「スプマンテとはどんなワイン?」
「イタリアにもスパークリングワインはある?」
地域によって多くの個性的なワインを造り出すイタリア。
イタリアにはスプマンテと呼ばれる、多種多様なスパークリングワインが存在します。
この記事では、そんなイタリアのスパークリングワインについて、種類や特徴、おすすめ銘柄をソムリエが徹底解説します。
ぜひ、ワイン選びの参考にしてください。
目次
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イタリアのスパークリングワイン「スプマンテ」とは?
イタリアではスパークリングワインを総称して「スプマンテ(spumante)」と呼びます。
スプマンテはイタリア語で「泡立つ」という意味を持ち、ガス圧が3気圧以上あるスパークリングワインがスプマンテに属します。
意外かもしれませんが、イタリアは世界最大のスパークリングワイン生産国です。
その量は実にスパークリングワイン世界総生産量の1/4以上を占めるほど。
イタリアには500種類を越えるほどの土着ブドウ品種があると言われており、イタリア各州で様々な種類のワインが生産されています。
スプマンテも有名な産地がいくつもあり、気軽に飲めるカジュアルなタイプから、シャンパンにも匹敵する高級なスプマンテまでバリエーションは非常に豊富です。
代表的なものにフランチャコルタやプロセッコ、ランブルスコなどが挙げられます。
これらのスプマンテは製造の方法やブドウ品種、地域によって違いがあり、それぞれ特徴があるので、イタリアらしい多様性を感じることができます。
スプマンテとプロセッコの違い
スプマンテとプロセッコの違いは以下の通りです。
スプマンテはイタリアで造られるスパークリングワインの総称で、ガス圧が3気圧以上のものを指す一方、プロセッコはスプマンテの一種で、ヴェネト州とフリウリ州で生産される特定のスパークリングワインを指します。
プロセッコの主要品種はイタリア北部・ヴェネト州で作られるプロセッコ種で、フルーティーでフレッシュな味わいが特徴です。
製法はタンクで短期間発酵させるシャルマ方式が一般的で、コストパフォーマンスに優れています。
スプマンテには他にもアスティ・スプマンテやランブルスコなどがあり、使用するブドウ品種や製法、味わいが異なります。
プロセッコはスプマンテの中でも特に人気が高く、世界売上No.1のスパークリングワインとなっているのです。
スプマンテの種類
製造方法や産地の違いでさまざまな種類のスプマンテがあります。
ここでは代表的なものを紹介します。
スプマンテの種類 | 主な産地 | 味わい | アルコール度数 | アルコール度数 |
---|---|---|---|---|
フランチャコルタ | ロンバルディア州 | 複雑、洗練された | 12~13% | 高 |
プロセッコ | ヴェネト州 | フレッシュ、フルーティー | 11~12% | 中~高 |
ランブルスコ | エミリア・ロマーニャ州 | フルーティー、コクがある | 8~11% | 弱~中 |
アスティ | ピエモンテ州 | 甘くてフルーティー | 5~10% | 弱~高 |
フリッツァンテ | イタリア各地 | 軽やかでフルーティー | 10~12% | 弱 |
【フランチャコルタ】イタリアのシャンパン
フランチャコルタはイタリアのロンバルディア州・フランチャコルタ地方で造られるスプマンテです。
イタリアの格付けDOCGにも登録されています。
その最大の特徴は、シャンパーニュ地方と同じ瓶内二次発酵で醸造される高級スパークリングワインであることです。
一次発酵を終えたワインを瓶に詰め、瓶内で発酵させることによって炭酸ガスが自然に生成されます。
1本1本瓶詰めして管理するため時間と手間がかかるものの、洗練された味わいと複雑な香りを生み出します。
熟成期間は最低18ヶ月から、リゼルヴァ(特別なヴィンテージ)の場合は60ヶ月以上に及ぶことも。
これにより繊細で洗練された泡立ち、豊かなアロマ、長い余韻を持つスパークリングワインが生まれます。
近年はその品質の高さから、シャンパンに迫る勢いで需要が高まっている高品質なスプマンテです。
>>【ソムリエ監修】フランチャコルタとは?味わいの特徴や種類、おすすめ10銘柄もご紹介!
