「クリュッグってなに?」
「クリュッグのおすすめは?」
クリュッグは、最高級のシャンパーニュを造るメゾンのひとつ。
クリュッグが生み出すシャンパーニュは「シャンパーニュの帝王」と呼ばれるのにふさわしい逸品です。
この記事では、そんなクリュッグの種類や値段について紹介していきます。
味わいやそれぞれの特徴も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
この記事を最後まで読むことで、クリュッグについて知識を深めることができます。
目次
クリュッグとは?
シャンパーニュの「帝王」と呼ばれる
クリュッグはシャンパーニュの帝王との呼び声のある人気ブランドです。
1843年、フランス北部ランスの町にてヨーゼフ・クリュッグによって創業。
「シャンパーニュの本質は歓びである」を信条に、徹底的にこだわり抜かれたシャンパーニュ造りを行っています。
そのこだわりに心を奪われるワイン愛好家も多く、クリュッグを愛する「クリュギスト」と呼ばれる熱狂的なファンもいるほどの人気ぶりです。
著名人ではイギリスのエリザベス女王、アメリカの文豪・ヘミングウェイ、ファッションブランドであるシャネルの生みの親であるココ・シャネルがクリュギストとして知られています。
ブランド名は創業者名に由来
「クリュッグ」というブランド名は、創業者のヨーゼフ・クリュッグに由来しています。
1843年の創業から現在に至るまで、伝統の醸造方法を守りながら、最高峰のシャンパーニュを生産しています。
クリュッグの現当主であるオリヴィエは6代目。
150年以上続くクリュッグの歴史と伝統をしっかりと重んじた経営を行っています。
現在はLVMH傘下のブランド
クリュッグは1999年より、モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH)の傘下となりました。
モエヘネシー・ルイヴィトンとは、数多くのファッションやアルコールブランドを有する世界最大規模の複合企業です。
ワインのブランドとしてはクリュッグの他に、モエ・エ・シャンドンやドン・ペリニヨン、ヴーヴ・クリコ、ルイナールなど名だたる銘柄を保有。
そんな大規模な企業の傘下となったクリュッグですが、創業以来の伝統的な製法やシャンパーニュに対する情熱を保ち続けています。
クリュッグの特徴
上品で複雑性のある味わい
クリュッグは熟成によって洗練された奥深い風味がその大きな魅力です。
白い花を思わせるような華やかさと、まるで香水のような魅惑的なフレーバー。
泡立ちは非常にきめ細やかで、滑らかで心地の良い口当たりが特徴的です。
味わいには柑橘系やハチミツ、ナッツを思わせるような複雑な風味が感じられ、飲み込んだ後にはリッチで満足感のある余韻が続きます。
ここまで満足感のある風味を楽しめるのはクリュッグだからこそ。
まさに「帝王」の名にふさわしい、風格ある味わいを楽しむことができるでしょう。
他にはないこだわりの製造方法
クリュッグでは、他のワイナリーとは異なる独自の製法を行なっています。
一次発酵はすべてフレンチオークの小樽(バリック)を使用。
30年以上使用している古樽で低温で長期発酵させることで、他のシャンパーニュにはない複雑さが醸し出されています。
30年以上も使われた古い樽は手入れに非常に手間がかかりますが、独特の風味を出すためにクリュッグはその手間を惜しみません。
ワイン造りではそれぞれの区画が持つ個性を重視して、区画ごとに収穫されたブドウをそれぞれ異なる樽で熟成。
ピノ・ノワール、シャルドネ、ピノ・ムニエを、それぞれの個性が最も活きる区画の畑で栽培しています。
クリュッグは10〜15年熟成させたベースワインを常時250種類以上所持。
熟成されたベースワインをが職人の手によって、最適なブレンドが行われます。
1本製造するのに20年以上!?
