世界中のワイン愛好家を虜にしてやまない、ブルゴーニュの数々の銘醸地。
中でもピノ・ノワールの本場、コート・ド・ニュイ地区にて、未だ他産地と比べてひっそり影を潜めているのがマルサネです。
しかし、当産地がブルゴーニュの銘醸地の中でもとりわけユニークなキャラクターであることを皆さんはご存知でしょうか?
そんなマルサネのワインについて、当記事では産地概要をはじめ、3つのポイントに絞って魅力を分かりやすくご紹介していきます。
「プルミエ・クリュもグラン・クリュもないからな〜」や「マルサネで7,000円は高すぎる」なんて意見も、当記事を見た後では撤回したくなるはず。
また、記事最後には絶対に飲むべきおすすめマルサネ銘柄を、厳選して10銘柄ご紹介しています。
それでは最後までお付き合いください。
1. マルサネの基本情報
マルサネとは、ブルゴーニュ地方のコート・ド・ニュイ地区、最北端に位置するワイン産地のこと。
ワイン造りの歴史は古く、6世紀初頭にはブドウ栽培が始まり、14世紀にはピノ・ノワールを中心とした赤ワインが造られていました。
しかし、中心都市であるディジョン市に近かったこともあり、商業的なメリットからより生産の容易いガメイへと置き換わって以降、徐々にその人気は影を潜めます。
その後は、後ほど詳しく解説するドメーヌ・クレール・ダユの功績もあり、1987年にAOCマルサネとしてアペラシオンが認定。
プルミエ・クリュ、グラン・クリュを持たない一方、村名AOCでは珍しく、白・ロゼ・赤の3色が認められています。
マルサネのテロワール
ブドウ畑が位置するのは、標高およそ260〜320mのゆるやかな斜面の東側。
土壌はジュラ紀中期の石灰岩や泥炭土、沖積土壌の小石が見られ、隣村のフィサンと類似しています。
また、コート・ド・ニュイ最北部ということもあってその他銘醸地より気候も比較的冷涼。
昔まではこれがブドウが完熟しにくい要因となっていましたが、昨今の温暖化によって今は変わりつつあります。
マルサネの主要品種
ピノ・ノワール
ブルゴーニュの高名な赤ワインの立役者、「ピノ・ノワール」。
マルサネでは野生みある赤系果実、木苺、プルーン、カシスのアロマが特徴。
タンニンは穏やかなイメージの強いピノ・ノワールも、上質な銘柄であれば非常に固く力強い仕上がりとなります。
ガメイ
デイリーワインとして、長らくマルサネの看板品種となっていた「ガメイ」。
冷涼地域でも豊作となる特徴ゆえ、廉価なデイリーワイン需要の高い品種として知られていますが、栽培方法や造り手によっては化ける品種。
軽やかでピュアなイチゴやラズベリーの果実味を中心に、スミレやゼラニウムといったアロマを呈します。
シャルドネ
幅広いスタイルに仕上がる八方美人な品種「シャルドネ」。
冷涼地域では、ストーンフルーツの上品な果実味に加えて、シャープな酸と芯のあるミネラル感を備えます。
マルサネでは、記載ヴィンテージからおよそ4〜8年ほど経っているものが酒質もまとまり、より美味しくいただけそうです。
その他
ピノ・ブランやピノ・グリも、作付け比率としては少ないながらも使用が認可。
単一でワインが造られることはほとんどなく、白ワインやロゼへのブレンドとして主に使われます。
2. “マルサネ通” になるための3つのポイント
ここからはより具体的に、マルサネの魅力について迫っていきます。
ここで紹介する3つのポイントさえおさえておけば、今日からあなたも”マルサネ通”です!
