「クラウディベイってどんなところ?」
「クラウディベイのおすすめ銘柄は?」
クラウディ・ベイは、ニュージーランドワインを世界に広めた立役者と言われているワイナリーです。
ニュージーランドのソーヴィニヨン・ブランの素晴らしさを世界に伝えたことで、ニュージーランドがフランスのボルドーやロワールと並ぶ、ソーヴィニヨン・ブランの三大産地と言われるまでになりました。
この記事では、そんなクラウディ・ベイのワインについて詳しくご紹介します。
種類やおすすめの飲み方についても解説しているので、ぜひ参考にしてください。
目次
クラウディ・ベイとは
クラウディ・ベイ(CLOUDY BAY)は1985年、ニュージーランドのマールボロに創設されたワイナリーです。
設立者はオーストラリアのワイナリー「ケープ・メンテル」のオーナー、デイヴィッド・ホーネン氏。
ホーネン氏はマールボロのソーヴィニヨン・ブランに感銘を受け、もともとブドウ栽培には不向きな土地と考えられていたマールボロの可能性を信じて進出。
1985年にリリースした「ソーヴィニヨン ブラン」は豊かな香りと濃縮した果実味で、非常に爽快なワイン。
それまでのソーヴィニヨン・ブランのイメージを覆すものと、国際的に高い評価を受けました。
ルイ・ヴィトンと同じグループ
クラウディ・ベイは高級ブランドである「ルイ・ヴィトン」と同じグループ企業です。
高品質かつエレガントであることの証明とも言えますね。
またモエ・エ・シャンドン やドン・ペリニヨンも同じグループです。
モエ・エ・シャンドンについて詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。
>>モエ・エ・シャンドンのシャンパンとは?特徴やおすすめ9選を解説!
ドン・ペリニヨンについて詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。
>>ドンペリはどんなシャンパン?値段、種類、味、人気の理由を徹底解説
クラウディ・ベイの歴史
画像引用:クラウディー ベイ公式サイト
クラウディ・ベイは1985年、デイヴィッド・ホーネンによってニュージーランドのマールボロに設立されました。
ホーネンは、オーストラリアのワイナリー「ケープ・メンテル」のオーナーでした。
1985年にリリースされた「ソーヴィニヨン ブラン」は、その豊かな香りと濃縮した果実味で国際的に高い評価を受け、ニュージーランドワインを世界に広める立役者に。
2003年、ホーネンは残りの株式をヴーヴ・クリコに売却し、クラウディ・ベイは高級品コングロマリットLVMHの完全所有となりました。
2014年には、マールボロ以外で初めてセントラル・オタゴにノースバーン・ステーションのブドウ畑とセラードアを取得し、事業を拡大しました。
クラウディ・ベイのワインの特徴
クラウディ・ベイがあるニュージーランドのマールボロは、冷涼ながらニュージーランドでは最も日照時間が長く、1日のうちに四季があると言われるほど昼夜の温度差が大きい気候。
そのためブドウは凝縮した風味を持ちながら、しっかりした酸味とエレガントな果実味を備えます。
クラウディ・ベイの個性的なワインは、このような気候条件によって育まれたもの。
世界的な高評価を受ける高級ワインを造りだしています。
初リリースの「ソーヴィニヨン ブラン」のあとも、シャルドネの白やピノ・ノワールの赤をリリース。
マールボロの気候と土壌でしか表現できない味わい深いワインが生み出されています。
品種は3種類
クラウディ・ベイは以下の3種類のブドウ品種を使用しています。
2.ソーヴィニヨン・ブラン
3.シャルドネ
それぞれについて見ていきましょう。
滑らかな口当たり「ピノ・ノワール」
控えめなタンニンにしっかりとした酸、滑らかな口当たりが特徴の品種。
ベリー系やチェリー系の香りを感じられ、熟成により複雑な変化を見せます。
一般的にはライト~ミディアムボディですが、クラウディ・ベイではミディアム~フルボディ。
またピノ・ノワールについて詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。
>>【ソムリエ監修】ピノ・ノワールとは?特徴、種類、おすすめのワインまで紹介!
柑橘系やハーブの魅力「ソーヴィニヨン・ブラン」
ソーヴィニヨン・ブランは酸味が豊かでさっぱりとした感覚が魅力的。
柑橘系やハーブを思わせるような香りを楽しめます。
基本的にソーヴィニヨン・ブランは樽で熟成はされませんが、クラウディ・ベイでは後に紹介する「クラウディ・ベイ テ・ココ」が長期熟成されています。
ソーヴィニヨン・ブランについて詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。
>>ソーヴィニヨン・ブランはどんな品種?特徴から、おすすめワイン10選まで紹介!
白ワインの女王「シャルドネ」
シャルドネは「白ワインの女王」と呼ばれるブドウ品種。
癖が少なく、幅広い料理と楽しめることが特徴です。
後に紹介する「クラウディ・ベイ シャルドネ」はシャルドネの魅力を引き出した一本のため、シャルドネ好きの方はぜひご覧ください。
またシャルドネについて詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。
>>【ソムリエ監修】シャルドネの人気おすすめワイン30選を徹底解説!
クラウディ・ベイの種類
クラウディ・ベイのラインナップは赤ワイン2本、白ワイン3本、スパークリングワイン1本の計6本です。
クラウディ・ベイの赤ワイン
クラウディ・ベイの赤ワインは、ピノ・ノワールを主体にした2本です。
1994年にマールボロ産の「ピノ・ノワール」をリリースしたあと、2000年には産地をセントラルオタゴに変えた「テ・ワヒ」を販売しています。
テ ワヒはマオリ語で「その場所」を意味するもの。
その名の通りセントラルオタゴという場所を強調した、ピノ・ノワールの特徴が良く出たワインに仕上がっています。
クラウディ・ベイの白ワイン
1985年にリリースされた白ワイン「ソーヴィニヨン ブラン」は、これまでのソーヴィニヨン・ブランとはまるで違う品質で、世界中を驚かせた逸品です。
その後にリリースされた「テ・ココ」は、樽で自然発酵・長期熟成させたもの。
同じソーヴィニヨン・ブラン100%ながら最初の「ソーヴィニヨン・ブラン」の爽快さとは対照的に、ボリュームを感じさせる重厚な味わいです。
クラウディ・ベイ ピノ・ノワール
個性豊かなピノ・ノワール
マールボロで育てられたピノ・ノワールです。
ダークチェリーやワイルドベリーなどの果実の香りに、野性味溢れるスパイスのニュアンスが感じられます。
タンニンと酸のバランスが素晴らしく、ストラクチャーのしっかりした仕上がり。
エレガントさと深みある味わいで、長い余韻が続くでしょう。
香り | ブラックチェリー、ローズマリー |
酸味 | ★★★★★ |
ボディ | ★★★☆☆ |
渋み | ★★★☆☆ |