クリュッグのシャンパーニュが高価であるのは、その手のかかる製法からもよくわかります。
クリュッグを代表するシャンパーニュであるグランド・キュヴェは、1本を造るのにトータル20年以上の時間を費やしているのです。
ブレンド前のベースワインの熟成期間は10~15年。
このベースワインは、クリュッグのテイスティング委員会によって厳しいチェックが行われます。
そして、創業者であるヨーゼフ・クリュッグの方針に沿って数種類のワインをブレンド。
ブレンドが行われたシャンパーニュは短くともさらに6年の熟成が行われます。
細部までこだわり抜いた製法を行うことで、深く複雑な味わいを持った最高峰のシャンパーニュを生み出しているのです。
クリュッグの歴史
クリュッグの歴史は、1843年のヨーゼフ・クリュッグによる創業から始まります。
彼の品質へのこだわりと情熱は、その後の世代へと受け継がれ、現在のクリュッグを形作りました。
歴史の中で、特に重要な出来事をいくつか見てみましょう。
1843年:ヨーゼフ・クリュッグによる創業
ドイツ出身のヨーゼフ・クリュッグは、1843年にシャンパーニュ地方のランスに定住し、ワイン商としての活動を開始しました。
彼は品質を何よりも重視し、自らのブランドでシャンパン製造を始めます。
ブドウ栽培から醸造、熟成に至るまでの全工程においてこだわり抜く姿勢を貫きました。
この品質へのこだわりは、現在クリュッグにも脈々と受け継がれています。
1860年代:ソンパウル・クリュッグが事業を継承
ヨーゼフの息子であるパウル・クリュッグは、1860年代に家業を継ぎました。
パウルは父の品質重視の姿勢を受け継ぎ、さらなる品質向上に尽力します。
彼は、ブドウ栽培や醸造技術の改善に取り組みました。
また、パウルの時代には、クリュッグのシャンパンが欧州の王侯貴族に愛飲されるようになり、ブランドの名声が確立されていきます。
1999年:LVMHグループに参入
1999年、クリュッグはフランスの高級ブランド群を擁するLVMHグループの傘下に入りました。
LVMHグループとなったことで、クリュッグは世界的な展望を上昇。
また、クリュッグは創業以来の品質重視の姿勢を守り続けています。
大量生産は行わず、しばらくの間こだわった少量生産を続けているのです。
クリュッグの評価
クリュッグは著名人からの人気だけでなく、ワイン品評会でも輝かしい実績を残しています。
ワイン評論家ロバート・パーカー氏が発行するワイン雑誌「ワイン・アドヴォケイト」やイギリスの有名ワイン雑誌「デカンター」でも、高い評価を獲得。
世界的なワイン評価誌「ワイン・スペクテーター」では、クリュッグのすべてのラインナップについて100ポイント中、95以上という高いポイントをつけています。
これは、ブドウの個性を引き出すこだわりの製法が高く評価された結果と言うべきものです。
クリュッグが日本で人気の理由
モエ・エ・シャンドン社がバブル期にシャンパンを夜の街に広める
クリュッグを含むシャンパンが日本に登場したのは夜の街から。
バブル期まで、キャバクラなどの飲み物と言えばブランデーが一般的でした。
ただ、ブランデーはホステス泣かせのお酒だったのです。
ブランデーはアルコール度数が高いため、飲むスピードが遅くボトルがなかなか空きません。
そこに目を付けたのが、モエ・エ・シャンドン社の国際販売部隊です。
シャンパンはブランデーの半分以下のアルコール度数であり、飲みやすさの違いは歴然。
さらに、シャンパンは発泡性のワインなので一度空けたら飲み切らなければなりません。
モエ・エ・シャンドンが登場してからはホステスはシャンパンを猛プッシュし、シャンパンがバブル期の日本の夜に広まっていきました。
LVMHのPR戦略で傘下のシャンパンブランドが定着
シャンパンブランドは数多く存在し、日本でも多くの銘柄が飲まれています。
日本で有名なブランドといえばやはり、モエ・エ・シャンドン、ドン・ぺリニヨン、ヴーヴ・クリコ、そしてクリュッグですね。
これらに共通する点は、すべてLVMHの傘下にあるブランドであること。
これらのブランドが高い知名度を得ているのは、LVMHの戦略に秘密があります。
バブル期にまず夜の街にLVMH傘下のブランドを広め、一部の消費者へ認知度を拡大。
そこから圧倒的な資金力を背景に、一般消費者にもクリュッグや他のブランドの認知度を定着させていきました。
クリュッグの選び方
クリュッグにはいくつかのシリーズが存在します。
そんなクリュッグ選ぶポイントは以下の3つです。
・合わせる料理で選ぶ
・価格で選ぶ
以下で順に解説していきます。
ブドウ品種で選ぶ