【ポイントその1】ロゼワインがAOCで認められている稀有な産地
広域のAOCでロゼが認可されていることは珍しくありませんが、村名で認められているのはマルサネのみ。
ここに大きく貢献しているのが、ドメーヌ・クレール・ダユという今はなき名門ドメーヌの存在。
記事冒頭で紹介したように、品種がガメイに置き換わったことで、”マルサネ=テーブルワイン”のイメージがすっかり浸透。
銘醸地としての地位が下がり続ける中、起死回生を図るべく編み出したのがピノ・ノワールを使ったロゼでした。
これが思いのほか大都市ディジョンにて人気を博し、マルサネのワインが再評価されるきっかけとなったのです。
ちなみに、ロゼワイン大国フランスでは「フランス三大ロゼワイン」となるものがありますが、残念ながらマルサネ・ロゼはここに含まれません..。
ただ間違いなく、「四大ロゼワイン」なるものがあるとすれば、加えるのはマルサネ・ロゼ一択でしょう。
*ロゼ・ダンジュー(ロワール)
*プロヴァンス・ロゼ(プロヴァンス)
*タヴェル・ロゼ(ローヌ)
【ポイントその2】プルミエ・クリュもグラン・クリュも存在しない!
マルサネが、その他のブルゴーニュ銘醸地と比べて脚光を浴びない最大の要因がこの問題。
歴史的にみて、高品質なワイン造りへのシフトに遅れをとったことが大きな理由です。
AOC認定がそれを物語っており、他産地が1930年代にされている一方、マルサネは1987年とだいぶ遅れをとっています。
AOCはフランスワインの名声を築いてきた厳格な法律だけに、申請してからの畑の精査から最終的な認可に至るまで多大な時間を要するのです。
プルミエ・クリュ申請への動き
ここからは事実と筆者の推測(期待)です。
まず事実としては、今マルサネは村一丸となってプルミエ・クリュへの昇格を申請中で、すでに優良な区画には土壌調査などが始まっているとのこと。
そして、マコネ地区を代表するAOCプイィ・フュイッセが、2010年にプルミエ・クリュ承認に向けて認証機関に申請し、2020年に承認された事実。
これらを踏まえると、スムーズにいけば10年ほどで認可される可能性があるということですので、遅くとも2030年までにはいい知らせが聞けるのでは?と注目されています!
プルミエ・クリュ候補の優良区画
現在、プルミエ・クリュ候補として挙がっている優良な区画は全部で14つ。
その中でも特に評価の高い4つの区画だけでも、今回おさえておきましょう。
■ クロ・デュ・ロワ
中世に、ブルゴーニュ大公とフランス王家が畑を所有していた歴史があるため、「王の畑」の意味を持つクロ・デュ・ロワ。
東向きの斜面に位置し、名実ともに素晴らしいワインを生み出します。
■ レ・ロンジュロワ
粘土質土壌による、骨格のしっかりしたワインが特徴の区画。
赤・白ともに高品質で、マルサネトップクラスの評価を誇っています。
■ レ・ゼシェゾー
比較的なだらかな場所に位置する冷涼な区画。
その他優良区画と比べ、早期から柔らかみのある果実味とストラクチャーを備えるのが特徴です。
■ シャン・ペルドリ
粘土石灰質土壌の南向き斜面に位置する区画。
ミネラリーでアロマ豊かなワインを生み出し、スタイルはよりフィサンやジュヴレ・シャンベルタンに類似します。
太文字は特に評価の高い区画
*クロ・デュ・ロワ
*レ・ロンジュロワ
*アン・ラ・モンターニュ
*レ・ゼシェゾー
*ラ・シャルム・オー・プレートル
*ル・ボワヴァン
*レ・グラス・テット
*ル・クロ・ド・ジュ
*サン・ジャックの一部
*レ・ファヴィエール
*オー・シャン・サロモン
*オー・ジュヌリエール
*エス・クロ
*シャン・ペルドリ
【ポイントその3】人気生産者をおさえる!
隣村のフィサン同様に、著名な生産者の数が限られているのが当産地のポイント。
ブルゴーニュは造り手によるスタイルの違いが特徴であり魅力なため、ぜひ今回ご紹介する生産者はこの機会におさえておきましょう。
今回筆者が厳選してピックアップしたのは4人。
どの生産者も非常に人気が高く、入手困難な銘柄も多数ですので、見かけた際はぜひ手に取ってみてください!