クラウディ・ベイ テ・ワヒ
産地の違う濃厚なピノ・ノワール
官能的で甘くリッチな果実の香り。
濃縮されたふくよかな味わいとしっかりした酸味、しなやかなタンニンのバランスが素晴らしく、長く続く複雑な余韻が楽しめます。
1994年リリースのピノ・ノワールとは違った、セントラルオタゴ産ピノ・ノワールの特徴が良く出たワインに仕上がっています。
両方飲み比べて、その違いを味わってみてください。
香り | ブラックベリー、プラム |
酸味 | ★★★★☆ |
ボディ | ★★★★★ |
渋み | ★★★★☆ |

クラウディ・ベイ ソーヴィニヨン・ブラン
クラウディ・ベイを代表する逸品
世界が白に目覚めた1本と言われています。
これまでのソーヴィニヨン・ブランとは一線を画する味わい。
ピュアな果実系の香りに、凝縮感のあるエレガントな風味が感じられます。
爽やかな酸味とミネラルがバランスの良い味わい。
樽発酵のワインが少量ブレンドされていることで、エネルギッシュなワインに繊細な質感を加味しています。
クラウディ・ベイを知るには、まず試したい1本です。
香り | グレープフルーツ、西洋スグリ |
酸味 | ★★★★★ |
ボディ | ★★★☆☆ |

クラウディ・ベイ シャルドネ
シャルドネが好きならコレ!
緑色を帯びた麦わら色で、ホワイトフラワーやレモンジャムなどのフレッシュなアロマ。
その奥に複雑で魅惑的な香りが漂います。
芳醇な果実味とフレッシュな酸味のバランスが良く、ヌガーやナッツの香ばしさに加えて深いミネラル感が特徴的。
クラシックな味わいで、余韻が長く続きます。
香り | 白桃、ナッツ |
酸味 | ★★★★☆ |
ボディ | ★★★★☆ |

クラウディ・ベイ テ・ココ
まったく違う個性のソーヴィニヨン・ブラン
小樽で自然発酵・長期熟成させたソーヴィニヨン・ブランです。
初リリースの「ソーヴィニヨン ブラン」とはまったく別物とも言える、クラウディ・ベイのスペシャル・キュベ。
淡い黄金色の美しい色合いに、完熟した柑橘系果実やトロピカルフルーツのアロマ。
ブリュレやキャラメルのようなフレーバーを持つ魅惑的な味わいが、エレガントな骨格を形成しています。
週末のゆっくりした時間に、ご堪能ください。
香り | パッションフルーツ、ヴァニラ |
酸味 | ★★★★☆ |
ボディ | ★★★☆☆ |

クラウディ・ベイ ペロリュス
ワンランク上のスパークリングワイン
シャルドネとピノ・ノワールをブレンドしたスパークリングワインです。
淡い麦わら色で、熟した柑橘系果実のアロマにシャルドネらしさが現れています。
リンゴやレモンなどのみずみずしいブーケが重なり、2年間の瓶内熟成からくるイーストの香りを引き立たせています。
クリーミーで複雑な味わいと、ナッツの余韻が豊かな味わいです。
パーティーなどにピッタリ。華やかな時間を演出してくれるでしょう。
香り | 桃、ブリオッシュ |
酸味 | ★★★★★ |
ボディ | ★★★☆☆ |