シャンパンに使用することのできるブドウ品種は、フランスのワイン法によって定められています。
ブドウ品種をどのような割合で使うかによって、シャンパンの味わいは変化します。
シャンパンに使うことのできる代表的なブドウ品種は以下の3つです。
シャルドネ
シャルドネは世界中で栽培されている最もポピュラーな白ブドウ品種です。
シャンパーニュ地方で栽培されるシャルドネは、爽やかな酸味とミネラル豊富な味わいに仕上がります。
シャルドネを使ったシャンパンはフレッシュでいきいきとした酸味が特徴です。
ピノ・ノワール
ピノ・ノワールはブルゴーニュ地方を代表する高貴な風味の黒ブドウ品種です。
3つの品種の中では最もエレガントで、黒ブドウらしいコクをシャンパンに与えます。
しっかりとした骨格のシャンパンを飲みたい方は、ピノ・ノワール比率の高い銘柄を選ぶと良いでしょう。
ピノ・ムニエ
ピノ・ムニエはシャンパーニュ地方で栽培されることの多い黒ブドウ品種。
イチゴやさくらんぼを思わせるようなフルーティーさが特徴です。
フレッシュさが魅力のブドウ品種なので、シャンパンに若々しいニュアンスを与えます。
合わせる料理で選ぶ
爽快な味わいのシャンパンは、料理との相性が非常に良いです。
フランスのコース料理では、食前酒や前菜と合わせるワインとしてシャンパンは良く選ばれます。
そのため、シャンパンに合わせる料理は軽めであっさりとしたものがおすすめです。
クリュッグは樽熟成を行ったふくよかなボディがあるため、魚のメイン料理とも合わせることができるでしょう。
・カプレーゼ
・スモークサーモン
・生牡蠣
・オリーブ
・生ハム
・天ぷら
・魚の塩焼き
このように、クリュッグは前菜系から軽めのメイン料理まで幅広く合わせることができます。
クリュッグの銘柄紹介の際に、おすすめの料理も一緒にご紹介しますのでぜひ参考にしてみてください。
価格で選ぶ
シャンパンはみなさんご存じの通り、高級なワインです。
シャンパンを購入するとなると、最低でも3,000〜5,000円程度となります。
一方でクリュッグはシャンパンの中でもランクの高い銘柄となるので、安くとも20,000円程度の予算が必要です。
銘柄によっては50,000円、100,000円を越えるものも。
ただし、それだけのお金を払うだけの価値をクリュッグは持っています。
自分へのご褒美や、大切な人へのプレゼントとして、価格を参考にクリュッグを選んで見てください。
クリュッグの種類
クリュッグのラインナップは、6種類あります。
- ・高い
- ・飲み切るのが大変
- ・他と比較できない
という悩みがありますよね。
ホームワインは高級ワインが100mlで4本ずつ届くから、ワインの違いをわかりたい方にオススメ。本サイトの編集長ソムリエ佐々木が監修した学習コンテンツや、2023年にスタートしたソムリエによるコンシェルジュサービスも大人気。
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※販売数には限りがございますので、売り切れの際は何卒ご容赦ください。
ラインナップ | 特徴 |
---|---|
グランド・キュヴェ | クリュッグで一番スタンダードなシャンパーニュ |
クリュッグ・ロゼ | 3種類のブドウをブレンド |
クリュッグ・ヴィンテージ | 当たり年だけにリリースされる |
クリュッグ コレクション1990 | ヴィンテージの中でも、さらにセラーで25年瓶内熟成されてからリリース |
クリュッグ クロ・デュ・メニル | 特定の畑で収穫したシャルドネ使用 |
クリュッグ クロ・ダンボネ | 特定の畑で収穫したピノ・ノワール使用 |
クリュッグのラインナップおすすめ順
クリュッグの代表作!グランド・キュヴェ
シャルドネ、ピノ・ノワール、ピノ・ムニエを使用。収穫年の異なる10種類以上のヴィンテージを120種類以上ブレンドしています。最低6年の熟成期間を経てリリースされる、クリュッグを代表するシャンパンです。
収穫年が異なるブドウをブレンドしているため、ラベルに年数が表示されていませんが、「ノン・ヴィンテージ(NV)」ではなく「マルチ・ヴィンテージ(MV)」と呼ばれています。
ブドウ品種 | 参考価格 |
シャルドネ/ピノ・ノワール/ピノ・ムニエ | 23,100円 |
香り | サワーチェリー、ヴァニラ |
酸味 | ★★★★★ |
ボディ | ★★★★☆ |
グランド・キュヴェの味わい
きめ細かい泡で、力強くふくよかな口当たり。
爽やかさの中に複雑味があり、優雅で繊細な味わいが楽しめます。
グランド・キュヴェの価格
定価は?