【プロセッコ】世界で最も売れてるスパークリングワイン
プロセッコはイタリア北部・ヴェネト州で作られるプロセッコ種を使用したスプマンテです。
フランスのシャンパーニュ、スペインのカヴァに並ぶ世界三大スパークリングワインとしても知られています。
フランチャコルタとは異なり、シャルマ方式という大きなタンクで発酵させる醸造方法で造られるワインです。
最も生産量の多いスパークリングで、イタリア国内のみならず全世界でプロセッコは消費されています。
シャルマ方式ならではの果実の風味がいきいきとした、ライトな切れのある味わいが特徴です。
価格的にもリーズナブルで、デイリーワインとしても重宝されています。
>>【ソムリエ監修】プロセッコとは?概要や特徴、人気のプロセッコ10銘柄をご紹介!
【ランブルスコ】度数が低く飲みやすい
エミリア・ロマーニャ州で造られる弱発泡性の赤ワインのスパークリングワイン。
赤ワインのスプマンテのため、爽やかながらも程よいコクを感じるのがランブルスコの特徴です。
品種はランブルスコというブドウ品種が使われており、味わいは甘口から辛口まで幅広く存在します。
タンク内で発酵させるシャルマ方式で醸造され、どのタイミングで発酵を止めるかによって辛口になるのか甘口になるのか決まります。
辛口のほとんどは地元で消費され、甘口が輸出のメインです。
幅広い味わいで口当たりもよいワインも多くあり、女性にも大人気のスプマンテです。
>>【ソムリエ監修】ランブルスコとは?おすすめ15選から飲み方まで解説
【アスティ】甘口スパークリング
アスティはイタリアのピエモンテ州で生産される甘口スプマンテです。
主にモスカート・ビアンコというぶどう品種から造られ、フレッシュで優しい甘味に仕上げられます。
アスティには「アスティ・スプマンテ」や「モスカート・ダスティ」などいくつかの種類がありますが、その多くは甘口のスパークリングワインです。
アスティは一次発酵のみで生産されるのが特徴で、発酵の途中でタンクを密閉して炭酸ガスをワインの中に溶け込ませます。
アルコール度数は比較的低く、モスカート種ならではのマスカットのような甘やかな香りを楽しむことができます。
その甘い味わいと豊かな花や果実の香りにより、アスティはデザートワインとして楽しまれることが多いです。
>>【ソムリエ監修】アスティの人気おすすめ13選を紹介!選び方も解説
【フリッツァンテ】カジュアルな微発砲ワイン
フリッツァンテはスプマンテには属しませんが、同じ発泡性を持つイタリアのワインとして少しご紹介します。
フリッツァンテは「わずかに発泡性の」という意味を持つ、微発泡のスパークリングワインです。
ガス圧が3気圧以上のワインがスプマンテ、1~2.5気圧のワインがフリッツァンテに分類されます。
フリッツァンテはスプマンテと比べて炭酸ガス圧が低いため、より穏やかで優しい泡立ちが特徴です。
イタリア全土で生産されており、その軽やかさから食前酒やアペリティフとして楽しまれることが多くあります。
スプマンテの味わいと種類
スパークリングワインを醸造する過程においてドサージュという甘口のリキュールを添加する作業があります。
このドサージュという作業は、スパークリングワインの残糖量を決めたり、味わいに変化をもたらせたりと、生産者の最後の個性の決め手とする重要な作業であり、「門出のリキュール」とも呼びます。
ひとえに辛口と表現されるものの中にも、その残糖度によって味わいに幅があり好みも分かれるものです。
この項目では、残糖度による味わいの違いについて、紹介していきましょう。
ラベル表記 | 残糖量 | 味わい |
---|---|---|
Brut Nature(ブリュット・ナチュール) | 3g/㍑未満 | 超辛口 |
Extra Brut(エクストラ・ブリュット) | 0~6g/㍑ | 非常に辛口 |
Brut(ブリュット) | 12g/㍑未満 | 辛口 |
Extra dry(エクストラ・ドライ) | 12~17g/㍑ | 半辛口 |
Sec(セック) | 17~32g/㍑ | 半甘口 |
Demi-Sec(ドゥミ・セック) | 32~50g/㍑ | 甘口 |
Doux(ドゥー) | 50g/㍑超 | 非常に甘口 |
スプマンテの値段
値段はピンキリ
スプマンテはその種類が豊富であることから、価格帯は非常に幅広いです。
カジュアルなタイプであれば1000円未満、高級な年代物であれば1万円以上する銘柄も少なくありません。
値段の違いは製造方法が大きく影響
