心ですが、購入時には関税がかかるので注意してください。
また、その他のネット通販やオークションでも正規品を取り扱っているサイトで買うようにしましょう。
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オーパスワンのおすすめの当たり年
ここではオーパス・ワンのおすすめの当たり年について解説します。
おすすめのグッドヴィンテージ
ソムリエという仕事柄、毎月オーパス・ワンを飲む機会があります。
そこで私がおすすめする当たり年は以下の12個。
・1987年・1996年・2002年・2005年・2007年・2010年
・2012年・2013年・2015年・2016年・2018年・2019年
特に、2012年、2013年、2016年、2018年、2019年は秀逸です。
2012は丸みを帯びたまろやかな舌触り
2012のオーパス・ワンは丸みを帯びたまろやかな舌触りが特徴的です。
まろやかな舌触りに加えて、きめ細かいタンニンによりブラックベリーやカシスの味わいが包まれています。
爽やかな酸味の余韻が残る素敵な1本です。
香り | ブルーベリー、トースト |
酸味 | ★★★★☆ |
ボディ | ★★★★★ |
渋み | ★★★★★ |
2013は優雅なバランス
2013のオーパス・ワンは優雅なバランスが魅力的なワインです。
カシスやブルーベリーの風味によるアロマと、その果実味溢れるフレッシュさの味わいが特徴。
複雑ながらもバランスの取れた味わいが、口の中に広がる感覚は忘れられません。
香り | クロスグリ、クローブ |
酸味 | ★★★★★ |
ボディ | ★★★★☆ |
渋み | ★★★★☆ |
2016は歴代最高得点となったふくよかで力強い味わい
オーパス・ワンのヴィンテージで迷った時に最もおすすめしたい1本です。
優美な中に力強さも感じる2016年は、口に含むとふくよかな味わいが全体に広がります。
きめ細やかなタンニンとミネラル感を含んだ長い余韻も楽しめ、これぞ最高級カリフォルニア赤ワインだと感じることができるはずです。
香り | ブラックベリー、ヴァニラ |
酸味 | ★★★★★ |
ボディ | ★★★★★ |
渋み | ★★★★★ |
2018はフレッシュな酸と美しいバランスのタンニン
ブドウの生育条件として最適な環境が揃った2018年は、フレッシュな酸とバランスのよい柔らかなタンニンを楽しむことができます。
カシスやブラックチェリーを思わせる豊かな香りと上品な芳香。
オレンジやダークチョコレートのようなニュアンスをアクセントとして、長い余韻までしっかり楽しめるので、軽い食事と一緒にランチタイムに楽しむのもおすすめです。
香り | ブラックカラント、スパイス |
酸味 | ★★★★★ |
ボディ | ★★★★★ |
渋み | ★★★★★ |
2019は繊細な苦味と長い余韻
現在の最新ヴィンテージのオーパス・ワンです。
ブラックプラムやブルーベリーを思わせるアロマが高く、クリーミーな味わい。
穏やかな酸味がフレッシュさを感じさせますが、オーパス・ワンらしい長い余韻と力強さもあります。
ダークチョコのような心地よい苦味が印象的な上品な1本です。
香り | 熟れたブルーベリー、カカオ |
酸味 | ★★★★★ |
ボディ | ★★★★★ |
渋み | ★★★★★ |
おすすめヴィンテージ一覧
上記以外のオーパス・ワンもここで紹介しているワインは当たり年と言えます。
ぜひ他の当たり年もご検討ください。
オーパス・ワンのパーカーポイント
世界で最も影響力を持つとされるロバート・パーカー氏。そんな彼がワインを評価した際につける評点をパーカーポイントと言います。