日本での希望小売価格は23,100円ですが、店舗によって販売価格には違いがあります。
相場は?
ネット通販では、22,000円〜30,000円程度で販売されています。
店での価格は?
レストランでは40,000円前後、バーでは50,000円前後が相場になっています。
合わせる料理のおすすめは?
グランド・キュベの芳醇な味わいは、素材の味を生かしたシンプルな料理から濃厚な味付けの料理まで、幅広い料理に合わせることができます。
熟成したチーズとともに食前酒として楽しんだり、牡蠣料理や海老のグリル、スパイシーなインド料理などにもよく合います。
チーズケーキやタルトなどのデザートに合わせるのもおすすめです。
クリュッグのロゼシャンパン
幅広いヴィンテージのワインをブレンドして造れられているシャンパーニュです。
ピノ・ノワール、ピノ・ムニエ、シャルドネの3種から造られた多種多様なワインに、選りすぐったピノ・ノワールを皮付きのまま醗酵させて作った赤ワインをブレンド。
最低でも5年熟成させることで、絶妙な色合いと奥行きのある味わいが引き出されています。
ブドウ品種 | 参考価格 |
ピノ・ノワール/ピノ・ムニエ/シャルドネ | 42,000円 |
香り | ドライチェリー、ジンジャー |
酸味 | ★★★★★ |
ボディ | ★★★★☆ |
クリュッグロゼの味わい
きめ細かく繊細な泡と、華やかなアロマ。
個性豊かで、コクのある味わいです。クリュッグ独自の優雅な余韻が長く続きます。
クリュッグロゼの価格
定価は?
日本での希望小売価格は42,000円ですが、店舗によって販売価格には違いがあります。
相場は?
ネット通販では27,000円から40,000円と幅広い価格で販売され、平均して30,000円程度になっています。
店での価格は?
レストランでは60,000円前後、バーでは70,000円前後が相場になっています。
合わせる料理のおすすめは?
辛口のロゼは幅広い料理に合わせることができますが、クリュッグ・ロゼの上品に広がる香りは特に和食の味を引き立てます。
ゴマや梅と合わせたお刺身や、素材の味を生かしたシンプルな焼き魚などに合わせてお召し上がりください。
当たり年だけ製造!クリュッグ・ヴィンテージ
「当たり年」にしか醸造されない特別なクリュッグです。
品種の強い個性と特徴がワインに表現できると認められた年にだけ醸造され、その年ごとにアロマや味わいがまったく異なるのが特徴です。
ブドウ品種 | 参考価格 |
シャルドネ/ピノ・ノワール/ピノ・ムニエ | 30,000~100,000円 |
香り | マンダリン、アーモンド |
酸味 | ★★★★★ |
ボディ | ★★★★★ |
※ヴィンテージのルールとして、その年に収穫されたブドウしか使用できません。例えば、ヴィンテージ2004であれば、2004年に収穫された、ピノ・ノワール、シャルドネ、ピノ・ムニエが使用されています
クリュッグ・ヴィンテージの価格とリリース年
リリース年は?
リリースされているヴィンテージは、1989年、1996年、1998年、2002年、2003年、2004年になります。単にブドウ出来が良いというだけでなく、その年の特徴がよく現れた、他の銘柄では味わえない高いレベルのワインになっています。
相場は?
ネット通販では1989年が80,000円〜100,000円、1996年が80,000円〜100,000円、1998年は100,000円前後、2002年、2003年、2004年は30,000円前後になっています。
店での価格は?
店での取り扱いはメジャーではありません。2002年以降のヴィンテージを提供するレストラン、バーはごくわずかにありますが、相場は60,000円前後になります。
合わせる料理のおすすめは?