①ドメーヌ・シルヴァン・パタイユ
マルサネを代表する生産者の一人として、真っ先に必ず名が挙がるのが「ドメーヌ・シルヴァン・パタイユ」。
醸造家としての力量は突出したものがあり、今現在15ヶ所のドメーヌにて醸造コンサルタントを受託していることがその確固たる証拠です。
ワイン造りのスタイルは、酸化防止剤をごく少量にとどめるナチュラル志向。
ちなみに、当村に名前の似たドメーヌ・ローラン・パタイユがありますが、これは実弟のローラン氏が手がけるワイナリーになります。
実は、シルヴァン・パタイユの名でリリースされるワインのほとんどを手がけているのは弟のローラン氏。
*マルサネ クロ・デュ・ロワ
*マルサネ・ルージュ レ・グラス・テット
*ブルゴーニュ・アリゴテ ラ・シャルム・オ・プレートル
また、シルヴァン・パタイユのワインは日本国内で大変人気なため、実際の試飲レビュー動画やワイナリー見学の様子のYoutubeが盛りだくさんです。
以下に、非常に参考になる2人のYoutuberの方をご紹介していますのでぜひご覧ください。
シルヴァン・パタイユの味わいを正確にレポートしてくれています!
直近ヴィンテージのシルヴァン・パタイユの味わいの様子が気になる方は、ぜひ参考にしてみてください。
こちらの動画では、シルヴァン・パタイユのカーヴにて、弟ローラン氏と日本人の奥様が醸造工程や味わいについて詳しく解説されています。
当人直々のエッセンスが聞ける貴重な動画です!
②ドメーヌ・ブリュノ・クレール
相続問題といった困難を乗り越え誕生した、「ドメーヌ・ブリュノ・クレール」。
というのも、当ドメーヌを語る上で欠かせないのが、祖父ジョセフ・クレール氏が創設したドメーヌ・クレール・ダユの存在。
そう、先ほどマルサネ・ロゼの生みの親として紹介したあのドメーヌです。
一代にして名門ワイナリーまでのし上げたジョセフ氏の死後、相続問題によってドメーヌは分裂し廃業。
当時所有していたブルゴーニュ各地の銘醸畑も、相続により他の一族やネゴシアンの手に渡ることになったのです。
こうした中、ブリュノ・クレール氏は自らのドメーヌを立ち上げた後、彼らを説得して畑の一部を譲り受けることに成功。
歴史ある名門の直系ドメーヌとして、再びマルサネを代表する生産者の一人に返り咲いたのです。
*マルサネ・ロゼ
*マルサネ レ・グラス・テット
*シャンベルタン クロ・ド・ベーズ
③ドメーヌ・ジャン・フルニエ
マルサネ最古の歴史を持つ老舗ドメーヌとして知られる「ドメーヌ・ジャン・フルニエ」。
17世紀辺りではすでに名を馳せており、歴史あるゆえマルサネの銘醸畑の数々も多く所有しています。
現在の当主、ローラン・フルニエ氏は海外で最先端の醸造技術を学び帰郷しながら、ブルゴーニュ古来の自然な栽培・醸造法を採用。
高樹齢のブドウを元にした、凝縮感とピュアな果実味を呈したスタイルが彼の特徴となっています。
また、彼のマルサネワインへの献身的な取り組みも忘れてはいけません!
現在、マルサネの数ある区画の一級畑昇格を推進するメンバーの中心的人物として、畑外での活躍も期待されています。
*ジャン・フルニエ マルサネ レ・ロンジュロワ
*マルサネ・ルージュ・キュヴェ・サン・テュルバン
*ジャン・フルニエ マルサネ ロゼ
④ドメーヌ・ユグノー
200年以上の歴史を誇る、マルサネ屈指の家族経営ドメーヌが「ドメーヌ・ユグノー」。
現在の当主は、10代目となるフィリップ・ユグノー氏。
先代であった彼の父は、「息子のつくるものは私のものよりエレガントで美味しい」と評価しあっさり引退したほど、息子の優れたセンスに一目置いています。
そんなフィリップ氏のモットーは、”伝統を守りながらモダンにつくる”こと。
事実、彼のワインは自然を配慮した栽培から始まり、醸造段階では最新鋭の設備を導入した現代的な造りのもと生み出されます。
また、ローラン・フルニエ氏同様に、マルサネワインの地位向上に向けて1級畑制定に向けても尽力。
今後の動向にも注目が集まるドメーヌです!