オーパス・ワンのヴィンテージ2000以降のパーカーポイントを参考までにご紹介します。
ヴィンテージ | パーカーポイント |
---|---|
オーパス・ワン 2000 | 84 |
オーパス・ワン 2001 | 90 |
オーパス・ワン 2002 | 94 |
オーパス・ワン 2003 | 94 |
オーパス・ワン 2004 | 96 |
オーパス・ワン 2005 | 95 |
オーパス・ワン 2006 | 93+ |
オーパス・ワン 2007 | 95 |
オーパス・ワン 2010 | 96 |
オーパス・ワン 2011 | 91 |
オーパス・ワン 2012 | 96 |
オーパス・ワン 2013 | 97+ |
オーパス・ワン 2014 | 96 |
オーパス・ワン 2015 | 97 |
オーパス・ワン 2016 | 98 |
オーパス・ワン 2017 | 95 |
オーパス・ワン 2018 | 98 |
オーパス・ワン 2019 | 97-99 |
当たり年はあるものの、毎年高品質を維持
アメリカはワイン生産国としては後発ですが、その分ブドウ栽培・ワイン醸造はしっかりとした科学的根拠に基づいて行われています。
したがって、ヴィンテージごとのワインの出来の差は小さく、特にオーパス・ワンの高水準を維持し続けるパワーは見事なものです。
オーパス・ワンの美味しい飲み方
ここではオーパス・ワンの美味しい飲み方について紹介します。
今回は保存温度やグラスなどを詳しく解説していきます。
では早速見ていきましょう。
保存温度は16〜18℃
オーパス・ワンはフルボディの赤ワインのため、保存温度は16〜18℃がおすすめです。
16〜18℃でオーパス・ワンを保存することでタンニンの深みが増し、より芳醇な香りを醸し出すようになります。
また、赤ワインは一般的に常温での保存と言われているため、直射日光の当たらない場所に置いておくことも可能です。
しかし高級赤ワインであるオーパス・ワンを楽しむなら、より適温で保存する方が美味しく飲むことができます。
そこでワインセラーやワインクーラーでの保存がおすすめです。
ワインセラーを利用すれば赤ワインはもちろん、白ワインなどの他のワインも適切に保存できますよ。
家庭用のワインセラーについてはコチラを参考にしてみてください。
>>【ソムリエセレクト】おすすめワインセラー17選!家庭用にはコレ!
ワイングラスは口の広いものがおすすめ
オーパス・ワンを飲むときは口の広いワイングラスを使うと美味しく飲むことができます。
口の広いワイングラスを使うと、オーパス・ワンの空気に触れる面積が多いため、香りを感じやすくなります。
具体的にはフルボディのオーパス・ワンには、ブルゴーニュ型やボルドー型のワイングラスを使いましょう。
またワイングラスについて、さらに詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
>>【ソムリエセレクト】おすすめのワイングラス15選!種類とブランドも紹介
デキャンタを使えばさらに楽しめる
高級赤ワインであるオーパス・ワンを飲む際には、デキャンタを使用しましょう。
デキャンタを使うことで、若い・熟成したにかかわらずオーパス・ワンを最大限楽しむことができます。
実際に高級ワインを飲んでも、デキャンタを使わなければ本来の味わいや香りが発揮されないケースもあります。
しかしデキャンタという言葉を知っていても、使い方や選び方がわからない方も多いでしょう。
デキャンタについてより詳しく知りたい方は、こちらを参考にしてください。
>>デキャンタとは?使い方から、おすすめのデキャンタ10選をご紹介!