ヴィンテージはその年ごとにアロマや味わいが異なり、合わせやすい料理も違ってきます。
バランスの良い1989年は濃厚で脂質の高い魚料理と。
リッチなアロマとしっかりしたテクスチャーを感じる1996年は、バジルやマスタードの濃厚なソースと合わせた魚介料理がよく合います。
シャルドネが多く使われた1998年はレモンソースや柑橘類を添えた肉質の良い魚など。
繊細な味わいの2002年は肉汁のソースを添えた鴨の胸肉がおすすめです。
新鮮な果実味が印象的な2003年は柑橘系のソースを使った魚のムニエルなど。
バランスが良くエレガントな味わいの2004年は、レモンソースを添えたサーモンや白身魚、タイ料理などに合わせてどうぞ。
シャルドネ100%!クロ・デュ・メニル
コート・デ・ブラン地区のメニル・シュール・オジェ村で、周りをクロ(石垣)で囲まれた単一畑で収穫されたシャルドネに限定しています。
限られた量のブドウしか使えないため生産量は非常に少なく、年間12,000本程度。
さらに当たり年のみの販売なので、非常に希少価値の高い逸品です。
ブドウ品種 | 参考定価 |
シャルドネ | 140,000~230,000円 |
香り | 白い花、蜂蜜 |
酸味 | ★★★★★ |
ボディ | ★★★★★ |
クロ・デュ・メニルの味わい
シャルドネ100%で造られたシャンパーニュは、どの年もクリュッグにしか表現できない味わいで、ピュアな自然の恵みを楽しむことができます。
クロ・デュ・メニルの価格とリリース年
リリース年は?
リリースされているヴィンテージは、1998年、2000年、2002年、2003年、2004年になります。
相場は?
ネット通販の相場は1998年が170,000円〜200,000円、2000年は160,000円〜230,000円、2002年は140,000円〜210,000円、2003年は160,000円〜200,000円、2004年は140,000円前後が相場になっています。
店での価格は?
レストラン、バーではあまり取り扱いがありません。
合わせる料理のおすすめは?
柑橘系果実の香りとしっかりした酸味、溢れるようなミネラルの味わいは、幅広い魚介料理によく合います。
新鮮なお刺身やロブスター、舌平目のムニエル、ホタテのカルパッチョなどに合わせてどうぞ。
ピノ・ノワール100%!クロ・ダンボネ
モンターニュ・ド・ランス地区にあるアンボネイ村の、周りをクロ(石垣)で囲まれた単一畑で収穫されたピノ・ノワール100%で造られています。
造られるのは当たり年のみで年間2,000本。最高の味わいを実現するために、12年という長い熟成期間を経ています。
ブドウ品種 | 参考価格 |
ピノ・ノワール | 200,000~600,000円 |
香り | ナッツ、ブリオッシュ |
酸味 | ★★★★★ |
ボディ | ★★★★★ |
クロ・ダンボネの味わい
ヴィンテージごとにアロマや味わいは異なりますが、繊細でエレガントな香り、長い余韻の続く深い味わいはすべてに共通しています。
クロ・ダンボネの価格とリリース年
リリース年は?
リリースされているヴィンテージは、1995年、1996年、1998年、2000年、2002年になります。
相場は?
ネット通販の相場は1995年、1996年が600,000円前後、1998年、2000年が300,000円〜400,000円、2002年が200,000円前後になっています。
店での価格は?
レストラン、バーではあまり取り扱いがありません。
合わせる料理のおすすめは?