クラウディ・ベイのおすすめの飲み方

ここからはクラウディ・ベイのおすすめの飲み方を紹介していきます。
今回紹介する飲み方は以下の通りです。
・ワイングラスにこだわる
・ワインセラーで保存する
・相性の良い料理
ではそれぞれ見ていきましょう。
2種類を飲み比べる
まずクラウディ・ベイを楽しむ際に一番試していただきたいのは2種類の飲み比べです。
2種類とはソーヴィニヨン・ブランを使った「クラウディ・ベイ ソーヴィニヨン・ブラン」と「クラウディ・ベイ テ・ココ」のこと。
同じ品種を使っていますが、両者にはハッキリとした違いがあります。
それぞれに魅力があるため、ぜひ飲み比べを通してクラウディ・ベイを味わい尽くし、お気に入りの一本を見つけましょう。
同様に「クラウディ・ベイ ピノ・ノワール」と「クラウディ・ベイ テ・ワヒ」の飲み比べもおすすめです。
ワイングラスにこだわる
クラウディ・ベイは高級ワインの一角。
そのためワイングラスにまでこだわって頂きたいです。
おすすめはクラウディ・ベイの赤ならボルドー型、白なら万能型、スパークリングならフルート型がおすすめ。
それぞれクラウディ・ベイの魅力を最大限に引き出してくれるため、満足のいく味わいを楽しめます。
特に「クラウディ・ベイ ペロリュス」はスパークリングワインのためフルート型を使って泡立ちを長持ちさせながらお楽しみください。
またワイングラスについて詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。
>>【ソムリエセレクト】おすすめのワイングラス15選!種類とブランドも紹介
ワインセラーで保存する
ワインセラーを使って適温で保存することも大切です。
特にピノ・ノワールを使ったクラウディ・ベイ2種は、16℃前後の保存と日本の気候からは難しいところ。
ワインセラーなら適温で保存することができ、長期間楽しむことができます。
もちろんクラウディ・ベイ以外のワイン保存にも適切なため、ワイン好きなら一台は持っておきたいでしょう。
家庭用のワインセラーについてはコチラを参考にしてみてください。
>>【ソムリエセレクト】おすすめワインセラー17選!家庭用にはコレ!
相性の良い料理
ここからはクラウディ・ベイと相性の良い料理を紹介します。
ピノ・ノワールを使った赤、ソーヴィニヨン・ブランを使った白、スパークリングのそれぞれを解説していきます。
ピノ・ノワールに合う料理
基本的にピノ・ノワールは肉料理との相性が抜群です。
具体的には以下のような料理がおすすめ。
・すき焼き
・赤身魚
・ステーキ
カレーやすき焼きなど味の濃い料理から、赤身魚などとも合います。
ピノ・ノワールは幅広い料理と合わせられるので、ぜひ上記以外にもマリアージュを探してみてください。
ソーヴィニヨン・ブランと相性の良い料理
クラウディ・ベイに限らず、ソーヴィニヨンは柑橘系のアロマが魅力的です。
そのためハーブやレモンの効いた白身魚や白身肉の相性が抜群。
具体的には以下のような料理がおすすめ。
・白身魚のポワレ(ソースはハーブなどのさっぱり系)又はシンプルなグリルやムニエル
・生ガキ
・シェーブルチーズ
・塩でいただく炭火焼き鳥・ハーブとバターを効かせたチキンのグリル
・厚切りベーコンのシンプルなグリルステーキ
・甲殻類のサラダ
特に白身魚のポワレや生カキ、シェーブルチーズは「クラウディ・ベイ ソーヴィニヨン・ブラン」と合います。
逆に「クラウディ・ベイ テ・ココ」は熟成させることで深みが出ているため、グリルやステーキ、甲殻類のサラダがぴったりです。
ちなみに「クラウディ・ベイ シャルドネ」に関しては、どのような料理とも合わせやすいため、幅広く楽しめることもポイントです。
スパークリングは食前酒でもOK
「クラウディ・ベイ ペロリュス」は食前酒としてパーティーを盛り上げるもよし、料理と嗜んでもよしのオールマイティー。
豊富な料理が登場するパーティーやコース料理の際にはスパークリングを選んでみても良いでしょう。
ぜひそれぞれのワインに合わせて、お気に入りの組み合わせを見つけてください。
クラウディ・ベイを楽しもう!

クラウディ・ベイのワインについて、お届けしました。
常に新しいことに挑戦して、ニュージーランドのワインを世界に広めているクラウディ・ベイ。
そのワインはどれも一度は飲んでみたいものばかり。
おすすめは、クラウディ・ベイの初リリース「ソーヴィニヨン ブラン」です。
世界を驚かせたその味わいを、ぜひお試しください。
またニュージーランドのワインについて詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。
>>【ソムリエ厳選】ニュージーランドおすすめワインランキング15選!歴史・特徴を解説!
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