リーズナブルなものと高級なものの価格の差は、その製造方法が大きく影響しているでしょう。
フランチャコルタのような瓶内二次発酵の方式をとるスプマンテは手間と時間がかかり、生産量も確保できない分価格は高額になります。
その分、味わいは奥行きがあり泡の質もきめ細かいものになります。
プロセッコやランブルスコなど一般的なスプマンテは、シャルマ方式という大型のタンクで大量に醸造するため、味わいはシャープですが価格的には安くなります。
イタリアのスパークリングワイン・スプマンテのおすすめ15選
デイリーにおすすめ!予算2,000円
5位 フェウド アランチョ グリッロ フリッツァンテ
シチリアから届く海を感じる弱発泡性ワイン
シチリアの太陽を感じるミネラルとフルーティな果実味が特徴の弱発泡性のフリッツァンテ。
優しい泡立ちとメロンのような爽やかな甘味は、生ハムとも相性抜群です。
種類 | ブドウ品種 | 味わい |
---|---|---|
フリッツァンテ | グリッロ | 辛口 |
4位 サンテロ ピノ・シャルドネ・スプマンテ NV
人気ワイン漫画でも絶賛されたスパークリング
イタリアを代表する超人気スパークリングといっても過言ではないでしょう。
きめ細やかな泡立ちと旨味を感じる果実味。コストパフォーマンスも最高とあれば、人気になるのも頷けます。
気心知れた仲間たちとわいわい飲むのに絶対外さないスプマンテです。
種類 | ブドウ品種 | 味わい |
---|---|---|
スプマンテ | ピノ・ビアンコ/シャルドネ | 辛口 |
3位 メディチ・エルメーテ・クエルチオーリ・レッジアーノ・ランブルスコ・セッコ NV
名家が生み出すガンベロロッソ誌掲載の赤ワインのスパークリングワイン
ガンベロロッソにて数多くの最高峰ワインと評価を並べたランブルスコとして名を馳せました。
フレッシュフルーツが凝縮された味わい、ストロベリーやバラの芳香な香り、溶け込んだタンニン成分など、様々な複雑性を有する赤のスパークリングワインです。
豚肉のトマト煮込みなど、トマト料理と合わせてみてはいかがでしょう。
種類 | ブドウ品種 | 味わい |
---|---|---|
ランブルスコ | ランブルスコ種 | 辛口 |
2位 チェヴィコ クオーレ ディ ヴィーノ キュベブリュット
「心」を意味するはつらつとした酸味を有する心地よいスプマンテ
輝きのある淡いレモンイエロー。
細かな泡がゆっくりと立ち昇るリンゴやメロンなどの果実香、白い花やアカシアのような繊細な香り。
シャワーを浴びた直後の火照った体で、グレープフルーツ、黄桃、パイナップルを頬張りそのあとに炭酸水を一気に流し込む。
そんな爽やかさを感じる、スッキリとした美味しさです。
種類 | ブドウ品種 | 味わい |
---|---|---|
スプマンテ | トレッビアーノ | 辛口 |
1位 ザルデット プライベート キュヴェ ブリュット
イタリアの三ツ星レストランが認めたスパークリングワイン
リンゴの風味・トロピカルフルーツのアロマ、はじける泡が心地よいスッキリとしたスパークリングワインです。
イタリアで最初にミシュラン三ツ星を獲得したマルケージのプライベートラベルを造っていることでも、双方の信頼の高さがわかります。
豚肉のソテーに相性抜群のワインです。
種類 | ブドウ品種 | 味わい |
---|---|---|
スプマンテ | グレラ/モスカート/シャルドネ | 辛口 |
来客用やちょっとしたご褒美に!2,000円~5,000円
5位 フェデリチャーネ モンテレオーネ フレグレオ
カンパーニャの土着品種で造る高品質のスプマンテ
カンパーニャの固有品種「ファランギーナ」を使用した珍しいスパークリングワインです。
麦わらの黄色が印象的なこのワインは、ファランギーナの特徴であるボリュームのある果実味をいかんなく発揮しているワインと言えるでしょう。
水牛のモッツァレラチーズとトマトのカプリ風サラダとご一緒に。
種類 | ブドウ品種 | 味わい |
---|---|---|
スプマンテ | ファランギーナ | 辛口 |
4位 ディアマ・ルクス2 エクストラ・ドライ ミレジマート
サンテロの「ダイヤ」個性的なボトルも魅力的なスプマンテ
光り輝くダイヤモンドという名のこだわりプレミアムスプマンテ。
完熟したリンゴのような蜜感と、それとは対照的なフレッシュさを兼ね備えた高貴なスプマンテです。
優雅なパーティーにぴったりで、大切な方へのプレゼントにもおすすめです。
種類 | ブドウ品種 | 味わい |