エレガントで繊細な味わいのシャンパーニュには、シンプルなマリアージュがおすすめです。
薄く削ったトリュフを添えたスクランブルエッグや、イベリコ豚の生ハムなどと一緒にぜひ。
クリュッグを最大限に楽しむためのおすすめの味わい方
クリュッグは、その複雑で懐かしい味わいを十分に楽しむために、適切な方法で提供することが大切です。
温度管理や熟成期間など、ちょっとしたポイントに気をつけるだけで、クリュッグの魅力をさらに引き出すことができます。
ここでは、クリュッグを最大限に楽しむための、おすすめの味わい方をご紹介します。
適切な温度で提供する
クリュッグを味わう際は、提供する温度に気をつけることが大切ですが、温度が高いと、なかなかの繊細な香りや味わいが失われてしまいます。
クリュッグを最大限に楽しむためには、8~10℃程度に冷やすのが理想的とされています。
この温度であれば、クリュッグ本来の豊かな香りを味わうことができます。
また、グラスに注いだ後は、少し時間をかけて温度が上昇するのを待ちましょう。
温度の変化とともに、香りや味わいの変化を楽しむのもおすすめです。
熟成させてから飲む
クリュッグ、特にヴィンテージシャンパンは、リリース直後よりもある程度熟成させてから飲むのがおすすめです。
瓶内で数年寝かせることで、より複雑で長い味わいに進化するのです。
クリュッグはブドウが前に出ていて爽やかな印象が強いですが、熟成が進むにつれてトースト香やナッツのような香ばしい香りが感じられ、味わいにも幅が出てきます。
熟成香がかかることでさらに複雑な味が増し、最高の味わいを楽しむことができるのです。
なお、熟成のスピードには個体差がありますし、好みの味わいも人それぞれ。
自分の好みの味わいになるまで、時間をかけて少しずつ飲み比べてみるのがおすすめです。
熟成段階 | 果実味 | タンニン | 酸味 | 熟成香 |
---|---|---|---|---|
若いうち | 強い | 強い | 強い | 弱い |
熟成前期 | やや強い | やや強い | やや強い | やや強い |
熟成中期 | ちょっと弱い | ちょっと弱い | ちょっと弱い | 強い |
熟成後期 | 弱い | 弱い | 弱い | 非常に強い |
クリュッグと他のシャンパンの違いは?
クリュッグは世界中で人気のあるシャンパンブランドです。
では、他のシャンパンブランドとはどんな違いがあるのでしょうか?
人気のシャンパンブランドと比較してみました。
ブランド | 味わい | 特徴 | 創業 | 知名度 | 価格相場 |
---|---|---|---|---|---|
クリュッグ | 辛口 | 手間暇かけた製法 | 1843年 | ★★ | 20,000円~ |
モエ・エ・シャンドン | 辛口 | シャンパン売上世界No.1 | 1743年 | ★★★★★ | 4,000円~ |
ヴーヴ・クリコ | 辛口 | 力強く繊細 | 1772年 | ★★★★ | 5,000円~ |
アルマンド | 辛口 | 華やかなボトル | 1763年 | ★★★ | 40,000円~ |
ドン・ペリニヨン | 辛口 | シャンパンの代名詞 | 1930年(ブランドの誕生) | ★★★★★ | 20,000円~ |
こうして比較してみると、各ブランドによって差があることがわかります。
シャンパンは口当たりや風味に個性がありますが、味わいは基本的に辛口です。
クリュッグは知名度こそ他ブランドに劣るかもしれませんが、品質面にこだわり抜いた本格的な味わいのシャンパンとしての立ち位置を持っています。
なお、比較したシャンパンのすべてはLVMH社が保有するブランドです。
どのシャンパンも素晴らしい品質ですが、LVMHのPR戦略によってそれぞれ異なるブランドイメージが付いている点も特徴的でしょう。
機会があればぜひ日本で人気のシャンパンを飲み比べしてみてください。
>>モエ・エ・シャンドンのシャンパンとは?特徴やおすすめ9選を解説!
>>ヴーヴ・クリコはどんなシャンパン?気になる値段、種類、味を徹底解説!
>>アルマンドはどんなシャンパン?人気の秘密、種類、値段、味を徹底解説!
>>ドンペリはどんなシャンパン?値段、種類、味、人気の理由を徹底解説
クリュッグは製法にこだわる最高峰のシャンパン!
今回の記事はクリュッグについて詳しくご紹介しました。
シャンパーニュの最高峰とも言えるクリュッグは、一度は試してみたい逸品ばかりです。
初めての方は、一番スタンダードなグランド・キュヴェから試してみてはいかがでしょう?
ラインナップの中では比較的リーズナブルながらも、クリュッグの真髄が味わえる極上の1本です。
シャンパンについて気になる方は他の記事もぜひご覧ください。
>>【ソムリエ解説】おすすめのシャンパン16選!特徴・飲み方も解説!
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