ワイングラスを回して香りを楽しむ
オーパス・ワンの芳醇な香りを楽しむには、ワイングラスを回して楽しむ方法がおすすめです。
ワイングラスを回して香りを楽しむことを「スワリング」と呼びます。
オーパス・ワンほどの高級ワインであれば、香りも他の赤ワインと比べて格別なため、ぜひ飲む前にスワリングしてみましょう。
またスワリングする際は、右利きの方であれば反時計回りにワイングラスを回すようにしてください。
万が一スワリングの際にワインがこぼれても自分側のため、対面の方に迷惑をかけずに済みますよ。
寝かせるなら8〜15年
オーパス・ワンは寝かせて楽しむこともおすすめです。
寝かせる場合は8〜15年寝かせておくと、より深い味わいと香りを楽しむことができます。
そのため、まだ若い当たり年のオーパス・ワンを購入しておき、自宅で寝かせておくというのも良いでしょう。
高級な赤ワインだからこそ、しっかりと時間をかけてみるもの良いですね。
オーパス・ワンと相性の良い料理
オーパス・ワンと相性の良い料理は以下の通りです。
・すき焼き
・ワインを加えてよく煮込んだシチュー
・鹿肉ステーキ赤ワインソース
・牛肉、豚肉をワインやトマトでじっくり煮込んだ料理
・濃厚なソースのハンバーグステーキ
オーパス・ワンはフルボディの赤ワインのため、肉料理がマリアージュ(相性の良い料理)になります。
また肉料理と言ってもさっぱりとした料理より、味付けの濃い料理との相性が抜群です。
ぜひオーパス・ワンと一緒に肉料理を楽しんでくださいね。
セカンドワインのオーヴァーチュア
オーヴァーチュア(OVERTURE)はオーパス・ワンのセカンドワインです。
「OVERTURE」は「序曲」を意味しています。
セカンドワインとは、そのワイナリーの二流のワインという意味ではありません。
まだ若いブドウ樹のブドウを使用したものや、ファースト(オーパス・ワン)の厳しい審査にわずかに届かずとも、そのワイナリーの世界観をそのままに、カジュアルに楽しめるワインのことをセカンドワインと呼んでいます。
オーヴァーチュアの特徴
オーバーチェアは一般的なボルドータイプのセカンドワインとは製法が少々異なります。
自社畑のブドウを使用しますが、あえて単一畑のブドウを使用せず、様々な畑で収穫され、それぞれの土壌を表現したブドウを使用しています。
それらのブドウから作られる複数ヴィンテージのベースワインを組み合わせていく、という手法を用いています。
ゆえに、オーヴァーチェアにヴィンテージは存在せず、ノンヴィンテージワインとなります。
実は希少!?
オーヴァーチェアはもともとワイナリーに訪れた人のお土産用に作られているワインです。
現地販売に限られていること、生産量が少ないこともあって、極めて希少性の高いワインと言えます。
オーヴァーチュアの味わい
フレンチオーク100%(新樽)で18ヶ月熟成、芳醇でしなやかなワインとなります。
外観は深く落ち着いたルビー色、ブラックオリーブやエスプレッソのアロマ、熟した黒い果実とリコリスの風味が美しいです。
熟成感からくるワインにみなぎるポテンシャルが飲み手をわくわくさせます。
タンニンは比較的おだやかで飲みやすさもあり、本家のオーパスワンを凌ぐ味わいというコメントもちらほら聞こえてきます。
オーヴァーチュアの価格
オーヴァーチュアの価格を比較していきます。
香り | ブラックベリー、リコリス |
酸味 | ★★★★☆ |
ボディ | ★★★★★ |
渋み | ★★★★★ |
現地価格
750mlで1本150ドル、日本円で22,149円ほどです。
ネット価格
最安値は、税込み18,000円です。
ボリュームゾーンは、20,000円~25,000円です。
オーヴァーチュアの美味しい飲み方や相性の良い料理
オーヴァーチェアの美味しい飲み方は、オーパス・ワンと基本的に同じです。
保存温度16〜18℃で、口の広いワイングラス、デキャンタを使用するなどして楽しんでください。
また相性の良い料理もオーパス・ワンと同じく、濃い味わいの肉料理との相性が良いです。
ただ、様々な畑のブドウを使用していることから、オーパス・ワンに比べてまろやかな傾向があります。
そのため、料理の味付けも多少まろやかな肉料理と合わせて食べてみることも良いでしょう。
至高のワインであるオーパス・ワンを楽しもう!
伝統と風格のフランスワインと革新のカリフォルニアワインの至高の共同作品、「オーパス・ワン」の魅力、ご理解いただけましたか?
ぶれない生産姿勢と揺るぎない品質に対する評価は今後も変わることはないでしょう。
日本マーケットに限っても、需要に追いつかない量しか入ってこないため、このワインの人気が上昇することはあっても陰りを見せることはないはずです。
ぜひオーパス・ワンを飲む際は、本記事を参考にして楽しんでくださいね。
押さえておきたい、カリフォルニアワインの基本知識はこちらの記事をご覧ください。
>>【ソムリエ解説】カリフォルニアワインの特徴やおすすめは?産地も解説
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