---|---|---|
スプマンテ | グレーラ/ピノ・ビアンコ/シャルドネ | 辛口 |
3位 アルタマレア パッセリーナ ブリュット NV チウ チウ
イタリアマルケ州の満潮という名の幸せを運ぶスプマンテ
オッフィーダでいち早くオーガニックを取り入れ、パッセリーナで初めてスプマンテを手掛けたチウチウ。
細かな泡立ちでレモンや柑橘系の香りがあり、青リンゴや花のニュアンスもあります。
ほろ苦さを感じるミネラル感もあるスプマンテです。
さっぱりとしたペペロンチーノとの相性も抜群です。
種類 | ブドウ品種 | 味わい |
---|---|---|
スプマンテ | パッセリーナ | 辛口 |
2位 プロセッコ・コネリアーノ・ヴァルドッビアーデネ・スーペリオーレ
プロセッコの父と称されるカルペネが送る至極のスパークリングワイン
世界中に愛されるプロセッコの造り手、カルペネ マルヴォルティ。
とても繊細できめ細やかな発泡がカルペネの高級感の持ち味と言えるでしょう。
やわらかでフルーティーな味わいはとても親しみやすい口当たりで、食前酒はもちろん、食事のお供としてもおすすめです。
種類 | ブドウ品種 | 味わい |
---|---|---|
プロセッコ | グレラ | 辛口 |
1位 ロータリ・ブリュット
世界50か国で愛される実力ワイン
フレッシュな柑橘類の香り、黄色いフルーツやリンゴ、瓶内二次発酵製法らしいナッツやトーストの香りがエレガント。
立ち昇る泡の細かさと豊かさ、そしてその持続性も素晴らしい。
味わいはドライ。上品な酸味と豊かな旨味を伴い、フレッシュ感たっぷりの味わいです。
余韻には黄色いフルーツやリンゴのニュアンスがあり、充実した泡感が残ります。
ガス圧も高く、味わい、香りとも、シャンパンと比べても引けをとりません。
種類 | ブドウ品種 | 味わい |
---|---|---|
スプマンテ(瓶内二次発酵) | シャルドネ | 辛口 |
プレゼントや特別な日に!5,000円以上
5位 フェルゲッティーナ ミッレディ フランチャコルタ ブリュット
フランチャコルタをこよなく愛する生産者からのメッセージ
熟成されたフランチャコルタらしい濃さのある麦わら色。
綺麗な果実香、ナッツやトーストしたパン、そしてバニラを思わせる複雑性豊かな香り。
フェルゲッティーナのワインには明確なメッセージが込められていると感じます。
種類 | ブドウ品種 | 味わい |
---|---|---|
フランチャコルタ | シャルドネ | 辛口 |
4位 マルケーゼ・アンティノリ・フランチャコルタ・キュヴェ・ロワイヤル
アンティノリがおくるスーパーフランチャコルタ
イタリアで最も有名な作り手の一つであるアンティノリ。
世界を席巻したスーパートスカーナが手掛けるフランチャコルタです。
アンティノリの哲学に基づいた確かな味わいは、世界トップレベルと言えるでしょう。贈り物に最適です。
種類 | ブドウ品種 | 味わい |
---|---|---|
フランチャコルタ | シャルドネ/ピノ・ノワール/ピノ・ビアンコ | 辛口 |
3位 フェッラーリ ペルレ ミレジム
自社畑のシャルドネのみを使用した逸品
フェッラーリ社は、フランスから持ち込んだシャルドネを用いて初めてスプマンテを造ったイタリアにおけるスプマンテのパイオニア。
ドライイーストやバターのブーケが高級感を演出します。
歴史を感じながら優雅なひと時を過ごすことができる、至福の一本です。
種類 | ブドウ品種 | 味わい |
---|---|---|
スプマンテ | シャルドネ | 辛口 |
2位 フランチャコルタ キュヴェ・プレステージ NV カ・デル・ボスコ
フランチャコルタを代表する偉大なる造り手
カ・デル・ボスコなくしてフランチャコルタの発展は語れません。
世界を代表するイタリアスパークリングの先駆けとして、多くのセレブに愛されるスプマンテです。
徹底的で愚直なまでに品質を追求したこのワインの味わいは、うま味を伴いながら、美しくクリアです。
すべてに妥協を許さないトップワイナリーです。
種類 | ブドウ品種 | 味わい |
---|---|---|
フランチャコルタ | シャルドネ/ピノ・ビアンコ/ピノ・ネロ | 辛口 |
1位 フランチャコルタ サテン
絹のような泡が織りなす最高級の味わいを
ベラヴィスタは世界のどこに行っても最高級と評されるワイン造りを目指しました。
その末にたどり着いたワインがこのフランチャコルタ・サテンです。