*ブルゴーニュ・コート・ドール・ブラン
*マルサネ・ルージュ・エリテージ
*ジュヴレ・シャンベルタン・レ・クレ
3. マルサネの今とこれから
現状で言うと、ブルゴーニュ高騰の影響を受けつつも、マルサネは比較的品質と価格のバランスがまだ取れている方ではないでしょうか。
不幸中の幸いと言ってはあれですが、プルミエ・クリュでない分価格は抑えられていると言えます。
そして、今後としてはなんと言ってもプルミエ・クリュ認定への動向に注目が集まります。
もし認可されたとなれば、これまでと変わらない品質ながら値上がりは避けられません!
まだリーズナブルな今のうちが、マルサネを堪能するベストなタイミングと言えるでしょう。
そして、兄弟のように長らく比較されてきた隣村のフィサンも今はグラン・クリュに向けて申請中。
今、銘醸地の中でもマイナー産地として影を潜めていた両産地が、ようやく陽の目を浴びようとしています!
4. マルサネのワインを買うならこれ!厳選おすすめ10銘柄
それでは最後に、筆者厳選のおすすめマルサネワインをご紹介して終わりたいと思います。
先ほどご紹介した人気ドメーヌのものから、当たり外れが少ないネゴシアンのものまで幅広くご紹介しています。
今後も高騰が見込まれるブルゴーニュですので、今のうちに気になるものは手に取っておきましょう!
商品画像 | ||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
商品名 | ドメーヌ・ローラン・パタイユ マルサネ・ロンジュロワ | ドメーヌ・シルヴァン・パタイユ マルサネ・ブラン | シャトー ド マルサネ マルサネ レ エシェゾー | ドメーヌ・ブリュノ・クレール マルサネ ロゼ | ドメーヌ・ブリュノ・クレール マルサネ・ルージュ レ・グラス・テット | ドメーヌ・ユグノー マルサネ・ルージュ エリタージュ | ドメーヌ・ジャン・フルニエ マルサネブラン キュヴェ サン・トゥルバン | ルイ・ジャド ロゼ・ド・マルサネ ドメーヌ・クレール・ダユ | ドメーヌ・コワイヨ マルサネ レ・グラス・テット | ドメーヌ・フィリップ・ナデフ マルサネ ルージュ |
詳細 | 生産者:ドメーヌ・ローラン・パタイユ 品種:ピノ・ノワール タイプ:赤ワイン | 生産者:ドメーヌ・シルヴァン・パタイユ 品種:シャルドネ タイプ:白ワイン | 生産者:シャトー・ド・マルサネ 品種:ピノ・ノワール タイプ:赤ワイン | 生産者:ドメーヌ・ブリュノ・クレール 品種:ピノ・ノワール タイプ:ロゼワイン | 生産者:ドメーヌ・ブリュノ・クレール 品種:ピノ・ノワール タイプ:赤ワイン | 生産者:ドメーヌ・ユグノー 品種:ピノ・ノワール タイプ:赤ワイン | 生産者:ドメーヌ・ジャン・フルニエ 品種:シャルドネ タイプ:白ワイン | 生産者:ルイ・ジャド 品種:ピノ・ノワール タイプ:ロゼワイン | 生産者:ドメーヌ・コワイヨ 品種:ピノ・ノワール タイプ:赤ワイン | 生産者:ドメーヌ・フィリップ・ナデフ 品種:ピノ・ノワール タイプ:赤ワイン |
商品リンク | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る |
10位 ドメーヌ・フィリップ・ナデフ マルサネ ルージュ
ドメーヌ・フィリップ・ナデフ マルサネ ルージュ
品種:ピノ・ノワール
タイプ:赤ワイン
フィサン村に本拠地を構える、クラシカルな造りで人気の「ドメーヌ・フィリップ・ナデフ」。
フィサンやジュヴレ・シャンベルタンの印象が強い生産者ですが、中でもマルサネは価格に対しての品質が高いことで知られています。
コート・ドール北部らしいしっかりとした骨格を備えつつも、早くから楽しめる柔らかい果実味が印象的。
フランボワーズやラズベリーの果実味をぜひご堪能ください。
ワイナリー | 品種 | タイプ |
---|---|---|
ドメーヌ・フィリップ・ナデフ | ピノ・ノワール | 赤 |
9位 ドメーヌ・コワイヨ マルサネ レ・グラス・テット
今、世界中が期待を寄せるマルサネの若手生産者が「ドメーヌ・コワイヨ」。
「完熟ブドウしか使わない」という信念のもと、力強さと凝縮感を備えつつも早くから飲めるワイン造りを目指しています。
アタックには上質なピノ・ノワールらしい自然な赤系果実の甘みが感じられ、余韻にかけては上品かつ緊張感のある酸が続きます。
こちらの期待値を簡単に上回ってくる彼のワインには今後も注目です!