絹のような滑らかな泡は、他のどのワインの追随も許さない高貴さをまといます。
甘美でエレガント、どこまでも繊細であり力強さも感じる。まさに究極のスプマンテです。
種類 | ブドウ品種 | 味わい |
---|---|---|
フランチャコルタ | シャルドネ | 辛口 |
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スプマンテの楽しみ方
最後にスプマンテを楽しむ方法についてご紹介します。
美味しくスプマンテを飲むためにもぜひご参考ください。
温度はよく冷やして
スプマンテを最大限に楽しむためには適切な温度を保つことが重要です。
スパークリングワインであるスプマンテは、しっかりと冷やして飲むようにしましょう。
一般的には、6°Cから8°Cの範囲が適温とされています。
スパークリングワインの大きな魅力である炭酸ガスは、温度が低い状態で液体に溶け込むという特性を持っています。
そのため、スパークリングワインはよく冷やして飲むことで、爽快な泡立ちと口当たりを楽しむことができるのです。
また、繊細なアロマとフレッシュな味わいは、よく冷えた状態で最も良く引き出されます。
飲む前は冷蔵庫で十分に冷やし、ボトルを空けた後もワインクーラーなどを使って冷やしながらスプマンテを楽しみましょう。
グラスはフルートグラスを
グラスの選択ですが、スプマンテを飲む際にはフルートグラスを使用することをおすすめします。
フルートグラスは細長い形状が特徴で、この形状がグラスの底から立ち上がる泡立ちを美しく見せてくれます。
また、ストレートなグラスの形はワインを一直線に口の中に運び込み、より爽快な印象を与える効果も。
一方で、スプマンテそのものが持つ個性を楽しみたい場合は、白ワイングラスを使うと良いでしょう。
フルートグラスよりもワインが持つ香りや味わいを感じやすいため、フランチャコルタなどの高級なスプマンテに白ワイングラスは適しています。
合わせる料理
生ハム
生ハムはどんなワインとも相性の良い定番のおつまみ。
肉の旨味と程よい脂身を、スプマンテの酸味と炭酸が、生ハムのリッチな風味をバランスよく引き立て、口の中をリフレッシュします。
基本的にスプマンテはどんなタイプでも生ハムと合わせることができます。
特に難しいことは考えずに、よく冷やした辛口スプマンテと生ハムの組み合わせを気軽にお楽しみください。
カプレーゼ
カプレーゼはイタリアを代表するフレッシュな前菜。
新鮮なトマトとクリーミーなモッツァレラは、フルーティーでやや甘みのあるスプマンテと相性が良いです。
アスティや半甘口のプロセッコなど、果実の風味と甘味を感じるタイプがおすすめ。
軽快な酸味と泡立ちがカプレーゼのフレッシュさを際立たせ、スプマンテの甘味がチーズの旨味や塩気を引き立てます。
シーフードマリネ
シーフードマリネはスプマンテと相性ぴったりのおつまみ。
魚介の繊細な味わいとミネラル感は、辛口のスプマンテと組み合わせると抜群です。
白ワインとも相性が良いですが、発泡性のあるスプマンテを合わせることでよりさっぱりと爽快な味わいを楽しむことができます。
フランチャコルタやプロセッコなど、ガス圧が高めのものを合わせるのがおすすめ。
ミラノ風カツレツ
薄く伸ばした仔牛を揚げ焼きにしたミラノ風カツレツ。
カリっとした衣と牛肉のやわらかで旨味のある味わいを楽しむことができます。
そんなミラノ風カツレツには、スプマンテらしい爽やかな発泡性と赤ワインのコクを持ち合わせたランブルスコがおすすめです。
爽やかな酸味と炭酸、そして程よい渋味が料理の脂っこさを中和し、口の中をすっきりとさせます。
アクアパッツァ
アクアパッツァは魚介やトマトをハーブで煮込んだ人気のイタリア料理です。
魚介やトマトの旨味が凝縮されたこの料理には、やや複雑性のあるスプマンテがよく合います。
熟成したフランチャコルタや、高級なプロセッコを合わせるのがおすすめです。
ワインの複雑な風味や味わいを引き出すためにも、8~10℃で飲むことでよりアクアパッツァとの相性が良くなるでしょう。
イタリアの多様なスプマンテを楽しもう!
イタリアスパークリングワインにはフランスやスペインにも劣らない、様々なワインがあることをご理解いただけたでしょうか?
価格や味わい、そのシーンに合わせたスパークリングワインをチョイスすることで、より奥の深いワインライフをお楽しみいただければ幸いです。
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