ワイナリー | 品種 | タイプ |
---|---|---|
ドメーヌ・コワイヨ | ピノ・ノワール | 赤 |
8位 ルイ・ジャド ロゼ・ド・マルサネ ドメーヌ・クレール・ダユ
ルイ・ジャド ロゼ・ド・マルサネ ドメーヌ・クレール・ダユ
品種:ピノ・ノワール
タイプ:ロゼワイン
ブルゴーニュ屈指のネゴシアンかつドメーヌの「ルイ・ジャド」。
各産地で高名なワインを輩出し続けていますが、彼らが手がけるロゼワインの中ではおそらく当銘柄が名実ともに最も人気でしょう。
当銘柄は、マルサネのロゼワインに多大な功績を残した名門クレール・ダユの畑を譲り受けたルイ・ジャドだからこそ成せる一品。
ここの高品質なピノ・ノワールからは、フレッシュなベリーのアロマを呈しつつ骨格もはっきりとしたロゼが出来上がります。
ワイナリー | 品種 | タイプ |
---|---|---|
ルイ・ジャド | ピノ・ノワール | ロゼ |
7位 ドメーヌ・ジャン・フルニエ マルサネブラン キュヴェ サン・トゥルバン
ドメーヌ・ジャン・フルニエ マルサネブラン キュヴェ サン・トゥルバン
品種:シャルドネ
タイプ:白ワイン
17世紀からブドウ栽培を行ってきた歴史を持つ、マルサネ最古の造り手と称される「ドメーヌ・ジャン・フルニエ」。
現当主のローラン・フルニエは、ブルゴーニュ古来の自然な造りに重きを置く敏腕醸造家。
ゆえに仕上がるワインも、エキス分に富むピュアな果実味を備えたものとなります。
マルサネ村の選りすぐりの5区画を巧みにブレンドして造られた、その上品さと濃醇さを備えた当銘柄をぜひお試しください。
ワイナリー | 品種 | タイプ |
---|---|---|
ドメーヌ・ジャン・フルニエ | シャルドネ | 白 |
6位 ドメーヌ・ユグノー マルサネ・ルージュ エリタージュ
“伝統を守りながらモダンにつくる”をモットーにする、歴史的にも由緒あるドメーヌが「ドメーヌ・ユグノー」。
平均樹齢50年以上のブドウから造られる当銘柄は、彼らの手がけるマルサネワインの中ではトップキュヴェ。
プルミエ・クリュクラスでもおかしくないであろう、堅牢なストラクチャーと発展のポテンシャルを秘めた果実味が、何よりそれを物語っています。
また、流通量に対して人気が凄まじいため、非常に入手困難な一本となっています。
ワイナリー | 品種 | タイプ |
---|---|---|
ドメーヌ・ユグノー | ピノ・ノワール | 赤 |
5位 ドメーヌ・ブリュノ・クレール マルサネ・ルージュ レ・グラス・テット
ドメーヌ・ブリュノ・クレール マルサネ・ルージュ レ・グラス・テット
品種:ピノ・ノワール
タイプ:赤ワイン
マルサネの歴史を作ったドメーヌ・クレール・ダユのDNAを引き継ぐ、「ドメーヌ・ブリュノ・クレール」。
コート・ドール各地に銘醸畑を持つ生産者ですが、やはり彼らの原点ともなるマルサネのワインは素晴らしい品質を誇ります。
エレガンスさは備えつつも、さらなる熟成ポテンシャルを感じさせる濃密さが際立った仕上がり。
熟成による味わいの昇華を期待せずにはいられない一品であり、マルサネを代表する赤ワインに恥じない風格を備えています。
ワイナリー | 品種 | タイプ |
---|---|---|
ドメーヌ・ブリュノ・クレール | ピノ・ノワール | 赤 |
4位 ドメーヌ・ブリュノ・クレール マルサネ ロゼ
ドメーヌ・ブリュノ・クレール マルサネ ロゼ
品種:ピノ・ノワール
タイプ:ロゼワイン
マルサネロゼの歴史において重要な意味を持ちながら、現在は当ドメーヌの代名詞となっている「ドメーヌ・ブリュノ・クレール マルサネ ロゼ」。
生き生きとしたイチゴやラズベリー、スグリの果実味が勢いよく香りながら、後に続くスミレやバラの繊細かつ華やかなアロマ。
フルーティー&ジューシーながら廉価なロゼとは一線を画する品格が、余韻の綺麗さにうかがえます。
当銘柄もなかなか入手困難を極めており、見つけたらすぐにでも買っておきたい一本です。
ワイナリー | 品種 | タイプ |
---|---|---|
ドメーヌ・ブリュノ・クレール | ピノ・ノワール | ロゼ |
3位 シャトー・ド・マルサネ レ・エシュゾー
シャトー ド マルサネ マルサネ レ エシェゾー
品種:ピノ・ノワール
タイプ:赤ワイン
マルサネの名をワイナリー名に冠した、同村トップクラスの名実を誇る「シャトー・ド・マルサネ」。
当銘柄のレ・エシェゾーを筆頭に、マルサネ村の名だたる優れた区画のほとんどを所有しています。
その優れた畑に敬意を表するように、”テロワールは、人の力よりもはるかに強い”と語る彼ら。
各区画の個性を最大限生かす造りと自然に配慮したワイン造りにこだわっています。
妖艶な赤系ベリー、バラの花、梅を思わせる味わいとしなやかな酸が、この産地と当ワイナリーのポテンシャルの高さを物語っています。
ワイナリー | 品種 | タイプ |
---|---|---|
シャトー・ド・マルサネ | ピノ・ノワール | 赤 |
2位 ドメーヌ・シルヴァン・パタイユ マルサネ・ブラン
マルサネ屈指の自然派生産者として名高い「ドメーヌ・シルヴァン・パタイユ」。
使用される品種はシャルドネのみ、、、かと思いきや実は違います!
シャルドネの突然変異種であり、完熟時にピンクになる希少品種シャルドネ・ロゼもブレンド。
新樽は用いず、旧樽とステンレスタンクのみで醸すワインは、本来の自然な果実味と酸を呈した柔らかでピュアなスタイルに仕上がります。
ワイナリー | 品種 | タイプ |
---|---|---|
ドメーヌ・シルヴァン・パタイユ | シャルドネ、シャルドネ・ロゼ | 白 |
1位 ドメーヌ・ローラン・パタイユ マルサネ・ロンジュロワ
ドメーヌ・ローラン・パタイユ マルサネ・ロンジュロワ
品種:ピノ・ノワール
タイプ:赤ワイン
2位でご紹介のシルヴァン・パタイユ氏の実弟、ローラン・パタイユ氏が手がけるドメーヌが「ドメーヌ・ローラン・パタイユ」。
2019年が初リリースとなった、まだまだ発展途上の一本ながら、現地フランスでは地元を中心に即完売する凄まじい人気ぶり。
香りもまだ閉じこもっており時間のかかる印象を受けますが、確かなポテンシャルとスケール感がそこにはうかがえます。
要所に感じられる多層的アロマや堅固なストラクチャーに隠れたミネラル感から、今後の発展を期待せずにはいられません。
ワイナリー | 品種 | タイプ |
---|---|---|
ドメーヌ・ローラン・パタイユ | ピノ・ノワール | 赤 |
まとめ
コート・ドールの玄関口として、コアなファンを中心に人気を獲得しているマルサネ。
ブルゴーニュ唯一の白・ロゼ・赤の生産が認められた稀有なAOC産地ながら、未だプルミエ・クリュとグラン・クリュを持っていない隠れ銘醸地。
しかし、まずはプルミエ・クリュ制定に向けて日々活動するマルサネ屈指の生産者たちの存在も忘れてはいけませんでしたね。
実際の品質やこうした活動も踏まえて考えると、昇格となる日も案外そう遠くはないかもしれません。
事実、次世代のワインメーカーたちによる伝統と革新を融合させたワイン造りを見れば明白で、彼らによる今後のマルサネワインの地位・品質向上を期待せずにはいられません。
ぜひ記事を読みながらマルサネワイン片手に、当産地の魅力を再認識してみてはいかがでしょうか。
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